四川・湖南菜

2018年09月27日

食遊上海510『騰川鮮花椒砂鍋魚』 - 身震いするような「麻」を欲して、青花椒魚。

痺れるような「麻」の刺激を味わいたくなったが、さて、どうしよう。とりあえず、ネットで見つけた『騰川鮮花椒砂鍋魚』という店へ後輩二人と共に赴いた。


店の一番人気だという青花椒魚を注文。洗面器のような巨大な器に、たっぷりのスープと薄切りにした川魚が入っている。他の具は、茎レタス、エノキ、米粉など、十種類ほどから好きな具を追加することができる。

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中央に見えるのが、青花椒。未成熟の青い花椒のことだ。それを乾燥させず、生のまま料理に用いている。更に、赤・青の生唐辛子もちらほら。生だけに香りも辛さも痺れも強烈だ。

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…と書きたかったのだが、そこは上海、やっぱり大したことなかった(泣)。ううむ、一体、上海のどこへ行ったら震えるような痺れを味わえるのだろう。。

その他の料理は、写真の通り。豚足とか蛙とか。正式名称は忘れた。

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ま、三人で白酒一本を干し、ほろ酔いになって二軒目へ。シカゴ生まれのクラフトビールパプ・『Goose Island Brewhouse』。南京西路のフラッグショップでは、オリジナルビールも色々醸してる。最近は武漢で委託生産している瓶ビールもよく見かけるようになって、我が家にも常備されているのだが、やはり生は旨いなー。

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お代わりを重ねて、すっかり泥酔。


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2018年09月17日

食遊上海508『孔雀皇朝』 - 「綺麗な店でマイルドな四川料理を食べたい」。

日本から来た4、5名の出張者アテンド。「綺麗な店でマイルドな四川料理を食べたい」という鼻血が出そうなリクエストを受け、僕がスマホをいじって適当に見繕ったのは、陝西南路のiapmの中にある『孔雀皇朝』だ。

孔雀をモチーフとし、淡いピンクを基調とした店内はお世辞にもオシャレとは思えなかったが、客層が上海にしては珍しく華やかに着飾った若い女性客ばかりだったところが、出張者のおっさんたちの心を打った。

料理は、辛くなくて、のっぺりしてて、量が少なくて、その割に高かったが、出張者の志向にはピタリ。

↓ひとつひとつ料理名を書く気力がわかない。でも、さりげなくカエルはぶち込んでおいた(笑)。
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結果的にアテンドとしては満点を取ったが、心を乾いた風が吹き抜ける。

…耐えろ、これも仕事だ(笑)

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二次会の『Shanghai Brewery Donghu』では、うっぷんを晴らすかのようにガンガン飲んだ(笑)


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2018年09月11日

食遊上海507『紅辣椒』 - 残メシで四川料理店新規開拓。

残メシ。疲れたら辛いものを欲する発作が出て、後輩を誘って二人で四川料理店へ。

たまには新規開拓するかと、徐家匯の『紅辣椒』という店へ。商業ビルの半地下に入り口を構えた冴えない見た目でありながら、中は結構豪華なあつらえだ。火鍋と四川料理で席が分かれていたので、今回は四川料理の席へ通してもらった。

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品書きは、最近流行の電子パネル式だったが、肝心の料理はモツとかウサギとかちゃんと四川っぽい料理が並んでいて、好感が持てた。全ての料理に「重麻重辣」とリマークを付けて(選択できるようになっていた)、注文を出した。

↓椒麻鴨腸。アヒルの腸の激辛和え。
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↓棒棒鶏。後輩のチョイス。
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↓水煮牛肉。
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↓麻婆豆腐。
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↓碎肉缸豆。豚ひき肉とササゲの辛味炒め。いんげんで作ると、干扁四季豆。
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まあ、「重麻重辣」というほどの刺激ではなかったけど、真っ赤な料理を次々に平らげて、冷えたビールをぐいぐい流し込むと、仕事の疲れは癒えた。

一年前に来華した後輩も、「辛いことは辛いですけど、先日四川旅行で食べたやつとは別物ですね」などとイッパシの口を利くようになり、多少は頼もしくなった…と、「食」でのみ後輩の成長を判断するスタンス(笑)。

