◆新疆で食べた◆

2009年06月07日

新疆ウイグル自治区で食べた! 2009年5月

本場のウイグル料理を喰らいながら、ビールをあおりたい!
その一心で新疆まで飛んだ僕を待ち構えていたものとは。
絶望と後悔に押し潰されそうになりながら、わずかな光明を探り続ける毎日。
旅の最後に流したのは、果たして悲しみの涙か、喜びの涙か。
食情報に特化して贈る、悲喜こもごものウルムチ・トルファン5泊6日の旅!

<日程>
1日目 広州→ウルムチ
2日目 ウルムチ市内観光
3日目 午後、ウルムチ→トルファン(バス)
4日目 トルファン観光(チャーター車)
5日目 トルファン観光(チャーター車)
6日目 午後、トルファン→ウルムチ(バス)
7日目 夕方、ウルムチ→広州
*広州〜ウルムチ間は、飛行機。

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P5057286aP5016766P5016703P5067405

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<記事一覧>
「食」=食べ物関連 「見」=食べ物以外 「★」=食のオススメ!

◆旅の前後の速報篇◆
シルクロードへ!羊を求めて三千里。
シルクロードから無事帰還!

◆夕食篇◆
食 ウルムチの夜1 - 絶望!羊の国は地獄の底!!
★ ウルムチの夜2 - 九死に一生!地獄の底の大盤鶏!
食 トルファンの夜1 - 「病は気から」で、天国と地獄!
★ トルファンの夜2 - 遂に!山盛り羊肉串と絶品・曲曲!
食 トルファンの夜3 - 酔いに任せて深夜の国際交流!
食 ウルムチの夜3 - 「羊」総決算!丸焼き、肺、胃袋、腸!

◆昼食篇◆
★ ウルムチの昼1 - 何がナンだかどのナンだか。
食 ウルムチの昼2 - ポロポロこぼれる(?)手づかみ飯!
★ ウルムチの昼3 - 毎日食べよう!?ぶっかけうどん!
★ ウルムチの昼4 - 新疆版きしめんとナン付き絶品羊スープ!
食 ウルムチの昼5 - したり顔兄ちゃんの焼きたてサムサ!
食 ウルムチの昼6 - まだまだ新顔!?新疆ビーフン!
食 ウルムチの昼7 - 止まらん!食事の間のつまみ喰い!
★ トルファンの昼1 - ラグメン(拌麺)作りの現場に迫る!
★ トルファンの昼2 - ママが作るやつの次に美味しいポロ!
食 トルファンの昼3 - この町で一番美味しいラグメン!?
食 トルファンの昼4 - もぎたて桑の実とサイコロショートパスタ!

◆観光・お買い物篇◆
見 自由旅行者に贈る、本音のトルファン観光雑感!
見 新疆の「お持ち帰りできる食」!



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2009年06月06日

新疆の「お持ち帰りできる食」!

長らく続いた新疆篇も、今日で終わり。
最後は、「お持ち帰りできる食」にクローズアップしてみよう。
すなわち、新疆で買ってきて、今も広州の食卓で楽しんでいる食がらみのおみやげだ。

トップバッターは、干し葡萄(葡萄干)
残念ながら生の葡萄は味わえなかった5月の新疆だけど、干し葡萄は実に旨かった。
去年の葡萄で作ったものなんだろうけど、しっかり乾いていて、噛めば噛むほど味が出てくる。

ひとくちに干し葡萄と言っても、驚くほど種類が豊富。
馬の乳に形が似た马奶子、バラの香りの玫瑰香、種がなく爽やかな无核白などなど、
様々な色・形の葡萄を少しずつ買ってきて、洋酒のつまみにしている。

↓とても全種類は買い切れなかった!
P5067443

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P5067446P5067447

旅の途中もあれこれ試してみたのだが、やっぱりキレイに包装されたメーカー製造ものより、
街角の干し果物屋で買ったものの方が断然美味しかった。

買うときに注意したいのは、重さの単位。
中国では「斤(500g)」単位で値段を言うのが一般的だが、新疆では「公斤(1kg)」もよく使う。
1斤で20元と1公斤で20元では値段が倍も変わってくるので、ちゃんと確認しよう。

値段は葡萄の種類によっても値は変わるけど、 観光客が多い場所だと1「斤」40元のものが、
場所を変えると1「公斤」20元(つまり、1「斤」10元)になったりする。
なるべく地元民の客が多い店を選んだ方が良さそうだ。

因みに、新疆の干し葡萄は「晾房」と呼ばれる乾燥部屋にぶら下げて、自然風を利用して作る。
トルファンの郊外には、風通しの穴が無数に開いた晾房が建ち並んでいて、壮観だった。

P5047000←干し葡萄の本場・トルファンでは、あちこちで晾房を見かけた。


お次は、クルトと呼ばれるウイグル族の乾燥チーズ
いわゆるチーズのイメージとは全然違って、熱してもとろーんと溶けないし、
酸っぱくて、硬くて、噛むと歯がキュムキュムと鳴って、何だか歯医者にいるような気分になる。

店員の説明に従って、「硬いの」「柔らかいの」「味が強いの」の3種類を買ってみたのだが、
どれも料理に使うにはクセが強すぎるので、細かく砕いて、ワインと一緒に少しずつ食べている。
旨いかと言われると微妙だけど、回数を重ねるごとに悪くない気がしてきた。
旅の勢いで、優に1年分はありそうな量を買ってしまったので、頑張ろうっと(笑)

P5057242

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P5097533←食べるときはあらかじめ砕いている。
 少しずつなら結構イケる。


P5097534新疆・伊犁(イリ)特産の蜂蜜は、お得な買い物だった。山花蜜(山の花の蜜)と書いてあるだけだから、複数の花から集めたものだろうが、一応、そのスーパーで一番の高級品を買ってみた。それでも、500gで400円くらい。

蜂蜜の成分表示なんて日本で売ってるやつでも全く当てにならないそうだから、 僕が買ったのが表示通りに100%純粋なものかどうかは分からないが、味には満足している。さらりとして、極めて香りが良く、上品な甘さがある。

続いて、チェッキュチ。食べ物ではないけれど、食べ物関連ということで、エントリー。
ナンの生地にブサブサ刺して、紋様をつける道具だ(→詳しくは、この記事)。

ウイグル族の調理器具売り場で見かけ、その形に惹かれて買ってしまったのだが、
家でナンを作るわけでもないので、肉に下味をつけるとき、フォーク代わりに使っている。

↓街角で調理器具売り場を見つけたが…     ↓さすがに羊肉串の焼き台は買えないので…
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↓チェッチュキにした。                  ↓様々な柄・形のものが。
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P6049170大盤鶏の調味料セットも、一応買ってみた。 何度も書いたとおり、新疆は味の素を使う習慣がないようで、 純粋に香辛料だけが入っている。

これで各香辛料の比率を学んで、次からは自分で作ってみようっと。 鶏を一匹丸ごと買うのには、困らない環境だしね。

最後は、食べ物というには微妙だけど、ラベンダーサフラン
値段は忘れてしまったが、どちらも結構な量を買っても数百円程度だったんじゃないだろうか。
茶にするもよし、料理に使うもよし、香り袋にするもよし、風呂に入れるもよし。
しばらくは贅沢な気分に浸れそうだ。

P4306556P6049169

どれも食べるたび、使うたびに新疆旅行のあれこれを思い出し、楽しくなる。
物欲に乏しく、普段は買い物嫌いの僕だけど、こういうおみやげを買うのなら苦にならない。
  
 
■おみやげ購入場所■
干し葡萄(葡萄干) → このナン屋の隣にあった乾物屋
乾燥チーズ → 国際大バザールのカルフールへ降りるエスカレータ脇のチーズ売り場
蜂蜜 → カルフール
チェッキュチ → 龍泉街の屋台街
大盤鶏の調味料セット → 二道橋市場横のウイグル系スーパー「伊合拉斯超市」 
ラベンダーとサフラン → 二道橋市場横の乾物屋通り「二道橋老牌市場」



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2009年06月05日

トルファンの昼4 - もぎたて桑の実とサイコロショートパスタ!

「葡萄もハミ瓜も旬は夏」ということで、果物には恵まれなかった5月の新疆旅行だけれど、
ひとつだけ、もぎたてを山ほど食べられたものがあった。
 
それは、桑子。桑の実である。
養蚕業と関係があるのか、元々自生しているのか知らないが、
ウルムチやトルファンには桑の木がたくさんあるのだ。

桑の実なんて食べられるの?という人もいようが、英語ではマルベリー(MULBERRY)と呼ばれ、
世界各地で生食されたり、ジャムや果実酒の原料にされたりしている。
整腸作用もあるそうで、羊肉も油もたっぷりのウイグル料理にはぴったりの果物なのだろう。
  
道端の桑の木から実をかき集めて来たのか、籠に山盛りの桑子を売る人が町のあちこちにいる。
ただ、桑子はとても足が速く、木からもいだ瞬間に腐乱が始まるといっていいくらいで、
そうやって売っている桑子は、妙に柔らかく、ときには醗酵臭がして、あまり美味しくなかった。

P4306550←あんまり美味しくないやつ。

ならばどこのが良いかと言えば、道端の桑の木からもぎとって食べるのが一番美味しかった。
誰でもやっていることなので、別にとがめられることもない。

ただ、人が多い地域の桑の木は、実を取り尽されてしまっているものが多い。
「プロ」は複数でやってきて、2〜4人が木の下で布を広げ、1人が木の幹を叩いて実を落とす
という戦術を取るので、彼らに目をつけられた桑の木は、実を一網打尽にされてしまうのだ。

その意味で、僕らが心ゆくまで桑の実を堪能できたのは、吐峪溝
村人だけでは食べ切れぬほどの桑の木が植わっているので、実がまだまだ沢山残っていたのだ。

↓立派な桑の木。
P5047057

↓簡単にもげるのが、食べごろの実。
P5047058

↓たくさんとって、一気に食べる!(笑)
P5047061

たくさん集めると虫の卵のようにも見えてしまうが、これがとても美味しい。
ラズベリーなどと比べると、酸味が弱く、繊細な甘味がある。
もぎたては果皮がぷちゅっと弾けて、とても爽やかだ。

「これはいいなあ。甘すぎず、いくらでも食べられる」
「お腹にたまらないから、食事にも差し支えないしね(笑)」

ものの本には熟して紫黒色になったのを食べると書いてあったが、
新疆では写真のような薄緑色のものも普通に食べられていた。
さらには、薄緑の中でも色が薄いものの方が、瑞々しくて美味しかったように思う。

最後にオマケで、この日の朝食・炒麺(サオメン)
ウイグル族の麺料理の一種で、丁丁炒麺とも呼ばれる。
作り方は途中まではラグメンと同じで、細く延ばした生地を小指大に切り、
下茹でしたあと肉や野菜と一緒に炒めるんだそうで、何だかショートパスタを思わせる。

↓丁丁は、「サイコロ状の」といった意味。
P5047033

ニョッキのような、穴の空いてないマカロニのようなモチモチの食感が次々に弾け、
スプーンを動かす手が止まらなくなった。
見た目でも分かるように、かなり濃い味付けだったが、この麺にはこれでいいのかも。

ウイグル料理にはこの他にもたくさんの麺があるらしいが、1回の旅で食べ尽くすのは土台無理。
葡萄やハミ瓜と合わせて、次回のターゲットとしておこう。
 

■今日の料理■
桑子 sang1zi・
丁丁炒面 ding1ding1chao2mian4



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2009年06月04日

トルファンの昼3 - この町で一番美味しいラグメン!?

