10月13日集団認知行動療法


「過去を受け入れる」

 

人は、今の自分自身を十分に受け入れてなかったりします。

 

もっと外見がよければな…、もっと計画的に動ければな…、もっと冷静でいられればな…

色々なことに不満があったりします。

 

では、その基準はいつからできたのでしょうか。

昔、テストの点数が悪かったら、親に「もう少しで90点だったのに。もっと頑張らないとね。○○ちゃんはもっといい成績なんだって」などと言われたのかもしれません。

あるいは、兄弟と比べられたことも、あったのかもしれません。

 

いろいろな出来事が、その人にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

「もっと頑張らないといけない」「人より上を目指さないといけない」など、その人なりの信念を形成するようになるでしょう。

そして、仕事で自分より他人の方ができが良ければ「こんなんじゃだめだ」「いい成績を出せない自分は能力がないんだ」と自分を責めたり、自信をなくしていくのかもしれません。

 

何かができるからいい、何ができないからだめだ、そんな風に条件付きで、自分を受け入れているのかもしれません。

 

人はなかなか『ありのままの自分』を見ようとはしないものです。

ですが、自分自身を受け入れていった時に、楽になったりします。

 

まずは過去に意識を向けてもらいました。

そして、色々な考えや感情を抱いた自分のことを、まずは認めてもらいました。

そして、そう思うにはそれなりの理由があったということも、受け入れてもらいました。

つまり、過去に何を考えても、どんな感情を抱いても、それなりの理由があるから、それを受け入れていく…そのようなプロセスを行いました。

 

そうすると条件付きではなく、無条件に自分自身を受け入れる、という体験ができます。

そうすることで、様々なことに気付き、心がとても軽くなり、解放された、感覚を得ることができます。

 

現実の中で、このような体験はなかなかないものですが、まずはそのような状態を経験し、その感覚を体験してもらいました。

必要とあれば、このようなイメージを、その時々で繰り返していくことで、少しずつありのままの自分を受け入れ、もっと楽に生きていけるようになるでしょう。

千葉駅前心療内科