しかし、本場・四川とはすっかりご無沙汰しているなあ。上海の四川料理の味が本場と違うことは食べるたびに感じるんだけど、本場の味自体を忘れてきたよ。。行きたいなあ。


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2018年05月11日

食遊上海486『眉州東坡酒楼』 - 北京発祥の四川料理の老舗。

江陰から上海へ帰還。くすむ空を見て、「今日のAQIは130くらいかな」と呟きながら大気汚染チェックアプリを開いたところ、正解は127。ホントにもう嬉しくもない特技が身に付いたものだなあ。

↓浦東の高層ビル街。
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昼食は、目下上海で一番高いビル・上海中心の地下に出来た『眉州東坡酒楼/眉州东坡酒楼』へ、出張者たちをいざなった。北京で二十年以上の歴史を持つ四川料理の老舗だ。最近は上海にも出店してるんだな。

写真を撮り忘れたが、内装はブルーを基調としたポップな造りで、あちこちにパンダが飾られていた。上海で最も先進的な場所に出店するに当たり、老舗のイメージを変えようとしているのだろうか。

「北京にある四川料理の老舗」というものは、例えば「東京にある九州料理(四国料理でもいいけど)の老舗」をイメージしてもらえると大体同じかなあ。すなわち、本場には及ばないけれど、他の地方都市にある九州料理店よりは本格的で安定感がある、って感じ。

この日食べたのはベタ中のベタラインナップで、夫妻肺片、宮保鶏丁、麻婆豆腐、水煮牛肉、熗炒圓白菜

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〆は、一人一碗の担担麺。中国の担担麺は汁なしと言われていて、確かに本場成都の元祖店は汁なしだ。しかし、今はそうでない店も多い。この店も御覧の通り。もはや汁麺と呼ぶべき水位で、ここまで来るとさすがに違和感があるなあ。

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ま、担担麺なんて自由に作ってナンボなので、何が正統というのも難しいところだけど、僕の中で「本場の担担麺」と言えば、成都の成都担担麺総店のもの。

↓御覧の通り、汁なし。
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自分で作る場合は、これを目指すとしよう。


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2018年04月04日

食遊上海480『蛙来噠』 - 流行のカエル鍋専門店で山盛りのカエルを平らげる!

上海の若者に人気のカエル鍋専門店に挑むも、一時間待ちの行列に阻まれて、牛肉丸鍋に方向転換した夜から約三週間(→その顛末)。その間に年は改まり、2018年。昨年の課題は早いうちに片付けておこうと、新年会を兼ねて改めて同じ店を攻めることにした。

店名は、『蛙来噠』。今回は先遣隊を派遣し、抜かりなく席を押さえた。18時前に行けば、並ぶことなく席にありつけるようだ。しかし、18時を過ぎてしばらくすると、この日も行列ができ始めた。

若者向けの店だけあって、店構えからしてキャピッとしている。デザインのテーマはカエルで、店内にはカエルのクッションやオブジェがあちこちにあった。「なにそれ…」と引く人もいるかもしれないが、日本の焼肉屋が牛や豚のキャラクターを看板にしているのだって、同じ発想だ。ま、どっちも悪趣味だと思うけど。

もっとも、それに加えて、店員が全員カエルの頭飾りを付けているに至ってはバカバカしいとコメントするほかないが、まあ、少なくとも「カエル=ゲテモノ」なんて感覚はゼロなんだなということがはっきり分かって面白い。

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新年会なので、景気よく。酒は貴州の茅台を持ち込んだ。因みに、客層は若い上海人が主体なので、他のテーブルではそもそも酒を飲んでいる客自体が少なかった。茅台の匂いを漂わせてすいません。

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カエル鍋の味付けは10種類ほどあって、この日は5人で「双椒」「香辣」「泡椒」の3種類を試した。

↓これは下揚げして唐辛子と花椒を効かせた双椒味。
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↓山盛り。大きさが伝わるだろうか。
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↓唐辛子の辛さがビビッドな香辣味。カエルの見た目とプリッと感もよりビビッドに楽しめる。
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↓泡椒味は、辛さに加えて発酵唐辛子の酸味と旨味が効いている。
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↓〆の麺の選択肢は、なんと伊麺(スパゲティ)のみ!こんなところもきゃぴっとしている。
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どれも味付けは下世話だったけど、それは覚悟の上。どんどん白酒を流し込んでいけば、細かいことは気にならなくなった。