新疆で絶望し、熱を出し、復活するまでの顛末は随分前に書いた()。
復活を遂げたその日、僕が最初にビールをあおったのが、『蘇来曼拌麺王』だ。
地球の○き方には、「トルファンで一番おいしいラグメンを出す店」などと紹介されている。

ひねくれ者の僕は、そういう記述を見ると、「どうせ旅行ライターがたまたま出会った
運転手かガイドが大げさに言ったのを検証無しに書いただけだろ」と思ってしまう。
だって、トルファンのラグメン店を全部回って比較した上で書いてるわけないもの。

でも、地元の何人かに評判を聞いてみたところ、「美味しいよ」という声が返ってきたので、
とりあえずは試してみることにしたのだ。

↓大勢の客で賑わっていた。             ↓店頭の煙が客を誘う。
P5036827P5036842

そういうわけで、斜に構えた感じでの訪問だったのだが、結果的には良かった。

観光客がたくさん来るのだろう、店には冷えたビールが完備されている。
こんがりと焼けた羊肉串をむさぼりながら、名物のラグメン(拌麺)が出てくるのを待った。

↓ここも羊肉串は1本3元。いい肉を使っている。
P5036837a

そして、これがラグメン(拌麺)
パッと見て、具が豊富なのが好印象だ。
羊肉のほか、獅子唐、セロリ、ナス(例によって丸いやつ)、トマト、インゲン、玉ねぎ。

P5036829a

店には品書きがなく、口頭で「拌麺!」と注文しただけなので、
ラグメンはこれ一種類だけなのか、他にも具のバリエーションがあるのかは、分からない。

細く平べったい麺は、割と控えめなコシで、つるつるいける。
ポリポリしたインゲン、シャキッとしたセロリが麺に絡み、口の中はとても賑やかになる。

少々味は濃い目だが、ビールに合わせられるなら、これもあり。
肉と野菜の旨さでぐいぐい喰わせる。

P5036831a

比較してしまうと、吐峪溝で食べたラグメンに軍配は上がるが、あれはちょっと特別。
街中で、いつ誰が行ってもこのレベルが食べられるなら、十分だ。

トルファンで一番かどうかは知らないが、「美味しい」という評判に嘘はなかった。
 
 
■今日のお店■
『苏来曼拌面王』
住所:吐鲁番市木纳尔路
(柏孜克里克路から木纳尔路に入り、100mほど歩いた右側)
*最近移転してこの場所になった模様。

■今日の料理■
拌面 ban4mian4
羊肉串 yang2rou4chuan4



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2009年06月03日

トルファンの昼2 - ママが作るやつの次に美味しいポロ!

昨日の記事で、ママが作るラグメンが世界で一番美味しいと言ったウイグル人の青年運転手が、
抓飯(ポロ)の美味しい店を教えてくれた。「ママのには及ばないけど」という注釈付きで。

この青年、「ママが一番」信仰はあるけれど、食関連の発言がいちいち的確で詳しかったので、
若いけれど彼の薦める店ならば間違いあるまいと、彼と別れた翌日、連れと2人で訪ねてみた。

その店『宝地维吾尔风味快餐店』は、トルファンのメインロード・高昌路から幸福路に入り、
「この先、店なんてあるのかな?」と不安になるくらいタクシーを走らせたところにあった。

P5057237

トルファンは観光業への依存度が高いせいか、ウルムチより酒と煙草に寛容だ。
この店の主人も「うちに酒は置いてないが、隣の店で買ってきていいよ」と、優しい。

お言葉に甘えて冷えたビールを調達し、店に戻って乾杯したところで、羊肉が焼き上がった。好!
 
P5057233

P5057229

ここの羊肉串は、1本3元するだけあって、肉質も立派!
尚、手前の2串は腰子(腎臓)で、どの店でもひとつの部位を2串に分けて供される。
貴重な部位だけあって12元もするが、レバーと肉の合いの子的食感と味わいが、とても美味しい。

さて、肝心の抓飯(ポロ)
美味しいものってのは、見た目だけでも分かるものですな。ホント、期待以上に良かった。

P5057218a

ウルムチの有名店で食べたのも良かったが、この店と比べてしまうと一気に色褪せてしまう。
抓飯ってのは、大量の油による胃もたれを覚悟せねば喰えぬものだと思っていたのに、
ここのは「どんぶり一杯でも持って来い!」ってな感じに、軽やかだ。
だから、羊肉の旨味や赤&黄ニンジンの甘味がより良く感じられ、味が複層的になる。
こういう店は、添えて出されるニンジンの漬物まで、ちゃんと美味しい。

まあ、傍らにビールがあったおかげで、食欲が旺盛になった点は否定しない。
この抓飯、むちゃむちゃビールに合うもの。
なんでウイグル族はこれを酒無しで喰わにゃあならんのか、全くムハンマドは残酷だなあ。
   
 
■今日のお店■
『宝地维吾尔风味快餐店』
住所:吐鲁番市幸福路377号
  (の隣。正確な番地不明)
電話:0995-853-3333

P5057222■今日の料理■
羊肉串
烤腰子
抓饭
曲曲 →これはこの屋台には及ばぬ出来栄え→




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2009年06月02日

トルファンの昼1 - ラグメン(拌麺)作りの現場に迫る!

ウイグル人が毎日のように食べる、ウイグル版ぶっかけうどん・ラグメン(拌麺)。 
今回の旅では、幸運にも麺を一から作る現場に立ち会うことが出来た。

場所は、昨日も少し触れたが、吐峪溝の入口にある民家。
チャーターした車の運転手が何か作ってくれないかとウイグル語で掛け合ってくれ、
ラグメンならいいよという話になったのだ。

これまで簡単に「うどん」と書いてきたが、もう少し正確に言うと、
ラグメンの製法は「手打ちうどん」ではなく「手延べうどん」に似ている。
つまり、こねた生地を薄く延ばし、畳んで包丁で細く切るのではなく、
棒状にした生地を手で引き伸ばして束ねる作業を繰り返して、紐状に細くしていくのだ。

小麦粉・塩・水でこねた生地は、油を塗ってから蛇のようにとぐろを巻かせて、寝かせる。
最低30分以上、2〜3時間寝かせるのがベストだそうで、独特のコシはここで生まれる。

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ウイグル族の女性なら誰でも小さい頃からラグメンの作り方を覚えるようだが、
最近は現代化の波が押し寄せているようで、ウルムチのスーパーでは作り置きの生地を売っていた。
だが、運転手の青年曰く、「そういうのは美味しくない。実はレストランのラグメンもイマイチで、
ママが家で作るのが一番美味しい」。要は、家庭の味なんだな。
 
ありがたいことに、主人の奥さん、その息子の嫁、娘の3人が総がかりで作ってくれた。
あとは写真でご覧頂こう。

↓奥さんがとぐろ状の生地をある程度延ばし、  ↓その間に娘さんが料理の用意をする。
P5047116aP5047117a

 
↓更に麺を細く延ばすのは、3人の共同作業。何だかよく分からないうちに、麺が延びていく。
P5047119a


↓まるで毛糸玉を作るかのようにして、更に麺を延ばしていく。
P5047121a

日本の手延べうどんと違って、麺紐を使って糸のように細く延ばすことまではしないので、
仕上がりはある程度の太さが保たれることになる。
出来た麺を茹でる間に中華鍋で肉野菜炒めを作り、茹で上がった麺にぶっかけて出来上がり。

P5047123a

P5047128a

地味な見た目だが、これ、ズバリこの旅のベストラグメンだった!

麺はところどころ細さが異なり、手作り感いっぱい。
ある場所はつるつる、ある場所はへげへげ、全体としては軽やかでつややか!
野菜は、ジャガイモ、ナス(まん丸でズッキーニのような食感)、トマト、ネギ、青菜。
野菜の旨味だけを生かした実にあっさりとした味付けで、いくらでも食べられる。

作る前に「味の素は入れないで」と毎度のお願いをしたら、運転手の青年から
「このあたりの農村じゃそんなもの使わないよ」と突っ込まれたのを思い出した。

おかわりはいるかと聞かれ、山盛りを2杯食べた。

「これは旨い!こんなの食べたことない!」
「みなさん、ありがとう!本当に美味しい!」

口々に絶賛する僕と連れ。しかし、運転手の青年は言った。

「ここのも悪くないけど、やっぱりうちのママのが一番だね」

・・・君は多分、ママのを超えるラグメンとは一生出会えないと思うよ。。


P5047129■今日のお店■
名前不詳
住所:吐峪溝の入場チケット販売所の右側 →

■今日の料理■
拌面 ban4mian4




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2009年06月01日

自由旅行者に贈る、本音のトルファン観光雑感!

ちょいと息抜きに、今日はトルファン観光の雑感を。
前にも書いたとおり、葡萄やハミ瓜が旬を迎える夏こそがトルファンのベストシーズンだそうだが、
この時期はどの見所もほとんど人がおらず、人ごみ嫌いの僕には、却ってベストシーズンだった。

見所があちこちに点在しているので、1日ツアーに参加するのがもっとも手軽で安い方法だが、 
行動を制限されるのが苦手な僕らは、車を貸し切り、1.5日かけてのんびり見所を回った。

中国の観光地全般に言えることだけど、基本的に人の手が入れば入るほど残念な感じになる。
入場料を取り始めるのが危険の兆候で、ある程度金が溜まると、その金で余計なものを建てたり、
元々ある建物をピカピカに建て直してしまったりする。で、それを保護と称する。

その傾向は年々加速するばかりなので、どこに行くにせよ、もはや時間との勝負だ。
「保護」という名の「破壊」にさらされていない観光地に出会えたとき、
僕らはまず、「何とか間に合ったかね…」とつぶやく。

その意味では、トルファンは「ギリギリ間に合った」って部類だろうか。

P5036913一番気に入ったのは、交河故城。遺跡の間に遊歩道が設置されている以外は、特に遺跡に手を加えた様子もなく、全く人気のない遺跡をぽてぽてと歩くと、「兵どもが夢のあと」をしみじみと感じた。廃墟ではあるが保存状態は良く、風化した民家や寺院の跡を眺めて700年前の生活を想像するのも楽しい。しかし、あちこちに石に似せたスピーカーがあったので、そのうち変な音楽や解説が遺跡中に鳴り響くようになるのかも。

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P5047138高昌故城は、交河故城より規模は大きいが、風化が激しい。門の中に入るなりロバ車の御者たちに囲まれ、乗れ乗れとせがまれた。ケチな僕らは即座に断ってしまったが、中には太陽を防ぐものが全くないので、炎天下を延々と歩くことになった。たった1時間歩いただけで、こんなところを越えて天竺まで行った玄奘三蔵の偉大さが身にしみた次第(笑)。因みに、彼が説法をした寺院跡も残っているが、これは明らかに最近作ったもの。

↓こういうのが・・・                   ↓今後、こんな風にキレイになっていくのだろう。
P5047132P5047136

P5047089吐峪溝は、火焔山近くの峡谷にあるオアシス。こちらは廃墟ではなく、まだ人が住んでいる。入場料を取る程度には観光化されているが、1日ツアーの日程からは外れているせいか、古い民家が昔ながらの状態で残り、村人の生活も質朴さを保っている。村の外れにある千仏洞が崩落の危険があるとかで閉鎖されていたのは残念だったが、この村はオススメ。村の入口の民家では、絶品の手作りラグメンが食べられる。
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P5047085P5047111

