2008年のリーマンショックを機に、日本中で派遣労働者・期間労働者などの非正規労働者を中心に「首切り」の嵐が吹き荒れました。
多くの労働者が、泣き寝入りを余儀なくされてきた中で、勇気をもって日産自動車という大企業を相手に立ち上った5人の仲間を先頭に声を上げ続けてきた「日産自動車による派遣切り・期間工切り争議」も今年で8年目となります。
現在、この間のたたかいの中で日産自動車の「不当労働行為(団交拒否・不誠実交渉)の救済」を求めて神奈川県労働委員会に救済の申し立てを行い、現在労働委員会での全面解決をめざし運動を強めています。
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労働委員会ではいよいよ証人尋問が終わり、救済命令の獲得まで解決まであと一歩です。
多くの方々にもう一回り支援の輪を広げていただき、「日産とたたかう仲間」を支えていきたいと考えています。
ご協力をよろしくお願いいたします。
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証人尋問では日産自動車の「使用者性」が明らかに!
2017年3月13日県労働委員会にて第2回目となる証人尋問が行われ、原告の阿部さんに対する主尋問・反対尋問が行われました。
傍聴には平日の昼間にもかかわらず約40人が参加し、阿部さんを見守りました。
この日の証人尋問のポイントは
①日産自動車による派遣法違反の「事前面接行為」の有無
②派遣労働者と日産による派遣法違反の「賃金交渉」の有無
③派遣労働者解雇における日産による「人選行為」の有無
④日産の「団体交渉拒否」の姿勢と組合の要求
の4点です。


①日産自動車による派遣法違反の「事前面接行為」の有無

労働者派遣法では26条7項で派遣先企業が派遣労働者を特定する行為を禁じています。
派遣法違反のこの「事前面接行為」の詳細が、阿部さんの尋問によって明らかとなりました。
2003年10月阿部さんは日産のデザイン本部で事前面接を受けました。
対応したのはデザイン業務の責任者と人事の採用担当者でした。
尋問では阿部さんは「日産の面接担当者は私の経歴(学歴、職歴、実績など)を詳しく知っており、事前面接では持参するよう言われていたデザイン作品について仕事の内容について説明しました」と証言しました。
面接の最終版に「ぜひうちに来てください。10月20日から働いてもらいたい」との発言があったことから阿部さんは採用を確信しました。
「派遣会社からの人材派遣」でありながら、事前面接を行い、その場で採用を告知するなど、あたかも直接雇用の面接行為そのものであったことが明らかとなりました。

②派遣労働者と日産による派遣法違反の「賃金交渉」の有無

派遣法では、労働者はあくまでも派遣元の社員であることから派遣先と直接賃金交渉をすることはありません。
しかし、阿部さんは派遣元社員から「直接日産に話をしたほうがよい」といわれ、その後阿部さんは日産と直接賃金交渉をすることになりました。
2度の交渉の末、阿部さんと日産は時間給を大幅に引き上げるとともに、今後は正社員と同様に日産がきちんと査定して毎年賃金アップすることで合意しました。
派遣元の主張によると「阿部さんの賃金アップは派遣元が日産と交渉して引き上げさせた」と証言をしていますが、派遣元は阿部さんの業務内容も把握しておらず、しかも阿部さんと日産が賃金交渉をしていたことすら派遣元は知りませんでした。
このような背景のもとで「派遣元が日産を説得した」ということはありえないということが明らかとなりました。


③派遣労働者解雇における日産による「人選行為」の有無

2009年2月16日、阿部さんは派遣会社テンプスタッフのT氏から
「阿部さんが選ばれるとは思いませんでした」
「今回、契約解除になる方は添付からの派遣労働者13名中9名です。」
「辞めさせる派遣労働者は日産自動車が選びました」詳細についても「日産の人事が説明します」と聞かされました。
しかし、2月16日以降は日産の社員はみな解雇通告を受けた労働者に対しては一切話もしない態度をとり続け、結局3月末の契約終了(解雇)まで何も説明もしてもらえませんでした。
このやりとりについては、組合とテンプスタッフとの団体交渉(4月9日)でも同様の発言がされていました。
さらに、テンプから阿部さんにあてたメールには
「日産から契約更新の連絡がもらえていない。後日連絡がもらえる予定です」との記載があり、派遣会社テンプスタッフは阿部さんらの契約更新に向けて手続きを進めていることがわかります。このことからも阿部さん土谷さんを日産が人選し、派遣契約の解除を行ったことは明らかとなりました。

④日産の「団体交渉拒否」の姿勢と組合の要求

組合は2009年4月15日、日産自動車に対して団体交渉を申し込みました。
しかし、日産は「派遣労働者は日産との雇用関係がない」と団体交渉を拒否し、要請書すら受け取らないという態度をとり続けました。
日産自動車は阿部さんたちの採用を自ら決め、業務内容、配置、賃金まで決めていました。
阿部さんが辞めたいと申し出た時には、管理職が賃金交渉まで行って慰留しました。
阿部さんは2003年から5年半もの間、日産自動車で社員と同じように働いてきました。
これらの経過からも日産自動車が使用者であることは明白です。

尋問の最後に、阿部さんは
「私たちはこの8年にわたり、一貫して5名の組合員が職場復帰を目指して運動を続けてきまいた。
しかしながら日産自動車らは私たちの要求を一切受け入れることもせず、話し合いすら拒否し不誠実な態度をとり続けています。
グローバル企業であり、クリーンな自動車を販売する日産には、働く労働者に対してもクリーンで優しい企業であってほしい。
5人の労働者を元の生活に、正社員として元の職場に戻してほしいと強く願っています。」と訴え、尋問を終えました。

「日産とたたかう仲間を支える会」からのお願い
①「支える会」会員の拡大(団体加入も可能です)にご協力をお願いします
一口3000円/年会費 ぜひ個人・団体加入の拡大にご協力をお願いいたします。
 
②カンパのお願い
争議団への支援を強めるため、カンパにもご協力をお願いいたします。
ゆうちょ銀行 00250-7-68253(名義 日産とたたかう仲間を支える会)

③労働委員会傍聴支援
現在「不誠実団交」で神奈川県労働委員会に救済の申し立てをしているため、
傍聴のご支援をお願いいたします。
次回労働委員会期日
6月12日(月)10時20分~ 神奈川県労働員会
宣伝行動
4月19日(水)16時30分~17時 日産銀座ギャラリー前宣伝
4月22日(土)12時30分~13時30分 日産本社前宣伝
4月22日(土)16時30分~17時30分 川崎駅アゼリア前宣伝
5月12日(金)17時30分~18時30分 日産本社前宣伝
 
④「支える会」事務局に加わっていただき、事務局体制強化にご協力ください。
連絡先 sasaerukai5@gmail.com    045-201-3684 
神奈川県労働委員会の地図
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