chekereni

アフリカ理解プロジェクトのイベント情報

アフリカ理解の促進を通じて地球市民の育成を目指すNGO、アフリカ理解プロジェクトが企画するイベント情報です。

2005年07月

29 7月

ホワイトバンド

アフリカ理解プロジェクトのスタッフが2つの質問を受けました。「 三秒に一人!?本当かな、そんなに子どもたちが死んでるの?なら生まなければいいじゃん。貧しさに苦しむと分かってるのに、自分たちでさえ食べれてない のに、死なせるだけなのに、なぜ生み続けるの?」「 彼ら、自分たちでがんばらず、我々の助けを待ってるだけじゃないの?だって、うちらだって、働いて、給料いただいて、生きてるんだよ。あいつらは、私たち先進国の助けに、甘えてんじゃないの?生かせてもらうなんて、そんな甘くねーよ。本当は彼らも「努力」すれば、メシぐらい作れるんじゃないの?」これに対する私の考えを、今日は書きます。

率直なご意見をありがとうございます。おそらくこのような疑問を持つ方は、多いのではないかと思います。二つの質問にお答えする前に、まず「貧困(poverty)とは、何か?」ということを考えてみたいと思います。キャンペーンのポスターなどでは、「1日1ドル以下で生活する人たち」というように、「貧困」を誰が読んでも分かりやすい形で表現しています。このため多くの人は、貧困=「お金がない」「物がない」「衣食住が足りない」「仕事がない」など、物質的な欠乏と捉えています。物質的な欠乏なら、自分たちも同じ、「努力が足りないんじゃないの」と思われるのは、自然なことだろうと思います。

もし、貧困を「社会のしくみによって、人間らしさが奪われている状態」というふうに捉えてみたらどうでしょう。「働きたくても学校に行けなかったため知識や技能がないので雇ってもらえない」「字が読めないので適正な情報が得られない」「病気になっても治療が受けられない」貧しい状態から抜け出そうと相当の努力をしても、「権力者による不公正な社会ルールがつくられている」という状態では、やる気も、生きる気力も失ってしまうのではないでしょうか。「努力」をすれば、ご飯くらい食べられるというのは、少なくとも公正なルールが敷かれている国において、ということになるでしょう。

ちなみに、このような不公正な社会ルールは、国家や地域の独裁的な権力者によるものだけではなく、世界貿易の不公正な構造、その不公正なルールで得た先進国による富の集中など、日本が関わっていることも多くあります。

「貧しさに苦しむ」と分かっているのに子どもを産むことも、またその子どもが「死んでしまって悲しむ」ことも、人間だからです。「途上国だから」という理由で子どもが産めないことは、人間らしさが奪われていることに他なりません。「子どもを減らす」「努力が必要」ということは、貧しい人たちが実は一番よく分かっていることなのではないでしょうか。

貧困が社会のしくみによってつくられたものであるならば、そういうしくみを変えることによって貧困の解決が実現されます。ホワイトバンドを支援する、身につけるといういうことは、そういう不公正なしくみを変えたいという意志をあらわす手段であり、貧困を自らの手で抜け出したいと思う人たちを側面から支援することであると、私は思っています。





24 7月

おしゃれな写真募集

2005.7.13 076.jpg「アフリカンリビング」に掲載する、情報や写真を募集を始めました。おおっという情報、おしゃれな写真お待ちしています!
お問い合わせ/送付先:info@africa-rikai.net
見る、つくる、知る おしゃれなアフリカ3「アフリカンリビング」
原稿締め切り:10月末 
発刊予定:2006年4月上旬 明石書店
テーマ:アフリカの人々の暮らし