P5047166子供の頃、西遊記をわくわくしながら読んだ僕にとっては、火焔山も良かった。燃えているなんて大げさだと思っていたが、その威容たるや、「気温がもっと上がったら確かに燃えているように見えるだろうな」と思わせる迫力があった。
ただ、遥か遠くからでも見える巨大な山なのに、それでもわざわざふもとに門を設けて入場料を取ろうとするこの国の発想には苦笑するしかない。40元もの入場料を取るくせに、中には三蔵らの銅像があるだけなので(遠くから見る限り、とても残念な出来栄え)、もちろん僕らは外から見た。
 
P5047156ベゼクリク千仏洞には、外国人探検家が壁画を剥ぎ取って持ち帰ったことが、あちこちに繰り返し書かれている。確かにその行為は褒められたものじゃないが、そんなら文化大革命のとき、紅衛兵が壁画に泥を塗ったくってダメにしたことに全く触れないのはフェアじゃないよなー。ま、この種の話は、言い出したらキリがないけど。

P5047032トルファンの隣町・ピチャン(鄯善)の沙山公園は、わざわざ車に2時間も乗って行くところではなかった。「世界で一番都市に隣接した砂漠」が売りなんだけど、何故かハイジっぽい音楽が大音量で流され、下手くそな砂の像(しかも壊れている)が砂地のあちこちに点在している様子には、思いっ切り興をそがれた。。
↓それなりに雄大な光景なのだ。          ↑↓こういうものを作らなければ・・・。
P5047014P5047013

最後に、私的トルファン三大ガッカリ名所をご紹介。1日ツアーだと問答無用で連れて行かれるらしいが、今後自由旅行で行く人は省いても差し支えないんじゃないかと。

P5036932トルファン三大ガッカリ名所・その1「蘇公塔」。
以前は街の外れに塔だけがポツンと立っていたらしいが、近年、周りの建物や壁を新築し、入場料30元を取り始めた。ケチな僕らは、入口から写真だけをパチリ。中に入っても、どうせ塔の中には入れない。

P5036925トルファン三大ガッカリ名所・その2「カレーズ楽園」。
地下水路(カレーズ)の上に外観だけは立派な博物館が建てられ、入場料40元也。だが、もちろん建物に見合う展示なんぞあるはずもなく、興味をそそられて立ち止まるようなことは一度もないまま、ほぼ一直線に地下への階段を降り、すっかりキレイに補修されたわずか十数メートル長のカレーズをありがたく伏し拝んで、観光終了となる。




「カレーズ」と中国語で書かれたカレーズ。→→→→→→
↓とてもこういう浮かれた気分にはなれない(カレーズ楽園内の看板より)↓
P5036920P5036921

P5036949トルファン三大ガッカリ名所・その3「葡萄溝」。
60元というぼったくり入場料を何故払ってしまったのか、今となっては日射病で頭がやられていたとしか思えない。子供だましの「ワイン館」やら「民俗博物館」に愕然とし、60元があれば羊肉串が20〜30本は喰えたのにと悔やんだ。そもそも葡萄がない時期に行った僕らも悪いが、葡萄がある時期でも試食には別途料金がかかるそうだ。。
←これが喰える時期でも、感想は変わるまい。

 
これからトルファンに自由旅行で行く人は、ガッカリ名所に行く時間を省いて、
交河故城、高昌故城、吐峪溝あたりにたっぷり時間を割くといいんじゃないだろうか。
ガッカリ名所の入場料(合計130元!)を車のチャーターに回せば、お金の問題も解決だ!



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2009年05月28日

ウルムチの昼7 - 止まらん!食事の間のつまみ喰い!

僕らの旅の目的は9割9分が「食」なので、旅の間、胃袋には過酷な労働を強いることになる。
レストランでたっぷり食事を採ることはもちろん、街歩きの間にも何か珍しいものを見つけると
思わず手を伸ばすので、引っ切りなしに何かを食べることになってしまう。
ある程度空腹じゃないと美味しいものも美味しく味わえないってのは分かってるんだけど、
旅先の食べ物はその場で食べないと二度と出会えないリスクもあるので、どうにも仕方がない。
 
そんなわけで、今日は食事と食事の間につまんだ様々なものをいくつか紹介。
 
P5016749トップバッターは、ヨーグルト(酸奶/ケティク)!新疆のヨーグルトは、安いのに日本の高級品以上に旨い!レストランで自家製のを頼んでも旨いし、左みたいにパックのやつでも十分旨い。中国在住者にとって嬉しいのは、どれも無糖ってこと。大都市のスーパーで買えるヨーグルトには全部砂糖が入っているので、ピュアなヨーグルトを久々に食べた。いいなあ、これ。毎日家に配達してほしいよ。

お次は、アイスクリーム(新疆冰激凌)。作り方はよくわからんけど、トルコアイス(ドンドルマ)と似ているんじゃないだろうか。あれほど伸びないが、結構な粘度があり、そのため新疆の暑い空の下でもなかなか溶けない。甘さ控えめなところが好印象。P5057240P5057241

P5016625アイスと言えば、ウルムチっ子に人気らしい『阿吾拉力快餐』のアイスも妙に旨かった。ねっとりと濃厚で、こちらはしっかり甘いのだが、その甘さが旅の疲れを癒してくれた。スタンダードでもいいし、ベリーのジャムをのせたものも、オススメ。
そうそう、余談ながら、こっちの男は酒を飲まないせいか、甘味をよく食べる。髭面のオヤジたちが揃ってアイスを食べている絵は、何だか笑える。

P4306541P4306549

P4306548続いて、ザクロジュース(石榴汁)。日本では秋が旬だったと思うが、ウルムチではご覧の通り。一杯のジュースを作るのに相当大量のザクロが必要だろうから、とっても贅沢な飲み物のはずだけど、味はどっちかと言うと「うーん、不味いっ!もう一杯!」ってノリ。キュウリの青臭さを強烈にした感じの後味が残って、色からのイメージとのギャップが激しい。ぶっちゃけ、そのままザクロを食べた方が好き。
 
P5067433そして、ご存知、チャイ(奶茶)。チャイと言うとインドのイメージが強いけど、ウイグル族にとっても欠かせぬもので、ナンを浸して食べつつ、日に何度も飲むものなんだそうだ。砂糖でなく塩を入れるのが特徴で、これが意外に美味しい。・・・が、量が多すぎ!酒ならともかく、丼一杯のミルクティーなんて、飲めんわー!

P4306563因みにウイグルのチャイは、黒茶をレンガ状に固めた「砖茶」を使って作る。カチコチのレンガから、茶葉を削りだして、それをぐつぐつ煮出すわけだ。紅茶に似た味をしているが、黒茶とは後醗酵茶のこと(プーアル茶もこの一種)。写真は、スーパーで見つけた湖南省産の砖茶(茯砖)。今も昔も、茶は遠い内地から運ばれてくるのだ。砖茶は大抵黒茶で作るが、最近は緑茶の砖茶もあるそうだ。

P5067344最後に、本来の旬は夏だというハミ瓜。これはハウスものなのかな?確かに甘さがまだ足りない。ハミ瓜って、美味しいやつは「夕張メロンもかくや!」っていうほど美味しいんだよなー。それでいて、1個数百円。大学時代の旅行で初めて食べて、「中国っていいところだな」と思った記憶が(笑)。

毎日羊肉をたらふく喰って、合間にはこんなのをあれこれつまんでいたのだから、
考えてみりゃ、太らない方がどうかしてる。
記事にしてみて、旅行後の体重にようやく納得がいった次第。。。

■今日のお店■
『阿吾拉力快餐』←アイスクリームの店。
住所:乌鲁木齐市天山区胜利路326号
*他のものの店情報は割愛。とりあえず、国際大バザールに行けば食べられます。



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2009年05月27日

ウルムチの昼6 - まだまだ新顔!?新疆ビーフン!

意外なことに、新疆の人口の41%を占めるのは漢族だ。 
政府の同化政策で新中国成立後に移った人が多いので、残念というか、当然というか、
元々の住民であるウイグル族やカザフ族など少数民族との折り合いはあまり良くないらしい。

ま、政治的なことはさておき、異なる民族が交われば、それぞれの料理も交わる。
新疆にはここ数十年で漢族の影響を受けて生まれたと思われる料理がいくつかあって、
そのひとつが先日の大盤鶏であり、今日の米粉もおそらくそのひとつだ。

米粉とは太めのぷるぷるビーフンのことで、中国では主に米作地帯の南方で食べられている。
本来新疆とは縁遠いはずのものだが、この地に伝わった後に独自の発展を遂げたようで、
今では「新疆料理」として扱われ、専門店がウルムチの街に建ち並ぶ程になっている。

そんな「新疆米粉」を出す店として、とりわけ有名なのが『卓記米粉』だ。
本店の構えこそ冴えないが、ウルムチ市内にいくつもの支店を持つ人気店である。

P5016654

この店の米粉には「汁なし・汁あり」の2種類あり、具は「鶏・牛・羊・肉なし」から選ぶ。
問答無用で羊を食べるしかないことが多い土地なので、選べる時くらいは他の肉を食べるとしよう。

まずは、牛炒米粉(牛の汁なし)
一見、拌面(ラグメン)の羊を牛に、麺を米粉に変えただけ、という感じだが・・・。

P5016662

いざ食べてみると、似てはいるが、印象はかなり異なる。
まず最初に、唐辛子とセロリの香りがふわぁーっと立ち上って来る。
油にしっかりと唐辛子の辛味が移されていて、それにプラスして具の虎椒(獅子唐)の
辛味が追い討ちをかけてくるものだから、ラグメンよりかなり辛い。
しなかやかなコシを持つラグメンも旨いが、
ぷるんとしてムチッと切れる米粉はラグメンより味わいが軽く、また別の旨さがある。

お次は、鶏湯米粉(鶏の汁あり)
鶏のひき肉と豆板醤(?)で作ったと思われる肉ミソがたっぷり!
その上に揚げた豆、白菜・大根の漬物、みじん切りの葱と香菜がのっている。

P5016657

これ、牛炒米粉に比べても激烈に辛い。
多彩なトッピングの香りが入り混じって食欲をそそり、思わず食べてしまうが、
翌日のトイレ篭りは確実ってな辛さだ。

揚げた豆、白菜・大根の漬物が入るところは、貴州の影響を思わせる。
でも、貴州の米粉はこんな辛いものじゃないから、やっぱりそれとも違う。

「貴州じゃなくて、どこか別の地域にこういう米粉があるのかな?」
「或いは、新疆に伝わってきてから辛くなったとか?」
「でも、新疆にこんな辛い料理はないから、それは考えにくいなあ。
 そもそも豆板醤とか使わないだろ」
「じゃあ、貴州の米粉に四川の影響が加わったとか」

真相は分からないけれど、さっき調べてみたら、店主はやはり貴州省安順の人らしい。
安順にもこんな辛い米粉はなかったと思うので、こりゃ最後の予想が正解かなあ?

因みに、トルファンで米粉店をいくつか覗いてみたところ、
汁なしの炒め米粉はどの店にもある一方、この汁あり米粉は見当たらなかった。
もしかしたら、「新疆米粉」としての地位を確立しているのは「汁なし」だけで、
「汁あり」はまだお客さん扱いなのかな?