カエル自体は、プリッとして白身魚と鶏肉の中間的な上品な味だ。喰うたびに日本でも普及すればいいのにと思う。

「このレストランの厨房を想像すると、ちょっとゾッとしますね(笑)」
「下っ端はひたすらカエルを捌いているのかなあ。精神的に参りそうな仕事ですね」

そんなことを言うくせに、後輩たちもガツガツとカエルを食べ続けていた。そう、カエルはゲテモノなどではなく、ただの美食なのだ。

因みに、上海のカエル料理で使われるのは、大抵ウシガエルだ。大きくて食べ出がある。

結局この日、僕らは全部で一体何匹のカエルを食べたのだろうか。答えを知る由もないが、殺生なことではある。ごちそうさま。

尚、この店をどこの地域の料理に分類するか悩んだが、湖南料理の干鍋牛蛙をサイズアップして味のバリエーションを増やしたものと考えられるので、湖南料理カテゴリに入れることにする。

二次会は、近くのアイリッシュバーでビールを賭けてのダーツ大会。茅台で酔った面々が的を外す中、酒の神が憑いた僕は連戦連勝!

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ふはははは、タダ酒ほど旨いものはないわー!などと調子に乗って何杯もあおった結果、翌日は見事な二日酔いとなった。


<2018年1月> ■店舗情報■




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2018年03月14日

食遊上海476『辣府』 - 畳のような雑巾のような牛センマイが売りの重慶麻辣火鍋。

一昨日の記事では「満ち足りた笑顔で高鉄へ乗り込んだ」などと書いたが、往復十二時間の日帰り山東出張の帰り、僕はゲンナリしていた。

朝から合計八時間近くも何かに座って移動している。尻の形が座席と同じ形に変わってしまいそうだ。しかも、時間は金曜日の夜九時近く。何が悲しくて、花金のこんな時間まで酒も飲まずに移動してなきゃならんのだ。

僕の隣に座っていた同行者三代目も同じ気持ちだったようで、「辛いものでも食べて気合を入れましょう!」と言い出した。

別の後輩にも声を掛け、上海に帰還後、三人が集合したのは徐家匯の『辣府』重慶麻辣火鍋の有名チェーン店のひとつだ。九時過ぎでも店は満席で、十五分程度の席待ちを強いられた。ネットでの評判同様、人気店のようだ。

とりあえずビールビール!と頼んだ生ビールのジョッキが想定外の大きさで、僕らは色めきたった。これだけで2リットルは入るのではないか。なんせジョッキが重過ぎて、片手だとプルプル震えて飲めないほどなのだ。

「いいな!この馬鹿馬鹿しさ!」
「最高ですね!馬鹿馬鹿しい!」

「馬鹿馬鹿しい」は、最近、僕らの褒め言葉である。疲れた頭には、こういう馬鹿馬鹿しさがグッとくる。

↓写真で大きさが伝わるだろうか。白酒杯の大きさを知っている人なら分かってもらえるかな。
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もちろん、ビールはあくまでチェーサーであって、白酒もしっかり頼んだ。貴州省の小糊涂仙。濃香型の定番酒で、昔から何度飲んだことか。

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前にも書いたように、上海の重慶火鍋というものは、セントラルキッチンで作ったスープに具を放り込むだけのものだから、正直、同じ価格帯の店を選べば、どこで食べてもそれほど大きな差はない。

ここの店も、然り。それなりの値段の店なので、どのモツもちゃんと新鮮で、今宵この店に求めていたものは得られた。

↓鴛鴦鍋。
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↓毛肚(牛センマイ)。
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↓鴨腸(アヒルの腸)。
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↓黄喉(牛ノドモト)。
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↓鴨胗(アヒル砂肝)。
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↓黄辣丁(小さなナマズ)は火であぶってから鍋に入れる謎のパフォーマンス。
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↓タレの胡麻油は、鮮度をアピールするためか、使い切りの缶入り。↓
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後輩のひとりはこの店が気に入ったようで、約一か月後、二回目の訪問を誘ってきた。そこで、僕らは一回目にこの店の名物を食べ逃していたことを知ったのだった(というか、頼もうとしたが売り切れだったのだ)。

それが、この毛肚(牛センマイ)だ。店での正式名称は忘れたが、二種類ある毛肚のうち、高い方だ。

これまた写真じゃ大きさが伝わりにくいのが残念だけど、とにかくデカい。牛の身体から取り出したそのままで、ハサミを入れてないんじゃないかって感じのデカさだ。以前、別の店でザブトン大の毛肚に驚いたことがあったが、その例えで言うなら、畳サイズである。

