2016年08月25日

青島出張9 - 巨大饅頭を片手に、漁村の素朴な山東料理を楽しむ!

出張2日目は、車で青島の郊外まで。十年前までは小さな漁村だった地域で、今も開発区の工場を除けば、建物らしい建物もない。

昼飯に行こう、と取引先が連れて行ってくれたのは、パッと見、ただの農家だ。広大な敷地にビニールハウスが並んでいる。取引先が言った。

「ここはブルーベリー農家なんだが、奥さんが料理上手で、最近レストランも始めたんだ」
「いわゆる農家楽ってやつですね」と、僕。
「そうそう。このあたりにはこんなところしかなくて」
「いやいや、こういうところ、大好きですよ」

厨房の隣の部屋には海鮮や野菜が並んでいて、それを見ながら店と話して料理を決めていく典型的農家楽スタイルだ。僕は何でも食べますとだけ告げて、注文は取引先に任せた。

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結論から言うと、なかなか良かった。どの料理もやや塩気は強かったが、そこも含めて如何にも山東省の田舎料理の味わいだったし、さらっと海鮮が使われるところに青島らしさも出ていた。

まずは、鱿鱼豆腐汤。ヤリイカと豆腐と青菜のスープだ。ヤリイカの旨味を活かした塩味のシンプルなスープに、味と香りの強い老豆腐と青菜が浮かんでいる。

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見たまんまの旨さ。化学の味も感じない。

続いて、葱爆羊肉。白葱と羊肉を炒めた北方料理のど定番だが、羊肉が妙に旨い。聞くと、「この羊は昨日捌いたばかりのやつだからね」ときた。こういうのが農家楽の醍醐味だ。

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次は、野菜炒蛋。このあたりに自生する山草の卵とじだ。山草の正式名称は分からなかったが、ちょっとクセのある香りと苦味が玉子の甘味によく合った。

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更に、蒜蓉炒塌菜。山東省でよく食べられている野菜で、シャキッとした食感と強い青菜の味わいが魅力だ。

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メインは紅焼魚。一匹丸ごとの魚を濃いめの醤油でこっくり煮付けてあって、なかなか美味しい…のだが、この魚の名前を思い出せない。頭が扁平なこいつ、何て言うんだっけ?コチ?

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メインは、山東人の主食、饅頭だ。餡も何もない小麦粉の生地のかたまりだが、ホカホカで香りが良く、表面の皮はみっちり、中はみっしりして、悪くない。

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「ご飯を頼んだ方が良かった?」と、取引先。
「いや、全然。美味しいよ、これ。山東人はご飯食べないの?」
「ああ、ご飯はほとんど食べないね。もっぱら饅頭だよ」

だが、問題はその大きさで、見た瞬間、これだけでお腹一杯になるじゃんと思うサイズなのだが、周りの山東人はそれをペロリと平らげるのだ。さすがは主食。

↓僕のだけ「壽」の字が刻印された特別版だった。
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惜しむらくは、これらの料理に合わせるべき青島ビールを飲めなかったことだが、午後にお偉方との会議を控えたビジネスランチとなれば、さすがにやむを得ない。

この土地ならではの食文化をしっかり感じられる食卓に満足して、一応、午後は仕事に励んだ。


<2016年4月>


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2016年08月24日

青島出張8 - 2リットルの青島ビールのお供は、ユムシと山盛りのニラ、アサリ、タイラギなど!

午後の面談を終え、ホテルにチェックイン。今夜は一人だ。さあ、何を食べよう。

部屋にあった地図を見ると、青島啤酒博物館前のビール街が3キロほどの距離にあることが分かった。いいぞ、そこまで散歩して喉を乾かしてから、絶品の出来立て青島ビールをぐいぐいあおるとしよう。

↓青島にやってきた。
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↓散歩がビールの味を高めるはず。
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↓お、目的地は近いぞ。青島ビールの缶が並んだビルが目印。
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↓最近の新商品も加えた缶も揃っていた。
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博物館前のビール街には、似たような構えの海鮮レストランが軒を連ねている。この通りには過去何度も来たことがあるが、どこを選んだって所詮は観光客向けなので、あまり悩まないことにした。