そう考えると、「新疆に行ったら必食!」ってものではないんだろうけど、
単純に味だけについて言うなら、「大変おいしゅうございました」。
あと十年も経てば、きっと「新疆料理」に仲間入りするに違いない。
 
 
■今日のお店■
『卓记米粉』
住所:乌鲁木齐市健康路28号
*市内にいくつも支店あり。尚、「卓氏米粉」という類似店も存在する。

■今日の料理■
牛炒米粉 niu2chao3mi3fen3 
鸡汤米粉 ji1tang1mi3fen3
*どちらも、1杯6元。



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2009年05月26日

ウルムチの昼5 - したり顔兄ちゃんの焼きたてサムサ!

ウルムチの街を散歩していたある日の午後。連れが唐突に声を上げた。

「あ、あれ、サムサじゃない!?今、それっぽいのを窯に入れてたよ!」

新疆のウイグル料理店の店先には、大抵、羊肉串を焼く焼き場が設けられているのだが、
その店は、その焼き場の横にサムサを焼く釜も備え付けられていたのだ。

サムサ(Samsa)とは、インド料理のサモサと源流を同じくするものだ。中国語では、烤包子
小麦粉の生地で餡を包んだものを、タンドール釜に似た釜の内側に張り付けて焼き上げる。

その様子は、洞窟内に自生する新種のキノコのようにも見え、何だか可愛らしい。
興味津々に釜に近づいた僕らに、焼き手の青年は快く釜の中を見せてくれた。

P5067454

新疆の人々は、本当に人懐っこい。特に、カメラへの興味がものすごく強い。
こうやって料理の写真を撮ってると、「僕のことは撮らないのか」とアピールしてくるくらいだ。

では撮らせていただきましょうと、焼き手の青年をパチリ。
だが、撮った写真を確認した僕は、画面の右側に不自然な腕が写っているのに気が付いた。

P5067455




←ん?この右側の人物は?

なんだ?と顔を上げると、もう1人の青年が「おれも写るのが当然」って感じのしたり顔で
ポーズを取っているではないか!

なんだか撮らないのも申し訳ないなあと思い、もう一度、パチリ。
↓どうです、この得意気な顔!特に右側の君、さっきまで隣で何もせずに休んでたくせに(笑)

P5067456

ともあれ、「君たちのサムサを食べさせてもらうよ」と、僕らはその店に入った。
しばらくして運ばれてきた、焼きたてのサムサ。兄ちゃんたち、気合入れて焼いてくれたかな?

P5067474

ジャガイモが餡の主体となるインドのサモサと異なり、新疆のサムサは羊肉と玉葱が餡の主体。
意外なことに、特に変わった香辛料を使うわけでもなく、味付けは塩と胡椒だけらしい。
外はカリッ、中はムチッとした皮の中から、熱々の肉汁が溢れ出る。
ミチミチとした羊のひき肉の旨味と玉葱の甘味が噛むたびに混じり合い、想像以上に旨い。
 
「こりゃあ、焼きたてならではの美味しさだねえ!インドのとはまた違った味わいで」
「そういえば、形も違うな。インドのは三角形だけど、これは肉まんを逆さまにした感じだ」

↓所変われば具も異なる。             ↓肉まんと逆で、包んだ方を裏側にする。
P5067480P5067481

余談ながら、なんとこの店、ウルムチでは珍しく酒を出すウイグル料理屋で、ビールを飲めた!
面白いことに、酒を飲まぬ客は1階、飲む客は2階と、分煙ならぬ分酒システムが採用されていた。
これ、他の店でも是非採用してほしいなあ。
本来、異教徒にも寛容なところがイスラム教の美徳なんだから。
 
ただ、世の中上手く行かないもので、せっかく飲める店なのに、サムサ以外の出来は至って凡庸。
羊肉串もラグメンも曲曲も、「これなら広州でも食べられるかなあ」という水準だった。

P5067458←ビールがあるのは嬉しいけれど。

「まあ、あのサムサがビールと一緒に食べられただけでも良かったよ」と僕。
「苦しい経験を経て、酒があるだけでありがたいって心境になってきたみたいだね」

店を出た後、焼き場のお兄ちゃんたちにぐっと親指を突き出したら、笑顔で応えてくれた。


■今日のお店■
『新白金饭店』
住所:乌鲁木齐市扬子江路198号新运大厦1F
*入口は文化宫路沿いにある。
 
■今日の料理■
烤包子 kao3bao1zi・

↓店の前の焼き場。                 ↓別の店では、パイ生地のが出てきた。
P5067486P5067431




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2009年05月25日

ウルムチの昼4 - 新疆版きしめんとナン付き絶品羊スープ!

とある日の朝食に食べたのは、ナーレン(納仁)
先日のラグメンを新疆版ぶっかけうどんとするなら、ナーレンは新疆版きしめんだ。
  
ただ、ラグメンの専門店は街のそこらじゅうにあるのに、ナーレンの専門店はとても少ない。
これは、ナーレンがウイグル族の料理ではなく、カザフ族の料理だからだろう。
ウイグル族が新疆の人口の45%を占めるのに対し、カザフ族はたったの7%しかいない。
 
元々は、カザフ族が客人を招待するときに羊一頭を丸ごと捌いて作るごちそうだったらしいが、
今はレストランで気軽に食べられる。
 
羊肉のカタマリを玉葱と一緒に長いこと煮込んでスープを作り、一度肉を取り出してから
そのスープで麺を煮込み、麺とスープを碗に盛ったところに細かく切り分けた肉をのっけて食べる。
僕らが食べた『外力阿图什纳仁王』では、更に黄萝卜(黄色いニンジン)も入っていた。
 
P5067405

熱々のスープをふうふう冷ましながらスープをすすると…びっくり!
羊のスープがこんな滋味になるとは!味付けは塩だけなのか、実にあっさり。
臭みなんぞどこへやら、甘く、まろやかで、コクがある。

きしめんに似た薄い平打ち麺が、このスープをたっぷりと吸い込み、これまた旨い。
ぐずぐずに煮込むのでコシは全くないが、へげへげじょぼじょぼの食感に独特の旨さがある。
羊肉はほろほろと柔らかく、朝から重いなと思ったのは最初だけで、必死でスプーンを動かした。

そう、スプーン。ナーレンを食べるときには、箸ではなくスプーンを使う。
麺は箸でつまむと千切れるくらい柔らかくなっているので、スプーンの方が都合がいいのだ。

P5067411

ネットで見る限り、ナーレンにはもっとスープが少ないぶっかけバージョンもあるみたいだが、
この店では「ナーレン」と言ったらこれが出てきた。
品書きもなく、普通話もあまり通じなかったから、確認のしようもなかったのだが。。
 
 
ところで、この店ではナーレン以上に気に入ったものがある。

それは、羊肉湯(羊肉スープ)
ベースのスープはナーレンと同じだと思うが、更にトマトと黄ニンジンを加えて煮込み、
香菜を散らしたものだ。ギルデというナンが添えられ、それをスープに浸して食べる。

ナーレンと比べると、麺がなくなり、香菜が加わった分、より爽やかで軽やか。
そのままスープを飲んでも旨いし、もっちりしたギルデにスープが染みるとまた旨い。
柔らかく煮込まれたニンジンは、驚くほど香りがよく、甘く、ただの野菜がご馳走になる。
 
P5067398
 
↓周りの客を見たところ、こんな風にナンは最初にまとめて浸すのが流儀らしい。
P5067403

実はこれ、店の入口で、ホウロウのカップに入ったスープがコトコト煮込まれているのを見て、
こりゃなんだ!と指差して頼んだものだ。

↓こんなの見せられりゃ、誰でも気になる!台の下で炭を燃やしているのだ。
P5067419
↓辺りにいい匂いが漂っていてねえ。        ↓おっちゃん、自分を入れて撮るよう要求。
P5067416P5067418

「いやあ、これは頼んでみて良かったな。ナンを浸して食べると、あんなに旨いんだなあ」
「羊とかニンジンとか、材料は限られているんだけど、多彩な味わいがあるよね」

拌麺(ラグメン)と抓飯(ポロ)の二択に飽きたときにでも、是非お試しあれ!


■今日のお店■
『外力阿图什纳仁王』
住所:乌鲁木齐市爱国巷9号

■今日の料理■
纳仁 na4ren2
羊肉汤 yang2rou4tang1



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2009年05月22日

ウルムチの昼3 - 毎日食べよう!?ぶっかけうどん!

あるウイグル族の青年曰く、「僕らの昼飯はだいたい抓飯か拌麺のどちらかだね」。
 
2種類だけ!?と思ってしまうが、この言葉に嘘はないと思う。
なんせウイグル料理のレストランにはメニューすら置いていないところも多く、そんな店で
何があるのかと聞けば、「拌麺、抓飯、烤肉(羊の焼肉)」の3言だけが返ってくるのだから。
 
で、昨日の抓飯に続き、今日は拌麺。ウイグル語では、ラグメン
拌麺とは和え麺という意味で、一言で言うなら、肉野菜炒めのぶっかけうどんである。
他地方にあるウイグル料理レストランでは「拉条子」と呼ばれることが多いが、
それはその地方にある拌麺と区別するためだろう。「新疆拌麺」と言うこともある。

P4306524

肉野菜炒めの肉は、もちろん羊肉。
野菜は、トマト・玉葱・唐辛子・セロリ・インゲン・茄子・小白菜あたりを適当に。
日本の味噌汁と一緒で、家にある野菜を何でも使って作る気軽なものだそうだが、
そもそも新疆は野菜の種類が豊富ではないので、どこで食べても材料は似通ってくる。

たっぷりの油で羊肉を炒め、香りが出たところで野菜を投じる。
味付けは、見た限りでは塩だけ。若干の醤油が入っているかもしれない。
これを別途茹でたうどんに和えて食べるだけだから、何ともシンプルな料理である。

でもこれが、実に旨い!
北京留学時代も昼飯によく食べていたが、あらためてその旨さに感じ入った。
一体この旅で何度食べたか知らんが、拌麺のことを考えると今でも涎が出そうになる。

特筆すべきは、うどんに似た手延べの小麦粉麺。
細く、しなやかで、コシがあり、喉越しがいい上にむっちりとした歯応えも楽しめる。
基本的に中国の麺はどれもあまりコシがないので日本人としては物足りなく思うことも多いが、
この麺は日本人が想像するコシを堪能できる数少ない存在なのだ。

この麺に、炒め物が油の力を借りてしっかりとからみつく。
麺をすするたびに様々な香りがぶわっぶわっと鼻腔を刺激して、箸が止まらなくなる。
羊肉の旨味、トマト・玉葱・茄子の甘味、セロリやインゲンの歯応え、
そういったものが歯を噛み合わせるたびに渾然一体となり、口の中は大層賑やかになる。

↓麺と具が別々に出されることも。         ↓つやつやした麺。なまめかしい。
P4306518P4306522
 
これ、やっぱり、肉や野菜自体が旨いってのもあるんだと思う。
日本のスーパーで同じ材料を買って作っても、同じ味になる気がしない。

肉も野菜も穀物も同時に採れる完全食だから、抓飯よりバランスがいい。
もし僕がウイグル族の家庭で暮らすことになったら、拌麺を選ぶ日が圧倒的に多くなりそうだ。

P4306526どの店でもそれなりのものが出そうだけれど、僕らがウルムチで気に入ったのはこの店。

旅の初日、機内食をスルーして腹ペコだった僕らが、ホテルの目の前にあったというだけで選んだ店だけれど、麺はつややかで具もたっぷり、想像以上の旨さに目を見開いたものだ。

■今日のお店■
『黒子拌面馆』
住所:乌鲁木齐市公园北街243号

■今日の料理■
拌面 ban4mian4
拉条子 la1tiao2zi・



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2009年05月20日

ウルムチの昼2 - ポロポロこぼれる(?)手づかみ飯!

