Step by step―高機能自閉症みさの自立への歩み

就労移行支援事業所での2年間の訓練の後、昨春から働いている高機能自閉症の娘(現在24歳)の成長記録です。自立への小さなstepの積み重ねをシェアします。

2015年03月

手先の器用さを育てる

『みさちゃんのタンポポ通信』「家庭療育」に、“文字書き”“指先トレーニング”をアップしました。
どちらも、手指の調整能力に関わる取り組みです。


★本文より

〈文字書き〉
小学校の準備として、「筆記具を使うことに慣れる」「文字書きの基礎としての運筆」も欠かせない課題です。

落書きそのものは早くから勝手にやっていましたが、「筆記具を正しく持って、コントロールしながら見本通りの線を描く」というのはなかなか難易度の高いスキルでした

興味を持たせることから始めて、スモールステップで進めていきました。

〈指先トレーニング〉
幼児期に手先が不器用だと感じたことはあまりありませんでした。
小さなものもつまめるし、親指と人差し指を上手に使って壁紙をはがすことも(?)できていました。
ただ、はさみや折り紙など、両手の協応動作が必要なものになると、なかなか難しいようでした。

文字や数に比べると、手先の器用さなどは一見優先順位が低いように思えますが、将来的な観点からみると実はとても重要なスキルです。
障がい特性上、接客業務が難しい自閉症圏の子どもにとって、就労場面で必要になるのが“手先の器用さ”だからです。
(部品の組み立て、調理の下ごしらえ、商品の仕分け等々、単純作業であっても手先を使わない仕事など思いつかないほどです。)

また、「手はもうひとつの脳である」と言われていることから考えても、手指の調整能力を育てることは必須のことだと思います。


就学前から始め、病院の療育でも毎回行われ、学校時代も定型発達のお子さんの何倍も取り組んできたわけですが、“器用”と言えるまでには至りませんでした。

特に字や絵、工作などの芸術系のスキルは小学校低学年レベルで止まっています。
何もないところに自分で形を創りだすのは特に難しいようです。
(字は、表現の仕方によっては味があるのですが)

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それに比べると、手芸関係はまだサマになっています。

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それでも、学校や職場の評価としては「やや不器用である」ということです。
“速さ”に難があるからです。
時間をかけて丁寧にやれば、ある程度の仕上がりが見込めても、就労という観点から見れば合格レベルには達しないのです。
なかなか厳しいものだと思います。

求人からいっても、機械を使った縫製ではない単なる“手芸”の仕事は皆無に等しいので、せっかく習ったスキルも活かせません。
残念です。
せめて趣味にしてくれればいいのですが、PCゲームに比べると魅力がないようで・・・f(^_^;)

それでも、日常生活のレベルでは十分な器用さだと思うので、これまで取り組んできたことは無駄ではないと思います。



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お花見

来週末の天気が悪そうなので、今日近くのお花見スポットに行ってきました。
(と言っても、地下鉄とバスで30分くらいかかりますが・・・)

満開の時はこのようになります↓
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今日はまだ7分咲きくらいで、チューリップはほとんどつぼみでした。
でも、ちらほらと散策する人やお弁当を食べる人がいて、気分はすっかり春爛漫です。
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帰りに、いつもは利用しないスーパーに寄ったのですが、ここの清算はレジ台とは別のセルフ精算機で行うタイプでした。
(これとは別のタイプですが、イメージとして)
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気が付いたのはレジに並んだ時―娘はもう買い物を終えて、向こう側で待っていました。
『ちゃんとできたんだなあ』と感心して後で聞いてみると、店員さんに教えてもらったとのこと。

初めてこの手の精算機を使用した時、どうやってやるのか私でもとてもとまどい、ドキドキしながら機械の操作をしたのに、娘ときたら平気な顔 (^_^;)
この辺の心臓の強さはうらやましいなと思います。
「よく分からないことは教えてもらえばいい」という姿勢が身についているので、安心ではあります。

店員さん、お忙しいところお手数おかけしました。
(お礼を言い忘れたようなので、今度はちゃんとお礼を言うようにアドバイス。)



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思春期における課題と支援の方向

高等部を卒業して早1年が経ちました。
就労移行支援期間も後1年になったわけです。

就労すれば、就労先になじむのが第一になりますので、生活上の基本スキルに取り組むのはこの1年だと思います。
初心に帰って『自閉症ガイドブック』を再読しています。

自閉症協会から出されているこの“ガイドブックシリーズ”は、自閉症に関する基本的なところがきちんと押さえられています。
内山登紀夫氏や杉山登志郎氏といった著名な方も寄稿されていますし、保護者や当事者の体験談も豊富です。 
ただ、現在乳幼児編と成人編は在庫がなく、再発行の計画も未定ということなので、成人編を持っている私は少しずつシェアしていかなければと思っています。

