2011_09_21_chive 韮の花

両親が亡くなってから3年後の2006年の夏 
我が家から一番近いお墓に両親の納骨をしました

両親が急に家からいなくなったような気がして
とても寂しくなり毎日お墓にコーヒーを持って両親と話をしに行ったものです
私がお墓に行くと20mくらい離れた墓石にいつも訪れている初老の男の方がいました
毎日何時間こうしてお墓に来ているのでしょうか
毎回毎回見るのです
彼のお墓は墓地内の道に面しているところだったので
お墓の真前に車をとめるとドアを開けて
墓石に向かって運転席に座り 話をしているようでした
かと思えば携帯電話で話をしている時もありました
傍にいるだけで気持ちが慰められたのでしょう

私は墓石の前の芝生に寝転がって声を出して両親と話したかったので
彼の存在はちょっと邪魔でした
いつ帰るのかなぁ〜と待っていてもいつまでも去る気配もないので
私の方が根負けして先に帰ることが多かったです

彼が先に帰った後 墓石をみると奥様のお墓のようでした
とても綺麗な白人の女性でした
墓石の前には4鉢くらいの植え込みの花
バラの切り花 沢山のお花に
奥様を亡くした悲しみが溢れているようでした

毎週金曜日は両親のお墓参りの日にしょう
ここだったら歩いて来れない事もないので運動にもなる
と自分に誓ったのですが
一年経ち二年経ち 両親を亡くした悲しみが次第にうすらいでくると
私のお墓参りは遠のいてきました

そして今日久し振りで娘とお墓参りに行くと
彼の姿はありませんでしたが
5年前と変わらないくらいの沢山のお花が並んでいます
彼の悲しみは少しはうすらいだのでしょうか

私達は庭でとれた梨とトマトを置くと
芝生に寝転がり 今夜はNetflixで何の映画を見ようかと話しました
ここに来ると
最後に話した時の父の声が聞こえて涙が止まらなかったのに
今は思い出さないでおこうと思えばできるようになりました

2011_09_21_pear

悲しい事も嬉しい事も腹が立つ事も
その時の感情が薄れていくのは良い事かもと思います


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