チャーリーのブログ

ビートルズ、ラグビー、武蔵浦和(埼玉県さいたま市)の話題など、最近の話題、ちょっと懐かしい話などを書いていきたいと思います。

1982年

ラグビー早慶戦(1982年11月23日)観戦記

天候:曇り 気温 18.4℃ 於 秩父宮
解説 笹田 学 氏(明治OB) 実況 水野アナウンサー
慶応は5勝1分(筑波とドロー)、早稲田6勝と、双方負けなしで臨んだ試合。
早稲田主将:益子俊志(No8) 慶応主将:平島健右(LO) 
この頃ラグビーは人気絶頂で、秩父宮に入りきれなかったお客さんが場外に溢れていた。

 試合は慶応の柴田(CTB)のキックオフでスタート。解説によると早稲田は例年よりFWが充実し、慶応とほぼ同じ。対して慶応はBKが充実してきており、双方ともバランスの取れたチーム。笹田氏によると5分と5分の戦いだがBKがやや充実している点で若干早稲田有利。
 前半6分、早稲田がノットリリースの反則で、ハーフウェイラインから3m早稲田側に入った地点で、慶応柴田(CTB)がPKを狙うが失敗。その後の早稲田のキックをキャッチした慶応は、浅田(SO)→松永(CTB)と繋ぎ松永が縦に切れ込んだ後、清原(HO)が更に前進、堀尾(SH)→上野(WTB)と繋いで早稲田陣に侵入し、ゴール前10mの地点で慶応ボールスクラムとなる。この後もBKに展開し、堀尾(SH)→浅田(SO)→松永(CTB)と渡ったところを、早稲田CTB吉野の強烈なタックルが炸裂。慶応が積極的にBKに展開しながらも要所要所で早稲田が固いディフェンスを見せる形でゲームは進んだ。10分まではお互いに一進一退であったが、慶応が早稲田陣に入るケースが目立った。
 12分、本城(SO)のハイパントを吉野(CTB)がナイスキャッチし、左からフォローして来た浜本(WTB)が左隅にトライ。慶応は中山(LO)が必死に浜本を追いかけたが、届かず。本城のG成功で(W4-0K)。
場内アナウンスが流れる 「バックスタンドの金網の上のお客様、危険ですので大至急降りてください」・・・一体何が起こっているのか!

 18分、ハーフウェイラインから少し慶応陣に入った地点で早稲田ボールラインアウト。ボールは本城(SO)→吉野(CTB)→安田(FB)と回り、そのままトライかと思われたが、ゴールライン直前で慶応の村井(WTB)が追いついた。が早稲田はラックから素早くボールを出し、本城が左中間にトライ。本城のG成功でW10−0K。本城から吉野へのパスの際に、ダミーで走り込んで来るもう一人のCTB佐々木に慶応の注意が行ってしまう結果、安田がノーマークとなりゲインを許す というサインプレイが決まった。27分、慶応が反則を犯し、本城がPKを決めてW13ー0K。29分、慶応も攻める。堀尾(SH)→浅田(SO)と来たボールを受けた松永(CTB)が、前を向いたまま左方向に芸術的なパスを見せる。走り込んで来た市瀬(FB)がドンピシャでキャッチし、22m付近までゲイン。30分、早稲田がBKのオフサイドで、浅田がPKを狙うが、結構イージーな位置だったが外してしまい、場内からため息が。37分、また早稲田がピックアップの反則からPKのチャンスを得るが、浅田再度外す。40分、早稲田のアタック。本城→吉野→安田→浜本(WTB)と渡り、左隅にトライ。CTB佐々木がダミーで入ってくるという18分と同じサインプレーが決まる。本城G失敗で、W17−0Kで前半終了。

ハーフタイムの両監督のコメント
○早稲田 植山監督
スクラムが組まれている感じがする。ちょっと離れて当たって行け、思い切ってやれ。早稲田のいろんなプレーを全部ここで出せ。
益子、本城(FW、BKのリーダー)の肩を抱くようにして注意を与えて、スタンドに上がって行った。
○慶応 中崎監督
(緊張して蒼い顔で)思ったよりFWが早稲田にプレッシャーを掛けられていない。ちょっと良いボールを出させ過ぎている。FWはもっと早稲田にプレッシャーを与えよ。良いボールを出しチャンスがあれば、逆転できる範囲内だ。
※因みに両監督は同じ年に大学に入学で同じ会社に勤務。(当試合の時点で)