↓比較対象として、スマホでも一緒に撮ればよかった。
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↓まるでボロ雑巾のようだ、と後輩は言った。
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「これは・・・デカいな!(嬉)」

実は毛肚が大好物の僕は、大喜び。早速そのデカい毛肚を箸でつまみ、激辛スープでしゃぶしゃぶっとして口に入れたところ・・・

むちゃむちゃ食べにくい。

とても全部は口に入り切らず、数口に分けなきゃいけない。特に、毛肚にまとわりついた真っ赤なスープが跳ねないように毛肚を噛み切るのは、実に骨が折れる作業だった。

ところが、さすがにこれはどうなのと思っていたら、店員がやって来て、言うではないか。

「あ、それ、今からハサミで切るところだったんですが…」

・・・だよね(笑)。

因みに、二回目はしっかり白酒を持ち込んだ。このときの銘柄は、「中国的五糧液!世界的五糧液!」の五糧液。足元の市場価格は700元だそうで。そんな価値はまるでないと思うけど、麻辣火鍋には合う。

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持つべきものは客からもらった酒を横流ししてくれる上司だなーなどと後輩と言い合いながら、更に例の巨大なビールを4リットルくらい飲んだので、さすがに翌日は二日酔い。

辛さと化調で舌は痺れまくるけど、たまに食べたくなるのが重慶火鍋だ。


<2017年12月、2018年2月> ■店舗情報■



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2018年02月12日

食遊上海466 『許爺剁椒鱼頭』 - 馬鹿馬鹿しい大きさの剁椒鱼頭を食べたい!

剁椒魚頭という湖南省の名物料理がある。

巨大な淡水魚の頭を半分に割って大皿にのせ、その上に剁椒と呼ばれる刻んだ塩漬け唐辛子を大量にぶっかけて蒸し上げる豪快な料理だ。ちゅるりとした肉質の淡水魚に塩漬け唐辛子の辛味と旨味が染みて、下世話ではあるが、見掛け倒しではない美味しさがある。

僕にとっては、たまに無性に食べたくなる料理のひとつなのだが、ここ数ヶ月で食べた剁椒魚頭は、どこも僕を満足させてくれなかった。何故なら、あまりにも魚の頭が小さかったからである。こういう「ハッタリも味のうち」的な料理は、やはり一目見て「おお、豪快だ!」と思わせてくれる迫力が欲しい。

そこで、「馬鹿みたいに大きい剁椒魚頭が食べたい!!」と騒いで、いつもの後輩たちを招集した。後輩たちはきっと、「また訳の分からない人が訳の分からないことを言い出した」と思ったに違いない。

ネットを検索してみると、意外にも、僕の願いにぴったりの店が見つかった。『許爺剁椒鱼頭』剁椒魚頭の専門店であり、魚頭の大きさが売りだという、そのまんまの店だ。

全国展開しているチェーン店だという点は好みではないが、ま、剁椒魚頭なんてものは、どの店も出来合いの剁椒を魚の頭にのせて蒸すだけなのだ。手作りの無化調剁椒を使った剁椒魚頭なんて上海中を探してもないだろうから、ここで良しとしよう。

かなりの人気店のようで、僕らが六時過ぎに着いたときにはもう満席で、20分ほど待つことになった。

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最近のチェーン店のサービスは気が利いていて、並んでいる客には無料で湖南名物の黒い臭豆腐がふるまわれた。唐辛子タレはケミカルで、特に美味しくはなかったが、まあ、心意気は嬉しい。

↓臭豆腐。
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最近のチェーン店は厨房の清潔さも売りにすることが多く、この店も厨房がガラス張りになっていた。

しかし、しばらくコックたちを観察していた僕は、「君、その仕事、楽しいの?」と思ってしまった。だって、彼らの作業と言えば、大皿に処理済の魚の頭をのせ、上から剁椒をかけ、大皿を蒸篭に入れて蓋をし、蒸気が上がる蒸し台の上にのせるだけ。おおよそ料理とは呼べない作業を、延々繰り返しているのだ。

見た感じ若いコックが多かったけれど、ここで一年二年と修行しても、なんの技術も身につかないよね?いいの、それで?

