貴州・広西・雲南菜

2018年08月13日

食遊上海505『干鍋居』 - 貴州へのいざない!同行者夫妻と白酒&定番貴州料理の宴。

かつての同行者(二代目)が、旦那さんを伴って上海へ旅行してきた。今のご時世、旅行先に上海を選ぶ日本人なんて多くはないと思うが、実はこの夫妻は3月にも一度上海へ来ていて、そのわずか3か月後に再びやって来たのだから、なんとも物好きなことである。

しかも、度重なる訪問の目的は、「中華を食べること」と「中国の食材や商品を買って帰ること」だというのだから物好きの極みと言うしかないが、なんだか将来日本に帰任した後の自分を見ているような気もする。

旦那さんが羊肉好きだということで、前回は甘粛料理の『敦煌楼』(→過去記事)で白酒&羊肉&蘭州牛肉麺の宴を張った(記事を探したが、ない。うっかり書き残すのを忘れていたようだ)。

今回も羊…と最初は思ったが、日本では食べられない中華を食べて世界を広げてもらうのもいいだろうと考え、貴州料理をアレンジすることにした。場所は、南京東路の『干鍋居』である。(→過去記事

持つべきものはよくできた後輩というやつで、なんと同行者夫妻は白酒を持参してきてくれた。しかも、ただの白酒ではない。中国十大白酒ブランドのひとつにも数えられる安徽省の銘酒『古井貢酒』の、十年古酒である。

↓どーん。誰だ、このおっさん?
IMG_2868_R

高級ウォッカと同じように、瓶の中には透かし彫りが施してあった。その肖像は、なんとあの曹操。そういや、彼の出生地・豫州沛国譙県は今の安徽省亳州市だったな。

↓曹操だった!
IMG_2867_R

とまあ、そんなことはどうでもよくて、カンパーイ!

料理は、スタンダードなものをずらりと並べた。

↓涼拌折耳根は、ドクダミの地下茎の和え物。「え、ドクダミ?」という旦那さんの反応が初々しい。
IMG_2878_R

↓鮮椒厥根粉は、ワラビ粉ヌードルの激辛黒酢和え。
IMG_2876_R

↓水豆豉拌蕨菜。ワラビと水豆豉(≒納豆)の辛味和え。
IMG_2871_R

↓家鄉血豆腐。豆腐に豚の血や五香粉を混ぜて干して燻製したもの。酒のつまみ。
IMG_2880_R

↓酸菜炒湯圓は辛い青菜の漬物と胡麻餡入り白玉団子を炒めたもの。初めて食べる人は必ず驚き、そして気に入る一品。
IMG_2889_R
↓貴陽辣子鶏は、骨付き鶏肉にむっちょりした発酵唐辛子をからめた激辛の一皿。
IMG_2890_R

メインは鮰魚(ナマズの一種)を丸ごと煮込む酸湯魚!トマトと米のとぎ汁の発酵スープがベースになっていて、穏やかな酸味の奥に骨太なコクが広がる。発酵に優れた貴州料理の代表選手だ。これを食べてもらわねば、貴州料理に連れて来た甲斐がない。

↓どーん。
IMG_2918_R

IMG_2888_R

IMG_2893_R

〆は、怪噜饭。ドクダミの地下茎や腊肉(ベーコン)、紅豆(小豆)、缸豆(ササゲ)、芹菜などを醤油と糍粑辣椒で炒める。

IMG_2894_R

全て楽しんで頂けたようで、何より。食後に同行者夫妻は、「発酵のコクと旨味が素晴らしいですね。また、発酵唐辛子由来の辛味は四川や湖南の辛味とは全くの別物ですね」と大変正しいコメントをした。教え甲斐がある夫妻である。

二次会は、同行者夫妻から是非にと言われていた『Jacky's beernest』へ。旦那さんはクラフトビール好きだそうで、となれば上海でこの店を外すわけにはいかない。

ところが、(というか、喜ぶべきことではあるんだけど、)わざわざ日本から来たからか、はたまた女性だからか、同行者はジャッキーから↓のグラスをプレゼントされてて、僕は発狂寸前に!数年前からこれだけ通ってる僕ですらもらったことないのに…!おい、ジャッキー、一体どういうことだ!(笑)

IMG_2921_R

ともあれ、泥酔で解散。楽しい夜でした。

<2018年6月> ■店舗情報■ 



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2018年06月18日

食遊上海498『雲上云』 - 西双版納の玉米酒を持ち込んで、雲南料理で送別会!

食遊上海497『味香斎』 - 上海で最も有名な麻醤麺店で出会った最も尊敬する上海人!」の続きです。

昼間、芝麻麺屋で素晴らしい出会いをしたその日の夜は、後輩の送別会だった。マイ白酒セットを持って小吃店を食べ歩く上海人男性の姿に感動した僕らは、「今夜は我々も大いに飲もう!」と意気軒昂だった。

会場は、雲南料理好きの後輩に合わせて、南京東路の雲南料理『雲上云 源生态云南菜』にした。少し前の宴会で使った時の印象がなかなか良かった店だ。

ただ、雲南料理の店なのに江蘇省の白酒(海之藍)しか置いていないことが前回の訪問でわかっていたので、酒は僕が持ち込んだ

IMG_1461_R

北京のクラフトビール店『Great Leap』から取り寄せた大瓶のビール!・・・なんてことはなく、その空き瓶に西双版納から取り寄せた自烤酒(玉米酒=玉蜀黍の蒸留酒。50度)を詰めたものである。自烤酒は空いたペットボトルに詰めて送られてくるので、届いたら別の瓶に移しているのだ。

因みに、この瓶は去年の上ピラ祭りで食友のayaziさんが北京から持ってきてくれたもの。重宝しております。

↓チェーサーは雲南の水ビール・風花雪月。
IMG_1452_R

酒が行き渡ったところで、後輩の前途を祝して乾杯!…結論から言うと、このあと三次会まで行って飲み過ぎたせいで、頼んだ料理の名前はさっぱり覚えていない。そこまでは、前回の訪問時と一緒なのだが、今回はレシートも残っていないので、お手上げ。正確性に乏しい情報を思い出す時間がもったいないので、写真だけ載せておく。

IMG_1455_R

IMG_1457_R

IMG_1458_R

IMG_1460_R

IMG_1464_R

IMG_1466_R

IMG_1469_R

IMG_1470_R

二回連続で料理解説がない店は初めてだな。。まあ、それだけ酒が進む料理だったと好意的に解釈してください(笑)。涼菜に比べて、熱菜は比較的お手軽な味付けが目立つかなー、それと川魚の質はフツーだなー、という印象も残っているけれど、なんせ酔っ払いのおぼろげな記憶ですので。

ともあれ、鶏、牛、豚、豚足、川魚、花、蕨、キノコなどの多彩な食材がミントやレモングラスといった香草や各種唐辛子で華やかで刺激的に彩られ、もはやエスニックのような食卓となった。

余談だが、最近後輩の一人が「酒は一種に絞った方が翌日への影響が少ない」などと中国人みたいなことを言い出して、白酒を飲むときにチェーサー代わりのビールを飲まなくなった。この日も彼はそうしていたのだけれど、二次会以降でビール飲んだら意味ないよね。

↓ウェーイ。
IMG_1489_R

この日最後の写真は三次会の最初の一杯目。時間は01:10。

後輩を酒まみれにして歓送するという趣旨は、無事果たされた。


<2018年4月> ■店舗情報■

*ここの店名(雲上云源生态云南菜)、何故か最初の「雲」だけ繁体字表記。謎。



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2018年06月01日

食遊上海493『雲上云』 - 雲南料理で白酒の宴!様々な少数民族料理を乱れ喰う!

日本から大量の出張者を迎えての、アテンドディナー。午後のカンファレンスが早めに終わったので、夕食までの時間をクラフトビールで潰すことにした。

『Shanghai Beer Factory』。店内はオシャレな造りで、ビールも美味しかったのだけれど、午後五時段階でピスルナーとヴァイツェンが売り切れってのはどういうことなの。もうすぐ届きますということでもなかったので、元々仕込む気がなかったってことだよねえ。新興開発地域で集客に苦労しているのかなあ。

IMG_0401_R

ともあれ、IPAやエールを何杯か干して、六人のメンバーは皆いい気分。夕食に向けて、良い食前酒にはなった。

夕食の会場は、南京東路の雲南料理『雲上云 源生态云南菜』。今回が初中国出張の者もいたが、そんなに気を遣う相手ではなかったので、無難な直球は止めて、変化球をぶっこむことにしたのである。

狙いは大いに当たった。

「え、○○くん、初めての中国?白酒飲んだことないの?」
「あれを飲まなきゃ中国出張をしたとは言えないよ」
「大丈夫大丈夫、度数は強いけど、次の日には残らないから」
「身内で飲むときに、乾杯の作法も学んでおいた方がいいよ」

言っておくが、これ、全部僕のセリフのようであって、そうではない。僕以外の中国駐在員・出張経験者から出てきた言葉である。

こういうノリの宴会が盛り上がらぬわけはなく、身内の日本人社員だけで飲んでいたはずなのに、白酒が四本空いた。良い会社に入ったなあと、こういうときに思う。

雲南料理の店なのに江蘇省の白酒(海之藍)しか置いていないことには解せなかったが、まあ、楽しければいいのだ。

IMG_0421_R

こんな感じだったので、料理のことは細かく覚えていないが、印象は悪くなかった。普段、本場の中華を食べ慣れていない出張者たちにも「珍しくて、どれも美味しい」と好評だったし、そうではない僕にとっても、魅力的な選択肢がたくさんあり、味も良かった。

もちろん、素材の質は現地には及ばないが、それは上海のどの雲南料理店に行っても同じだし、味付けは割と控えめだったように思う(←少し自信なし)。

あと、都会で食べる雲南料理ならではの良さは、傣族、白族、哈尼族、彝族といった各民族の料理を同時に食べられることかもしれない。雲南だったら、それぞれの地域に行かないと食べられないからなあ。

料理を頼み過ぎて、転写するだけでも面倒なので、レシート載せておく。

IMG_0422_R

以下は、料理の写真。どれがどの料理か、当ててみてください!