 3分、慶応のアタック。浅田がハイパントしたボールがラックになり、浅田(SO)→柴田(CTB)→市瀬(FB)→石田(FL)で前進。早稲田ゴールライン10m前で慶応ボールスクラム。スクラムが1回転し、慶応FWは第1列以外がぶっちぎれて、更にNo8林が突進するがまだゴールラインには届かず、林がポイントになりモールを作ってPush。モールから中山(LO)が抜け出し、ヒゲの清原(HO)→堀尾→松永へ。松永は早稲田SH松尾を交わしてトライ。Gは不調の浅田に変わって柴田が成功。W17ー6K。
 11分、慶応がオフサイド。本城がPKを狙うも失敗。12分、ハーフウェイライン付近で浅田が早稲田陣デンジャラスゾーンに蹴り込むが、キャッチした安田(FB)に一気にカウンターアタックを受ける。安田は慶応陣に入るとインゴールを狙ってキックし、慶応は村井(WTB)が辛くもキャリーバック。安田の好プレーが目立つ。14分、慶応はオフサイドの反則。本城PK成功でW20−6K。当時本城は日本代表のプレースキッカー、釜石の松尾の良い後継者ができたと解説している。

 21分、慶応からターンオーバーした本城は右サイドの慶応ディフェンスが薄いと見るや、右オープンに回す。本城(SO)→佐々木(CTB)→池田(WTB)→吉野(CTB)と回るが、特に吉野はビッグゲイン。慶応の堀尾、浅田のタックルを交わして一気にゴール前まで進む。早稲田FL土屋がインゴールに飛び込みトライかと思われたが、その前にノックオンあり、慶応ボール5mスクラムとなったが、この一連の早稲田の攻撃に観衆は総立ち状態。31分、早稲田の反則から、浅田がハイパントを上げる。空中戦で慶応平島主将(LO)が負傷するが、しばらくして鼻血を出しながらも立ち上がる。33分、再度早稲田の反則で、早稲田陣22mと10mラインの中間あたりで浅田がハイパント。空中での取り合いでこぼれたボールを慶応HO清原がキャッチ。後ろから素晴らしいスピードで走り込んで来た松永にパスして、松永は左中間にトライ。柴田G成功でW20−12K。40分、慶応陣22mライン付近から早稲田ボールのラインアウト。ボールを受けた本城から吉野→安田→浜本→本城とつないで、本城はタッチラインギリギリを走って右隅にトライ。本城G失敗でY24−12K。この時点で勝負のゆくえは見えたが、その後慶応の集中力は切れること無くこのままノーサイド。

試合後のインタビュー
○早稲田 植山監督
BKのタックルが良かった。FWは相手の1、3番が1年なのでもう少し押して欲しかった。
○慶応 中崎監督
これが現在の力。選手は少し硬くなっていた。前半からもっとハイパントを使って行けば良かった。あえて敗因をあげれば相手のFW、ハーフバックスにプレッシャーを掛けられなかったこと。交流試合は絶対頑張る。正月を見てください。

この年の早明戦は、益子主将率いる早稲田が吉野の逆転トライなどで勝利。(W23-6M)
慶応は交流試合で19ー8で法政を破り大学選手権に出場。1回戦を19ー10で福岡工大を降し準決勝に進出し、同志社と対戦する。

次回は1983年1月2日 大学選手権準決勝 慶応 対 同志社 の予定です。

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ラグビー慶明戦(1982年11月7日)観戦記

スクラム途中に早慶戦が入ったりして、時間がかかってしまいました。

天候:雨 於 秩父宮
テレビ東京 解説 日比野弘氏(当時全日本監督) 実況 宮和夫アナウンサー
明治は5戦全勝、慶応は4勝1分け(筑波に9-9で引き分け)で迎えた一戦。慶応主将:平島健右(LO)、明治主将:藤田剛(HO) 。

生憎の雨でバックスタンドは傘の花。ゲーム開始直後、慶応柴田(CTB)がキックオフしたボールを一旦明治がキープするが、その後モールから弾け出たボールを慶応がキャッチ、パスを受けた浅田がパスダミーをかましながら突進。ぬかるみに足を取られた明治梅木(WTB)を交わして浅田が右中間にトライ。開始25秒のノーホイッスルトライである。浅田の走りは足下が悪い割には、かなりシャープ。その後G成功でK6−0M。この時点での日比野氏の解説では、グランドコンディションが悪い分、FWに強みのある明治が若干不利。明治FWの平均体重は88.9Kg、慶応は81.4Kg。