だって、出来立ての青島ビールはどこでも飲めるし、調理法が単純な海鮮料理はどこで食べてもそれなりにうまい。店頭の水槽で水の臭いと海鮮の鮮度や値段を確認し、大丈夫だと思えればそれでいい。・・・という基準で、『酒香源』に入った。

↓日は暮れて、青島ビール博物館前のビール街。似たような店が並んでいる。↓
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↓今回は『酒香源』という店にした。
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↓中はこんな感じ。
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席に着く前に水槽の前で店員と相談して注文を決める。これが青島の海鮮レストランスタイルだ。一人なので色々頼めないのが辛いが、店員と相談して、なるべく色々なものを食べられるよう工夫した。

工場直送の青島ビールは、全6種類。一番好みの全麦白啤(白ビール)にした。最低注文単位は1リットルからというところは一人客には辛いが、そこは気合いでカバーだ。

↓ドドン!1リットル!
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一人で乾杯!まずは乾いた喉に冷えた白ビールを流し込む。中国のビールはホント水ビールばかりだが、唯一この青島で飲む工場直送ビールだけは、ちゃんと美味しいと思えるビールだ。豊かなホップの香り。酵母の旨味。出張に来て良かったなあ(笑)

デキャンタに添えられた小さなジョッキに白ビールを移しながら飲むこと二杯目にして、料理が運ばれてきた。

まずは青島名物・辣炒蛤蜊。アサリの辛味炒めだ。今が旬の春先だからか、一皿一斤(500g)わずか19元(380円)。それでこの山盛りなのだから、笑いが止まらない。

↓これぞ青島だぜ。
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↓ひゃっぽーい。
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右手にジョッキ、左手にはアサリの体制で、熱々のアサリをガツガツと胃袋に放り込み、ビールをぐいー!やったね、これこそが青島出張だYO!

一人で暇だし、あまりにも量が多いので、貝の数を数えてみたところ、なんと152個!(笑)いやあ、ホント青島のアサリはお得だな!

↓多過ぎ!
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↓安過ぎ!
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お次は、蒜容粉丝蒸珍珠貝。タイラギにニンニクと春雨をのせて蒸したものだ。一つから頼めると言うので、一人には打ってつけだと思って頼んだ。

タイラギは貝殻の大きさに比べて貝柱は小さいので、パパッと数口でなくなってしまうが、味はいい。帆立より甘みは弱いが、歯ごたえがあり、香りがいい。大好きなんだよなあ、タイラギ。

↓生前のタイラギ。
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↓蒜容粉丝蒸珍珠貝。
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↓惚れるぜ、この貝柱。
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そして、烤海虾。海老の塩焼きだ。これも一人には丁度いいと頼んだのだが、タイラギのような喜びは得られなかった。事前に下焼きしたのを軽く炙って温めなおしたもののようで、身がパサついていた。

ま、観光客向けの店で当たりばかりを引くのは無理ってものだ。気をとり直して次の皿に向かう。

↓当たりばかりとは言えない。
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韮菜炒海腸。海腸とはユムシという無脊椎動物で、中国北方の海沿いでよく食べられている。見た目は非常にアレだが、コリコリしてなかなか旨いのだ。

↓これがユムシさんです。美味しいんです。
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この海腸は何故かニラと一緒に炒めるのが定番で、この日僕が頼んだのも正にそれだ。昼から海鮮や餃子ばかりだったので、野菜を補給したいと思ったのである。

その狙いは、想定以上に満たされた。だって、このニラの利用をご覧なさいな。日本の居酒屋のニラのおひたしと比べたら、確実に十倍はあるよ!どう考えたって、一人で食べ切れる量じゃないよ!