IMG_0404_R

IMG_0405_R

IMG_0406_R

IMG_0407_R

IMG_0408_R

IMG_0409_R

IMG_0410_R

IMG_0420_R

IMG_0418_R

IMG_0416_R

IMG_0417_R

IMG_0413_R

IMG_0412_R

IMG_0411_R

以上。

食遊上海の歴史上まれに見る、投げっぱなしジャーマンな内容で恐縮です(笑)


<2018年3月> ■店舗情報■

*ここの店名(雲上云源生态云南菜)、何故か最初の「雲」だけ繁体字表記。謎。



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(6)clip!

2018年02月16日

食遊上海468 『老友螺蛳粉』 - 激辛!上海で最も本格的な螺蛳粉(仮)。

老西門の鍼灸院に行く日は、休肝日にして、ローカル小吃店開拓の日だ。

この日のお目当ては、広西は柳州の名物・螺蛳粉だ。かつて柳州に出張したときその旨さに惚れ込んだものの、上海では本格的なものを食べられずにいた。

ところが、鍼灸院の近くに、複数の柳州人が「上海で最も本格的な螺蛳粉!」と口コミする店を見つけたのだ。久々に本物の螺蛳粉にありつけることを期待して、その店、西藏南路の『老友螺蛳粉』へ向かった。

IMG_5570_R

ここで、螺蛳粉とは何かを説明しておこう。

螺蛳とはタニシを小さくしたような淡水の巻貝のことで、粉はライスヌードルのことだ。まとめると、巻貝ライスヌードルということになるが、その巻貝は碗の中には見当たらない。

何故なら、螺蛳(巻貝)はスープの出汁として使うもので、具にするものではないからだ。ここはポイント。テストに出るので、覚えておこう。間違っても、本物の螺蛳粉を見て、「螺蛳が入ってないから偽物だ」などと言ってはいけない。

スープについて、もう少し詳しく説明しよう。螺蛳粉のスープは、螺蛳と豚骨の両方を何時間も煮出して作る。更に、八角、沙姜、三奈、丁香、花椒、桂皮、草果、砂仁、紫蘇、羅漢果、小茴香、白芷など 様々な香辛料も加える。

そして、絶対に欠かせないのが、途中で加える大量の辣椒油。マグマのように煮え立つ真っ赤なスープこそが、螺蛳粉の特徴だ。

ここで、この店の螺蛳粉を見てみよう。確かに真っ赤。立ち昇る湯気が既に辛く、それっぽさは満点だ。(尚、注文時に「重辣(最も辛い)」を選択した結果である)

↓螺蛳粉。
IMG_5571_R

次は、具に目を転じる。酸筍(筍の漬物。臭い)、酸豆角(ササゲの漬物)、炸腐竹(揚げ湯葉)、炸花生(揚げピーナツ)、黄花菜、木耳、青菜。僕は柳州人ではないので正確なところは分からないが、螺蛳粉に入っているべきものは網羅されているように思える。

尚、湯気には辛さのみならず、酸筍の独特の発酵臭も混じっていた。上海には酸筍の匂いを受け入れられない人が多いので、そこらの店だと勝手に減量されてたり、「入れる?」と聞かれたりするのだが、デフォルトで大量に入っているとは、好感度が高い。これは期待が高まってきたぞ!

いざ!

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

からっ!!!!

いやホント、思わず大フォントを使ってしまったくらい、辛かった。

上海人は基本的に辛さに弱いので、そこらの店で重辣(最も辛い)を指定してもその辛さはたかが知れているのだが、この店の重辣は本当に辛い!

自分で指定しておいて泣き言を言うわけにもいかないので、そのまま食べ続けたところ、最初は汗が噴き出し、やがて涙まで出てきた(冗談でなく)。

辛いものへの耐性は、中国基準でも人並み以上にあると思っていたが、ここ数年の生ぬるい上海生活で、その耐性が衰えていることを思い知らされた。

あまりにも辛かったので、個別要素をしっかり味わう余裕がなかったのだが、その辛さといい、酸筍の量といい、本格的に思える具の構成といい、「上海で最も本格的な螺蛳粉!」の看板に偽りはないように思う。

今度は、「中辣」くらいで試してみようかな(←ひよった)。


<2017年11月> ■店舗情報■

来週一週間は、春節休みとして更新を停止します。
次回更新は、2/26からです。



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(2)clip!

2018年01月22日

食遊上海456 『黔香閣(96広場店)』 - 国慶節休暇は、お馴染みの貴州料理。

国慶節休暇中に後輩夫妻と食事をすることになった。

会場は、御馴染みの貴州料理店『黔香閣』だ。別に僕がゴリ押ししたわけではなく、互いの集合に便利な場所で店を相談していたら、「貴州料理でいいんじゃないですか」という提案が向こうから来たのである。

当社の若手にとって、貴州料理はすっかり一般的な料理と化した感がある。自称・貴州料理宣伝大使としては、感無量だ。

僕自身はと言えば、人生の早い段階で貴州料理の旨さを知ったのは幸せだったなあと貴州料理を食べるたびに思うくらい、貴州料理が好き。次、貴州に行けるのはいつかなあ。

ともあれ、互いに子連れでのランチなので、白酒は我慢して、ビールで乾杯。料理は定番の貴州料理を並べた。今回利用した96広場支店は、他店よりやや味付けが濃い気がするが、気のせいかな。

↓豆腐圓子。発酵揚げ出し豆腐にドクダミの根、ミント、ピーナツなどのタレを詰めて食べる。
IMG_4801_R

↓貴州赤水苦竹笋は、小ぶりなタケノコの穂先を茹でたもの。
IMG_4789_R

↓牛肉の冷菜だが、名前失念。ちと味精が強かった。
IMG_4791_R

↓これも何だっけな。山菜の一種だったかな。ぽにょんとした食感。
IMG_4788_R

↓折耳根炒老腊肉は、折耳根と老腊肉(熟成中華ベーコン)の炒め物。
IMG_4792_R

↓酸菜炒湯圓は、黒胡麻餡入りの白玉団子を揚げてから、唐辛子や漬物と炒めたもの。
IMG_4797_R

↓酸湯烏江魚は、川魚の酸っぱ辛いスープ。
IMG_4798_R

↓豆花鶏は、ふわふわ豆腐と鶏肉の辛味煮込み。
IMG_4795_R

↓清炒貴州野菜は、シャクッとした青菜の炒め物。
IMG_4799_R

四人で九品は明らかに頼み過ぎだが、ちょうどこの日は一時帰国後で一週間ぶりの外食中華だったので、注文に力が入るのはやむを得ないところだ。

胃袋フル稼働。食後の身体は不稼動。


<2017年10月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2017年10月26日

食遊上海436 『花吃菌煮』 - 雲南直送の生キノコ!菌擴估蕕蚤膓淑海隆秦会!

今日の記事は気合入ってます!
-------------------------------------------

この二年間、何度となく食事を共にし、一緒に玉林犬肉旅行にも行った後輩Gの帰任が決まった

心情としては第十次歓送会くらいまで開きたいところだったが、サラリーマンの悲しさで、彼は帰任決定直後から引継ぎの出張や取引先との歓送会に追われ、いつもの後輩メンバーたちと歓送の宴を張れるのはわずか一回だけになってしまった。

その貴重な一回に、どんな料理を手配するか。実は、彼の帰任が決まるずっと前から、僕の心は決まっていた。

雲南の菌擴估蕁淵ノコ鍋)である。

何故ならば、後輩Gは大のキノコ好きだからだ。

この二年間、出てくる料理に木耳や椎茸が入っているだけでどこか嬉しそうな顔をしていたし、昼飯では香敍絲麺(椎茸と細切り豚肉麺)とか香敍片蓋飯(椎茸と薄切り豚肉のぶっかけ飯)とかキノコが入ったものばかり選んでいた。更に、ここ半年くらいはランチに自分で作った弁当を持ってきていたのだが、そのおかずには毎日必ず何かしらのキノコが入っていたのを僕は知っている。

そんな彼を送るにあたって、キノコ尽くしの火鍋ほどふさわしいものがあるだろうか。

ときは七月。奇しくも、時期は完璧だった。雲南のキノコは夏に旬を迎える。それ以外の時期にキノコ鍋屋に行っても、冷凍や乾燥のキノコでお茶を濁されてしまう。新鮮なキノコを味わえるのは夏だけなのだ。こんな絶妙な時期に帰任が決まっただなんて、食の神も彼の前途を祝しているに違いない。

店は、古北の『花吃菌煮』にした。実のところ、上海で雲南直送の生キノコを使ったキノコ鍋を食べられる店は数えるほどしかないのだが、ここはその貴重な一軒。予約時の電話で、今の時期はちゃんと生のキノコがあることを確認し、当日を迎えた。