↓巨大な蒸篭。
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ま、大きなお世話なので、話を変えよう。この店、注文形式も変わっていた。店頭には料理の見本が並べられていて、各料理の横にはその料理の名前が書かれた棒が何本も置かれている。客は自分の食べたい料理の棒を取って、店員に渡すのだ。正直、面倒なだけで意味があるシステムではないが、この日の僕たちは「各自、食べたい料理を一本ずつ持ち寄ること」という使い方をした。

↓こんな感じで、料理と棒が並んでいる。
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その結果、揃ったのが下記の料理だ。

↓改めて、老長沙臭豆腐。
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↓湘味老滷鴨頭。アヒルの頭の激辛煮込み。
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↓辣味水煮花生。ピリ辛茹でピーナツ。
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↓益陽脆筍鉢。乾燥筍の煮込み。
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↓洞庭湖藕鉢。蓮根の煮込み。
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↓清炒原味白菜。小白菜炒め。白菜ではない。
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↓酒は、もちろん白酒。
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さて、肝心の剁椒魚頭。巨大な魚の頭に蒸して火を通すわけだから、注文から出てくるまで、結構な時間がかかる。まだかなまだかなと白酒をあおりながら登場を待った剁椒魚頭が、次の写真だ!

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写真だと大きさが伝わりにくいのが残念だが、僕の期待を裏切らない大きさだった。この店の魚頭は、ある一定以上の大きさに達した花鰱(コクレン)の頭を用いているそうで、直径40cmくらいありそうな大皿に、はみ出さんばかりの勢いで鎮座していた。

「おお、でかいっすね!」
「確かに馬鹿みたいな大きさだ!」
「ここまででかいのは初めて見ました!」


後輩たちからも、興奮の声が上がる。

味はまあ、予想通り、お上品なものではなかった。上海だからか、剁椒の辛さもマイルドで、後輩たちも「見た目ほど辛くはないんですね」と拍子抜けしていたくらいだ。でも、別にいいのだ。「うおー、でけー!」とか言いながら白酒をあおっていれば、細かいことは気にならなくなる。これはそうやって楽しめばいい料理だ。

そういう雑な勢いに拍車をかけてくれたのが、この店の馬鹿馬鹿しい演出だ(←褒め言葉です)。

食事中、どこからかジャーン!ジャーン!と銅鑼の音が鳴ったかと思うと、ドコドコドコと太鼓の音が後に続いた。なんだなんだと音の方向に目をやると、フロアマネージャーらしき店員が、黄色と赤の派手なのぼりを掲げて口上を述べ始めるではないか。

それをざっくり訳すと、

「ギネス級・巨大剁椒魚頭のおとーーーーーりーーーーーーー!!」

ということになる。

のぼりの後に続くのは、輿を持った四人の店員。その輿の上には、なんと僕らのテーブルのものを遥かにしのぐ、巨大な剁椒魚頭が置かれているではないか!

↓のぼりが先頭。
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↓魚頭様のおなーりー。
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ジャーン!ジャーン!ドコドコドコ!というけたたましい音と共に、その巨大な剁椒魚頭はゆっくりと奥の個室に運ばれていった。既に白酒で酔っ払っていた僕らは、その様子を見送った後、口々に賛辞を叫び、杯を掲げた。

「すごい!馬鹿馬鹿しい!」(←褒め言葉です)
「最高だ!馬鹿馬鹿しい!」(←褒め言葉です!)
「さすがにここまでの馬鹿馬鹿しさは予想していなかった!」(←褒め言葉ですってば!)

「乾杯!!ウェーイ!!!」(←結局、これ)

後で調べたところ、あの剁椒魚頭は8斤(4kg)の魚頭を用いるもので、前日までの予約が必要だそうだ。もう少し人数が多ければ、僕らもあれを頼みたかったなあ。

ともあれ、会は馬鹿馬鹿しく盛り上がり、剁椒魚頭の汁に放り込んで食べる麺を〆として、一次会はお開きとなった。

↓からうまの麺。
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変な勢いがついた僕らは、その後、二次会、三次会と歩みを進め、深夜一時半に飲んでいたのが、このラガヴーリン

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上海でも、まともな氷とグラスでウイスキーを飲めるようになったのだなあと感無量。

でも、店名を覚えていない。


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2018年01月23日

食遊上海457 『九鼎軒脆毛肚火鍋』 - 驚きの座布団牛センマイ!白酒と麻辣火鍋の宴!

