BBC News - 11-year-olds face new grammar test in Sats
英語の国なのですから、文法の試験があっても良いようなものですが、今までは確か英語の試験の一部にしかなかったんじゃないかなあ。娘は英語の時間に文法やってましたし。見本の試験はこちらです。
The new test is made up of a 45-minute grammar test and a separate 15-minute spelling test of 20 words. The government says pupils will need to show they can punctuate sentences properly, including using colons, apostrophes and "ellipses" (...).
新しいテストは、45分間の文法のテストと、別に15分間のスペリングのテスト20語からなる。生徒達は、コロン、アポストロフィ、省略符号の使い方を含む句読点で文章を正確に区切ることができることを示さなければならないと政府はしている。
しかし、気になるのはこの後。これまでは長文を書くテストがあったのですが、
Children will no longer be marked on a longer piece of writing.
子ども達は今後、長文ライティングの問題で点数がつかなくなる。
Russell Hobby, general secretary of the National Association Head Teachers, said: "Grammar is vital but you test someone's writing skills by examining their writing.
the National Association Head Teachersのラッセル・ホビー総書記は「文法は大切ですが、ライティングのスキルは、書いたものを見てテストします。」
"Just because you can circle an adverb on a multiple choice test doesn't mean you can use one properly. This test distracts us from teaching a generation to write clearly and elegantly."
「多肢選択式テストで副詞を見つけられたということが、副詞を正確に使えるということではありません。このテストは子ども達に明瞭に、洗練された文章を書くことを教える妨げです。」
採点時の細かいことはわかりませんが、この発言を聞く限り、これまでは長文ライティングの中で、文法の誤りなどもみていたってことなんですかね?娘に聞いてみると、授業中や宿題では、文章中に文法の間違いがあれば、先生が間違いを指摘してくれるそうです。
小学生のうちに細かいこと色々覚えるのは大変という意見もあるでしょうが、
The Apostrophe Protection Societyなどというものも存在しまして、ここで見るような間違いを町で見かけると、外国人の私も、「大丈夫か、イギリス人?」と思うことも確か。
BBC News - Apostrophe now: Bad grammar and the people who hate itによると、正しい文法が重要なのは、オンラインデートサイトらしいですぞ。
Grammar is not just an educational issue. For some adults, it can sabotage friendships and even romantic relationships.
文法は単に教育の問題ではありません。一部の大人にとっては、友人関係、時には恋愛関係も破綻してしまうことが。
The research arm of dating site OKCupid looked at 500,000 first contacts and concluded that "netspeak, bad grammar and bad spelling are huge turn-offs". The biggest passion killers were "ur", "r", "u", "ya" and "cant". Also damaging to online suitors were "luv" and "wat".
デートサイトOK Cupidの調査部は500,000件の初回コンタクトを調査し「ネット用語、間違った文法、綴り間違いは相手に興味を失くす最大の原因」と結論付けています。熱が冷めてしまう最悪の言葉は、"ur", "r", "u", "ya", "cant"。またオンライン求婚者にとってダメージが大きいのは、"luv" と "wat"の使用でした。
On the other hand, correct use of apostrophes was appealing. Using "don't" and "won't" caused better than average response rates - 36% and 37% respectively, according to the research.
一方、アポストロフィを正しく使うのは魅力的。 "don't" と "won't"を使用すると、平均返答率よりも高く、それぞれ36%と37%でした。
平均返答率ってどれくらいなんだ?(苦笑)
確かにまともな文法使えない人はちょっとどんな人か考えちゃいますよね。しかも最終的には結婚も考えようというなら、尚更かも。
一方で同じ記事で指摘されているように、実は英語の文法は決定版みたいなものがあるわけでもないのですね。だからこれを一々指摘し始めると、大変という見方もあるようです。
日本人の私たちこそ、学校で英文法に泣かされてきたわけで、色々な思いがある方も多いかもしれないですねえ。日本の英文法教育は馬鹿にできなくて、イギリスの語学学校は最初にクラス分けテストをしますが、筆記試験の場合日本人が上位にくるケースは多いようです。しかし、実際の授業は会話中心になるので、それに追いつけなくてクラスを下げてもらうことも同時によくあるみたいですが。
私の子ども周りで理想を言えば、文章を書かせて、その中で文法の間違いを指摘することと、もっと簡易な文法のテストがあったほうがいいかなあ。最近の子ども達はやはりネット言葉を使ったり、テキストメッセージの略語を普段でも使ったりすることがあって、文法が蔑ろになっていないかと思ってはいるので。あとはやはり理解してもらう文章を書く、長文の英語を読む、明瞭に話すには、文法は知っていた方が良いですというのは、私の持論でもあるんですけど。カンマや、アポストロフィがはいるところがちょっと違っただけでも、文章の意味変ってしまうことありますものね。下の本は、もう少し古いのですが、子ども向けにカンマの大切さを楽しく教えてくれる本です。
Slow, children crossing.
と、
Slow children crossing.
は意味が違いますよね。
Eats, Shoots & Leaves For Children: Why, Commas Really Do Make a Difference