↓『花吃菌煮』の店構え。
IMG_2347_R

この日のメンバーは、総勢6名。これだけいればたくさんのキノコが頼める。僕は張り切って、品書きを眺めた。

まずは、鍋底(ベースのスープ)。シンプルに、菌湯(キノコだし)と鶏湯(鶏だし)が半々になった鴛鴦鍋を選んだ。最初にペロッと味見をしたところ、実にすっきり!火鍋屋にありがちな化調ののっぺり味がしない!あとはキノコさえ良いものならば、相当旨い鍋になるんじゃないか!?…と、僕の期待値は俄然上がった。

AIMG_2290_R

そのキノコも、なかなか充実した品揃えだった。この日、生で揃っていたのは白葱菌、黄牛肝菌、黒牛肝菌、老人頭菌、竹蓀、美味牛肝菌の6種。更に冷凍の喇叭菌、紅乳牛肝菌の2種を足して、全8種のキノコ鍋を仕立てることにした。

生のキノコは一皿88元〜128元(1500円〜2200円)するので、こんなに頼むと中国的にはかなり豪華なお値段になるのだが、後輩Gを送るという大義の前には些事である。頼んだキノコが卓上に並べられると、後輩Gはこの時点で既に昇天してしまいそうな笑顔になった。よかったよかった、大いに食べてくれ。

↓ずらりと並んだ8種のキノコ。どれもちゃんと新鮮だ。
IMG_2293_RIMG_2294_R

IMG_2295_RIMG_2296_R

IMG_2297_RIMG_2292_R

IMG_2330_RIMG_2331_R

さて、どの写真がどのキノコかということだが、食べてから何ヶ月も経ってしまったので、すっかり忘れてしまった(笑)。左上は竹蓀(キヌガサダケ)だが、あとはさっぱり。日本語名も分からない・・・というか、そもそも日本語名がないキノコが多いと思う。

いい加減で恐縮だが、それでいいのだ、と僕は思っている。何故ならこのキノコ鍋はキノコそれぞれの特徴をどうこう言うものではなく、様々なキノコから出て混じり合ったダシの旨さに真髄があるからだ。

店員が、運んできたキノコを全て鍋に入れた。キノコ以外のダシ要員として、スープにはあらかじめ烏骨鶏のぶつ切りも入っている。こんなの絶対旨いに決まってるだろ!…という見た目に、メンバーの期待感は一気に高まる。

↓だわーっと入れていく。
IMG_2313_R
↓こんなの見たらたまりませんわな!
IMG_2356_R

「これ、むっちゃ旨そうですね!」
「こんなにたくさんのキノコが入った鍋は初めてですよ!」
「あー、お腹鳴ってきた!」

騒ぐメンバー。しかし、その高揚をいなすかのように、店員が言った。

「スープが沸騰してから最低十分間は煮込んでから食べ始めてください」

昔、雲南でキノコ鍋を食べたときも、同じことを言われた。別に毒キノコを使っているわけではないのだが、野生のキノコは、しっかり煮込んでから食べないと身体に悪いのだそうだ。

「うおー!これを見ながら十分も待つのは拷問だ!!」
「いや、再沸騰してから十分だから、それ以上だよ!!」
「ぐはー!」

更に騒ぐメンバー。しかし、こうなることを予想していた僕は、しっかり手を打っておいた。この間に食べられる前菜や炒め物をあらかじめ頼んでおいたのである。

それだけではなく、酒の備えもばっちりだ。僕が雲南から取り寄せて日頃から愛飲している自烤酒(とうもろこしの蒸留酒。50度)をたっぷりと持ち込んだのである(酒の持ち込みはタダなのです)。

「ふふふ、どうだ、この計画性!」
「さすが!」
「抜かりなさ過ぎて、引くレベル!」(←褒めてない)

↓自烤酒で乾杯!
IMG_2308_R
↓四季鮮花開。ジャスミンなど色々な花を炒めたり、煮たりした前菜の盛り合わせ。
IMG_2300_R
↓手剥筍。茹でたタケノコ。シンプルな美味しさ。
IMG_2306_R
↓青椒黄牛肝菌。ピーマンと黄牛肝菌の炒め物。ジューシーな食感で旨い。
IMG_2333_R
↓鶏蛋炒白参。ミチッとしたキノコと玉子の炒め物。何気に激ウマ!
IMG_2332_R

そうこうするうちに、菌擴估蕕完成した。あまりにも旨そうな見た目に、皆、我先にと器を構えた。

↓こりゃ旨いでしょ!
IMG_2357_R

極限まで高まった我々の期待は正しく報われた。キノコだけでこんなに多彩な食感が!?と驚き、豊かで澄み切ったスープの旨さに興奮した。この味についてあれこれ書いても食べたことがない人には伝わらないと思うから、詳述は省いて一言だけ。

これぞ火鍋の王様、いや皇帝だ!

店の一角には調味料コーナーがあって、十数種類の調味料を好き勝手に調合して好みのタレを作る仕組みになっていたのだが、僕らの結論は、「タレはいらない」。圧倒的な旨味を有するスープを前にしては、タレはお邪魔虫にしかならなかったのだ。

キノコの他にも、豚肉やタケノコや青菜も鍋に加えて、宴は続いた。どんなに食べても胃もたれせず、後味はすっきりなので、皆の勢いは一向に衰えない。

正直に言って、期待以上の美味しさだった。以前雲南で訪ねたキノコ鍋専門店は、キノコの種類と鮮度はさすがにこの店以上だったが、スープに大量の化調が入っていて、「キノコからいくらでもダシが出るのになんで??」と、怒りを通り越して悲しくさせられた。その点、完全無化調だったこの日の火鍋は、本場を越えた美味だった。

〆の米線(雲南のライスヌードル)も、絶品。スープが旨いのだから、それも当然だ。

IMG_2340_R
↓これがまた旨かった。
IMG_2342_R

狂乱のひと時が過ぎ、食後、後輩Gが言った。

「これほどのキノコ鍋を味わえて、中国生活に一切悔いはありません。
 唯一あるとすれば、もっと早くこの店を知りたかったです」


我ながら、完璧なアレンジだった…と、自画自賛しておこう。

その後は、二次会のクラフトビール、三次会のバーを経て、二時解散。

IMG_2358_R

さらば、後輩G!今度は日本で飲もう!


<2017年7月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2017年09月22日

食遊上海431 『黔香閣』 - 白酒好きの日本人留学生と三十年物の白酒で別れの宴!

例の「白酒が大好きな日本人留学生」が留学期間を終えて帰国することになり、別れの宴を張った。(→前回の飲み会

集合時間まで余裕があったので、南京西路の『Goose Island Brewhouse』(→過去記事)で一人ゼロ次会と洒落込んだ。白酒大会の前にこんな余裕をかまして最近失敗したばかりの気もするが、誤った行動を改められるのは、本気で反省している者だけである。(←名言風にしょーもないことを言う)

↓一応は大人しく小サイズを頼んだのに、困ったことに、ハッピーアワーで大が出てきた(笑)
IMG_1832_R

ほろ酔いで、会場へ向かう。今回は彼が秘蔵している貴州の白酒を持ってきてくれるというので、料理も貴州料理で合わせることにした。店は、お馴染みの『黔香閣』(→前回訪問)。ただ、メンバーが集まりやすい場所を考慮して、これまで行ったことがなかった世紀大道駅の九六広場店を試してみた。

巨大ショッピングモールの中にあるだけに、他の支店より内装がお洒落な感じだ。白酒の持ち込み料を200元だか300元取ると言われたときには絶句したが、そこはあれ、中国ならではの臨機応変さというやつで、交渉の結果、「白酒用のグラスを出すと持ち込み料を取らざるを得ないんですが、茶碗やビールグラスで飲んで頂く分には持ち込み料は結構です」という言葉を店員から引き出すことができた。やったね。

で、下の写真がこの夜の主役、帝茅神だ。かの茅台酒と同じ茅台鎮仁和酒業有限公司が蔵が醸した醤香型の白酒である。原料はコーリャンと小麦で、度数は53度。そして、なんと熟成期間は三十年!!

↓帝茅神。「30年」の文字がまぶしい。
IMG_1835_R
↓どーん。
IMG_1836_R
↓さて、どんなお味か。
IMG_1838_R

早速、五名のメンバーで乾杯!

うお、恐ろしくすっきりしている。醤香型ならではの豊かな香りとコクは確かにあるのだが、白酒特有の舌を刺すような感じがなく、旨味が穏やかに口の中に広がり、優しい余韻を残しながら喉の奥へ消えていく。これが三十年熟成の実力か・・・!

