【傍聴日記】
5月11日(水)午後、神奈川県労働委員会で、日産自動車等を相手取った「不当労働行為救済申し立て事件」の第二回目となる調査が行われました。
傍聴者の文責で、内容を報告します!

組合側代理人の田井弁護士、山口弁護士の二名が、日産自動車の
①「誠実交渉義務違反」について、
②「(派遣先の)日産自動車の労働組合法上の使用者にあたるという点について陳述しました。

合意達成の可能性を模索することが義務づけ
 田井弁護士は、誠実交渉義務違反については、そもそも前提として使用者は団体交渉に応じるだけでは「誠実団交義務」を果たしたとは言えず、「労働組合の主張に対して誠実に対応することを通じて、合意達成の可能性を模索することが義務づけられていると指摘しました。さらに、使用者には自分たちの主張を裏付ける資料などを提示するなどして、労働組合を説得すべく最大限の努力をすることが必要であるとし、最初から「組合と合意する意思がない」などと宣言したり、組合要求を拒否するのみで、資料や対案を示そうとしない場合などは、誠実交渉義務を果たしたことにはならないと指摘しました。

労使自治が原則
 団体交渉で解決を! 
日本の労働現場においては、労使自治が原則となっています。
 労働争議については裁判所での解決ではなく、第一義的には団体交渉などの場において労使自治のもとで合意を形成していくことが労使ともに求められていると指摘。
 リーマンショック以降、全国で多くの訴訟が提起されてきましたが、そのほとんどで使用者企業(派遣先)が、自分たちの行為の非を認め、解決を図っていることを紹介し、日産自動車についても誠実な労使交渉によって解決を図ることの重要性を訴え、労働委員会に対して公正な判断を求めました。
 
労働条件について事実上決定できるのもを「使用者」という
次に陳述した山口弁護士は、日産側が主張する「朝日放送事件判決」の解釈の誤りを指摘し、この判決は「労働契約関係の有無にかかわらず、交渉事項となっている労働条件について事実上支配・決定できる地位にあるものを労組法7条2項の使用者ととらえている」と指摘し、不当労働行為制度は、「不当労働行為を排除、是正して正常な労使関係を回復することを目的とし、労使間での紛争を団体交渉によって自主的に解決し、将来に向けて労使関係の正常化を図ることを目的としています。換言すれば集団的労使自治の実現を目指すものです。」と指摘。

労使紛争において、自主的解決、集団的労使関係を実現するためには、紛争発生のきっかけをつくたり、惹起させる原因をつくたものが労使協議に加わらなければ労使紛争の自主的解決は実現できないことから、派遣先の日産自動車は団体交渉の義務を負うべきだと指摘しました。

労使紛争の原因をつくり、労働条件を事実上支配していた日産は「使用者」である
日産自動車は原告らに対し、事前面接、賃金交渉などの違法行為を行っていました。また、原告の雇止めが日産の業務削減のためであると認定されていることからも、日産自動車が労組法上の「使用者」に該当することは明らかでです。
 陳述の最後に、山口弁護士は労働委員会に対し「集団的労使自治を実現させ、本件紛争の解決の糸口を示していただくことを強く求めます」と陳述を締めくくりました。 

090514

【日産「不当労働行為」事件(団交拒否、および不誠実団交)第三回調査】
 6月27日(月)18時~
 神奈川県労働委員会
 (石川町:労働プラザ7階)

【本社への宣伝行動にご
参加ください!】
宣伝行動へのご支援をよろしくお願いいたします!
6月12日(日)15時~16時30分
6月18日(土)14時30分~16時
6月22日(水)16時~16時30分

場所:日産本社前(横浜駅東口徒歩5分)
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