2016年06月27日

おうちで中華25 - 上海料理界の清涼剤!馬蘭頭拌香干で紹興酒を舐める。

馬蘭頭を買ってきた。
上海周辺でよく食べられている青菜の若葉で、春の今が旬だ。

和名は、コヨメナ(小嫁菜)というらしい。
僕は日本で見かけたことがないけれど、流通している地域もあるのだろうか。

↓馬蘭頭。キク科の多年草だそうです。
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馬蘭頭と言えば、馬蘭頭拌香干。馬蘭頭と香干(干し豆腐)の和え物だ。
上海料理店で出てくる馬蘭頭料理は、ほぼ100%これだと言っても過言ではない。
別に他の調理法がないわけではないのに(普通に炒めたっていい)、不思議なことだ。

その馬蘭頭拌香干は、上海料理の宴席に欠かせぬ存在だ。
糖醋排骨だの燻魚だの、前菜からして甘くて重いラインナップが多い上海料理において、
青菜の和え物である馬蘭頭拌香干は、言わば一服の清涼剤。
その日の食卓をバランス良く組み立てる上で、実に便利な存在なのだ。

僕が上海料理店でこればっかり頼んでいるのは、正にそれが理由。
こういう清涼剤的前菜が、上海料理には本当に少ないのよね。

↓馬蘭頭拌香干(イメージ図)。
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で、そんなありふれた料理を敢えて家で作ろうと思ったのには理由がある。
ここ数年、外で食べる馬蘭頭拌香干に満足できないことが増えてきたからだ。

理由は、化学調味料。
ただの青菜の和え物に化調を入れる理由が全く解せないが、どんな高級店でも大抵入っている。
こういう前菜はどこも作り置きだから、「不要放味精」の呪文を唱えても意味がない。
清涼剤として頼んだ一品なのに、後味が甘くのっぺりしていると、本当にがっかりする。

ならば自分で作ってしまえ、と考えるのは自然なことだろう。
所詮は青菜の和え物。作り方は、驚くほど簡単に違いない。

調べたところ、本当に驚くほど簡単だった。

材料は、馬蘭頭と香干(味付き干し豆腐)。調味料は、塩・砂糖・胡麻油。以上。
実にシンプルであるが、野菜の和え物にも砂糖を入れるところが、上海らしい。

工程は、1)材料を湯通しする 2)材料を刻む 3)材料と調味料を和える。
これまたシンプル極まりない。

早速、取り掛かろう。
今夜はこれを肴に紹興酒を飲むのだ。

↓馬蘭頭を塩少々を入れた湯でさっと茹で、冷水に取り、絞って水気を切る。↓
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↓香干は、圧して水気を抜いた豆腐を香辛料で煮てから干したもの。こちらも湯通しする。↓
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余談になるが、中国では普通の豆腐も一回湯通ししてから食べるのが普通。
香干の場合、おつまみ的にそのまま食べられるのも売っているが、やはり普通は湯通しする。

↓下茹で完成。
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次に、馬蘭頭と香干を包丁で細かく刻み、ボールに合わせる。
そして、塩・砂糖・胡麻油を入れて混ぜる。

味付けは、香干の塩気の強さに合わせて、適宜調整。
気持ち砂糖を多めに入れると、本場上海っぽくなる。

↓香干は、切るとこんな感じ。
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↓切り方があんまり細かくないのは、僕の性格ゆえ。
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あとは盛り付けだ。
馬蘭頭拌香干は、お碗型、四角錐型、円柱型など、何故か成型されて供されることが多い。
なんせ地味な料理だから、せめて盛り付けで華やかさを演出しようということなのだろう。
僕もせいぜい頑張ってみるとしよう。

↓どうだ!
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↓別アングル。ご飯茶碗に盛ってひっくり返した(笑)。
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他の料理に取り掛かる前に、とりあえず紹興酒と共にひと口。
誰が作っても失敗するはずのない料理だけに、ちゃんと美味しい。当然、のっぺりした甘さもない。

ほろ苦い香りと味わいの馬蘭頭。みっしりして骨太な旨味がある香干。
地味なようで必要なものは揃っていて、噛めば噛むほど美味しさが広がる。

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反省点を挙げるなら、馬蘭頭と香干は、どちらももっと細かく刻んだ方がそれっぽかったな。
また、次回はもっと美味しい香干を買おう。今回のは香りも味付けもやや化学的だ。

ともあれ、今後、こういう簡単かつあっさりした前菜のレパートリーを増やしていこうと思う。
僕は日本酒でもお浸しや胡麻和えで飲むのが大好きで、派手な肴はなくとも満足できるタチなのだ。

因みに、この日の他の料理は下記の通り。

・茴香豆(空豆のウイキョウ煮込み)
・紅焼獅子頭(巨大ふわふわ肉団子の醤油煮込み)


どれも手の掛からぬ料理ばかりだが、なかなか幸せな晩ご飯になった。


■備忘録■
馬蘭頭拌香干 马兰头拌香干 コヨメナと干し豆腐の和え物 – 上海料理
1)鍋に湯を沸かし、塩少々を入れ、馬蘭頭を30秒ほど湯がいたら、冷水にとって絞る。
2)同じ鍋の湯で香干を数分間茹でて、取り出す。
3)馬蘭頭と香干を細かく刻み、ボールに合わせる。
4)塩・砂糖・胡麻油で適宜味付けする。
*砂糖を気持ち多めに入れると本場上海っぽい。
*香干は、添加物の入っていないものを選ぼう。
*仮に日本で作るなら、春菊とかキク科の苦味のある青菜を使うと良いと思う。


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2016年06月25日

祝!100万ヒット! 祝!ブログ開設8年半!