「・・・これはいいお酒だねえ!」

心からそう言うと、例の彼は言った。

「僕がこれまでで一番美味しいと思った白酒なんです。良かったです」

三十年物という稀少品だけに、簡単には入手できない。彼は、過去の茅台旅行時に知り合った茅台鎮仁和酒業有限公司の友人から分けてもらったのだそうで、そんな貴重な品を供出してくれたことに大感謝だ。つか、茅台を醸す会社に知り合いがいるって、どんな学生だよ(笑)。

その後の宴は、定番の貴州料理を肴に、大いに盛り上がった。三十年物の白酒は早々に底を付いたので、僕が持ち込んだ貴州の玉米酒(とうもろこし蒸留酒)を引き継ぎに向かえ、杯をあおった。

この日のメインディッシュは、糟辣豆腐烏江魚。巨大な鯰のぶつ切りをまず揚げて、発酵唐辛子のスープで豆腐と共に煮込む。素晴らしいコクと辛味。つるりとした肉質の鯰だからこその旨さ。豆腐も何気にとても旨い。

↓糟辣豆腐烏江魚。
IMG_1854_R

二番手は魔芋焼土鴨。魔芋=こんにゃくで、貴州ではよく食べる。それとアヒルのぶつ切りを発酵唐辛子で炒め煮にしたもので、辛味のある香りが立ち昇り、実に旨い。こんにゃくと歯応えの強いアヒル肉との食感の対比も良い。

↓魔芋焼土鴨。
IMG_1855_R

その他は定番なので、簡単に。

↓毛肚拌莴笋は、茹でた牛のセンマイとセルタスに糍粑辣椒ベースの激辛タレをかけたもの。
IMG_1841_R

↓貴陽泡菜は、キャベツやニンジンの漬物。箸休め。
IMG_1839_R

↓糟香螺は、巻貝の酒漬け。辛味も効いている。
IMG_1842_R

↓鸡丝蕨根粉は、ワラビ粉ヌードルの激辛黒酢和えに蒸し鶏を添えたもの。
IMG_1840_R

↓折耳根炒老腊肉は、折耳根と老腊肉(熟成中華ベーコン)の炒め物。
IMG_1849_R

↓ダメだ、飲みすぎて名前を思い出せない。干したタケノコの煮込み鍋。
IMG_1850_R

↓蒜蓉炒貴州野菜。水東辛菜に似たシャキッとした青菜の大蒜炒め。
IMG_1852_R

↓〆はもちろん怪噜炒飯!世界で最も複雑な味のチャーハンだ。
IMG_1853_R

彼とはもっと早く知り合って、もっとたくさん白酒を酌み交わしたかったなあ。まあ、彼が今後中国畑で働くことは確実だから、いつかどこかで再会する機会もあるだろう。

この日の最後も、そんなことを言い合い、固く握手をして別れた。

白酒を愛する若者の前途に、酒の神のご加護があらんことを!


<2017年6月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2017年09月18日

食遊上海429 『源禾清』 - 真っ当な干鍋腊肉!家族でお気に入りの広西料理店へ。

単身生活中に新規開拓してとても気に入った中漕路の広西料理店『源禾清小館』。そんなに良かったなら私も連れて行けと前々から連れが騒いでいたので、週末に改めて家族で出かけた。(→前回訪問

IMG_1662_R

落ち着いた雰囲気の店内を見て、連れは「陽朔あたりにありそうな雰囲気だね」と言った。桂林の漓江下りの終着点である陽朔は、外国人観光客が多い土地柄、中国の田舎にしてはお洒落な店構えのレストランが多い。なるほど、確かにそんな感じだな。

↓ビールはErdinger。
IMG_1641_R

何種類かある干鍋料理(炒め鍋料理)から、この日は干鍋腊肉(中華ベーコンの炒め鍋)を選んだ。

IMG_1645_R

腊肉というものは、大量生産の市販品だと一様に不味い。だから、そういうものを使っている可能性が高いそこらのレストランでは、腊肉を使う料理を注文することすらないが、ここの腊肉は広西の農家が自作したものを使っていると書いてあったので、試してみた。

IMG_1664_R

正解。地味な見た目だが、これがめちゃ旨なのだ。真っ当な腊肉は旨味のカタマリと言ってよく、それから出た脂で炒めたものは、全てご馳走になる。この場合、それは湯葉と白菜。湯葉もまた広西産のものと思われる肉厚で立派なもので、実に旨い。「いいね!これはテンションあがるね!」と、連れもご満悦だ。

もう一品は、咸蛋炒苦瓜。塩漬け卵の黄身と苦瓜の炒めものだ。塩漬けすることで濃密になった黄身のコクが苦瓜にまとわりつき、なかなかリッチな味わいになっている。

IMG_1652_R

尚、普通、咸蛋というとアヒルの卵を指すが、これはなんと、カモメの卵なのだそうだ。まあ、正直、普段から咸蛋を食べ込んでいるわけでもないので、カモメならではの味はよく分からなかったけど、単純に美味しかった。

〆は、もちろん鹵菜粉。僕が「上海で一番真っ当な桂林米粉」だとブログに書いていたのを見て、連れは大いに期待を高めていたのである。

IMG_1654_R

結果は、「確かにこれは美味しいね!」。よかったよかった。

ただ、考えることは僕と同じで、「酸筍があれば完璧なのに。あと、もう少し辛さがあってもいいかも」などと言い出したので、次回は家から酸筍と糟辣椒(唐辛子の塩漬け)を持参することにした(笑)

まだ胃袋に余裕があったので、デザートも試してみた。手前が桂圓銀耳湯(干しリュウガンと白キクラゲの甘煮)、奥が仙草凍(仙草ゼリー)

IMG_1661_R

IMG_1657_R

IMG_1659_R

どちらも、素朴で丁寧な作り。美味しい。

「まだまだ試してみたいメニューがあったね!」
「そうだな、干鍋だけでも何個もあったぞ」

これからも、足繁く通うことになりそうだ。


<2017年6月> ■店舗情報■




↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(2)clip!

2017年08月08日

食遊上海415 『壹分米』 - 高まった米粉熱に釣られて、客家米粉を試す。

初夏の上海。一帯一路サミットのお陰か、このところ空気も良く、昼のモバイルサイクリングがルーティン化してきた。

サイクリングのついでに気になる飲食店を見つけておき、週に一回、そのうちのどれかを試すことにしている。一応、ダイエットが目的のサイクリングなので、毎日のように新規開拓を続けて太ってしまっては、本末顛倒だからだ。

◆◆◆「食遊上海の方針」◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・下調べはほどほどに。遠い店より近い店(最初から張り切り過ぎると疲れる)
・上海・江南系の店だけにはこだわらない。(気の赴くままにたべたいものを)
・なるべく大規模チェーンは避ける。(文句しか出てこなさそうなので)
・一応、「不要放味精、鶏精(化学調味料も鶏がらスープの素も入れるな)」は言うけれど、
 結果にはこだわらないようにする。(頑張る)
・オススメできる店かどうかは気にしない。(とりあえず食生活を記録に残すつもりで書く)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 

先日の広西旅行で米粉(ライスヌードル)熱が高まっていたので、この日は米粉の店に白羽の矢を立てた。ほとんど人通りもない辺鄙な通りに、それとは似つかわしくない小奇麗な店があるのが気になっていたのだ。

光复路の『壹分米』客家米粉を売りにしているが、正直、それがどんなものかは分からない。

いざ自転車を降りて近付いてみて、想像以上にきゃぴっとした店構えとシステムに驚いた。日本のさぬきうどんのチェーン店のように、店内には細長いカウンターが延びていて、入り口でベースの米粉を注文して受け取り、奥に進む間にカウンターに並べられたトッピングを好みで取り、最後に勘定を済ませるシステムだ。

IMG_0454_R

ベースの米粉は湯米粉(汁あり)と拌米粉(汁なし)から拌米粉(汁なし)を選び、牛肉と青菜をトッピングした。ベースの米粉は15元だが、トッピングを含めたら、27元と結構な値段になった。

↓湯米粉、加牛肉和青菜。青菜が多いのは嬉しい。中央の辣椒醤は、僕が足したものだ。
IMG_0455_R
↓全体をよく混ぜてから、いただきます!
IMG_0453_R

客家米粉が何を意味するのかは、食べてもやはり分からなかった。

そして、店構えを見たときから何となく予想していた通り、とても味が濃かった。玉林で味わった素材の味重視のあっさり米粉とは全くの別物で、都会の濃い味志向を改めて思い知らされた。

しかも、値段も五倍以上…ってのは物価が違うから仕方がないが、それを考慮しないとしても、満足感は五分の一以下だ。

週一回しかない新規開拓の機会を浪費してしまい、しょんぼりと会社へ帰った。


<2017年5月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2017年07月21日

食遊上海410 『干鍋居』 - 凄い逸材!白酒好きの日本人学生と貴州料理で大宴会!

上海留学中の日本人学生とサシで江浙料理をつまんだときのこと。彼の友人に、白酒が大好きな日本人学生がいると聞き、それならば一度会いましょうということになった。

学生側は三人。僕は後輩三人を連れて四人。七人に共通するものは特になく、僕の白酒好きの学生への興味だけが成立させた会である(笑)。

会場は、これまた僕の趣味全開プラス学生たちが食べたことがなさそうなものという視点で、貴州料理にした。皆が集まりやすいところという縛りがあったので、いつもの『黔香閣』ではなく、南京東路の『干鍋居』を選んだ(→前回記事)。

結果から言うと、素晴らしく楽しかった。その白酒好きの学生が、想像以上の逸材だったのだ。

だって、出会うなりいきなり白酒の瓶を差し出してきて、「今夜は貴州料理だと伺ったので、貴州の友人の工場で作った酒を持ってきました。醤香型です」とか言いだすのだ。そもそも白酒が香りで区分されていることを知っている人すらレアなのに、おぬし一体何者だ!って感じではないか。

話を聞くと、その彼、中国歴こそまだ数年だが(学生だから当たり前だ)、初めての中国旅行で飲んだ白酒に惚れ込み、言葉も大してできないうちから、茅台酒や五粮液をはじめとした各地の白酒工場巡りをしているのだという。なんだそりゃ、頼もしすぎるだろ!白酒への愛は、僕より遥かに上だ(笑)

貴州の友人というのも、その白酒巡り旅行で偶然あの茅台酒の工場で働くおじさんと知己を得たのだそうで、今回持ってきてくれた酒は、その工場が何かの記念日に作ったレアブランドだという。「でも、そんなに高級なものではないで、すいません。あと、お金は三人で出し合って買ってますので」と、謙譲の美徳や友人への配慮も忘れないコメントにも感心した。

