さらにあたしは続けた。

私はその彼に会ったことがないからわからないけど、嫌な気持ちにさせて申し訳ないと断って、

本当に良識ある大人な男性だったら、あなたを苦しめていることをわかっていながら、現状を維持させるような、身勝手なことはしないと思う。

あなたの幸せを思って身を引くんじゃないか。

さらに、一家の大黒柱としての責任感があるならば、妻の妊娠中に他の女のところになんか行かずに、妻を支えるんじゃないのか?

その人のしていることは、無責任かつ自己中心的な行動であり、誰のことも幸せにできていないと、伝えた。

厳しいことを言ってしまったのは重々承知していた。

彼女からしたら、あたしに好きな人を悪く言われるなんて、ショックだっただろう。

それでも言わずにはいられなかった。

彼女を幸せにできもしない男に、自分の人生を預けないで!
と、思い止どまって欲しかったから。


でも……

彼女が幸せになれるか否かは、まだ誰にもわからないのだ。

彼女が自分の意思において選択・決断したならば。
それが正解なのかもしれない。

彼女の人生は彼女のものだ。

あたしの、彼女の友人としての存在意義は、もうないのかもしれない。


寂しくもあるが、誰にも止められない流れも感じる。