ウイグル料理は、美味しいけれど、決して種類が豊富ではないと昨日書いた。
とあるウイグル族の青年は、僕に言ったものだ。「昼飯はだいたい抓飯か拌麺のどちらかだね」。

恐るべし、2択限定の無限ループ! 
その上酒も飲めない食生活なんて僕には到底受け入れられないけれど、
そんな縛りなしに好きなときだけ食べていいのなら、抓飯も拌麺もとても美味しいものだ。

今日は、抓飯について書こう。ウイグル風ピラフと言ったところだが、
元々は手づかみで食べていたため、抓飯(抓=つかむ)とか手抓飯とか呼ばれている。
ウイグル語ではポロといって、これは手づかみで食べるとご飯がポロポロ落ちるからである。
…と、まだ30代前半のはずなのに、2日続けてオヤジへの階段を駆け上るのであった。

P5026809

僕らがウルムチで抓飯を食べたのは、その名も『17号抓飯王』
元々は五一市場の17号門の前にあったから、「17号」。
店主は人民解放軍の炊事担当上がりで、70年代に北京の新疆ウイグル自治区駐京辧の
料理長を務めたこともあるらしい・・・と、無駄な知識を羅列してみる。
   
P5026805←品書きは、とてもシンプル。

何種類かの抓飯の他は、羊肉とヨーグルトだけだ。

潔く「肉」とだけ書かれたのは、羊肉の塊。
中国で一般的に肉と言えば豚肉を意味するが、
新疆では羊肉を指す。
 
どうせなら一番豪華なのを食べようと、僕は葡萄干抓飯肉を注文した。
スタンダードな抓飯に新疆名物の干し葡萄を加え、骨付き羊肉をのっけたヘビーな一品だが、
新疆の人々はこういうのを朝でも昼でも躊躇なく食べているのだ。

↓どーーーーん!!
P5026784a

適当にウイグル風ピラフと書いたものの、あらかじめ米を炒めてからスープで炊くピラフと違って、
抓飯は具を炒めてから米を足して炊くので、正確にはウイグル風炊き込みご飯と言うべきかな。
最初に油(羊の油)で羊肉を半ば揚げるようにして炒め、刻んだ玉葱とニンジンを投じ、
野菜が色付いて柔らかくなったところで米と水を加え、蓋をしてぐつぐつ煮込むんだそうだ。

ニンジンには2種類あって、中国語で紅萝卜(赤い大根の意)と呼ばれる普通のニンジンの他に
黄萝卜というこの地域独特の黄色いニンジンを使う。味に大差はないが、彩りはキレイだ。

炊き込みご飯なのに、炒飯のように米粒がポロポロ(←もう洒落のつもりはない)している。
羊肉のダシや玉葱・ニンジンの甘味がご飯に染みて、とても美味しい。
干し葡萄の甘さも、意外に邪魔にならない。
炒めた後で炊き込まれた羊肉は香ばしさと柔らかさを併せ持ち、これもご馳走だ(ビ、ビール!)。 
  
連れが頼んだのは、抓飯包子。羊肉餃子をのっけた抓飯である。
正直、大して旨くもなさそうに見えた羊肉餃子が、想像以上に旨かった。
カピカピに乾いたように見えた薄皮は、その実しっとりとしていて、
羊肉の餡はほどよい汁気を含み、ミチミチとした歯ごたえで、噛めば噛むほど美味しい。

↓あらためて見ると、でかいな、この包子!
P5026791a
↓羊肉の餡も旨いもんだなー。            ↓すまぬ!君の包子作りの腕を見誤ったよ。
P5026798aP5026806
↓抓飯を頼むと、どの店もニンジンの漬物が付く。 ↓新疆のヨーグルトはどこで喰っても旨い!
P5026800P5026801

まあ、羊肉を炒めるときに結構な油を使うようで、その鍋でそのまま米を炊くわけだから、
油っぽくないと言えば嘘になるが、出来立てならあまり気にならず美味しく食べられた。

この抓飯、ウイグル料理レストランならどこにでもあるが、油ギトギトの作り置きを出す店も
たくさん見かけたので、食べるならこういう専門店や客の回転の早い店で食べた方が良さそうだ。
  
 
■今日のお店■
『17号抓饭王』
住所:沙依巴克区和田街268号(元々は39号。区画整理で住所が変わったようだ)
電話:0991-5890117
 
■今日の料理■
葡萄干抓饭肉 pu2tao・gan1zhua1fan4rou4
抓饭包子 zhua1fan4bao1zi・
酸奶 suan1nai3



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2009年05月19日

ウルムチの昼1 - 何がナンだかどのナンだか。

これまで新疆の記事を夕食に絞って書いてきたのは、この地で遭遇した「飲酒問題」を
クローズアップするためで、言わば、将来新疆を旅する酒飲みに捧げる「覚悟のススメ」だ。
  
では、日中を無為に過ごしていたかと言うとそうではなくて、
酒がないならないなりに、新疆ならではの美味を捜し歩いていたのである。
食材の限られた土地だから、はっきり言って料理の種類が豊富とは言えないが、
それでもたった1週間の旅で味わい尽くせるものではなかった。
   
例えば、ウイグル族の主食・ナン
街角のパン屋ならぬナン屋には、ナン種類ものナンが山積みされていて、素人には何がナンやら。
小麦粉を醗酵させて焼いたシンプルなもの、玉葱とゴマをまぶしたもの、ベーグルに似たもの、
生地にミルクを混ぜ込むもの、玉子を混ぜ込むものなどなど、短い旅で全部試すのは至ナンの技。
食べ方にしたって、そのまま食べたり、スープに浸したり、チャイに浸したり、
羊肉を挟んで食べたり色々あるわけで、下手したらナンだけで旅が終わってしまいそうナンだ。
 
↓街角のナン屋。新疆のナンは、インドのと違って、綺麗な円形をしたものが多いようだ↓
P5016712P5016672
↓ナンの種類については、この方のサイトが詳しい。左はギルデかな?↓
P5067422P4306594

ナンは、1ヶ月も日持ちするらしい。
日が経って硬くなったものもそれはそれで美味しいそうだが、どうせなら焼きたてのを食べたい。
というか、硬くなったナンは折るのにも苦労する程だから、買ってもその場では食べようがない。
 
そこで僕らが訪れたのは、恐らくウルムチで一番有名なナン屋『阿布拉达尔曼馕』だ。
行列が出来るほどの人気店なので、在庫が溜まることがなく、焼きたてを食べるには都合がいい。
店頭にはいくつかタンドール釜(トヌル)が並び、職人がひっきりなしに焼き続けている。

P5016665
↓裏方が生地を丸くし・・・             ↓剣山みたいな道具で刺して、文様をつける。
P5016687P5016682
↓職人がゴマをまぶし・・・              ↓土台に張り付けて・・・
P5016678P5016679
↓ホイッ!                      ↓上手く張り付くものである。
P5016680P5016683
↓ジャジャーン!これが焼き上がり!恐らく、アク・ナン。1枚2.5元也。
P5016688

テイクアウト専門店なので、買ったばかりのナンを店の前で立ち食いした。
カレーもなしにナンだけ食べて旨いのか不安だったが、これがもう実に旨い!

盛り上がった縁の部分はもちもちふっくらとして、薄い中央部分はカリカリクリスピー。
例えるなら、ナポリピッツァのような仕上がりだ。
生地にしっかり塩が効いているからか、単純に生地が旨いのか、特に具がなくても妙に旨い。
ゴマの香ばしさがナンとも食欲を刺激し、「味見程度」と思っていたのに止められない。
旨い旨いと騒ぎながら食べる僕らが良い客寄せになったのか、行列はどんどん長くなった。

「旨いが、結構塩が強いから、喉が渇くな。ビールでもあればいいのに」
「少なくとも日中は酒をあきらめなさいって。はい、お茶!」

P5016703

この店、時間によって焼くナンが変わるようで、どのナンを買えるかは運次第のようだ。
実は、この旨さが忘れられず、ウルムチを去る直前にもう一度訪ねたのだが、
そのとき買えたのは仄かに甘いナン(マイ・ナンかなあ?)で、それもまた美味しかった。
   
 
■今日のお店■
『阿布拉达尔曼馕(通称:阿布拉的馕/アブラダナン)』
住所:乌鲁木齐市西虹西路140号

■今日の料理■
馕 nang2



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2009年05月18日

ウルムチの夜3 - 「羊」総決算!丸焼き、肺、胃袋、腸!

新疆最後の夜。
翌日のフライトのため、僕らはトルファンから地獄の底・ウルムチに戻らざるを得なかった。
 
でも、最後の夜を酒なしで過ごすことだけは避けたい。
ホテルの部屋で目ざとくイエローページを見つけた僕は、「レストラン」の項から
新疆料理を出すらしき名前の店に軒並み電話をかけ、酒を出すか否かを訪ねたのだった。

でも、前回同様、結果は無残だった。
1〜2軒、酒を出す店がないこともなかったのだが、色々「きゃぴ」な感じで気乗りしなかった。

だが、うーんと頭を抱えて考え込んだとき、ふとひとつの情報を思い出した。
 「そう言えば、五一路に大規模な夜市(屋台街)が出るってどっかに書いてあったよな」
 「…そうだよ、そうだよ!なんで今まで思い出さなかったんだろう」
連れはそう言ったものの、理由はハッキリしている。
初日に国際大バザールの観光屋台でガッカリしたので、屋台情報を無意識に排除していたのだ。
それがトルファンでの楽しい屋台経験を経て、再び意識の端に浮かんできたのに違いない。

で、いざ行ってみてホッ、五一路の夜市も想像以上に楽しかったのである。

五一夜市の規模はウルムチ市最大だそうで、300m程の通りの両側にびっしり屋台が出ていた。
他地方の料理を出す屋台も多いのは、ウルムチに住む外地人(漢族)向けだろうか。
その点、新疆料理を食べたい旅行者は注意が必要だが、ま、細かいことは気にしなくていいか。

↓薄暗いうちから、なかなかの賑わい。       ↓これは烧烤(バーベキュー)の屋台。
P5057261P5057283
↓「海から一番遠い都市」で貝を食べる勇気は…。↓干した川魚を豪快に焼いている。
P5057285aP5057282
↓回族がやってる砂鍋(土鍋料理)屋。      ↓焼いた鶏肉、肉団子などを煮込むようだ。
P5057276P5057275
貴陽で食べた丝娃娃に似ている。         ↓思わずニラたっぷりの烧饼を購入。旨い!
P5057267P5057271


ひと通り下見を終えた僕らが最初に注文したのは、羊雑湯と羊肚湯の黄金コンボである。

解説しよう。
羊雑湯とは、羊の臓物を煮込んだスープ。羊肚湯は、その中でも胃袋だけを煮込んだスープだ。
羊肚が大好きな僕らだが、羊肚だけ食べるのも寂しい。
そこで、羊雑湯と羊肚湯を半分ずつ注いでもらい、羊肚の比率が高い羊雑湯をゲットしたのだ!