●アフリカ暮らしの智慧 
・家の智慧: 家の建て方、建築素材、間取り、家財など
・暮らしの智慧:育児、おもちゃ、台所、料理、家事、民間治療法
・再生品(リユース)の智慧:サンダル、バッグ、台所用品、遊び道具  
●アフリカ 家のお話
・都会の近代的な家 
・周囲の自然から得る素材の家(狩猟採集民、牧畜民、農耕民の家)
●カラフルアフリカンハウス             
・おしゃれな、色彩豊かな、ユニークな造形のどれかに当てはまる家や門など
●特集:アフリカンインテリア&デザイン
・デザイン:布の模様、家具、陶器、木彫り、切手、メタル製品など
・インテリア:家、ホテル、レストラン、お店などで見つけたおしゃれなアフリカ  のインテリア、自宅で楽しむアフリカのインテリア
・手作りでアフリカ風なインテリアを作るヒント 
●ファッション
・ヘアースタイル、ヘッドスカーフ、男性の腰巻、ターバン
●手づくりアフリカ
・手づくりでできるアフリカをイメージする作品 例:男女ファッション、楽器、  ハンドクラフト
●アフリカ各地の絵本
・日本やインターネット書店で買えるお薦めアフリカの絵本の紹介

17 7月

エチオピアでの1年(2005年5月ー7月)

RIMG0030.jpg【5月】日本に一時帰国。観光客がまだ少ないエチオピアからの航空運賃は、とても高い。エジプト航空が安いと聞いたので、カイロ経由で日本へ。思いのほか快適な旅でした。エチオピア文化のルーツや影響を知るうえでも、エジプトへ立ち寄るのは興味深いと思う。帰国早々、明石書店に缶詰になって最終校正を終えて『キッチン』完成。続くアフリカンフェスタも盛況。特に私の思い入れで買ってきたアフリカの布が好評でした。布は重くてコストがかかるけど、アフリカの個性的でカラフルな布を知って欲しいと思って。「この布どうするの?」って買ってくれた若い女の子に聞いたら「バッグ作るんです」って。完成したら、ぜひ写真をinfo@africa-kai.netまで送ってくださいね。【7月】すっかり遅れてしまった次の本『アフリカンリビング』の構想に取り掛かる。リビングは「アフリカの人たちの暮らし」がテーマ。壮大なテーマなのでたくさんの人たちの協力を仰がなくてはならない。これまでの本を見てくれた人たちの間から、「アフリカの可能性」を見ようという声が聞かれるようになってきたのが嬉しい。また新たな1年が始まり、プロジェクトの種は山のようにある。写真:エチオピア製の「元気な」もめん布

17 7月

エチオピアでの一年(2005年3月ー4月)

ドレス新5a.jpg【3月】明石書店とのPDF校正が始まる。亀のように鈍いインターネット通信環境で重いファイルの呼び込みができるだろうかと心配していたら、幸運なことにエチオピア全土に渡る通信網の改善で、日本の電話回線並みのスピードになりました。(夫の仕事場は、未だ改善されず亀よりも遅いスピード)とはいえ、朝晩は繋がらないので、夜中に起きてファイルを呼び込む。リアルタイムでやり取りするには、6時間の時差も考えなくてはならない。担当者の協力隊ザンビアOBのIMAIさんは、何日も泊り込みで頑張ってくれました。校正が終わったときの彼の一言「これで家に帰れます」【4月】『アフリカンフェスタ』出展のための準備を始める。家で働いてくれている20歳のMIMIさんと一緒に、アディスにある東アフリカ一といわれるマルカートやアダマのマーケットを何度も回る。MIMIには、将来お店を出したいという夢がある。その夢に協力したいので、私が出掛かるときは、彼女と一緒に行動する。多くのものを見、多くの人に会うことは、彼女のビジネスチャンスを広げてくれるでしょう。写真:改訂版のモデルにもなってくれたMIMIさん

17 7月

エチオピアでの一年(2005年1月ー2月)