身体に疲労感。思えばこの三日間、ドラマを見ながら酒を飲み続けてそのまま寝落ちし、朝方に目覚めて皿を洗ってから再び少し寝るってなことを繰り返していた。そりゃ疲れるわ。今夜は白酒の会だけど、ベッドまでたどり着けるよう頑張ろう。

そう意気込んで出掛けた会だったが、結果から言うと、この日もベッドまでの距離は遠く、居間で半裸で寝落ちすることになった。

この日はいつもの後輩たちとの飲み会で、テーマは投票の結果、重慶麻辣火鍋に決まっていた。店は、有名チェーン店のひとつ『九鼎軒脆毛肚火鍋』だ。

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上海の重慶火鍋というものは、セントラルキッチンで作ったスープに具を放り込むだけのものだから、正直、同じ価格帯の店を選べば、どこで食べてもそれほど大きな差はない

それでも店側は他店との差別化を図ろうとするもので、周辺サービスにこだわってみたり(→これの典型が『海底捞火鍋』だ)、安心安全を謳ってみたり、奇抜な具を売りにしたりしている。この日訪れた『九鼎軒脆毛肚火鍋』も、多分に漏れない。

まず、安心安全。この店では、客の目の前でセントラルキッチンでパックしたスープを開封し、鍋に注ぐ。これは一時期、麻辣火鍋のスープを使い回す店が社会問題化したからで、「うちは使い回しをしてませんよ」というアピールだ。この店に限らず、最近の上海では流行りのパフォーマンスである。

↓こんな感じで、目の前で注ぐ。
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次に、。の売りは、店名にもあるとおり、毛肚(牛センマイ)だ。頼んでみて仰天、まるで座布団みたいな毛肚が出てきた。

↓座布団センマイ。後ろのスマホで大きさを察して欲しい。
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↓毛肚が好き過ぎる。
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盛り付けだけの馬鹿馬鹿しいハッタリかと思いきや、大きなセンマイは食べ出があって良かった。麻辣火鍋では基本的にモツばかり頼み、中でも毛肚が大好物の僕にとっては、嬉しい限り。肉なんてそっちのけで毛肚ばかり三皿も頼んだら卓に乗りきらず、後輩たちに怒られた(笑)

↓ぶっちゃけ、邪魔。
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まあ、スープの味に関して言えば、他のチェーン店同様、唐辛子と花椒以上に化調が入っていそうな下世話な味なのだが、化調で痺れた舌は白酒で消毒すればいいのだ!

ということで、持ち込んだ白酒を開封して、乾杯!やりたい放題である。

↓ウェーイ。
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卓上には、毛肚に加えて、鴨腸(アヒルの腸)、黄喉(牛ノドモト)、猪脳(豚の脳みそ)といった多彩なモツが並ぶ。肉ではなく、モツこそが重慶火鍋の華。このことは何度でも繰り返し書いておきたい。

↓奥が鴨腸(アヒルの腸)、手前が黄喉(牛ノドモト)。
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↓猪脳(豚の脳みそ)。
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↓尚、タレは胡麻油+香菜が本場式。
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料理からは話がそれるが、この店での注文は、卓上のQRコードをスマホでスキャンして、アプリ上で行うようになっていた。紙のメニューは存在せず、店員も注文を取りに来ない。もはやスマホを持たない客が来ることを考慮していないのが色んな意味で凄い。日本だったら数十年経ってもそうはならない気がする。

したたかに酔って、二次会はどこへ行ったのやら。写真を撮り忘れたので、記憶もあやふやだ。多分、近くの『Liquid Laundry』 あたりか。

そして、翌日。麻辣火鍋の翌日はトイレが友達になる。とりわけこのときは、調子に乗って汁を吸う青菜や春雨まで全て辛い方のスープで食べたのが原因だ。

でも、それでいいのだ。中国滞在期間が長くなって得られるものは、「壊れないお腹」ではなく、「腹を壊すと分かっていても食べる心意気」なのである。


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2017年12月07日

食遊上海452 『韶山湘菜毛家菜』 - 新たな後輩とサシでローカル湖南料理をつつく。

金曜の夜、後輩Gの後任としてやってきた後輩とサシで飲むことにした。とはいえ、彼は昔から中国畑で、僕が広州に駐在していた時期もちょくちょく食事をしていた仲なので、店選びも気を遣わずに済む相手だ。

