2018年11月08日

食遊上海517『花吃菌煮』 - 夏の贅沢!久々の水入らずは火鍋の皇帝・菌擴估蕁

子供が保育園へ通い始めてから少し経った8月末に、年休を取った。連れと水入らずでゆっくりランチするのが目的だ。ここ数年、そういう時間がほとんどなかったからね。

何を食べるかあれこれ悩み、最終的に選んだのは、雲南の菌擴估蕁淵ノコ尽くし鍋)だ。私見だが、僕は菌擴估蕕火鍋界の皇帝だと思っているのである。

で、野生の生キノコは夏が旬。今を逃しては来年まで食べられなくなってしまう。店は、キノコ好きの後輩Gの歓送会でも使った『花吃菌煮』へ行くことにした(→過去記事)。

↓店構え。きゃぴっとしているが、味は本格的。
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昼間からキノコ鍋を食べようという客はいないらしく、客は僕らだけだったが、そんなことは構わない。僕らの目を釘付けにしたのは、ショーケースに並んだ生のキノコだ。「これ、全部食べたいんだけど!」と店員に言ったら、生のキノコの盛り合わせを勧められた。

↓よし、間に合った。まだ生のキノコがたくさんあるぞ!
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ここで注意書き。キノコ鍋は、入れるキノコが生と乾燥ではまるで別物になる。秋以降は生のキノコがなくなるor種類が著しく減るので、食べに行くなら、必ず「夏」!ご注意あれ。

そして、運ばれてきました、キノコの盛り合わせ。雄々しく立派なキヌガサダケを筆頭に、多種多様なキノコがドドン!日本では決して食べられないし、上海でも極めて貴重だ。この後訪れる口福を確信して、この時点で頬がゆるむ。

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↓このキヌガサダケに瞠目せよ!
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全てのキノコを鍋に入れ、10分以上煮込む。スープもまた様々なキノコを8時間以上煮込んだもので、乾物と薬味の他、味付けは塩だけだ。

↓じっくり待つ。
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その間は、前菜の盛り合わせで酒を飲む。この店は化調や鶏がらスープの素を使わないので、前菜も美味しく食べられる。

↓様々な花を湯がいた前菜。
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10分後。完成した火鍋の旨さには毎度天を仰ぐ。まずは、スープだけ味見。鮮烈にして豊潤。澄み渡っていながら滋味深い。

↓うまし!
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続いて、キノコ。それぞれに香りと食感が異なり、とても旨い。特に、生のキヌガサダケは大好物だ。

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店には様々なタレの材料が用意されているが、僕にとっては全て不要。調味料の味も薬味の香りも、スープとキノコの香りとや味わいを邪魔するだけだ。敢えて足すなら、塩少々。旨味がふくらみ、それだけで天国に行ける。

鍋底(ベースのスープ)の味付けを塩だけに抑えている、この店の見識を讃えたい。良い食材を用い、余計なことをしない。今の上海で、この価値観は貴重だ。いや、本場の雲南でさえ、キノコの質は良いのにスープを化調や鶏がらスープの素で台無しにしている例は少なくない。嬉しくて嬉しくて嬉しかった。

〆は、もちろん米線(雲南の生ライスヌードル)である。キノコのダシが濃密に染み出た黄金のスープに真っ白な米線を沈めてチュルリとやれば、チュルチュルチュルチュル…と止まらなくなる。しかし、どれほど食べてもくどさはなく、後味はすっきり。火鍋の皇帝は最後まで完璧だ。

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大満足の僕らだったが、まだ少年の面影が残る雲南人の店員に、何歳から野生のキノコを食べているのか聞いたら、「覚えてないくらい小さい頃」。加えて言うには「正直、ずっとキノコばかり食べてたから、僕らはこの鍋も別に好きじゃない」。更に更に「今でも食べるキノコは松茸と鶏油菌くらい」。…なんとまあ贅沢ですこと!

しかし、その意味では、貴重な菌擴估蕕鯡わう機会を我が子に与えなかったのは、かわいそうだったな。よし、近いうちに三人で再訪するとしよう!(←という理由を付けて、自分がまた食べたいだけ。笑)。


<2018年8月> ■店舗情報■

*後日談*

食に関しては有言実行の我々は、この数日後、本当に子供を連れて再訪したのだった。案の定、子供は目を輝かせて大喜び。「もういっかい!もういっかい!」とスープをせがんだ。やっぱり行ってよかったなあ。

↓キノコのラインナップが若干変わっていた。
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↓鴛鴦鍋で左右同じスープを頼み、片方でキノコを煮込む間、もう片方で肉や野菜を食べる術も身に着けた。
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↓今回も旨い!
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↓更に、裏ワザ。今回は余ったスープをテイクアウトして、家で雑炊に仕立てた。最高。
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ふふふ、この発想は日本人にしかあるまい。雲南人以上にこの鍋を楽しんでいるかもしれないぞ!



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