RIMG0049.jpg【1月】1年かけて取り組んでいる『キッチン』の締め切り間近。納得いかないところはやり直す。でもまだ納得がいかない、ということの連続。こういう切り口でいいかも悩みます。周りのエチオピアの人たちの協力や励ましが嬉しい。【2月】「子どもと女性の教育」を支援する現地NGOを、欧米のNGOスタッフから紹介してもらいました。この現地NGOのことは、他からもその評判を聞いていたので、すぐにコンタクトを取りサイトを訪問。私の住むところから(約100km)そう遠くない地域だが、人が生活できるぎりぎりの環境。10年前にNGOがここに入るまでは、学校もなかったそうだ。今は、このNGOが建設した小学校で350人近くの子どもたちが学んでいる。誘拐やレイプといった危険があるので、遠くから通学するのが困難な女の子たちのために宿舎も1棟だけだが完成している。子どもが子どもらしく、生き生きとしている様子を見ることが出来たので「学校が楽しい?」などの月並みな質問をするのはやめました。本の収益金を有効に使うための協働プロジェクトを、ここのNGOと現在計画中。

17 7月

エチオピアでの一年(2004年7月-11月)

2005.7.16 002a.jpgエチオピアに来てから、今日でちょうど1年になります。走り書き、この1年を振り返って。【7月】アディス到着、標高が高いうえに雨季に入っているので寒い。ブーツに皮ジャケットの人、白い木綿の布に包まっている人、これまで見た原色のアフリカとは違うアフリカ。【10月】オロミヤ州の州都アダマで暮らし始めて3ヶ月。なかなか住む家が見つからない。何十軒もみたが、まだ建築中だったり、補修工事に時間のかかりそうな家がほとんど。自分で食事を作れない長期のホテル暮らしは疲れるけど、家を見て回れるのは興味深いです。伝統的な家は、乾季の暑い日差しを避けるために、建てる方角や窓を小さくする工夫がしてある。台所が母屋にないのも、部屋が香辛料臭くなるのを防いだり、女性の居場所を確保するためだと聞きました。【11月】家が見つかる。水タンクを設置したり、砂塵を防ぐために木を植えたり。木や植物は、どこの国に住んでも植えることにしてます。タンザニアではジャカランダ、スリランカではトラベラーズツリーなど、どれも日陰になる大きな木を植えました。いつの日か大きく育った木を見に行きたいなあ・・。写真:ニームなど苗木で植樹して6ヶ月後の今。

10 7月

プロジェクトの種 一粒

2005.7.1d 007.jpgMIKAさんのアレンジで、アディスで活躍するNGO、研究者、大使館、ビジネス関係者(全員女性)のみなさんと会ってきました。アルメニア料理店で昼食を食べながらの気軽なミーティングだったので、話題はエチオピアの総選挙の話から自分の関心事、家族や仕事の話など、わいわいと盛り上がりました。集まってもらった人たちに、アフリカ理解プロジェクトの話や『ドレス』『キッチン』の本を見てもらったところ「英・仏訳があればぜひ買いたい」「こんな本は欧米でも見たことがないので、売れると思う」という反応があり、実際、日本文のままでもいいと買ってくださった方たちもいました。欧米で出版されるアフリカ本や開発教育教材はたくさんあって、この日本語訳が日本の書店に並ぶということはありますが、日本語で書かれたアフリカ本が翻訳されて、アフリカや欧米の書店に並ぶという例は、あまり聞いたことがありません。エチオピアや海外の出版社を紹介してくれる人もあり、本格的にこの翻訳プロジェクトを始めようと考えています。本を見た人の反応が「見てるだけで楽しくなる本」「アフリカのイメージや見方が少し変わった」というのは、日本も他の国の人たちも変わらないですね。写真:『アフリカンドレス』に、作り方を掲載しているドレス
ギャラリー
  • 新しいアフリカ本のオンラインショップ
  • アフリカのアーティスト&アーティザンと私たちがモノづくりをした話(フライヤー)
  • アフリカのアーティスト&アーティザンと私たちがモノづくりをした話(フライヤー)
  • 12冊目の本【New】アフリカのアーティスト&アーティザンと私たちがモノづくりをした話+アフリカ8つの楽しみ方
  • 12冊目の本【New】アフリカのアーティスト&アーティザンと私たちがモノづくりをした話+アフリカ8つの楽しみ方
  • 12冊目の本【New】アフリカのアーティスト&アーティザンと私たちがモノづくりをした話+アフリカ8つの楽しみ方
記事検索
月別アーカイブ
QRコード
QRコード