「ちょうだい!ちょうだい! まっと(もっと)ちょうだい!!!」
と、尋常でない熱意でせがむ娘。
でもでも、そう簡単に山盛り差しあげるわけには参りません。
だって、完全予約制&売り切れ必至で有名な『源太』の水羊羹、なんですから。
B4サイズの木箱に流し込まれた水羊羹。
充分に冷やして、大きめのスプーンですくったとたん、ふるるんと崩れそうな柔らかさです。
口にいれると瞬時に溶け、あとに残るは小豆の香りと甘みのみ。
これほどに瑞々しくも儚く消え、なおも恋しくなる水羊羹ははじめて、かも。
水羊羹は飲みものです。
ってくらいに、するするといくらでも食べちゃいたくなります。
娘にはストップをかけつつ、こっそりと何回もおかわりしてしまいました、ワタクシ。