この日は辛いものが食べたかったので、延安西路駅の近くにあるローカル湖南料理店『韶山湘菜毛家菜』を試してみることにした。テーブルが5つほど、20人も入れば一杯になるような、小さな店だ。

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店主が湖南人で、本場っぽい湖南料理を出す店だとネットの口コミには書いてあった。そうは言っても、何も言わないと勝手に辛さをアレンジされてしまうリスクがあるので、注文時には「辛いのが大好きなので、君らが食べるのと同じくらい辛くしてくれ」と言い添えることにした。

↓湖南料理なので、毛沢東推し。
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お互い品書きを眺めていると、後輩が「あの、鶏の足、頼んでいいですか?」と言ってきた。そう言えば、六年も前に書いたこの記事でも、彼は嬉々として鶏の足をむさぼっていたな(笑)。

もちろん、僕に否やはない。返す刀で、「おれはカエルが食べたいんだけど、いい?」と聞いたら、「いいですね!」と気持ちの良い返事が返ってきた。今後、最も食事を共にする機会が多いであろう後輩がこういうタイプで良かった(笑)。

酒は、もちろん白酒。なんせ金曜日だから、躊躇する理由はない。運ばれてきた小瓶を見て、「社名が最高ですね!」と後輩が言う。見てみると、「酒鬼酒」社。直訳すると、「酒徒の酒」か「飲んだくれの酒」…いや、最も適切な訳は「アル中の酒」ですかな(笑)。

↓「酒鬼酒」。
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ということで、以下、料理。

泡椒鳳爪は、後輩ご所望の鶏の足。むっちりしたゼラチン質に唐辛子の漬物の辛味がビリリと効いていて、酒が進む前菜だ。

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剁椒鴉片魚頭は、カレイの頭に刻んだ唐辛子の塩漬けをのせて蒸したもの。本来はもっと大きな川魚を使って作るものだが、あれこれ食べたい酒飲み二人には、このサイズで丁度良かった。

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鉄板肥腸は、豚ダイチョウの激辛炒め。むっちょりとして旨味ぴゅるぴゅるのダイチョウを生唐辛子の辛味と葱の風味がワイルドに彩り、これまた白酒が旨くなる一品だ。

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野菜補給の一品は・・・なんだっけな、これ。多分、空心菜

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僕にとってのメインは、干鍋牛蛙。素揚げしたぶつ切りのウシガエルを激辛に炒めて、小鍋仕立てにしたものだ。カエルのプリンプリンの食感って、カエルでしか味わえないものだから、時たま無性に食べたくなる。注文時のリクエストが奏功したのか、しっかり辛くて満足、満足。

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総じて、わざわざ遠くから訪ねるほどでもないけど、近くにあればまた行くかもって水準かな。本場湖南には及ばずとも、そこそこちゃんと辛くしてくれたので、このときの僕の心は満たされた。

尚、この日はこの店の前にゼロ次会、このあとに二次会を敢行したのだが、それについてはまた明日。


<2017年9月> ■店舗情報■



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2017年09月07日

食遊上海426 『渝信川菜』 - 懐かしの運転手と四川料理ランチ。

二年前にうちの会社を辞めた、仲の良かった社用車の運転手から、突然連絡があった。今の仕事の都合で近くまで来たので、ランチでも食べようという。

こういうのは素直に嬉しいな、覚えていてくれたんだな。

「今回はおれが誘ったんだから、絶対におれがおごる!」と、典型的な中国人発想で彼がそう主張するので、今回はお言葉に甘えることにした。次は僕から誘えばいい。

彼が連れて行ってくれたのは、南京東路の四川料理店『渝信川菜』。前のオフィスのすぐ近くにあったので、このブログでも何回も記事にしている。(→前回記事)

ただ、注文する人間が変われば、出てくる料理も変わる。生粋の上海人が、一体なにを頼むのか。僕の興味はそこにあった。

最初の一品は、素鮑魚。「精進料理のアワビ」という意味で、豆やら海草やらの成分を固めて、アワビを模したものだ。伝統的な素食(精進料理)というよりは、せいぜいここ十年くらいで流行したものという印象だ。