今回は、ブログタイトルの項目で参考になった部分のまとめをします。


思春期(13~21歳くらいまで)の教育の課題は、「地域生活の基盤をつくる」こと

自閉症という障害の特性を考慮して以下の点に配慮する必要がある。

1.自閉症の特性である般化の難しさへの対応

〈学習する場面と実際に使う場面の工夫〉
・学習する場面と実際に使う場面はできるだけ同じ方が好ましい
・できる限りその環境に近づける配慮が必要
・ごっこ的な学習は避けるべき

〈教材の工夫〉
・実際の地域生活で使用される道具をそのまま使う

2.社会性の弱さへの対応と社会スキルの習得
  
・学齢期に計画的な学習に取り組み、身につける必要がある
・抽象的な内容ではなく、社会的ルールの理解等、具体的な社会的スキルについて学習

3.人間関係を広げること

・より一般的なコミュニケーション手段を身につけることにより人間関係を広げる
・集団活動に必要なスキルを習得する

4.社会的な資源の利用

・ボランティアや公的機関の利用等、地域生活を支援する資源とのつながりを広げる

5.文化芸術等さまざまな取り組み


上記の事は、家庭だけで取り組むのは難しく、学校との連携(ある意味学校主導)で行われるべきことです。
なので、学校を選択する際、学校がどのような取り組みをしているのかしっかりと確認する必要があります。

うちの場合、中学からは特別支援学校(の分教室)を選択しましたので、配慮はもちろん、思い切った活動も可能でした。
(年間を通して太鼓などの地域芸能に取り組み、お祭りや発表会でそれを披露する、中学の頃から職業教育を受けるなど)
普通校の特別支援級では、自閉症に特化した教育を受けることが難しい場合もあるので、その時は家庭でどのようにフォローしていくか考えなければいけないと思います。

それでも振り返ってみれば、もう少しこのようにしてもらえばよかった、このようにしておけばよかったと思うことも多々ありますので、適切な情報を手に入れることはとても大事だと思います。
中学高校時代は、油断するとあっという間に過ぎてしまうのです。

 

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ありがとうございます

去年の2月から始めた当ブログですが、今日で閲覧者数が1万人を越えました。
50~100位の間をウロウロし、一日の 訪問者が30人前後のささやかなブログですが、交友関係の狭い私にとっては、夢のような数字です。

訪ねてくださったみなさん、ありがとうございます。 
みなさんにとって、少しはプラスになる情報をお届けできているでしょうか?

耳目をひくような事件も奇跡もない内容ですので、もしかすると大半の方には物足りないのではないかと思います。
特別優れた実践をやっているわけでも、豊富な情報があるわけでもありません。
本当に学ぼうとしていらっしゃる方や困っていらっしゃる方は、以前にもお伝えした「お父さんの[そらまめ式]自閉症療育」「スカイのブログ」を強くお勧めします。

また、ネットの情報は玉石混交ですので、良書とされる書籍をしっかり読み込んで、“ぶれない芯”を作るべきだと思います。

ただ、一見適応がいいと思われる受動型の女の子の体験談はむしろ少ないので、たとえ2,3人であっても、 “仲間”として訪れてくださっている人がいると信じ、これからも細々と続けていくつもりです。

何の変哲もない当たり前の日々を愛おしみながら・・・ 

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猫カフェ再び

月に1回はどこかへお出かけするようにしています。
ちょっと遊んで外食するのが何よりも楽しみなようです。

近辺の水族館には行ったので、どこに行きたいか聞いてみたら、「猫カフェ」だということでした。
なので、今日は少し足を伸ばして吉祥寺まで行ってきました。

Cat Cafe てまりのおうち 

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以前行った(7月5日参照)『猫カフェれおん』に比べると、店内は広くておしゃれ―と言うより、メルヘンチックです。
でも、お客さんに対して猫の数が少なく、たまにしか寄ってきません。
(平日だったらまだましかもしれません。)

猫のおやつをあげても“ハーレム”状態にはならず、おやつをあげてはいけない子もかなりいます。
猫を思いっきりかまいたい人には物足りないかも。
(猫ちゃんたちは人慣れしていますが、おっとりマイペースの子が多いように感じました。)

一方カフェの雰囲気はこちらの方があって、メニューもかなり豊富で味もよいです。
(ただ、オーダーしてから運ばれてくるまですご~く時間がかかります。)

私たちは10:00開店のところ10:30くらいに行って、席は予約を含めると8割がた埋まっていました。
お昼頃来た人たちは、席が空くのを待たなければいけない状況でしたので、土日は予約していった方がいいと思います。

飲食にはお金がかかるけど、時間制限がないので、ゆっくりできるのはいいですね。
(圧倒的に女性が多く、男性はカップルのみでした。)

娘にどちらの方が好きか聞いてみたら、意外にも今回の『てまりのおうち』の方でした。
スイーツの充実が決め手だったようです。
(はちみつ入りレモンスカッシュとアイスクリーム付きガトーショコラに目がくらんだようです。)

どちらにしても猫を抱っこすることはできないので、おいしいものを食べながら、遠目にでも猫ちゃんたちを見ている方がよかったのかもしれません。

次回は、また別の猫カフェにトライしてみます。



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