前半20分過ぎまでは明治が慶応陣に攻め込む時間が長く、慶応陣で3回もPKを得るが、全て外してしまう。ノーホイッスルトライに気圧されたのか、明治はタッチキックも不調。ゴールラインまで5mの地点で得たマイボールラインアウトも慶応No8林に奪い取られ得点できず。ただ、今見返してみると明治は思っていたよりBK展開をしている。特にFB籾山は再三良い走りを見せている。この日はかなり寒いようで、スクラムの上に湯気が立っている(後年の雪の早明戦状態)。
慶応側もNo8林のビッグゲインがある。この人のストライドはでかいので見栄えがする。前半36分、明治陣22m付近でのラインアウトから良い球を出した慶応はCTBが明治FB籾山の背後にキック。慌てた籾山が処理をミスし、氏家(WTB)が押さえてトライを追加(G失敗)。K10-0Mで前半を終了する。

ハーフタイムの両監督の指示
○慶応 タックルだけを前に出てしっかりするように(中崎監督。かなり興奮気味に)
○明治 小さなミスばかり。それにとらわれずフォワードで前に押せ(斉藤ヘッドコーチ)

後半開始早々、明治HO藤田が倒れる。ここでヤカンが登場。今となっては懐かしいシーンである。この日の慶応は4年生が3人だけという若いチームだが、明治藤田・慶応清原のベテランフッカー対決も見所である。しばらくして藤田は立ち上がる。5分、明治陣に攻め込んだ慶応はPKを得て、22mラインを少し入った辺りから浅田がハイパントを上げ、インゴールでキャッチした中山(LO)がそのまま倒れ込んでトライ。この頃の慶応の典型的な戦法で、中山は空中戦に滅法強かった。浅田G失敗で、K14-0M。9分過ぎに明治藤田(HO)がまたも倒れるが、痛そうで今度もなかなか立ち上がれない。手足をばたばたさせているとか、下を向いて苦しそうにしているとかそういうレベルではなく、グランドに倒れたままぴくりともしないのだ。そのまま外に出されて治療を受けると、しばらくしてまた復帰。解説も「藤田は大丈夫なんでしょうか?」と本気で心配している。恐らく明治の主将という責任感、意地だけが彼を何度も立ち上がらせるのだろう。本当に「あしたのジョー」の「立つんだジョー!」の世界である。このゲームで一番感動したのは後で触れる慶応中崎監督の佇まい(たたずまい)であるが、その次に感動したのは藤田である。 先日の慶明戦でもTVで藤田さんをお見かけした。今度の日曜が早明戦だが明治には熱い戦いを期待したい。
10分、PKを得た明治は若狭(SOが)ゴールを狙うが失敗。

14分、慶応陣ゴールライン手前1m地点で、明治ボールラインアウト。明治はモールを押し込めなかったが、この後スクラムになり組み直すこと3回。前半にも増してスクラム上の湯気が凄い。雪の早明戦より凄いかもしれない。17分、慶応のオフサイドで明治に認定トライが与えられる。南(SH)のGも成功して、K14-6M。この頃になるとグランドの状態がますます悪く、選手の背番号も識別が難しい状態。明治の選手のパンツが破れ、皆で周りを取り囲んで替えのパンツに履き替える(このシーンも懐かしい)が、この選手のパンツだけが真っ白で非常に目立っていて少し可笑しい。大げさにいうと雨で暗い秩父宮でこの選手のパンツだけにスポットライトが当たっているような感じ。
この後も30分くらいまでは、慶応が自陣で守る戦いが続く。時おり市瀬(FB)、浅田(SO)がタッチに蹴り出し陣地を挽回するが、明治の徹底的なハイパント攻撃ですぐに戻される。がこの間、執拗な明治のFW攻撃に慶応はよく耐える。32分、明治はPKを得て、南(SH)がゴールを狙うが失敗。慶応の中崎監督がTVに映るが、何とこの人、傘をさしていない。自分も選手達と同じように雨に打たれようという熱い人だ。

「それでは秩父宮ラグビー場から残念ですがお別れいたします。さようなら」TV放送はノーサイドの笛の前に終了してしまう。(2年後のロスタイム逆転劇の慶明戦もそうだった)その後慶応がPKを決めたらしく最終的にはK17-6Mでこのカード2年ぶりの慶応の勝利。

この年の早明戦は、益子主将率いる早稲田が吉野の逆転トライなどで勝利。(W23-6M)
慶応は交流試合で19ー8で法政を破り大学選手権に出場。1回戦を19ー10で福岡工大を降し準決勝に進出し、同志社と対戦する。

※次回は1982年11月23日 早稲田 対 慶応 の予定です。

写真:上左から
・開始早々の浅田のノーホイッスルトライ。手前は松永
・浅田
・慶応の両ロック 平島、中山
・パンツ交換(この中で選手が着替えている)
・明治フッカー 藤田 剛

浅田トライ浅田









平島 中山パンツ交換









藤田








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