2019年09月18日

季音 (KINON)

情報通のレストランオーナーから、今小路に『薪料理』の店が出来たと聞きました。


「薪料理って、ピザの店。」

「いえ、ピザじゃありません。」

ピザのほかには『薪料理』で思い起こすような店は想像出来ません。


普段予約はしないのですが、完全予約制とのことで、電話を入れました。


「すみません。今日は撮影が入っているのでお休みをいただいてます。」

電話に出た女性が答えます。


撮影?

それが大きなメディアだと、混んでくることは間違いありません。


「明日はどうでしょう?」

思わず聞いてしまいました。

大丈夫とのことなので、翌日の予約を取ります。





鎌倉駅西口を市役所の方に進みました。

あいにくの雨、少し風も出ています。


市役所前の信号を左折して、今小路の通りに出ました。(写真左)

実はもう写真の右側、白いタイル張りのビルの中に今回の店があります。




開店時間まで、少し時間があったので、その先の路地を左折して時間を調整します。

写真右は、この道の途中にある古我邸です。



『旧荘清次郎別荘』とも言われる築100年を超す建物には、日本人初のレーサー『バロン古我』が住んでいました。

その後も古我氏の奥さんが居住していて、ずっと未公開でしたが、現在はフレンチウエディングレストラン『古我邸』になっています。

なかなか趣のある情景なので、お近くにおいでの際は是非覗いてみてください。

※天気などにもよりますが、庭にカフェもあります。

(今小路通り)    (古我邸)
季音 今小路3季音 古我邸















今小路に戻りました。

もう開店時間は過ぎています。


写真左は、今回の店『季音(KINON)』の店頭です。

ガラスの向こうは縦5つ、横5つ、計25の升に仕切られています。(写真左)


25の升は大きく斜めの線で分かれており、右上の方には薪、左下は黒い板が貼られています。

黒い板の1枚が抜かれたところの板に『季音 Kinon』と書かれていました。


薪のインパクトはありますが、うっかりすると見逃してしまうくらい上品でおとなしい店構えになっていました。


『OPEN』の表示はありませんが、予約は入れています。

木の戸を開けました。



写真右が『季音 Kinon』の店内です。

分厚い一枚板のカウンターはLの字になっていて、8つの席があります。



「こちらへどうぞ。」

店の奥に伸びる方のカウンターの真ん中あたりに、ナフキンとグラスが用意されていました。



席の向こうの窯の火が目に飛び込んできます。

窯の左側の薪が燃えています。

(季音 店頭)     (カウンターと窯の火)
季音 店頭季音 店内















勧められた席に着きました。


「お飲み物は何か?」

ドリンクメニューを見ます。


「白ワインの一番上にあるのでお願いします。」

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ジラソーレ ヴィンヤード ピノ・ブラン メンドシーノ オーガニック 2017
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ひまわりのアイコンのあるカリフォルニアのワインです。



ドリンクメニューはありますが、料理のメニューはありません。

昼も夜もコース料理1種類のみになります。




最初に出てきたのは趣のある器に入ったトウモロコシの茶碗蒸し?でした。

「ここは日本料理だったっけ?」

「いえ、私はサンフランシスコの『Saison(セゾン)』というレストランにいました。」


『Saison』はミシュラン三つ星のレストランです。

フレンチなどがベースになっていますが、斬新な料理を提供しているので、カテゴリを決めるのも難しいようです。


薪を使うというのもアメリカでポピュラーとは言えないとのこと。

ジャンルは『現代風アメリカ料理』もしくは『薪火料理』ということになるそうです。



ほんのり甘い上品なとうもろこしの風味を味わいます。






「カンパチを神経締めにして4日間熟成しています。」

サラダ菜やキュウリ、トマト、生のトウモロコシなどの間にカンパチの身がありました。(写真左)

滑らかな舌触り、旨みを増したカンパチは通常の刺身とはまったく違った味になっています。




次に出てきたのは枝豆とベーコンリゾットでした。(写真右)

こんもりとしたリゾットの上に刻みネギが乗り、香辛料がかかっています。


ベーコンのコクと塩味の効いたおいしいリゾットです。

(4日熟成のカンパチ)      (枝豆とベーコンリゾット)
季音 カンパチ神経締め季音 枝豆とベーコンリゾット















次は長井港で獲れた鰆の焼き物。

こちらは10日熟成したものだそうです。



竈(かまど)の左側で燃えていた薪の一部が右側に移され、熾火(おきび)になっています。


「鰆は反らないように串を打っています。中でご覧になりますか?」

「えっ?いいんですか。」


いくつかの店には行っていますが、未だに飲食店で厨房に入ったことはありません。


1mちょっとのところまで近づくと、竈の熱が伝わってきました。(写真左)






時々薪がパチッとはじける音も懐かしい感じです。


「昔は庭で焚火も出来たんだけど、今はオール電化にしちゃったんで、家に火の気がまったくないんですよね。」

「そうですか。」


薪の火の話から、だんだん昭和ノスタルジーの世界へ入ってしまいました。



「最近はマッチもなくなったし。」

「そうですね。」


「火鉢の灰で遊んだり、そういえば風呂も薪で焚いていたなぁ。最初は新聞紙、小枝、それから薪をくべて最後は石炭を入れましたね。」

「へぇ、お風呂も薪で。初めて聞きました。」


まあ、シェフの年齢を考えれば知らないのは当たり前です。




鰆が焼き上がってきました。

グリルされた細長い茄子、トマトなどが添えられた鰆は竈で見たときより肉厚です。


座席手前の引き出しからナイフとフォークを取り出して、鰆を切っていきます。

食べるのには箸を使いました。


10日熟成してあるだけあって淡白な鰆にコクが加わって旨みが増しています。





「デザートはジェラートです。」

小皿に入ったジェラートにはモモのジュレがかかって、爽やかな味でした。




ランチが終わり会計を行います。

ランチは4500円のほか、薪火料5%と消費税。

初めて『薪火料』というものを支払いました。


価格設定も含めてランチとしては安くはありませんが、薪の原価だけではなく、予約人数に合わせて時間までに火加減の調整なども行わなくてはいけないなど、けっこう大変です。

だから、予約も当日というのは厳しいようです。



鎌倉では珍しい薪火料理。

新しいジャンルがどう発展していくのか楽しみです。

(鰆を焼く)    (10日熟成の鰆)
季音 鰆を焼く季音 鰆10日熟成









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●御成町「季音 (KINON)」(薪火料理・現代風アメリカ料理)
   電話 0467 39-5091
   鎌倉市御成町13−22 
   営業時間 ランチ  12:00〜14:30(LO:13:00) 
          ディナー 18:00〜     (LO:19:30) 
   定休日  日曜日・第2・第4月曜日(月曜、火曜、水曜日はディナーのみ営業)
   http://kinon-kamakura.com/
   
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chefcomi at 10:10│Comments(0) 鎌倉 | アメリカ料理

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