「これ、ものすごく旨い!この内臓、むっちゃ新鮮だなあ!」
「いい具合に辛味が効いて、香菜が薫って、それでいて穏やかな優しい味だよねえ」
「この屋台街でも味の素を見かけないもんな。新疆はそこがいい」

食べ終えて「旨かった!最高だ!」と、店のおばちゃんを激賞すると、
「美味しかったならよかった、また来るんだよ」と、とても嬉しそうだった。

↓ぼくのなまえは、ヤンザー(羊雑)♪       ↓ぼくのなまえは、ヤンドゥー(羊肚)♪
P5057292P5057293a
↓ふたりあわせて、ザードゥーだ♪ 君とボクとでザードゥーだ♪
P5057286a

P5057291←左は、新疆黒ビール。
 
↓愛想のいいおばちゃん。
P5057294a

羊の臓物の次は、羊の丸焼き(烤全羊)と洒落こもう。
タレ(小麦粉・卵黄・クミン・胡椒等)を羊の全身に塗ってから焼き上げるのが新疆の特徴で、
焼き上がった羊は黄金色に輝き、なんとも食欲をそそる。
ただ、残念ながら焼き立てを出す店はなく、一度焼いたものを蒸気で温めて出すスタイルだ。
重さ売りで1kg60元と安くはないが、まあ、ものは試し。

↓丸焼きがどどーん。ステンレスの台の穴から、蒸気が吹き上がっている。
P5057308
↓これで23元だった。                 ↓ナンに挟んで食べるも良し。
P5057298aP5057299a
↓隣の客がくれた海南島産(本当!?)のハミ瓜。
P5057302a

感想は、「まあ、話の種になら」。
焼き上がりは恐らくパリッとしていたであろう皮が蒸気でヘンナリしてしまっていて、
肉も茹でたような水っぽい食感になってしまっている。
これはやっぱり、然るべきところで肉汁滴る焼き立てを食べるべきものなんだろう。


最後に食べたのは、これ。予備知識がなかったら、絶対何だか分かるまい。

↓とりあえず、自由に想像してみてほしい(ヒント:羊に関係あるもの)。
P5057313
↓別角度から。                    ↓渋いおっちゃん、大人気。
P5057310P5057311

 
 
さて、回答篇。まず、名前は面肺子米腸子という。
上の写真で言うと、面肺子が白いスポンジみたいなもので、米腸子はソーセージ状のものだ。
  
面肺子は、簡単に言うと、「羊の肺に小麦粉を詰めて茹でたもの」。
よく洗った肺の中に小麦粉(面粉)を濃い目に溶いた水(面浆)を注ぎ込み、
気管や心臓と繋がる部分の管を縛って風船のように膨らませ、茹でるんだそうだ。
茹でて小麦粉が固まった後、まるでケーキのように切り分けるのである。
ふわふわした食感は、全て小麦粉のもの。肺は、容器の役割を果たしているに過ぎない。
 
米腸子も似たような作り方だが、こちらは米を羊の腸に詰めたものだ。
米だけでなく、羊の心臓やらレバーやらを一緒に切り込んだものもあるらしい。

で、下ごしらえした面肺子と米腸子をその他内臓と共に煮込んだのが、上の写真と言うわけだ。

↓盛り付けると、こんな感じ。唐辛子のタレをかける。
P5057322a
↓面肺子にズームアップ!              ↓こちらは米腸子の断面。
P5057317P5057327a

ウイグル族ならではの伝統的な料理に思えるが、実は文革時代に生まれた新しい料理で、
食料が窮乏した当時、それまで打ち捨てていた肺を何とか食べようとしたものらしい。
小麦粉やら米やら、腹にたまるものばかり…と思っていたが、そんな由来を知って納得。

肝心のお味はと言えば、なんと、この僕がわずか数口でギブアップ。
肺や腸の洗浄が不十分だったのか、アンモニア臭が全体に回ってしまっていたのだ。

料理自体の問題ではなく店の問題だと思いたいが、行列が出来る程の人気店だったのが謎。
まさか、アンモニア臭を楽しむべき料理なのかなあ。
機会があれば、もう一度くらい試してみて、本来臭いものなのかどうかを知りたい。


僕は、特に美味しいと思えなくても、食の好奇心が満たされれば、それはそれなりに満足できる。
新疆最後の夜にこの土地ならではの様々な料理に出会い、とても楽しかった。

ま、アンモニアの口直しに拌面(ラグ麺)食べてからホテルに帰ったけど(笑)


■今日のお店■
五一路夜市
住所:乌鲁木齐市五一路

■今日の料理■
羊杂汤 yang2za2tang1
羊肚汤 yang2du3tang1
烤全羊 kao3quan2yang2
面肺子 mian4fei4zi・
米肠子 mi3chang2zi・



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2009年05月16日

トルファンの夜3 - 酔いに任せて深夜の国際交流!

トルファン3日目の夜(初日は熱で倒れていたので、実質2日目)。
昨夜は屋台だったから、今日はレストランを攻めたい。
だが、広い空の下で「ビール+羊肉串」を味わう愉しみも捨てがたい。
  
そう悩みながら歩いていたら、ホテルの近くに昨日とは別の屋台街を見つけ、
これ幸いと羊肉串を数本つまみ食いしてからレストランを探すことにした。

↓スーパーの駐車場が夜は屋台に変身。     ↓この匂いには抗いがたい魅力が。
P5047183P5047185
↓やはり口開けはこれでしょう。           ↓腰子(腎臓)。レバーと肉の合いの子的。
P5047188P5047193

昨夜の屋台街に比べると、美味しそうと思わせる店が少なく、実際選んだ店も平均点の味だった。
どちらも地元の人で賑わってはいたが、どうせ行くなら昨夜の方をオススメする。

レストラン選びは、難航した。
柏孜克里克路には小さな店が並んでいて、その全てに酒が置いてあったことは高く評価したいが、
不思議なことにどの店にもあまり客が入っていない。

「まだ夕食には時間が早いのかな?」
「でも、屋台にはもうたくさん人がいたよね」
「どうも地元の人には屋台の方が人気なのかもしれんな。安いし」

結局、比較的客が入っていた『桜桃快餐』大盤鶏を食べた。
またかよと思われるかもしれないが、まだ記事にしてない朝昼は連続「羊」尽くしだったので、
違う肉が食べたくなったのである。
 
悪くはなかったが、比較するならウルムチの『機密大盤鶏』に軍配を上げたい。
値段はこの店の方が安かったから、素材勝負のこの料理では、まあ、妥当な結果かもしれない。


↓頼んだら「小盤鶏」にしてもらえた。        ↓新疆産白ワインを持ち込み。まずまず。
P5047196P5047194
         
なんとなくそのまま帰りたくなくて、昨夜の屋台街まで足を延ばした。
既に空は真っ暗、時計の針は北京時間で10時を回っていたが、大勢の客で賑わっている。

昨日と同じ屋台を訪ねたら、おじちゃんが笑顔で迎えてくれた。
隣のウイグル人オヤジも曲曲のおばちゃんも嬉しそうで、わずか2回目で「常連客」気分だ。

↓真っ暗でも大賑わいの屋台街。         ↓若者同士でも、当然酒は飲まない。
P5057205aP5057204a

今回の旅で何度も感じたことだが、新疆の人たちは本当に人懐っこい。
よそ者と見ればあれこれ親切に教えてくれるし、カメラを向ければ笑顔でポーズを取るし、
普段はあまり社交的ではない僕でも、いつの間にか会話の輪に巻き込まれた。

まだ中学生くらいの女の子店員は、2日連続でやって来た僕らに興味津々で、
仕事が深夜まであるから毎朝学校に行くのが大変とこぼしつつ、日本のことをあれこれ聞いてきた。

テーブルで隣り合わせたウイグル族の若者カップルは、男が僕に2人の写真を撮るようせがみ、
写った様子を見て満足気だったのに対し、女の子は恥ずかしそうにしていたのが可愛かった。

↓この写真を僕はどうすりゃいいんだ。       ↓昨夜の曲曲が忘れられずにもう一回!
P5057209P5057211a

回族の青年とは、彼が以前東莞(広州の隣)で働いていたという話題から意気投合し、
試しに「君の目の前で僕は酒を飲んでいるわけだが、これは問題ないのか?」と聞いてみたら、
「僕は飲まないが、君が飲むのはもちろん自由だ」と寛容な態度だったので更に盛り上がり、
日付けが変わるまで長々と話し込んでしまった。

ちょっと真面目な話、少数民族が多い地域ほど反日ドラマが頻繁に流されているので、
(外敵を利用して国内をまとめる、という単純にして効果的な政略)
面倒な話題もたまにあるのだが、彼らにとっては僕=日本人のイメージになるのだろうから、
彼らが「なんか変だけど愉快な奴だった」くらいに思ってくれたなら嬉しい。

連れが言うには、屋台街を後にしたときの僕はべろべろに酔っ払っていたらしい。
羊肉をたらふく喰って酔っ払うのが旅の目的だったのだから、本懐と言える。

翌朝、二日酔いに苦しみながらも、僕は心から笑顔だった。


■今日のお店■
トルファン「天马家园超市」前屋台街
住所:柏孜克里克路と文化路の交差点

『樱桃快餐』
住所:柏孜克里克路。「天马家园超市」から100m程南下した東側。

■今日の料理■
羊肉串 yang2rou4chuan4
腰子 yao1zi・
大盘鸡 da4pan2ji1
曲曲 qu3qu3




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2009年05月15日

トルファンの夜2 - 遂に!山盛り羊肉串と絶品・曲曲!

精神力で病を克服し(←こう書くと頑張ったっぽい)、午後の観光を無事終えた僕。
夕暮れ時を迎え、今宵こそは飲むぞ!と意気軒昂だ。

不思議なもので、ウルムチからトルファンに移って酒が飲めることを知ってから、
これまでの苦行が嘘のように旅の歯車が回り始めた。
たまたま携帯で自分のブログをチェックしたら、北京時代の盟友・村哥からこんなコメントが。

「お、タイムリーな情報!バスターミナル前の噴水周辺に屋台が出るらしいぞ」と、僕。
「すごい!…でも、屋台って言われるとどうしてもウルムチの観光屋台を連想しちゃうね」
「それは行ってみて判断しよう。とりあえず、酒を飲めるのは確実なようだし」

北京より遥か西に位置する新疆は、午後7時を過ぎてもまだまだ明るい。
噴水前の広場ではたくさんの屋台が開店準備を始めていたが、客の姿はまだまばらだ。

それもそのはず。
非公式ながら、新疆の人々は北京時間を2時間遅くした「新疆時間」に合わせて暮らしている。
つまり、北京時間の7時は当地の5時。食事をするには少々早いというわけだ。

ひと通り屋台を見て回り、羊肉串が新鮮で美味しそうな店を選んで腰を下ろした。
 「まあ、美味しいかどうか分からないから、最初は2本ずつね」
 「イマイチだったら、他の屋台に移ろう。いっそレストランに行くのもありだな」
慎重に注文を済ませ、近くの商店で買った新疆ビールで乾杯!
 
