「体の声に耳を澄ませる」
ここの病院に通われているのは、それぞれ何かお困りのことがあったからだと思います。
人前で話すと緊張してしまう、自分の意見を相手にうまく伝えられない、いつも人の反応が気になる、
仕事を休んでいて戻らなければいけないけれど、仕事に行くのは気が重い…
いろいろなものがあると思います。
まず、そのように考えると気が重くなったり、少し不安になることを考えた時の体の反応に意識を向けてもらいます。
そのような時は体が緊張状態になりやすいので、のどが詰まる感覚、胸のあたりが苦しい、体がもやもやする…
そのような不快な感覚を感じます。まずはそのことを意識してもらいました。
体の不快感、痛みは何らかのメッセージを伝えてくれています。
足が痛いのは「足を使いすぎだから、少し休んでね」ということかもしれません。
のどが詰まるのは「言いたいことを我慢しないで、伝えていいんだよ」ということかもしれません。
体がなぜ、その症状を出しているのか、意識がはっきりしている時は、なかなか体の声を聞けなかったりします。
頭が働いている時は、何事も理屈で説明しようとします。
その働きを弱めてリラックス状態になると、その意味が自然とわかってきます。
自然な呼吸をして、体の力を抜いていきます…
そうしたのち、「どうしてこの症状がでているんだろう。教えてくれる」と内面に意識を向け、尋ねると自然と答えが思い浮かんだりします。
人前でいい恰好をしすぎていたな、自分の気持ちを抑えていたな、遅くまでむりしていたな…
映像、言葉、感覚、…なんとなくわかったりします。
そして「どうしたらこの症状が楽になるのかな。教えてくれる」と内面に尋ね、解決方法のヒントを受け取ってもらいました。
出てきた答えは、今まで頭では考えたことはなかったけれど、それを聞くと妙に「ああ、そうなんだな」と深く納得できるものです。
どうすればよくなるかは、本当は自分自身が一番しっているのですが、頭で働かせて理屈で考えている時には、なかなかそこにたどり着かなかったりもします。
少し、リラックスして、体の声に耳を澄ませば自然に答えが浮かんできたりします。
答えを知っているのは他人ではなく、自分自身なのです。
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