2014年09月28日

雨男《アルバム解説その9》

荒くれ者の主人公の男が住む街は、死と隣り合わせの渇いた都会。月明かりも届き損ねた路地裏からは、酔っぱらいがゴミ箱につまづいて蹴飛ばす音に交ざって、ときおり恐ろしく物騒なものも聞こえてくる。そして皆、気づかぬふりをして暮らしている。
ある日男が受けた珍奇な災難は、自分の中のなにかをすこしだけ変えるきっかけになったのであった...。

と、いうような話。
今のところ普段の僕とは最も縁遠いシチュエーション。お気に入り。最近で一番気に入ってるかも。
昔見た「世にも奇妙な物語」で、たしか「煙男」という、煙を寄せ集めてしまう男の話があって、なんとなくヒントになってます。

でも収録するかどうかはすごく迷った曲。
いまの自分で、高校生のときみたいな曲をやってみたらどうかなと。ギュインギュインしちゃおうかなと。でも、一体誰が聴きたいのだろう?と。
馨くんは「こんなベースを弾かされたのは初めてだ」と言ってた。すまねえ。
キノピーと僕は「ここのフィル、FooFightersっぽくね?」と、ムフムフした。

IMG_3207







・・・・・

ずぶ濡れの俺を すべてが嘲笑う
死にかけた向日葵も 茶色い顔して見てやがる
邪悪なカエルの親分に 目を付けられたが運の尽き
この街で暴れすぎたのが あいつの癇に障ったらしい

ピンスポットの雨雲が どこまでも俺を追いかける
噂じゃ太古から伝わる 雨乞いの呪いをうけちまったようだ

傘の下でじっと 辺りを窺えば
ちらちらとうろつく 緑の小さな子分ども
怪しげな路地に店を出す 占い館の青大将
「こいつを使ってごらんな」と 不気味な飴玉を差し出す

それは煮詰まったコーヒーとどんよりした雲を混ぜ合わせたような色
鼻をつまんで口に放り込み 教えられたまじないを声に出す
「めにはめをあめにはあめを あめやめあめやめかさたため」
想像以上壮絶な苦みに目の前が一気に暗くなっていく

ピンスポットの雨雲が どこまでも俺を追いかける
だんだんそれは雹に変わり 俺を貫こうと飛んでくる
ノンストップの心の臓は 諦めちまえと音を上げる
立ち止まったらそれで終わり もうダメだと思ったそのときに
ふと気がついたら店の前 空は朝焼けか夕焼けか
ニヤニヤと店主が覗き込み ようやくはっきりと目が覚めた

「残りはツケとくよ」 そして財布はぺらぺらさ
まずは緑のチビどもに あいつの居場所を訊くとしよう
ところでこんなに良いもんだったかな 気にも留めずにいた空の色
こうして変わって様を 眺めるのも悪くないな 今は

・・・・・

『雨男』 作詞・作曲:小田晃生
小田晃生 = 歌、エレキギター、コーラス、マラカス、
ウッドペッカー、ブリキの金魚、口笛、トーンチャイム
田中馨 = エレキベース
木下ようすけ = ドラムス


chicchaitanbo at 00:43│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 CHS解説 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
 Search
 Categories