↓その白酒。
IMG_0215_R

「いやあ、素晴らしい!では、乾杯!」

早速、杯を掲げた僕を見て、

「酒徒さん、いつになく嬉しそうですね」
「こんなにテンションが高い酒徒さんは見たことありませんよ」
「なんか目が輝いてますよ!」

後輩たちはそう言ったが、嬉しくないわけないだろ!まさか学生たちがこうやって白酒を持ってきてくれるとは思わなかったよ。素晴らしい心意気に感激し、初っ端から嬉しさメーターがMAXに振り切れてしまった。

料理は、スタンダードな貴州料理をずらりと並べた。幸いドクダミの地下茎や豚の血を用いた豆腐など珍しい食材も、みな面白がって食べてくれて、マイナーな貴州料理を選んだ甲斐があった。今日は料理の解説はサボって、写真だけ。

↓メインの酸湯魚は、江団(長鼻ナマズ。 鮰魚ともいう)を丸ごと一匹。迫力あるな。
IMG_0220_R
↓酸湯魚。うまし。
IMG_0217_R
↓ぷりぷりつるつる。
IMG_0223_R
↓その他の料理。
IMG_0232_R

料理は左上から、涼拌折耳根、貴陽米豆腐、水豆豉拌蕨菜、鮮椒厥根粉、酸湯魚、家鄉血豆腐、酸菜炒湯圓,怪嚕飯、酸菜炒魔芋絲。その他、数品。

以下、個別写真。

↓涼拌折耳根。
IMG_0209_R
↓貴陽米豆腐。
IMG_0210_R
↓水豆豉拌蕨菜。
IMG_0211_R
↓鮮椒厥根粉。
IMG_0212_R
↓家鄉血豆腐。
IMG_0213_R
↓恵水醤鴨。
IMG_0214_R
↓酸菜炒湯圓。
IMG_0218_R
↓酸菜炒魔芋絲。
IMG_0224_R
↓農家素瓜豆。
IMG_0219_R
↓洋芋粑粑。
IMG_0225_R
↓怪嚕飯。
IMG_0227_R

持ち寄った白酒数本は全て空になり、宴は大いに盛り上がった。その勢いで、二次会にカラオケ(健全なやつ)へ行ったはいいが、嬉しくて飲み過ぎた僕は、一曲目を選んでいるうちに寝ていたらしい。いやはや、恥ずかしい。こういう大人になっちゃダメなんだと、他山の石にして欲しい(笑)。

↓誰に強要されたわけでもないのに、こういうので一気しちゃダメです。
IMG_0228_R

酒縁に年齢は関係なし。実に良い出会いだった…が、翌日も昼ごろまで酔っていた気がする。


<2017年5月> ■店舗情報■

↓ P.S. 敗因のひとつ。調子に乗って、会の前に生ビールを二杯干してから行ったこと。
IMG_0208_R




↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(1)clip!

2017年07月12日

食遊上海407 『源禾清』 - 遂にキタ!上海で最も本格的な桂林米粉に大喜び!

「上海で食べる桂林米粉はハズレばかりだ」とボヤいていたら、コメント欄でとある広西料理店をお勧め頂いた。場所は、上海体育館のすぐ近く。中漕路の『源禾清小館』という店だ。

ネットで店情報を調べてみると、品書きにはそれっぽい広西料理店が並んでいて、写真の桂林米粉も確かに美味しそうだ。

よし、早速、試してみよう。このとき単身生活中だった僕は、土曜日の昼、自宅からモバイクを駆って店へ向かった。

いわゆる普通のローカル店のような店構えを想像していたのだが、それは良い意味で裏切られた。店の入口には青々とした竹が生え茂り、上海のど真ん中とは思えぬ涼しげな雰囲気なのだ。

IMG_9542_R

店内は木の風合いを生かしたモダンな作り。テラス席の道路側は竹で覆われていて、透明なテラス屋根には御簾がかけられている。全く以って、広西料理という言葉が持つ田舎臭い響きからは程遠いあつらえだ。

IMG_9526_R

しかも、置いているビールはドイツのERDINGERで、おばちゃん店員はこんなにビールを丁寧に注ぐ人は滅多にいないってくらい丁寧に注いでくれて、「上手く泡が立つように注げたかしら。緊張したわ」などと言うものだから、びっくりした。

IMG_9525_R

居心地やサービスは、いい。しかし、そうなると、むしろ不安になるのが料理の味だ。こういう気の利いた店は、その反面、料理の味を上海人や外国人に合わせてアレンジしてしまいがちなのである。僕は現地そのものの味を食べたいのだ。

ところが、この不安は徐々に期待へ変わっていった。

品書きを見る間に、老板娘(女将)と別の客との会話に耳を澄ましていたところ、老板娘の出身地は桂林だと分かった。まず、第一関門クリアだ。

次に、品書きの主食欄にただ一種「鹵菜粉」とだけ書かれているのを見て、僕の期待は一気に高まった。ひと口に桂林米粉と言っても、本場では具の違いやスープのあるなしで様々な名前がある。鹵菜粉とは汁なし和え版であり、桂林米粉の中で最もシンプルでスタンダードなものなのだ。

<鹵菜粉について詳しく知りたい方はこちら>
桂林3 - 最も基本的な桂林米粉の最も基本的な食べ方!

しかし、上海ではそこが理解されておらず、汁ありの、上海風に具がアレンジされたものが幅を利かせている。鹵菜粉とだけ書いてあるのを見て、それが桂林米粉だと認識できる人も決して多くないと思う。

それなのにこの店は、という驚きと期待だ。例えるなら、日本料理屋の品書きの主食欄に、「もり」とだけ書いてあるようなものだろうか。

そして、トドメ。注文時にいつもの呪文・不要放味精和鶏精(化調も鶏がらスープの素も入れないで)を唱えたところ、老板娘は「うちは、そういうの全く使わないから」と朗らかに言うではないか。こりゃもう、期待するなと言う方が無理である。

これだけ長文を書いている時点で結果はお察しだと思うので、言ってしまうと、期待は報われた。

まず、桂林陽朔(漓江下りの終着点)の名物料理・啤酒魚(揚げ魚のビール煮込み)。川魚のぶつ切りを多めの油で揚げ焼きにし、唐辛子やトマトと一緒に葱・生姜・ニンニク・醤油などを加えて香りを出してから、ビールをたっぷり注いで煮込む料理だ。

<桂林で食べた啤酒魚>
陽朔5 - 喰わざるを得ぬ魚のビール煮込み!

↓啤酒魚。
IMG_9541_R

見た目からして、オーラがある。揚げた魚の茶色を背景にトマトの赤と葱や生唐辛子の緑がビビッドに映え、実にそそる。こういう料理はボリュームも味のうちだから、魚のぶつ切りが剛毅にゴロゴロ入っているのもいい。

↓いつまでもグツグツと温かい。
IMG_9534_R

肝心の味も、現地に勝るとも劣らぬ出来栄え。魚の臭味はないし、辛さもしっかり効いている。ワイルドながらもすっきりした仕上がりで、「化調など使わない」と言った老板娘の言葉が素直に信じられた。

二〜三人で食べても十分な量だったが、ひとりでペロリ。魚とトマトと唐辛子がたっぷり入っていたので、最後まで飽きずに食べられた。

↓テラス席、気持ちいい。
IMG_9530_R

本来の目的である鹵菜粉も、良かった。これまた見た目からして、上海のそこらの店で出てくる桂林米粉とは一線を画している。

↓鹵菜粉。
IMG_9544_R
↓混ぜて頂く。
IMG_9539_R

旨かった。各種香辛料を煮詰めたタレを土台に、唐辛子の辛味がガツンと効いている。つるりとした米粉(ライスヌードル)にからんで口の中に入ってきた漬物やピーナツが、全体の食感や味わいを華やかにする。そこらの桂林米粉は漬物がケミカル味で辟易するが、この店の酸豆角(ササゲの漬物)はマジメな味だった。

無論、本場と違って自分で自由にトッピングを盛り付けられるわけではないし、取り分け痛いのは大好物の酸筍(発酵筍の細切り)が入っていなかったことだが、この点は次回、家から酸筍を持参すればいいのかもしれない(笑)。

とりあえず、現時点で僕が「上海で食べた最も本格的な鹵菜粉」だ。それを出す店が、我が家の自転車圏内にあることを喜びたい。

料理の品数は決して多くはないが、啤酒魚以外にも気になる料理がいくつかあったので、次回は家族を連れて行ってみよう。


<2017年4月> ■店舗情報■




↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2017年07月11日

食遊上海406 『花渓牛肉粉』 - 懐かしの貴州ライスヌードルを発見。

ダイエットと気晴らしを兼ねた、平日昼休みのモバイクサイクリング。雨や大気汚染に阻まれることも多いが、今のところちゃんと続けている。

これまでは縁のなかった地域を隅々まで走り回れば、多少は気になる店も見つかるもので、週に一度はランチ断ちのダイエットを解禁して、新たな店を開拓することにしている。

◆◆◆「食遊上海の方針」◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・下調べはほどほどに。遠い店より近い店(最初から張り切り過ぎると疲れる)
・上海・江南系の店だけにはこだわらない。(気の赴くままにたべたいものを)
・なるべく大規模チェーンは避ける。(文句しか出てこなさそうなので)
・一応、「不要放味精、鶏精(化学調味料も鶏がらスープの素も入れるな)」は言うけれど、
 結果にはこだわらないようにする。(頑張る)
・オススメできる店かどうかは気にしない。(とりあえず食生活を記録に残すつもりで書く)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 

この日試してみたのは、前から目を付けていた貴州米粉(ライスヌードル)の専門店だ。上海にも米粉の専門店はたくさんあるが、貴州の米粉を売りにした店は少ない。前に記事にした『遵義蝦子張六羊肉粉』はチェーン店だし、個人経営となると、ほとんど見かけたことがない。

IMG_9488_R

しかも、品書きの一番上に花渓牛肉粉と書いてあるのを見つけて、僕の心は高鳴った。貴州省貴陽の郊外にある花渓の名物で、かつて現地まで食べに行ったこともある(→花渓旅行記)。あっさりした牛ベースのスープに各種漢方で煮た牛肉と香菜とキャベツの漬物がのっていて、糊辣椒(焦がし唐辛子)の香りとコクが絶妙のアクセントになるのだ。

早速、花渓牛肉粉。おお、見た目と香りはそれっぽい。卓上の糊辣椒をたっぷりかけて頂く。

↓花渓牛肉粉。
IMG_9483_R
↓糊辣椒。
IMG_9485_R
↓糊辣椒をたっぷりかける。
IMG_9490_R
↓中太の米粉やスープも、それっぽい。
IMG_9487_R

漬物がキャベツではなく青菜だったところは本場とは異なるが、総じて、ちゃんと懐かしさを感じられる味だった。貴州が恋しくなったら、また行こう。


<2017年4月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)clip!

