2009年03月09日

萩2 - 夜戦開始!攻略の糸口は意外な店に!

昼の戦は散々だったが、夜も苦戦しそうだな」
「そうだね。脈なしと思ったら、撤退する勇気も必要かも」      
日中の敵情視察(飲み屋街の下見)でこれといった候補店を見つけられなかった僕らは、
出陣前にそう言い合った。
 
夕方6時過ぎに東萩駅前のビジネスホテルを出立し、松本川を渡って旧市街に攻め入った。
萩の飲み屋街の布陣は地方都市の典型で、市役所近くを東西に走るアーケード街が木の幹なら、
そこから枝のように左右に伸びる路地のあちこちに古い居酒屋やスナックが軒を連ねている。
   
しかし、僕らが最初に入ったのは、そういった飲み屋街からは少し離れた表通り沿いの一軒だ。
名前は『MARU』。ガラス張りのお洒落な外見が、この街では目を引く。
普段なら避ける今風の店を敢えて選んだのは、何も古い飲み屋街に怯んだからではない。
駅前でもらった街案内の小冊子に載っていた店主のインタビューを読んでのことだ。
地元の食材への熱い思いがコメントから感じられ、これならありかもと思ったのである。
日中の視察で、店頭に萩の地酒の瓶(普通酒ではない)が飾ってあるのを見たのもポイントだ。
 
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店のカウンターに座ってすぐに、僕らは自らの目論見が当たったことを知った。
酒の品書きに、萩の地酒6種類を1度に楽しめる利き酒セットを発見したのである。
 
福娘(大吟)・東洋美人(純吟&にごり)・長門峡(純吟)・宝船(特選)・八千代(特選)の
6種類が少しずつ試せて1000円は、なかなかお得。萩の地酒事情が一遍に分かった。
店主のイチオシは東洋美人のようで、この蔵の6種を飲み比べできるセットもあったし、
店の名をもじったオリジナルラベル酒(「○」と「×」の2種類)も東洋美人のものだった。

また、燗を喜んでつけてくれるところも、嬉しかった。
利き酒セットのあとは、東洋美人の純米超辛口を熱めにつけたやつでじっくり料理を楽しんだ。

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↑銘柄の名入りのグラスが萩焼の台に乗せられて供される。
 
そして、肝心の料理も、いい。
地魚4種盛りは、マフグ・アマダイ・瀬付アジ・生タコ
こんなサイトを見て萩で食べたいと思っていた魚が、一気に揃った。
マフグはトラフグより遥かに安価だが、歯応え・旨み共になかなかのもの。
ナメタとかナメラフグとも呼ばれていて、萩ではフグと言えばこれなんだそうだ。
アマダイ・瀬付アジはねっとりして甘く、連れは生タコに感動していた。
  
タコと言えば、たこつぼなる一品が素晴らしいつまみだった。
刻んだタコをポン酢やらマヨネーズ(?)やらで味付けしたものが小さな壷に詰まっていて、
下世話なようでいてしつこくない味わいが、酒を呼ぶのだ。
 
萩ではよく練り物を食べるそうで、エソ100%の自家製さつま揚げは熱々で美味。
金太郎という朱色の小魚をパリッと塩焼きにしたものも、気に入った。
15cm程の小魚で、他の魚を獲るついでに獲れるものが萩や下関に出回るんだそうだが、
こういうその土地ならではの小魚というのは、得てして味がいい。頭からバリバリ食べた。
 
面白かったのは、地元の見蘭牛を使ったモツ煮込み
何故か「東京下町風」と銘打っている。しかも、意外なことに西洋風の濃厚な味わい。
「・・・この味、どこかで食べたモツ煮込みに似てるね」
「・・・わかった!あそこだ、森下の『山利喜』だ!
 あの店のモツ煮込みはブーゲガルニやポートワインを入れてるらしいからな」
店主は『山利喜』ファンと見た。違うかな?(笑)
  
 
「地元の酒で地元の食材を」が旅行者の理想だが、それを叶えるのは意外に難しい。
酒は普通酒だけで、地元の料理はみんな家で食べるから出さない。そんな店も多いのだ。
だから、こういう店に出会うと嬉しくなってしまう。
気付けば、2店目のことも考えずに結構な量を飲み食いしてしまっていた。
 
「まあいいよね。これで2店目からは外すことを恐れず攻めていけるよ」
「店に入る前、『きゃぴっと系』だったらどうしようと思っていたのが嘘のようだな」
 
手前味噌ながら、店の見た目だけで敬遠しなかった自分を褒めてあげたい。
想像以上の成果を得られ、快く店を後にした僕らだった。


■今日のお店■
『地産謹製料理店 MARU』
住所:山口県萩市吉田町78 
電話:0838-26-5060
*日本酒だけでなく、焼酎もたくさんありました。




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この記事へのコメント

1. Posted by 酒天童子   2009年03月09日 23:50
おっ!!
ついに日が差してきましたね☆

あの「雲丹丼」はないよな〜。。と思いました。
僕も小樽で3000円した「雲丹丼」は「これはちょっとね〜。。」と連れと肩を落とした品でした。

現地に行けば良いものが出てくるというわけでもありませんね。
2. Posted by nao   2009年03月10日 10:28
お見事!(笑)
今のところ行くあてはないけれど、しっかり「山陰旅行関連情報」に登録しました。
禍福はあざなえる縄の如し、ですね。ハズレの次に【大当たり】を引きましたか。酒徒さんがこれだけ絶賛するんだからぜひ行ってみたいですね。萩の郷土料理「ぐべ汁」というのもあるみたいで、どんなだか食べてみたい・・・
3. Posted by 酒徒   2009年03月11日 00:49
>酒天童子さん
観光地には観光客を減らしたいのかと思ってしまうものが結構多いですよね。。あのウニ丼、値段を知って愕然、午後中ひきずりましたよ(笑)
この店は、荒んだ気持ちを癒してくれました。

4. Posted by 酒徒   2009年03月11日 00:54
>naoさん
冷静に言えば、【当たり】でしょうか。昼飯にやられて下見でも成果が出なかったところに意外な当たりを引いたので、嬉しさは大きかったですが。
ぐべ汁は初耳でした。今調べたら島嶼部の料理なんですね。食べてみたかったです。

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