ふとブログ右横のアクセスカウンターを見たら、いつの間にか100万を超えていました。
ブログ開設が2007年10月ですから、足掛け8年半での100万ヒットです。わー。

世の人気ブログと比べたら遅々とした歩みではありますが、継続は力なり、ですね。
全ていつもご覧頂いている皆様のお陰です。ありがとうございます!

しかしまあ、旧ブログから通算すると、中華ブログ開設から早10年。
一時期は月に数度しか更新しない時期もあったとはいえ、
10年間も中華料理について書き続けているだなんて、自分の意外なマメさに驚いています。

もっとも、これまで飽きずに続けてこられたのは、
中華料理というものが、掘っても掘っても尽きない鉱脈みたいなものだからでしょう。

思い返せば、本場の中華料理に魅せられたのは、初めて中国を旅した20年前です。
日本では見たことも聞いたこともない料理がずらりと並ぶ品書きを見て、
眩暈がするような興奮を覚えたことを、昨日のことのように思い出すことが出来ます。

以来、中国で食べた料理を全て記録し、作り方や由来を調べる、という作業を繰り返しました。
当時はネット上の情報など高が知れていましたし、中華料理の解説書も少なかったので(今もか)、
大学図書館でいくら調べても欲しい情報が入手できず、もどかしい思いもしました。

そもそもは歴史学への情熱を抱いて中国へ飛んだはずなのに、
いつの間にか、情熱が注がれる対象が中華料理へシフトしてしまったのでした。

そして、10年前に一回目の中国駐在となり、中華ブログを始め、気付けばもう20年。
お陰で今、料理名を見てどんな料理か全く分からないということはなくなってきましたが、
それでもまだまだ知らない料理に出くわすのですから、中華料理の奥深さには驚かされます。

ここ最近は、食べるだけでなく、作る方への興味も高まっています。
中国に住んでいるのにわざわざ家で中華を作るというのも物好きな話ですが、
「あの料理の色や風味は、こういう香辛料を組み合わせることで出るのかー」といった感じで、
調べてもよく分からなかったことが、いざ作ってみるとあっさり分かったりするのが楽しいです。
やっぱり、ただ食べているだけじゃダメですね(笑)。

そんなわけで、今後もあの手この手で中華料理の世界を楽しんで行きたいと思います。
しばらくは平日毎日更新を目指しますので、当ブログを引き続き宜しくお願いします!

尚、最近Twitter/Instagramでの更新を活発化させています。
当ブログとは異なるセールスポイントは、

・ブログに書く暇がなかった前回駐在時のお蔵入り中華料理写真を、短文解説付きで毎日紹介!
・日々の本格中華満載な食生活をタイムリーにアップ!
・本ブログの更新がない土日に更新率アップ!

これからはブログには書かずTwitter/Instagramで済ませる店・料理も増える予定ですので、
併せてご愛顧頂ければ幸いです!

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食遊上海245 『La Petanque』 - 初夕(大晦日)は、豚肉のパテと鴨のコンフィでビストロランチ。

初夕(大晦日)ともなれば、中華系のローカル店は春節休暇で店を閉めている。
外国人相手の店ならばやっているかなと、連れが友人から教わったビストロを試すことにした。

交通大学駅のほど近く、泰安路x華山路の『La Petanque』
電話すると、「今日は早じまいしますが、春節中も営業しています」とのこと。ホッ。

サービスの女性二人も、男性コックも、若いフランス人だ。
僕ら以外の客は、フランス人らしき家族連れが一組だけ。
こんな日にこんなところにいるのは、スタッフも客もみんな外国人だ。

↓気持ちよく晴れた初夕の上海。交通大学キャンパス内の図書館。
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↓爆竹を禁じる横断幕。市内のあちこちにあった。
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↓『La Petanque』。
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ランチは、2皿で160元、3皿で190元のプリフィクスコースだ。
前菜は4種、メインは5種、デザートは4種。
どれもビストロらしいラインナップが並んでいる。

連れも僕も160元のコースを選んだ。
僕は、豚肉のパテ鴨のコンフィというビストロフレンチのド直球。
連れは、今日のスープ小イカのスペイン風トマト煮込みだ。

↓グラスワインは40元から。60元の白。バゲットは琺瑯コップで供される。
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↓バゲットを切る台。
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↓今日のスープは、キノコスープ。香り豊かで美味しい。
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↓豚肉のパテ。美味しいが、日本の安居酒屋のような皿は店主の東洋趣味だろうか。
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↓赤ワインを追加。ハウスワインは40元。安い味だけど、量はたっぷり。
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↓小イカのスペイン風トマト煮込み。イカの質がややしょぼいが、味付けはあっさり。
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↓鴨のコンフィ。久々に食べた。皮がパリパリで気に入った。付け合せのじゃが芋も美味。
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↓こういうランチを気軽に楽しめるのが、今の上海。
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総じて、なかなか良かった。
イカの質が微妙だったので海鮮系は避けるのが無難かもしれないが、
肉系はビストロらしい味付けとボリュームで、気に入った。
160元(3200円)でこれなら、日本で似たような店に行くよりお得感があるかも。

美味しい洋食屋がほとんどなくて苦労していた広州駐在時代とは、大違いだ。


<2016年2月>


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