P5036955←新疆ビール。烏蘇ビールと同じメーカーで
こっちの方が安いが、変な甘味がない分、僕は好き。
↓羊肉串。果たしてこの屋台のお味は…?P5036957

 「…お、いける、これ!1本2元でこれなら立派、立派!」
北京でよく食べていた羊肉串よりも香辛料は控えめで、羊肉の味が素直に出ている。美味しい。
これなら腰を落ち着けてもいいと判断した僕らは、胃袋のギアを上げることにした。

 「考えてみたら、この旅でまだ羊肉串+ビールをがっつり食べてなかったよね」
 「昼も、一応病み上がりだったから数本で押さえちゃったしな」
今までの鬱憤を晴らかのすように、3本ずつ、3本ずつ、えーい5本ずつ!と追加注文を続ける。

↓追加。                       ↓更に追加。
P5036962P5036977
↓鉄串がたまっていく。                ↓熱そうに焼き続けるおっちゃん。
P5036978P5036990

「これだよ、これ!これがやりたくて新疆に来たんだよー!」と、大喜びの僕。
カンフー映画のザコキャラ見たいな顔の焼き場のおっちゃんも、大量注文に機嫌が良さそうだ。
それを見た隣の屋台のウイグル人オヤジが、「おれのも食べろー」と営業をかけてきた。

オヤジの売り物は、羊蹄(羊の足を煮たもの)
ほのかな辛さのあっさり味で、羊独特の「臭い」が「香り」と思えるように上手く仕上がっている。
プルプルになった皮や骨周りのゼラチン質は、酒のつまみにぴったりだ。

一足先に羊蹄にかじりついていた隣の席のおっさんは、得体の知れない外国語を話す若者2人が
自分と同じものを頼んだことに満足気で、頼みもしないのにあれこれと食べ方を教えてくれた。
新疆の人々は、みんな気安い。

↓羊蹄。見た目以上に美味しい。         ↓おっさん。1人でビール+羊蹄を堪能。
P5036966P5036961
↓ウイグル人オヤジ。切なげだが、渋い。      ↓別の場所で撮った羊蹄を煮込む様子。
P5036991P4306593

そうこうするうちに空は暗さを増し、僕らの周りにも客が増えてきた。
見る限り、その全てが地元の人々。
観光シーズンには観光客もたくさん集まるのだろうが、基本、地元に根付いた屋台街なんだな。

ビールをある程度飲んだところで、新疆産の赤ワインに再び挑戦!
さすがに2日目の夜に飲んだ不味いやつが新疆ワインの全てだとは思えなかったので、
ウルムチのスーパーで多少値が張るのを数本買い込んで、トルファンまで持ってきていたのだ。

今度のは、ゴムの木貯蔵などという代物を避けたのが良かったのか、そこそこイケた。
屋台からお碗を拝借して、お茶のようにガブガブ飲んだ。

↓酒を飲む人と飲まない人の比率は、3:7くらいかなあ。家族連れも結構多い↓
P5036992P5036993
↓98元の価値があるかは疑問だが、飲める。
P5036971

この夜の主食は、ウイグル料理・曲曲(チュルチュレ)
これがもう、この日一番の美味!!今回の旅で食べた曲曲の中でもダントツで美味しかった。

P5036986

トマトスープで餃子を煮込んだだけのものだが、これがなかなかあなどれない。
餃子を煮込む過程で餡の羊肉からダシが染み出てトマトの酸味と混じり合い、
さっぱりしながらも奥深く、なんとも優しい味わいのスープが出来上がるのだ。
香菜が絶妙のアクセントになって、いくら飲んでも飲み飽きない。

そして、餃子がやたらと旨い。
餡はベースが羊肉で、合わせる野菜は玉葱、ニラ、白菜の3種あるが、オススメは玉葱ニラ
乾燥した新疆の土地が玉葱やニラには向いているのだろうか。
思わず目を見開くくらい玉葱は甘く、ニラは香り高い。野菜の味が、とても濃い。
羊肉の旨さは言うまでもなく、どちらもひとつ食べるごとに肉と野菜の旨みがぶわっと弾ける。
こういうのを「素材の勝利」と言うのだろう。

そうそう、新疆で特筆すべきことは、他地域に比べて味の素に汚染されていないことで、
どの屋台も味の素を置いてすらおらず、黙っていても素材本位の豊かな味が楽しめるのがいい。

↓このおばちゃんを目指して行こう!       ↓機械で皮を伸ばす店も多いが、ここは手作り。
P5036994P5036980
↓餡は3種類ある。                  ↓トマトスープでぐつぐつ煮込む。
P5036981P5036982

一体何時間屋台にいたのやら、辺りはすっかり暗くなった。
最後の〆は、豆豆面。元々は曲曲とどちらにするか悩んでいたはずが、結局両方頼んでしまった。
羊ベースのスープに小麦の手打ち麺。その名の如く、具はたっぷりの豆だ。
これまた香菜が散らされているが、曲曲と違ってスープにトマトは入っていない。

↓小麦麺。                      ↓大量の豆が準備されている。
P5036995P5036983
↓すっかり暗くなった。
P5036998

正直、豆豆面の味は酔っ払ってはっきり覚えていない。
一方、曲曲の感動は色鮮やかに覚えているから、曲曲には及ばない味だったのだろう(←適当)。

昨夜まで新疆に来たことを心から悔やんでいたが、この日の僕は大層ご機嫌だった。
たかが屋台と思いきや、羊肉串にしても曲曲にしても、思いのほかレベルが高かった。
ようやく、旅が始まった気がした。

僕はこの夜、新疆に来てから初めて心安らかに眠った。

■今日のお店■
『トルファン噴水広場前屋台街』
住所:バスターミナルを降りた目の前。高昌路の文化旅遊広場の正面。

■今日の料理■
羊肉串 yang2rou4chuan4
羊蹄 yang2ti2
曲曲 qu3qu3
豆豆面 dou4dou4mian4



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2009年05月14日

トルファンの夜1 - 「病は気から」で、天国と地獄!

ウルムチ3日目の朝。
昨夜は「なんとかなるさ」と眠りに就いたものの、朝が来れば現実に直面せざるを得ない。

虎の子の「気になる店リスト」は、昨夜の店以外は全て酒が飲めないことが判明。
これまで2日間の街歩きでも「美味しそう&酒も飲める」ウイグル料理屋は見つかっておらず、
酒を飲むならショッピングモール横の観光屋台しかない、という最悪の現実だ。

この日の昼食に訪れた店でもやはり酒は飲めず、もはや乾いた笑いしか出てこない。
いっそ別の街に移ろうと、トルファン行きのバスに乗り込んだのは昼の2時過ぎだったか。
ラクダが見える!風車が見える!とはしゃぐ連れの横で、僕の気分は全く冴えなかった。

「病は気から」というのは、どうやら本当らしい。

トルファンでバスを降りたとき、僕は高熱を発していた。
ホテルに荷物を置いたものの出かける気力もなく、そのままベッドで寝込むことになった。

せっかくの休日を使ってわざわざこんな遠くまで来た挙句、熱で寝込んでるなんて。
あまりにもバカバカしくて心の中で自嘲したが、それが早く治そうという気力に繋がらない。

…治ったところで行きたいところがあるわけじゃないしなあ。
…病み上がりに酒もなしに羊肉のカタマリだなんて、冗談じゃないよ。
…こんなことなら、確実に飲める場所に旅行するんだったなあ。
…将来、もし酒の飲めないイスラム圏への転勤を命じられたら、きっぱり会社を辞めよう。

後ろ向きでくだらないことばかりが頭に浮かび、ポジティブと呼びうる唯一の内容が、
「明日1日寝込んでも苦じゃないくらいにホテルが綺麗で良かった」なんだから、救えない。
夕食をあきらめても何の悔しさも感じず、ぼーっと天井を眺めながら時を過ごした。

そんなダメダメの状態を変えたのは、ひとりで夕食を食べに行った連れの情報だった。

「聞いて!朗報!!ひと回りしてきたんだけど、トルファンはレストランにビールがあるよ!
 ウイグル料理の店にもちゃんとビールがあるんだから!」

冗談じゃなく、これを聞いたとき、目の前が輝いた気がした。
はじめて「早く治らなきゃ!」と思った。

トルファンはウルムチより観光業への依存度が高いから、酒にも寛容かもしれない。
そんな期待を抱いてやって来たのだが、目論みがズバリ当たった。最高だ!!

その後の急速な回復と言ったら、連れが目を見張ったほどだった。
この話を聞くまでは、翌日自分が立ち上がっているところなんて想像も出来なかったのに、
実際は翌日十時頃にはすっかり熱が引き、午後から観光をしようと思えるほどになったのだ。

もちろん、出発の前にはガソリンをたっぷり補給しなければならない。

P5036838a

夢にまで見た、昼からのビール+羊肉串!後光が差しているではないか!
よく冷えたビールが喉を滑り落ちていき、砂地が水を吸うような勢いで身体に染み渡っていく。
羊肉も、ウルムチの観光屋台で食べたものより明々白々に旨い!!
 
「よっしゃーっ!旅はこれからだっ!」
「…昨夜まで冷えピタシートを張って唸っていた人とはとても思えないね。。」


「病は気から」というのは、確かに本当らしい。



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2009年05月13日

ウルムチの夜2 - 九死に一生!地獄の底の大盤鶏!

ウルムチ2日目の夜を前にして、僕はホテルの部屋からあちこちに電話をかけ続けていた。
この日の昼も酒が飲めるウイグル料理専門店に出会えなかったので、
街を歩いて「飲ませてくれる店」を探し出す方針に限界を感じていたからだ。

そこで、旅行前にネットで調べてまとめた「気になる店リスト」の登場である。
このリストの店に片っ端から電話をかけて、酒を飲めるか否かを予め聞くことにしたのだ。

その結果は、想像以上にヒドイものだった。
昨夜以来、僕の頭の中で呪いの呪文のように鳴り響いているあの忌々しい言葉、
「不譲喝酒、不譲抽煙!(酒は飲ませませんし、タバコも吸わせません!)」が、
受話器の向こうから延々と繰り返された。その数、10軒以上。
「…下手に本格的な店を調べすぎたのだろうか。もっと気安い店なら」と考え直し、
観光客が行きそうな歌と踊り付きの大規模店にもいくつか電話してみたが、これもダメ。
 
「…外人向けに酒なしの商売やって成り立つのか??」
「…こんなにもストイックな人たちとは想像もしなかったね。。」

だが、リストの9割が不発に終わり、段々と重い空気が漂い始めたころ、救いの神は現れた。
あのとき、半ば諦めていた僕の耳に届いた店員の声は、正に神の福音の如く響いたものだ。

「(お酒)あるわよ」
「…え、え、ホント!?お酒あるの!?ビールも?冷えたのもある!?」
「あるわよー」

ヒャッホーイ!!電話を切った後、思わず連れとハイタッチ!
マリアナ海溝の底くらいまで沈んでいた心は、一気に空高く跳ね上がった。
 
 
ところが、世の中そうは上手くいかない。
 
1時間後、その店『機密大盤鶏』の品書きを見ながら、僕らは不安で一杯だった。
店名にもなっている新疆料理の大盤鶏以外は、四川料理ばかりなのだ。

「…品書きを見る限りじゃ、四川料理屋がついでに大盤鶏を出してますって感じだよな。。」
「…これじゃ大盤鶏を頼むしかないけど、ちゃんとした大盤鶏が出てくるのかな。」

冷えていると言っていたビールが微妙にぬるかったことも何だか不安をあおったし、
「じゃあ、ビールの代わりに新疆産のワインでも飲んでみようか」と頼んだ一本が、
今まで経験したことのない異臭がする凄まじい味だったことで、更に気分は落ち込んだ。

