December 25, 2007

妊娠中毒症


妊娠中毒症は妊娠の合併症で、妊娠後期あるいは出産直後に高血圧となります。
また胎盤早期剥離(胎盤が通常より早い時期に子宮からはがれてしまうこと)ハイリスク妊娠や新生児の障害の原因となる可能性もあります。

妊娠中毒症は妊婦のおよそ5%にみられます。
主な症状は血圧上昇とタンパク尿です。
妊娠中毒症は普通、妊娠20週から産後1週間の間に発症します。
原因は不明ですが、初産婦、多胎妊娠、前回の妊娠で妊娠中毒症があった人、もともと高血圧や血管の病気がある人、鎌状赤血球症の人によくみられます。
妊婦の年齢が15歳以下または35歳以上の場合も妊娠中毒症になりやすい傾向があります。

妊娠中毒症に関連する重症疾患にHELLP症候群と呼ばれるものがあり、以下のような状態を伴います。

溶血(赤血球が壊れること)。
血液中の肝酵素値の上昇(肝機能の異常を示す徴候)。
血小板の減少(血液が固まりにくくなり、分娩中や分娩後に出血するリスクが高くなる)。

妊娠中毒症の200人に1人は血圧が非常に高くなってけいれん発作を起こします。
この状態を子癇(しかん)といいます。
子癇のうち4分の1は出産後2〜4日目に起こります。
ただちに適切な処置をしなければ、子癇は生命にかかわります。

妊娠中毒症は、胎盤早期剥離(胎盤が通常より早い時期に子宮からはがれてしまうこと)の原因となります。
妊娠中毒症の女性から生まれた新生児では、出生直後に問題が起こる可能性は通常と比べて4〜5倍高くなります。
胎盤の機能不全や早産などが原因で、胎児が正常より小さい場合があります。

妊娠初期の軽度な妊娠中毒症は自宅のベッド上で安静にしていれば十分なこともありますが、医師の診察は頻繁に受けるようにします。
妊娠中毒症が悪化した場合は入院が必要になります。
ベッドで安静にし、胎児が成長し生まれても安全な段階になるまで注意深く経過を観察します。
降圧薬が投与されることもあります。

重度の妊娠中毒症で、すぐに経腟分娩できるほどには子宮頸部(子宮口)が開いていない場合は、帝王切開で出産することもあります。
帝王切開は最も短時間で済む出産方法で、出産時間が短ければ母子に合併症が生じるリスクが低くなるからです。
血圧が高い場合は、分娩前にヒドララジンやラベタロールなどの降圧薬を静脈投与することもあります。
HELLP症候群の治療も重症妊娠中毒症とほぼ同様です。

妊娠中毒症や子癇を起こした人は出産後にけいれん発作を起こすリスクが高いため、出産後2〜4日間は注意深く経過を観察します。
全身状態が良くなってきたら、自力で歩くことを勧められます。
妊娠中毒症とその合併症の程度にもよりますが、出産後数日間は入院します。
退院後は必要があれば降圧薬を服用し、出産後2〜3カ月は少なくとも2週間に1回、医師の診察を受けます。
出産後6〜8週間は血圧の高い状態が続くこともあります。
高血圧がそれ以上長く続く場合は、妊娠中毒症が原因ではない可能性があります。



chachado783 at 23:58│Comments(0)TrackBack(0)clip!女性特有の病気 

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