2009年11月20日

夜音

夜道で、ダートタイヤを履いている僕の自転車はゴロゴロとうるさい。
エンジン音のしない大型ジープ車のようなものだ。

大通りを走っているときはそうでもないけど、静かな細道では気になってしょうがない。
それも電灯が少なく、前に女性でも歩いているようなときにはなおさらだ。
振り返ったらどうしようとか、ストーカーに間違えられやしないかとか考えて、ドキドキする。
なので、後ろから追い越すときは、できるだけ逆サイドを走るようにしている。

電気自動車にも、似たようなところがあると思う。
エンジン音が静か過ぎて、ス〜っと近づかれると少し怖い。
なーんて、こんなことを思うのは僕だけですかね。

今日は昼前に起きて、たまった新聞に目を通し、連載ものをスクラップする。
1週間分の朝・夕刊をめくると、指先も1週間分真っ黒になる。
買ってきたポテトチップスに手がつけられず、代わりの煙草に手がのびる。

何とか夕方までに終わらせてマスコミ塾に行ってみると、今日は休講だった。
予め配布されていたスケジュールに目を通すと、確かに今日は休みになっている。
往復の電車賃420円を無駄にして、駅からの帰り道、やっぱりタイヤ音が気になった。

★5-2


che_nikuda at 21:38|PermalinkComments(0)Canon EOS1-N Hs 

2009年11月04日

朝までリンチ・ナイト

風邪のせいか、ビールがあまり美味しくない。
単に寒さのせいかもしれないけど。
残り物の鍋をたいらげて、天狗舞*を燗にして温まる。
アルコールを含んだ蒸気が、鼻に抜けて気持ちいい。

やることが山積みでも、さっさと治すのが結局早い。
そう思ったので、オイルヒーターの電源を入れて布団にもぐり込んだ。
ジャージの上に重ねたパーカーのフードを被ると、
耳のあたりから徐々に暑くなってきて、頭がぼわーっとしてくる。
眠る気はさらさら無いので、たまっている映画を観ることにした。

こんな状態のときには、コムズカシイ映画のほうが愉しめる。
逆に、気分の良いときは頭を使わなくていい娯楽映画が良い。
正月にハリー・ポッターが観たくなるのと似たような感覚…だと思う。

選んだのは、『エレファント・マン』*と『イレイザー・ヘッド』*のリンチ初期作品。
どちらも奇形の人間(?)が出てくる点では共通しているけど、
前者が実在した人間のヒューマン・ドラマであるのに対して、
後者はホラー映画、と言うか不気味で不可解で理不尽な夢。

ストーリーも、因果関係も、夢と現実の境界線も、とにかく、確かなものが何一つとしてない。
リンチ・ワールドの真骨頂。

aaa


che_nikuda at 02:29|PermalinkComments(0)RICOH GRD 

2009年11月01日

ペドロ・アルモドバル・ナイト

夜、カレーを大量に作る。
先週あたりから流行っている皿洗いじゃんけんで、現在4連敗中。

じゃんけんで難しいのは、チョキの出しどころ。
もっとも負けやすいのは、最初がチョキである確率が高い。
次に危ないのがパー。
相手がチョキだった場合、負けてしまう。
というわけで、最初はグーがいちばん無難なのだ。

そんな共通認識が出来上がってしまっているので、我が家ではじゃんけんが難しい。
相手の手を読んで、勝ちか、最悪でもあいこを狙う。
セオリー通りにグーから始めるか、裏の裏を読んでチョキからいくか。
そうやって、裏を裏を〜!と考えてしまうほど、どうやら負けてしまうらしい。

洗い物まで済ませて、今日やるべきことは終わった気がしたので、だらだらと映画を観ることにした。
『オール・アバウト・マイ・マザー』*と、『ボルベール』*のペドロ・アルモドバル監督2作品。

ひたすら女視点の映画で、内容的には『オール〜』の方が好みなんだけど、
『ボルベール』のペネロペが、この監督の作品にとって象徴的だった。
スペイン女性に感じる逞しさや情熱と、親子3代に渡って紡がれるそれらの描写が、
とても魅力的に、ユニークに描かれている。

