紫色
『紫』というとどんなイメージでしょう?
高貴、神秘的、深淵、粋、不思議の国
富良野のラベンダー畑
などたくさんあると思いますが
やっぱり多くの人が思い浮かぶのは
『高貴』ではないかと思います。

虹色の7色の中では赤の対極にあり
光の波長は一番短く
これ以上短い波長を紫外線といって
目には見えなくなります。

古代フェニキアでは紫色をイボニシガイで染めていました。
イボニシガイにはパープル腺というのがあり
これを取り出して陽の光にあてると
黄色から紫色に変わるのだそうです。
しかし一つの貝からほんのわずかしか採れないので
大変に貴重なものでした。
クレオパトラが乗った船の帆は
この紫で染められたという逸話があります。
どれくらいの数の貝が使われていたのでしょうか?
すごい!気が遠くなります。

王族や高貴な人でなくては使えない色だった紫。
日本でも紫色は高貴な場面でよく使われています。

聖徳太子が定めたと言われる冠位十二階も
位によって使う色が決められていました。
いちばん高い位は紫でした。
紫綬褒賞や大相撲の軍配の紫房など
高位な色として使われています。

日本では主に紫草という植物から
染料を取り出しました。
万葉集にはこの紫草に関する歌が
17首もあります。
紫草(ムラサキ)の花は小さくて真っ白い花です。
東京三鷹には保存会があり栽培されているようです。
一度お訪ねしてみたい場所です。

紫草の染料は根から採ります。
元々は群生する植物だったそうですが
栽培が困難なために希少価値が高かったようです。

貝も植物も採取が困難という所から
特別扱いを受けるようになったのですね。

世界中で一様に高貴な扱いを受けているなんて
ふしぎな色だなと思います。
黄色は国によって天と地ほども
地位の開きがありました。

紫草の根は薬用としても使われ
解熱、解毒、皮膚病などの治療にも用いられているそうです。
紫の波長も
細胞の中の光回復酵素を刺激し、
皮膚病や傷病を回復させたり、鎮静させる
効果があるといわれています。

紫って底知れぬ力を持っているような気がします。

murasaki
こちらは海で拾った紫色のシーグラスたち。