ミチユキのぷら〜り散歩「今が旅」

「どうってことない風景が好き」「遠くに行かない」「本当に寛げる場所を探して」などをテーマに持つ写真家、詩・エッセイスト、シンガーソングライター、小説家による、街と文化を探る散歩旅。http://blog.livedoor.jp/chico100/

タグ:通勤

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まだ暗いうちに起きだし、

半分眠りながら、歯を磨く。

コーヒーを淹れ、トーストにマーガリンをたっぷり。その上に蜂蜜を少しのせる。

パソコンを立ち上げ、ニュースやメールをチェックしながら軽い朝食。

日が昇り始めるころに家を出る。

通勤だと思えば味気ない道のりも、

散歩だと思えば楽しい。

季節の移り変わりを見ながら、

日替わりで遭遇するさまざまな景色や生き物に

自分の存在や、生きている実感を振り返らされる。

眠くてつらい思いも、仕事のストレスも、すべて生きている実感。

いずれ消えてなくなる肉体と意識が

いきいきと感受性にまみれている今を

味わうことしか、生きるという意味を追いかけるすべはない。

だから、自分らしくていい。

自分らしく笑う。

自分らしく悩む。

自分らしく楽しむ。

それでいいのだと

自然はいつも、私に語りかける。

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求人広告の仕事が、本当になくなってきた。

月に40本以上こなしていた原稿が
今では月1本程度に激減。

もうほとんどゼロに近づいた。

それでも仕事をすると伝票処理などのために
大阪に移動しなくてはならず、
けっこうコストがかさむ。

というのも、月に何日も神戸の山を越して大阪に通うと
定期代がばかにならないのだ。

3万円程度の売上のために、3万数千円の定期代をかけるのは
不経済というものだ。

いっそ、この仕事から手を引くほうがいいという結論に達する。

職場で顔を会わす仲間は、
いずれ景気が上向き、また忙しくなるだろうというが、
そうは思わない。

一つは、社内的な構造の変化。
どの広告会社も同じだと思うが、
制作はコストセンターとなっており、
外部への発注削減は目下の課題。

そのために制作料金削減も含めた構造改革が行われるだろう。

また、この世界的な経済問題はまだ底が見えず、
海外の市場をあてにしている日本の経済が
すぐに回復するとは思えない。

これは、今まであった景気の低下どころではない。
日本の経済のありかたを変えるときが来ている。

旧来のようなビジネスのあり方では、
よりよい国に変わっていけないだろう。
これが2つめ。

そして何より、オレ自身
この仕事への情熱を失っていることだ。

狭い価値観のなかにこもっている窮屈さを感じる。
企業を相手とした求人広告のビジネススタイルでは、
そもそも企業そのものが発信する情報の中身に
読者視点が無視される傾向が強い。

自分で応募してわかったのだが、
40代以上の応募者にまだまだ冷たいのが現状だ。

特に、有効求人倍率が0.6という買い手市場にあっては
なおさら。

今までのビジネススタイルでは満足できない人たちが
今、だんだん増えてきていて、
企業相手という取引形態ではなく、
もっと広い対象に貢献するビジネスを始めている。

一企業ではなく、社会利益となるようなビジネスを
見出して情熱を持って参加できるような
そんな仕事がしたい。

若者のなかにも、
そんな思いを持つ人が増えているのではないだろうか。

オレとしても、もっと広い対象に
メッセージを送り届けるような仕事がしたい。

売上が斜陽になり、消えゆく仕事にぶらさがっているより、
新たなる展開を切り開いていくほうが、
自分のためになるのではないかと思う。

50代、まだまだやれると勝負をかける。

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