可もなく不可もなしといった感じの老虎菜をつまみながら、大盤鶏の到来を待った。
ところがこれがなかなか出て来ず、待てば待つほど不安は高まっていく。  

↓烏蘇(ウースー)ビールの純生。やはりウスい。 ↓老虎菜(獅子唐、香菜、胡瓜、玉葱、トマト)
P5016758P5016762

P5016765←新疆産のブドウで造った赤ワイン。
何を思ったか、ゴムの木の樽で貯蔵したそうで、不思議すぎる匂いと凄まじい甘さ。
ギブアップ。。

やがて、待ちに待った大盤鶏が運ばれてきたとき、僕らはまず叫んだ。
 
「でかっ!!」

そもそも大盤鶏とは「大皿鶏」という意味で、鶏を一匹まるごと使うご馳走料理だから、
量が多いことは折り込み済み。でも、さすがは本場、その量は僕らの想像を上回った。

「覚悟はしてたけど、すごいな!出てきた瞬間、完食を諦めさせられたのは初めてだ」
「日本人の感覚だと、5人くらいで分け合っても十分な量だよね」

↓写真で大きさが伝わるだろうか。後ろのコップやお碗と比べて欲しい。
P5016766

量が味を保証するわけではないが、とりあえず見た目は本場っぽい。
お互いドキドキしながら箸を伸ばし、鶏やジャガイモをつまむことしばし・・・・

「おお、旨い!旨いよ!想像していた通りの『大盤鶏』だ!」
「さすが地鶏!鶏が美味しいね。ジャガイモや唐辛子の味わいも濃い気がするよ!」

ここでようやく2人とも笑顔になった。僕は、2日間で初めての笑顔だったかもしれない。

大盤鶏とは、ぶつ切りの鶏、ジャガイモ、唐辛子を炒め、ビールで煮たものだ。
ビールで鶏肉は柔らかく煮込まれ、鶏肉の旨みがジャガイモに染み込み、単純ながらも実に旨い。
唐辛子の辛味に加えて、花椒・八角・桂皮の香りと刺激がポイントで、
匂いをかぐだけで食欲が湧き、ひと口食べれば果てしなくビールを呼ぶ。

最初の不安はどこへやら、必死で料理を口に運ぶうちにビールのぬるさも気にならなくなり、
2本、3本と空になった瓶がテーブルの上に並んだ。

↓単純な料理だけに、鶏もジャガイモも素材が命!本場ならではの旨さ!
P5016769

あとで調べて分かったのだが、大盤鶏は新疆料理の中では比較的新しい部類で、
1980〜90年代になって、四川省からの移民の影響を受けて生まれたものらしい。
それならば花椒が使われていることも、大盤鶏を出す店に四川料理が多いことも納得がいく。
伝統的なウイグル料理ではないから、酒も出すし、逆にウイグル人の客は少ないのだろう。
 
ただ、これだって列記とした新疆の料理で、地場の食文化を取り込んでいる。
皮帯面(ベルト麺)という幅広の小麦粉麺やナン(馕)を浸して食べるのだ。
スパイシーで旨みたっぷりの汁が麺にからみ、ナンに染みこむわけだから、間違いなく旨い。
もっとも僕らの場合、鶏肉とジャガイモだけで精一杯で、ナンは味見程度に終わってしまったが。。

↓鶏とジャガイモの山の下に、ナンが沈んでいる。さすがに一切れが限界…!
P5016774

少人数客のために量を少なくした小盤鶏や中盤鶏もあればいいのになあと思うけれど、
カレー同様、ある程度の量を煮込まないと旨くならないそうで、大盤鶏しか置かない店が多い。
大皿を数人でわいわい分け合って食べるのが、本来のスタイルだ。
最初にドカンと作ってしまえば最後の主食まで済んでしまうのだから、宴会向けの料理と言える。
 
ともあれ、
2日目の夜にしてようやくビールと新疆料理を共に味わうことができ、ひとごこちついた僕。
ただ、明日以降の戦略は見えず、心の雲が晴れたとは言えない。

「とりあえず、今夜の食事が美味しかったことを喜ぼうよ」
「まあな。考えても仕方ない。なるようになるだろ」

酒飲みの得意技「根拠のない楽観」で自分を納得させ、無理やり床に就いたのだった。
 
 
■今日のお店■
『机密大盘鸡』
住所:乌市幸福路(正確な番地不明。299号の対面あたり)
電話:0991-2625-499
*行くなら、大盤鶏単品狙いで!

■今日の料理■
大盘鸡 da4pan2ji1 (品書きの表記は、红烧土鸡 hong2shao1tu3ji1)
→ナンを追加する場合は、加馕丁 jia1nang2ding1
老虎菜 lao3hu3cai4



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2009年05月12日

ウルムチの夜1 - 絶望!羊の国は地獄の底!!

広州から、約5時間。
まるで国際便のように長いフライトを経て到着した新疆ウイグル自治区の首府・ウルムチ市は、
150万人もの人口を誇る大都市だ。
「シルクロードの風情を期待してウルムチに降り立つ旅行者は100%失望する」という前評判通り、
空港から市中心部までの風景は、無個性な建物が延々と続く、中国の地方都市の典型だった。
看板の文字にウイグル文字が混じるところは他の都市と違うが、特に旅行者の目を引くものはない。
 
ただ僕らの場合、シルクロードに憧れてウルムチに来たわけではなく、
単にウイグル料理を食べに来ただけだから、おのずと風景の見方も変わってくる。
  
「見た限り、少なくともレストラン不毛都市(*)ではなさそうだ」
「うん、選択肢は多そうだよね。ウイグル料理専門店もかなりあったよ」
「さすが首府だな。これは楽しい旅になりそうだ!」
(*)中国の地方には、屋台と軽食店くらいしかないレストラン不毛都市が結構あるのです。

意気揚々と市中心部で空港バスを降りた僕は、まずは重い荷物を預けるべく、ホテルに向かった。


…しかし、その5時間後。

薄暗くなったウルムチの街角で、僕はうつろな目をして立ち尽くしていた。
「…なんでこんなところまで来ちゃったんだろうな」
思わず、そんな言葉が口をついて出た。
深く深くため息をつく僕を、連れは「この人は本当にバカだねえ…」という顔で見ていたが、
このときの僕には空元気を出す余裕さえなかった。

だって、旅行前から薄々感じていた嫌な予感が、ズバリ当たってしまったのだ。
つまり、「ウイグル料理専門店では酒を飲ませてもらえない」ことが判明したのである。

最初に目を付けた店に入る直前、店内の客が誰も酒を飲んでいないことに気付いた僕は、
恐る恐る入口の店員に尋ねた。

「この店、ビールとか置いてるよね?」
「当店では、酒は飲ませませんし、タバコも吸わせません!」

このときの衝撃と言ったら!しかも、そのあと何度も同じことが繰り返されたのだ。
3軒、4軒と周囲の店を訪ね歩いたが、回答はオウムのように全く同じ。

「酒を用意していない」ではなく「飲ませない」という確固たる意志があるのが問題で、
スーパーでビールを買ってきて持ち込んじゃダメかと聞いても、「それもダメ!」。
とある店の女性店員に至っては、まるで「麻薬を吸っていいか?」と聞かれたかのような反応で、
「何言ってんの、この人?頭おかしいの?」って感じの蔑んだ視線を僕に向けてきたのだった。

これでヘコまない方がどうかしている。出発前の記事にも書いたが、
そもそも今回の旅の主目的は「羊肉を喰らいながらビールをあおること」だったのである。
わざわざ広州から5時間も飛行機に乗って来たのに、広州と同じ壁にぶちあたってりゃ世話ない。

「仕方ないよ、まずは料理を食べて、そのあとバーにでも行ってビール飲もうよ」と、連れ。
だが、僕は羊とビールを一緒に味わいたいのであって、別にビールを飲みたいわけではない。

…こんなところにこの先7日も滞在するのか?なんの苦行だ?
…ウイグル料理以外のレストランなら酒もあるんだろうが、それじゃ意味ないし…
考えれば考えるほど気持ちは暗く沈んでいき、どうしても前向きな言葉が発せなかった。

結局、このままあてもなく「飲ませてくれる店」を探し続けるには時間が遅かったこともあり、
「酒が飲めないなら、せめて料理だけは最高に美味しいところにしよう」ということで、
ウルムチ市内でも「高いけど旨い」と評判だった『米拉吉/MIRAJ』という店を訪ねた。

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イスラム様式の内装は大変キレイだったが、でも、そんなことでテンションが上がるはずもない。
「あんなにやる気なくメニューを見ているのを初めて見た」と、連れがあとで言ったくらいだ。

だから、料理についてもあれこれ書く気にならない。
客観的に言うなら、高いだけあって食材は素晴らしいものを使っていたと思う。
特に羊肉の品質はこの旅でも1、2位を争うほどだったが、
それに合わせるのがヨーグルトやハーブティーじゃあ、冗談にもならない。
そりゃ周りの客はそれで肉を喰ってるんだが、郷に入っても郷に従えないことだってある。

「…うん、美味しいんじゃないか。肉だけ喰って喜べた高校時代なら最高だったよ」

実に大人気ない発言だが、僕の身体はもう酒なしに肉を食べられるようにはできていないのだ。
絶妙に焼き上げられた羊肉のヒレ肉は68元もしたが、結局、食べ切れず残してしまった。。

↓店内が暗かったので写りが悪いが、補正をかけて綺麗に撮る意欲も湧かなかった。
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ただ、こんな事態にでもならなきゃ気付かなかったこともひとつある。
それは、「ヨーグルトと肉は意外に合う」ということ。
特にこの店のラクダのヨーグルトは、酸味といい甘味といい、絞り立ての濁り酒にも似ていて、
それをちびっとやりながら羊肉をかじると、ほんのわずかながら気分が解れた。

「…そこまで必死に酒を感じようとしなくてもいいじゃない」と、連れ。
「ほっといてくれ。今の僕の絶望が分かるものか!」

P4306610a←左がラクダのヨーグルト

満たされぬ気分で店を出た後、「飲まずに帰れるか!」と、近くの屋台街にハシゴした。
国際バザールというショッピングモール横に設営された観光客向けの屋台街で、
ここなら周りの商店で買ったビールを持ち込み、羊肉と一緒に食べられるのを知っていたからだ。
ただ、所詮は観光客向けだから、料理の値段は割高で、出てくるものもそれなりだ。

「…こんな観光屋台で飲み喰いするためにウルムチに来たのかなあ。。」
「…確かに、これなら北京で食べてたやつの方が美味しいね。。」

現地のビールをあおって、羊肉串を何本かかじったが、やはり気分は晴れなかった。

P5016634←新疆産の烏蘇(ウースー)ビール。
 その名の通り(?)味は薄い。

↓羊肉串を焼くおじちゃんは格好いいが…     ↓味は普通。1本5元もする。
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まさかウルムチ到着からわずか半日で、これほどの絶望を味わおうとは。
その日の夜は、酒もなしにずっと羊を無理やり喰わされ続けるという悪夢を見た。
 
 
■今日のお店■
『米拉吉/MIRAJ』
住所:乌鲁木齐市胜利路2巷31号
電話:0991-2885-522 / 0991-2878-999
↑酒を飲まない人なら行く価値あり。
 ただ、値段は高く、上品な盛り付けなので、わしゃわしゃ食べたい人には向かない。

■今日の料理■
烤羊肉串 kao3yang2rou4chuan4
烤里脊 kao3li3ji・
抓饭 zhua1fan4
老虎菜 lao3hu3cai4
酸奶 suan1nai3
驼奶 tuo2nai3
特调味茶 te4tiao2wei4cha2
*全部で166元。ウルムチでは超高級店!



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酒徒 at 12:40|PermalinkComments(4)TrackBack(0)clip!