2017年06月30日

食遊上海401 『黔香閣』 - ネット社会万歳!幸せな出会いを貴州料理で迎える!

恐らくは昨年末に僕のインスタアカウントが雑誌で採り上げられたことが切っ掛けになって(→この記事)、とある料理家の方とお会いすることが出来た。

僕も連れも十年近く前からその方のレシピ本を愛読していて、そのシンプルで本質を捉えた文やレシピに感銘を受けていたのだが、ヨーロッパ某国の料理が専門の方だから、まさか自分が作った下手くそな中華料理の写真に目を留めてコメントをくださるとは思ってもみなかった。

しかも、それだけにとどまらず、その方が中国への旅行を計画していて、上海で会いませんかと言われたときには、夫婦ともども大いに興奮した。僕なんて、その日は絶対出張や会食が入らぬよう、日程が決まった翌日には午後半休を取っておいたくらいだ。

で、この日がその日。

店選びには頭を悩ませたが、「上海料理は過去の旅行で色々食べたので、それ以外で」ということだったので、僕と連れ自身が大好きであり、日本ではまず食べられないであろう貴州料理をチョイスした。これまでも何度も記事にした、お馴染みの『黔香閣』である(→前回訪問)。

食事中は舞い上がっていて、僕としては非常に珍しいことに料理よりも会話に意識が行っていたので、料理については写真と名前だけ。詳しい解説は、過去記事をご覧頂きたい。

貴州料理の特徴が分かってもらえるよう、調理法や食材の組み合わせには気を配ったつもりだ。

鸡丝蕨根粉は、お馴染み、ワラビ粉ヌードルの激辛黒酢和えに蒸し鶏を添えたもの。
IMG_8835_R_R
貴州赤水苦竹笋は、小ぶりなタケノコの穂先を茹でたもの。
IMG_8838_R_R
紅油肚絲は、牛センマイの辛味和え。
IMG_8831_R_R
豆腐圓子。発酵揚げ出し豆腐にドクダミの根、ミント、ピーナツなどのタレを詰めて食べる。
IMG_8842_R_R
酸菜炒湯圓は、甘い黒胡麻餡入りの白玉団子を揚げてから、唐辛子や漬物と塩辛く炒める。
IMG_8840_R_R
酸菜魔芋絲は、青菜の漬物と細切りコンニャクの辛味炒め。
IMG_8837_R_R
豆花鶏は、ふわふわ豆腐と鶏肉の辛味煮込み。
IMG_8834_R_R
腊肉笋干煲は、中華ベーコンと干した筍のピリ辛醤油煮込み。
IMG_8833_R_R
酸湯烏江魚は、川魚の酸っぱ辛いスープ。
IMG_8843_R_R


花渓牛肉粉は、牛肉のライスヌードル。この店では初めて頼んだが、なかなか本格的。
IMG_8830_R_R
腸旺麺は、豚ダイチョウや血プリンがのった貴陽名物のピリ辛ラーメン。これも悪くない。
IMG_8824_R_R

他にも二、三品頼んだはずだが、写真を撮り忘れた。

肝心の会についてひと言で言うと、とても幸せな時間だった。

実際にお会いしたご本人は想像していたより更に素敵な方だったし、同行のご友人たちもそれぞれに魅力的で、月並みな表現になるが、時間が過ぎるのがあっという間だった。皆さん、貴州料理を気に入って頂いたようで、その点も一安心。

皆さんの国内便が遅れた挙句、大渋滞に巻き込まれてしまったせいで、お会いする時間が限られてしまったことだけが残念。もっと色々と伺いたかったなあ・・・って、それは贅沢か。まずはお会いできた幸福を喜ぼう。

やー、一円にもならないブログやSNSを十数年も続けてきたけど、今回で元は取ったぞ。なんというかもう、「ネット社会万歳!」。


<2017年4月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年05月29日

食遊上海387 『黔香閣(浦東店)』 - 大量の白酒と貴州料理で送別の宴!

湖南料理店での白酒一気で意気投合して以来(→その顛末)、何度か白酒合戦の会食をこなしてきた取引先の男性が、惜しくも帰国することになり、ささやかながら送別の宴をもうけることになった。

社内のメンバーに会場候補地の投票を募ったところ、なんと貴州料理店が当選(僕が誘導したわけではないぞ)。いつもの『黔香閣(浦東店)』に総勢七名が集まった。

この集まりだと白酒を飲むことは前提になっているので、事前に示し合わせたわけでもないのに、皆が白酒を持参してきた。安徽省の古井貢酒(52度)が2本、台湾高粱酒(52度)、内蒙古の馬奶酒(45度)、そして、泣く子も黙る山東省の琅琊台(70度)!45度の馬奶酒が優しく感じるラインナップで、みんな本当に頭が可笑しい(笑)。

↓写真は一部です(笑)
IMG_7571 (2)_R

料理は、全力で貴州料理。取引先も含め、貴州料理は初めてというメンバーも数人いたけれど、一切手加減なし。「何か苦手なものありますか?」と一応聞いてみた僕に、主賓が「酒徒さんに全部お任せします!」と力強く応えてくれたからだ。

料理は、下記の通り。詳しい解説は過去記事をどうぞ。

黔味怪噜花生は、貴州風の茹でピーナツの和え物。

IMG_7573_R

豆腐圓子。発酵揚げ出し豆腐にドクダミの根、ミント、ピーナツなどのタレを詰めて食べる。

IMG_7578_R

鸡丝蕨根粉は、ワラビ粉ヌードルの激辛黒酢和えに蒸し鶏を添えたもの。

IMG_7575_R

紅油米豆腐は、米の粉で作ったムニッとした「豆腐」に激辛タレを絡めたもの。

IMG_7574_R

酸菜炒湯圓は、甘い黒胡麻餡入りの白玉団子を揚げてから、唐辛子や漬物と塩辛く炒める。

IMG_7582_R

糟辣椒白果炒鸡蛋は、発酵唐辛子と銀杏と卵の炒め物。

IMG_7583_R

酸菜魔芋絲は、青菜の漬物と細切りコンニャクの辛味炒め。

IMG_7590_R

清炒貴州野菜は、シャキッとした食感が特徴的な青菜の炒め物。

IMG_7586_R

酸湯烏江魚は、川魚の酸っぱ辛いスープ。

IMG_7587_R

青椒童子鶏は、若鶏と生唐辛子の激辛炒め。

IMG_7592_R

〆は、いつもの怪噜炒飯

IMG_7596_R

いくつか写真を撮り忘れた気がするが、あれだけの白酒で乾杯を繰り返しながらの宴会だったのだから、それも已む無し。

しかも、中国人との宴会なら、たとえ白酒攻撃は酷くとも大抵は一次会でさらっとお開きになるところを、この日は三次会まで流れて、帰宅は二時半。

記憶は断片的だが、とにかく楽しかったことは覚えている。彼は帰国してしまうけど、いつかまたこうやって白酒を交わし合う機会があるといいなあ。


<2017年2月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年03月02日

食遊上海360 『干鍋居』 - 祝・貴州料理当選!血豆腐や酸筍干鍋鶏で白酒をあおる!