ついでに、牧山桂子『次郎と正子』*を読了。

★14-5





che_nikuda at 00:15|PermalinkComments(0)Canon EOS1-N Hs 

2009年10月22日

そもそも「愛人」という響きが好きだ

帰途に着く人びとがちらほらと目に付く、北大路ビブレ前の交差点。
信号待ちの最後列に、鼻唄を腹話術で歌っている男がいた。
どんなメロディだったか良く思い出せないんだけど、仕事帰りかな、えらくご機嫌だな〜という感じ。
初め鼻唄に気付いたときにはその男だと分からなかったし、
鼻唄がどこから聴こえてくるのか、音の輪郭がぼんやりとして分からなかった。

その男に気付いたのは、薄青のケミカルジーンズにおうど色のコーデュロイシャツという、
考えうる限り最悪の組み合わせをしていたから。
ビールとあんころもち並みに胃のもたれそうな組み合わせだと思って、おぇっとなった。
目じりの下がった男の口もとが、唄の調子に合わせてモゴモゴ動いていた。

後味の悪い思いをひきずって、夜はMさんとヴィヨンの妻*を観にいった。
予習をしていないと、結局何が言いたいのか分からない映画だなと思った。
言葉で描いた世界をそのまま映像の世界に持ち込んでも、心理描写がもの足りなくなるだけだ。
結局、家に帰ってパンフレットを見てから合点がいったところがいくつかあった。

と言いつつ、どうも僕の視点は主人公の佐知ではなく、秋子(広末涼子)メインになっていたっぽい。
帰りしにMさんに指摘されて、そう言えばそうかも、という気持ちになった。
大谷の愛人としての役は、とても分かりやすいものだったし、とてもハマっていた。
影の女と言うか、少し悪意を持った雰囲気が、独特の艶っぽい表情になかなか合うと思う。
ごく、個人的に。

CONTAX?A


che_nikuda at 11:54|PermalinkComments(0)CONTAX T2 

2009年10月21日

金欠よりも思い出

片岡義男の『日本語の外へ』*を読了。

勤め先の社員さんのつてで、三菱のジープを格安で買わないかという話が舞い込んできた。
話を持ってきたその人は、スズキのジムニーを(未だに)2台も所有しているような人だ。

話をもらった車はJ53という型なんだけど、その顔つきにひと目で恋をしてしまった。
食パンがそのまま伸びたような特徴的なノーズ。
その先端、縦に数本走る空気腔は、とてもいやらしい食意地のはった口みたい。(褒めてる)
それにビキニトップというタイプの幌をつけたときの後姿*といったら…!

とここまで期待を膨らませておきながら、結局、J53は僕のもとへはやって来なかった。
ひと足違いで売れてしまっていたし、そもそも僕の通帳残高は7000円しかなかった。
どうもお金を使いすぎているらしい、ということをこの時初めて認識した。
ははは。

よく考えてみれば、今月は朝霧JAM*に行ったばかりだ。
都合の悪いことは1週間で忘れてしまえるのだから、ある意味得な性格をしている。
今読んでいる牧山桂子の『次郎と正子』*に出てくる正子ほどではないけど。

初の朝霧は、とにかく質の高さに驚いた。
ロケーション、アーティストは言わずもがな、ボランティア・スタッフがすごく良い。
笑顔を絶やさないし、好きでやってるんだー!という感じがして気持ちよい。
野外フェスに付きまとうトイレやゴミなどの問題もほとんど無かった。
朝のラジオ体操やヨガなどのワークショップ、朝霧牛乳。
こんなフェスなかなか無い。

来ている人たちの平均年齢が、20代後半〜30代前半と比較的高いのも特徴的だった。
子連れ、ペット連れの人もかなりいたし、みんなキャンプ上手!
ライブそっちのけで、料理してる人らも結構いた。
朝は、となりのテントから漂ってくる良い匂いで体内時計が鳴る。
音楽と、富士山と、朝のすがすがしい空気と、美味しそうな食べ物の匂い。
来年は絶対あれ(料理)やるんだ!と心の中で誓う。

R1087526


che_nikuda at 12:46|PermalinkComments(0)RICOH GRD