↓ユムシよりインパクトのあるニラの量!
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↓調理後のユムシさん。
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ま、量はともかく、味は良かった。むっちりして味の濃い海腸とクセのあるニラは確かに良いコンビで、定番になるのも納得の旨さだ。

アサリ→ニラ→ビールを繰り返していたところ、真っ先に白ビールがなくなったので、すかさず青岛啤(黒ビール)を1リットル追加して、同じループを繰り返した。

↓思わず追加。
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↓猪肉串(豚肉焼き)や牛板筋(背骨近くのスジ)も追加。これらはまあ普通。
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折しもこの日、東京では桜が満開で、大学時代の旧友たちは花見の真っ最中。彼らとスマホでやり取りしながら飲み食いするうちに、最初は多過ぎると思ったニラも、2リットルのビールも、いつの間にか胃袋に収まっていた。

店を出て、夜風に吹かれながら、ホテルまでのんびり散歩。僕はこういう出張をするために会社勤めをしてるんだよなあ、などといい加減な幸福感に浸りながら、眠りに落ちたのだった。


<2016年4月>


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2016年08月23日

青島出張7 - 『舟昌漁水餃』で五色の魚水餃とぷりぷりオウギガイを頬張る!

久々の青島出張でひとりランチ。
海鮮もいいが、餃子もいいな。それに生の青島ビールがあれば最高だな。
そんなことを考えながら面談先の周囲を歩き回って見つけたのが、『舟昌漁水餃』だ。

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この店の売りは、魚水餃。要は豚肉ではなく、魚肉などの海鮮を餡にした水餃子だ。元々山東省では水餃子が名物だが、青島のように海鮮に恵まれた海沿いの町では、この魚水餃が名物になっている。

様々な が盛り合わせになった全家福水餃を頼んだ。一人の場合、こういう盛り合わせはありがたい。

餃子以外の海鮮もなかなか充実している。店頭の水槽に並んでいた五、六種類の貝類の中から扇貝を選び、油泼で調理してもらうことにした。

注文を終えて、席に着く。当然、飲み物は青島でしか飲めない生の青島ビールを飲みたいが…無情にも店員の答えは「売り切れです」。なんてこった、全てが上手くはいかないものだな。

仕方がないので、瓶詰めの青島ビールを。唯一冷えているものがあると言われた、青島啤酒一厂を選んだ。「一厂」とは聞き慣れぬ呼称だが、青島ビールの本社工場(登州路55号)で製造された輸出用ビールのことを指すらしい。

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一応、国内販売用の他の工場で作られているものよりランクが上とされているようだが、飲んだ感じは、まあ、「中国のビール」だな。工場直送の生には遠く及ばない。

海の中を模して壁が青く塗られた店内で、ボーッとビールを飲みながら料理を待った。壁のテレビでは、日本の昼ドラと同じようなドロドロの愛憎ドラマをやっている。画面の端の字幕には、第26話の表示が。こんな話をもう26時間もやってるのか。そのことにも驚くが、メインキャストが全員プンプンと整形臭を漂わせていることにも驚いた。

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閑話休題。まずは油泼扇貝の登場だ。さっと湯通ししたオウギガイに、グツグツ煮立てた唐辛子入りの油をかけてある。立ち昇る油の香りと唐辛子の辛味がプリッとした貝柱の甘味を引き立てて、とても美味しい。シャキシャキの白髪葱がアクセントだ。

↓油泼扇貝。
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↓うまい!
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手で殻をつかんで片っ端から貝を平らげているところに水餃子が届いた。その奇抜な彩りに思わず目を剥く。

↓五色の水餃子!
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白が鲅鱼(サワラ)、黄色が黄魚(イシモチ)、黒色は墨魚(イカ)、薄紅色が蝦仁(エビ)、緑色は蝦虎(シャコ)。こういう一見キャピッとしただけの水餃が、ちゃんと美味しいのが山東省の実力だ。

水餃子にはたっぷり刻みニンニクが入った黒酢をつけて食べるのが山東流だ。日本なら客との面談前に食べるのはNGだろうが、ここではみんな昼から似たようなものを食べているので気にしないことにした。入郷随俗ということわざは常に都合よく解釈することにしている。

↓ニンニクたっぷりの黒酢。
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結構な量だったが、ペロリと胃に収まった。先日上海でイマイチな水餃子を食べたばかりだったことも、食欲に拍車をかけた。

いやあ、なかなか旨かった。
やっぱりこういうものを喰ってこそ仕事もやる気が出るというものだよな。(←適当)


<2016年4月>


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