三週間の単身生活もそろそろ大詰め。いつもの後輩たちを誘って、週の頭から飲みに出かけた。

会場の候補を重慶火鍋、北京式羊肉しゃぶしゃぶ、貴州式干鍋、新疆式羊の腿肉焼き、洋食の五択とし、皆に投票を募ったところ、なんと貴州式干鍋がトップ当選!全員が過去数回の貴州料理体験を経た上での投票なので、貴州料理宣伝大使(自称)としては嬉しくて涙が出た。

店は、南京東路の『干鍋居』(→前回訪問)。いつも行っている『黔香閣』よりビギナー向けの店ではあるが、干鍋(炒め鍋)系が充実していて、『黔香閣』にはない料理もある。

まずは、家郷血豆腐。中国で血を使った食品と言えば、豚や鶏やアヒルの血をプリンのように固めた血旺(材料別に猪血、鶏血、鴨血)がお馴染みだが、貴州の血豆腐はもう少し手が込んでいる。

IMG_4100_R_R

伝統的な作り方だと、潰してペースト状にした豆腐に豚の血、塩、五香粉、細かく切った豚の脂を混ぜ込んで楕円形に成型し、干して水気を切ったあと、竈の上で20日間も燻製するらしい。本来は保存食であり、食べるときは改めて蒸してからスライスして供する。

どっしりした豆腐の味と舌触りに豚の血と脂のコクが加わり、五香粉が良いアクセントになっている。これは酒の肴だなあ。しかも、絶対ビールじゃないな。

ということで、最初に頼んだビールはチェーサーとして働いてもらうことにして、貴州産の白酒・頼茅五年を頼んだ。泣く子も黙る52度だが、とろりと甘くて飲みやすく、いいピッチで乾杯が進んだ。

IMG_4166_R

涼拌折耳根は、お馴染み、ドクダミの地下茎の和え物だ。この店のは、葱・香菜・莴笋(茎レタス)・水豆豉などを一緒に和えることでドクダミのクセが抑えられていて、ドクダミ初心者でも食べやすい仕上がりになっている。

IMG_4097_R_R

烧笋尖は、タケノコの炒め煮。こっくりした醤油味で、箸休め要員だ。

IMG_4099_R_R

黔北活水豆花は、おぼろ豆腐を貴州風の辛味ダレにつけて食べるシンプルな料理だ。辛味タレは、醤油と胡麻油をベースにして、貴州ならではの糊辣椒(焦がし唐辛子粉)やミント、葱、煎り豆などが入っている。

これが地味に旨い。貴州の辛味ダレ、ホント好き。「これ、いいですね!」「ミントが爽やかですねえ」と、後輩たちの評価も高かった。

IMG_4102_R_R

黔香鶏雑は、鶏モツを泡椒(唐辛子の漬物)とセロリで炒めてあった。美味しかったけど、ちょっと貴州料理の本道とは異なる味付けと言う気がする。

IMG_4115_R_R

聞き慣れない野菜なと思って頼んでみた白勺松柳菜(勺は灼の間違いだと思う)は、豆苗に似た青菜を湯掻いて醤油ダレをかけたものだった。

IMG_4114_R_R

この松柳菜、中国語サイトでは南米原産で最近中国に入ってきたと紹介されている一方で、日本語サイトだとおかひじき(日本原産だ)と書いている人もいる。あんまりおかひじきっぽくなかったと思うんだけど(←白酒で自信がない)、実際は何と言う野菜なんだろう。学名や英語名を検索してもさっぱりヒットしないのだ。

この日のメインは、やはり干鍋。酸筍(タケノコの漬物)を食べたことがないという後輩が二人もいたので、酸筍干鍋鶏をチョイスした。独特の香りを放つ(端的に言うと、臭い)酸筍は、僕の大好物でもある。

IMG_4167_R

骨付き鶏肉を酸筍の香りとコクが彩り、唐辛子の激しい辛味が全体をまとめる。とろり濃醇な白酒が相性抜群で、右手に箸、左手に盃で大忙しだ。

ま、酸筍の質はそれなりではあったが、初めての後輩たちには新鮮な味覚だったようで、「醗酵物を炒めると、たまらん香りになりますね」「これは気に入りました」と、鍋はあっという間に空になった。

〆は、もちろん怪噜饭。ドクダミの地下茎や腊肉(ベーコン)、紅豆(小豆)、缸豆(ササゲ)、芹菜などを醤油と糍粑辣椒で炒めた異色のチャーハンだ。

IMG_4121_R_R

初めてだとびっくりするが、慣れると一気にハマる。実際、この日怪噜饭をリクエストしたのは後輩たちだったのである。

いい具合に酔っ払って、すっかり満腹。もちろん、宴はまだまだ終わらない。

<2016年11月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年02月14日

食遊上海357 『黔香閣』 - 社外にも広げよう、貴州料理の輪。

同年代の取引先(日本人)と会食。先方も中国留学経験者なので、「和食は高いですよね」「適当に中華にしましょう」という嬉しい流れになった。

人数は後輩も加えた三人。選んだ店は、お馴染みの貴州料理店『黔香閣』だ(→前回訪問)。クセのある料理だけに普通の日本人との会食ならリスキーだが、今日の相手なら大丈夫だろうと考えた次第。自称・貴州料理宣伝大使として、許容力のありそうな人には積極的に貴州料理を推していきたい(笑)。

この日メインに据えたのは、青椒童子鶏。過去にも書いた通り、貴州において青椒とはピーマンではなく青唐辛子のこと。童子鶏とは、性交未経験の雄の若鶏ことだ。弾力のある肉に童貞の怨念が燃え上がったかのような激烈な辛さが絡みつき、すこぶるビールが進む。

IMG_3661_R_R

だが、想定よりサイズが小さかったので、もう一つ肉料理を追加。香辣飘香骨だ。下揚げした骨付き豚肉を籽粑辣椒(貴州特有の発酵唐辛子)や生唐辛子と共に炒めてある。これまた激しい刺激が食欲を刺激するタイプの一皿。

IMG_3659_R_R

糟辣椒白果炒鸡蛋は、発酵唐辛子と銀杏と卵の炒め物。卵と唐辛子の組み合わせはありそうであまりなく、「意外にイケますね!」「家でも試してみたくなりますね」と好評だった。

IMG_3652_R_R

黔香酱鸭は、貴州風激辛アヒルジャーキーといったところ。この店にしては珍しく、大量生産品のような濃い味付けで、唯一やや微妙だった。

IMG_3655_R_R

あとはお馴染みの面々。

↓後輩がすっかりお気に入りの豆腐园子。「これだけは絶対に頼んでください」と言われたほど。
IMG_3656_R_R

鸡丝蕨根粉。酸っぱ辛いワラビ粉ヌードル。
IMG_3653_R_R

赤水苦竹笋。箸休めのミニタケノコ。
IMG_3651_R_R

↓〆は、やっぱり怪噜炒饭。
IMG_3657_R_R

「四川料理や湖南料理とはまた違った辛さで旨いですね」と、先方。よかったよかった。

みんなに広げよう、貴州料理の輪!


<2016年10月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年01月30日

食遊上海348 『黔香閣(虹橋店)』 - 糍粑辣椒豆花魚の複雑多彩なスープを堪能。

国慶節も後半戦。この日の昼食は、家族で貴州料理へ。先日浮気した『黔荘』が今ひとつグッと来なかったので、今回は本妻の『黔香阁』の下へ戻った。

今回訪ねたのは虹橋店。これまで家族では浦東店に行っていたが、虹橋店の方が家から近いことに今さら気がついたのだ。(→前回訪問

メインには、糍粑辣椒豆花鱼を据えた。貴州特有の発酵唐辛子調味料・糍粑辣椒をベースとしたスープで、下揚げした川魚とおぼろ豆腐を煮込む。

IMG_3152_R (2)_R

IMG_3163_R_R

複雑多彩な香り・辛味・コクのスープが激旨。下揚げした川魚の衣がそれを吸って旨い。もちろん、ふわふわおぼろ豆腐も相性抜群。

「やっぱ貴州料理は旨いねえ」
「ホント、この味は他地域の料理にはないよねえ」

二人とも、満足。

あとは、定番。

行けば必ず頼む豆腐圓子。中が空洞の発酵揚げ出し豆腐で、最初に一口かじって穴を開け、そこからドクダミの根、ミント、ピーナツ、糊辣椒(発酵焦がし唐辛子)などのタレを詰めて食べる。一皿六個。前回後輩たちと来た時は一人一つだったが、二人だと一人三つも食べられるのが嬉しいな。

IMG_3147_R (2)_R

拌肚丝酸菜折耳根は、モツの細切りと青菜の漬物とドクダミの地下茎を糍粑辣椒で和えたもの。僕らにしてみると、貴州料理店に行ってドクダミを食べずに帰るのは落ち着かない。あの香りがもうクセになっている。

IMG_3141_R (2)_R

是非皆さんに試して欲しいのが、酸菜魔芋丝。酸菜(青菜の漬物)と細切りコンニャクの辛味炒めだ。貴州の魔芋(コンニャク)は、日本のものより食感が強い気がする。その強い歯応えと酸菜のシャキシャキが良く合い、強い辛味ともまたよく合うのだ。

IMG_3144_R (2)_R

「いやあ、よく食べた!」
「やっぱり定期的に貴州料理を食べないと落ち着かないね」

段々、日本に帰ると困る身体になっていく・・・って、今さらだな。


<2016年10月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年01月13日

食遊上海340 『黔荘』 - 貴州料理店新規開拓の成否は如何に?

たまには新しい貴州料理店を開拓してみようと、週末、家族で呉中路の『黔荘』を試した。
僕らがよく行く『黔香閣』と同じくらい、上海では有名な貴州料理のチェーン店だ。

分厚い品書きを渡され、期待して開く。
だが、ページ数が多い割りに、今ひとつ頼みたい料理がない。
「それ、貴州料理なの?四川や湖南が混じってるよね?」って感じの創作料理が多いからだ。

定番料理にも、何やら華美な名前が付けられていた。
お馴染みの酸辣蕨根粉(ワラビ粉ヌードルの辛味黒酢和え)は、なんと雷山粉粉だ。
ま、味自体は悪くなくて、炒った大豆や刻んだ漬物がのっているのは、ちゃんと貴州っぽい。

IMG_2489_R_R

「最も有名な貴州料理」酸湯魚のスープも、化調を感じさせないすっきりした仕上がりで良かった。
鍋を卓上に持ってきてから巨大な川魚のぶつ切りを入れるパフォーマンスも、迫力があった。
魚の骨周りには若干の臭味を感じたが、それはまあ、『黔香閣』も同じだし。

↓酸湯魚は、まずスープだけ供される。
IMG_2490_R_R
↓スープが沸いたら、肴をどどー。
IMG_2497_R_R
↓煮えたらこんな感じ。旨そう!
IMG_2512_R_R
↓スープだけで食べてもいいが、つけダレも頼める。水豆豉や腐乳など。
IMG_2493_R_R
↓なかなかおいしい。
IMG_2507_R_R
↓配菜の野菜・キノコ盛り合わせ。鍋に加えて食べる。
IMG_2500_R_R

ただ、牛センマイの辛味炒め・苗塞爆肚は、味がもったりしていた。
市販のペーストを使ったと思しき、単調な辛味と旨味だ。

IMG_2506_R_R

僕らの大好物・怪噜飯も、同様の印象。味が濃すぎて、途中で飽きてしまった。

IMG_2509_R_R

そうそう、酒は鎮山糯米酒というもち米の醸造酒を試してみたのだが、ちょっと甘過ぎた。

IMG_2491_R_R

総じて、『黔香閣』の勝ち。
敢えてこの店を再訪する理由は、僕らには見当たらなかった。

でもまあ、メインの酸湯魚は美味しかったから、それなりに満足。
昼からいい具合に酔っ払って、午後は不稼動。


<2016年9月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!

