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とんび

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重松清著とんび

 

またしても泣かされてしまった、重松サンに……。

 

 

 



 



この「とんび」は、「鳶が鷹を産む」のとんび。とんびの「ヤス」と鷹の「アキラ」の物語。「アキラ」が昭和30年代に生まれた時代背景と、入学した大学がW大ということで、この小説も重松さんに重ねた部分が多いのでは、と勝手に思った。

 

この小説が私たち世代を泣かせるツボは、子供と親からの両方の視線で読ませてしまうところ。子供を想う親の気持ちと、年老いた親を想う子供の気持ち……。特に私は、手元から離れていこうとしている子供と、一人暮らしの老いた父がいるので、もう完璧に感情移入。

 

お利口さんな「アキラ」も、反抗期を迎え暴力沙汰を起す。ここら辺の成長過程をリアルに描かせたら、重松サンの右に出る作家はいない。

 

「マサ」は、口が悪く頭もあまり良くないけれど、彼の回りには必ず人が集まってくる。人間それが一番の財産かもしれない、とこの本を読んで思ったのだった。

 

 



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