2017年01月09日

食遊上海337 『雲水姑娘』 - 鮮烈!大理白族の肥腸銅鍋魚に興奮。

夏休み前の仕事上がりに、後輩二人と夕食。

顧客との面談先から直帰した僕は、集合場所に向かう前にフライングビールを一杯。天钥桥路のブルーパブ『flamenhot』だ。(→前回訪問

IMG_2454_R (2)_R

夕食の場所は、そこからすぐ近くの『云水姑娘・云南铜锅鱼』。雲南大理の白族の郷土料理・銅鍋魚の専門店だ。元々は北京で発展したチェーン店で、上海ではここが初出店だそうだ。

上海にある雲南料理店は、どこもディープさに欠ける創作雲南料理を出すところばかりで、この店のように看板料理を絞って展開しているところは少ない。それが、この日この店を会場に選んだ理由だ。

しかし、タイミングが悪かった。この店、このときはまだソフトオープン期間だったのだ。北京店の品書きをそのまま流用しているなんてのはいいとして、店員の動きの鈍さと言ったら酷いもので、注文をとるまでに十分、料理が出てくるまでに二十分とかなり待たされた。「中国で開店直後の店に行ってはいけない」なんてことは重々知っていたはずなのに、久々に罠にはまってしまった。

↓まだ客は少ないのに、オペレーションがぐだぐだ。
IMG_2477_R (2)_R

ともあれ、料理自体はなかなか良かった。

雲南でも、白族は花をよく料理に用いる。茉莉花炒鸡蛋は、ジャスミンの花のつぼみと卵の炒め物だ。キュッとしたつぼみを噛むと、仄かに香るジャスミンの香り。美味しい。

IMG_2466_R_R

大理五朵金花は、様々な花を刻んで辛味和えにした凉菜。ネットでは、棠梨花、凤尾花、核桃花、攀枝花、苦刺花の五種を用いると書いている人もいるが、この店の料理がその通りだったのか、僕には分からない。料理名は、大理の白族を主役にして1959年に撮影された同名の映画がネタ元のようだ。

IMG_2469_R (2)_R

黒三剁は、豚肉・キクラゲ・青唐辛子の三種の食材を細かく刻んで炒めたもの。豚肉のミチミチ、キクラゲのコリコリ、青唐辛子のシャキッとした食感の競演が楽しく、青唐辛子の辛味が全体を引き締めている。

IMG_2472_R (2)_R

建水豆腐は、雲南省南部の建水市由来の炙り豆腐。変わった感じのタレが添えられているが、このあと酔っぱらって、味をちっとも覚えていない(笑)

IMG_2476_R (2)_R

そして、メインの銅鍋魚。川魚と豚ダイチョウの両方が入った肥腸銅鍋魚を頼んだ。二、三人用の小サイズにしたが、それでも結構な迫力だ。たっぷり入ったミントの緑と唐辛子粉の赤の対比が美しく、食欲をそそる。

IMG_2481_R_R
↓旨そう!
IMG_2461_R (2)_R
↓いただきます!
IMG_2464_R (2)_R

期待通りの美味。コクのある激辛スープに、つるっとした身質の川魚とむっちょりした豚ダイチョウ。どっしりした味わいだが、そこをミントが爽やかに彩る。その他、じゃが芋、芹菜、セルタス、湯葉など、スープを吸って旨くなる具がたっぷり。

「大サイズを頼めば良かったですね!」
「全然いけましたね!四川の麻辣とはまた全然違った旨さです」

後輩たちも、ご機嫌。よかったよかった。

尚、この日の酒は、雲南南部・プーアル産の米酒。アルコール度十数度の醸造酒を想像して頼んだら、なんと50度の蒸留酒。すっきりして飲みやすく、料理には合ったが、店を出る頃には皆すっかり酔っ払った。

IMG_2467_R_R
↓チェーサーは大理啤酒。
IMG_2456_R (2)_R

酔っ払ったなら大人しく家に帰れば良いのだが、余計に飲みたくなってしまうのが、ダメな酔っ払いというものである。後輩を連れて『flamenhot』に取って返し、めでたく二次会。

実はフライングビールを飲んでいるときに、平日23時までは98元でクラフトビールが飲み放題になると店員から聞いて、二次会におあつらえ向きだと考えていたのだ。

↓ウェーイ。
IMG_2480 (2)_R

「酒徒さんは明日から夏休みですからいいですが、私たちは仕事ですからね!」
「そもそも、一軒目の米酒も50度だと知ってて頼んだんじゃないんですか!?」

酔っ払った後輩たちからは、非難された上に濡れ衣まで着せされそうになったが、ま、それはそれ。この日も解散は十二時過ぎ。よく飲んだ。


<2016年9月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2016年11月22日

食遊上海317『黔香閣(浦東店)』 - 感無量!後輩の送別会は総勢15名で貴州料理!

この一年、一緒にあちこち中華を食べ歩いていた後輩のひとりが帰任することになり、会社主催の送別会が開かれることになった。総勢15名、うちの日本人駐在員のほとんどが参加する公式送別会だ。

後輩とは別途プライベートで飲み喰いしてるし、どうせどこぞの日本料理屋が手配されるんだろうと、僕は完全ノータッチのつもりでいたのだが、とある日、幹事からメールが届いた。曰く、「主賓が送別会に貴州料理とかいうのを要望しており、ついては詳細は酒徒さんに聞くようにと申しています」

うわははは。思わずオフィスで笑い出しそうになってしまった。

後輩も一体何を考えているんだか。普段、和食しか喰ってないような人たちもたくさん来る送別会に、よりにもよって貴州料理を指定するなんて。それだけかつて僕が紹介した貴州料理を気に入ってくれたということだから、本音は嬉しいけれど、サラリーマン的にそれはなしじゃないのか(笑)。早速、後輩にWechatを送る。

「随分、思い切ったリクエストだな」
「いや、お客さんとの送別会は和食ばかりですからね。せめて身内相手にはワガママを言おうかと」

その心意気や、よし!ならば僕も、全力を以って応えよう。考えてみりゃ、貴州料理宣伝大使(自称)の僕としても、またとない機会である。

会場は、お馴染み、『黔香閣(浦東店)』。15人が一緒に座れる大円卓を押さえ、「貴州料理は口に合わない人がいるかもしれないから、少しは無難な料理も頼んでおこう」などという遠慮は一切せずに、全てガチの貴州料理を注文した。だってそれが、主賓のご要望なんだもの(笑)。

大半のメンバーにとって見たことも聞いたこともない料理が卓上に並び、一瞬、場に動揺が走ったが、ここでこれまでの積み重ねが活きた。主賓も含め、過去の貴州料理の会に参加した後輩たちが、「この料理が旨いんですよ」「見た目は怪しいですが、食べるとハマるんです」などと、周囲の貴州料理未経験者に説明し始めたのだ。

感無量。それ以外の言葉が見つからない。やがて、あちこちの未経験者から「おお、なかなか面白い味だ」「見た目ほど辛くはないな。酸味もある」などと和やかな声が上がり、僕は心の中でガッツポーズを決めた。

↓大好物の豆腐圆子も、これだけの量になると壮観!
IMG_0863_R

↓定番の酸湯魚も、大鍋になってド迫力!
IMG_0864_R

魔芋烧鸭子は、コンニャクとアヒル肉の辛味煮込み。発酵唐辛子が効いて、辛く、奥深い味になる。
IMG_0845 (2)_R

その他の料理は、黔味怪噜花生、毛肚拌莴笋、鸡丝蕨根粉、拌肚丝酸菜折耳根、貴州赤水苦竹笋、酸菜炒湯圓、折耳根炒老腊肉、豆花鶏、清炒貴州野菜、怪噜炒飯など。全て写真を撮るヒマはなかったので、詳しくは過去記事を御参照。

最終的に、料理はどれもすっかり綺麗に空となった。

貴州料理は、普通の日本人が美味しいと思える普遍的魅力を備えているはず。その思いは、この日、確信に変わった。こうやって少しずつ貴州料理の認知度が高まり、十年後くらいでいいから、ちゃんとした貴州料理屋が日本にもできるといいなあ。

二次会は、主賓の後輩とその他数名で、徐家汇のアイリッシュパブ『Park Tavern』へ。

IMG_0857 (2)_R

IMG_0858 (2)_R

IMG_0859_R

IMG_0860 (2)_R

満腹であるはずのところに更に数杯のビールを注ぎこみ、月曜から深夜解散と相成った。

後輩とはどこかでの再会を約して、固く握手。


<2016年7月> ■店舗情報■



↓皆さまの反響だけが更新の原動力です。コメント・拍手・シェアを頂けると、小躍りして喜びます。


このエントリーをはてなブックマークに追加


酒徒 at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!