素鶏や素鴨など、豆製品で鶏肉やアヒルを模した素食に日常の食卓でも親しんでいる、上海人らしい注文と言えるかもしれない。

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味はともかく、コリッとした食感は、なかなかそれっぽい。別に四川料理ではないので、自分だったら頼まない料理ではあるが、そういう料理に触れるのも、人に注文を委ねる面白さだ。

二品目は、川北凉粉。拍子木状の凉粉の上に、唐辛子と豆豉ベースの激辛肉味噌がのった、四川料理の前菜の定番だ。

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盆盆香辣蝦は、揚げた有頭海老に唐辛子と花椒を絡めたもので、要は辣子鶏の海老版。どちらかと言えば、創作的な四川料理だが、人気メニューのひとつだ。ビールによく合う。

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毛血旺は、毛肚(牛のセンマイ)、鴨血(アヒルの血)、黄鱔(タウナギ)、豆もやしなどの麻辣スープ煮込み。僕がモツ好きだったのを覚えていて、頼んでくれた。

〆は、担担麺

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このほか、青菜の炒めものも頼んでくれていたんだけど、店側がオーダーを忘れていて、時間がなくなってしまったので、キャンセルした。男性でも、必ず青菜を一品は頼もうとする。それが中華料理の点菜(オーダー)というものだ。

ともあれ、昔話に話を咲かせ、楽しい時間となった。


<2017年6月> ■店舗情報■



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2017年08月22日

食遊上海421 『新辣道』 - 激烈麻辣淡水魚鍋で、留学時代を懐かしむ。

土曜の昼、家族で梭辺魚火鍋を売りにする徐家匯の『新辣道』へ行った。

梭辺魚火鍋とは、淡水魚のぶつ切りがゴロゴロ入った麻辣火鍋だ。遥か昔の北京留学時代、大学の門を出たところに『新辣道』があったので、連れや友人とちょくちょく通っていた。その支店が上海にもあると知り、連れも僕も懐かしさに惹かれて訪れた次第だ。

鍋底(スープ)は、6種類ほどから2つを選んで鴛鴦鍋にするスタイルだ。とりあえず欠かせないのが麻辣味の「紅湯梭辺魚鍋」。あと一つは正直どうでもよかったので、適当に「黔南番茄魚鍋(貴州風トマトスープ)」を選んだ。

↓左が「紅湯梭辺魚鍋」。
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どちらのスープにも煮込まれた魚があらかじめ入っていて、卓上に運ばれてきたらすぐに食べられる。ただ、魚の処理方法は少し違って、「紅湯梭辺魚鍋」の魚は皮も骨もそのままぶつ切りにしたもので、「黔南番茄魚鍋」は身のみが下揚げしてあった。

↓「紅湯梭辺魚鍋」の魚。
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↓「黔南番茄魚鍋」の魚。
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つけダレ(調料)は、昔は決まったものが供されていたと思うが、今はタレカウンターが用意され、客が自由に調合するスタイルに。今はどの火鍋屋もこうだから、流行りに乗ったのだろう。

↓タレカウンター。1人2元で使いたい放題。
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↓昔のスタイルに倣って、僕は胡麻油、花生碎(砕いたピーナツ)、香菜、葱。
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野菜も、カウンターから好きなものを取るスタイルで、1人11元。

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モツや肉など、魚や野菜以外のものも、別途注文できる。毛肚(牛センマイ)鴨血(アヒルの血プリン)を頼んだ。ま、魚と違って、これらの質は普通だった。

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激辛スープがからんだプリプリ淡水魚は、相変わらず美味しくて、最初はビールが進んだ。ただ、今の僕らにはもうスープの味が濃過ぎに感じられて、途中で疲れてしまった。

この店に限らず、レストランの麻辣火鍋のスープは、大量の唐辛子と花椒と油のほか、それに負けず劣らず大量の化学調味料で構成されている。それは承知した上で行ったつもりだったが、うん、やっぱりもう重いな。

「まあ、魚自体は美味しかったし、懐かしさは感じられたね」
「これを喰っていた頃から、もう十一年も経ったのか。早いなあ」

ちょっとネガティブな書き方になったけど、麻辣火鍋が好きで、ちょっと目先を変えたい人にはオススメできるかも。


<2017年5月> ■店舗情報■



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2017年08月18日

食遊上海419 『渝信川菜』 - 逸材と再び!五糧液と四川料理の宴!

先日知り合って意気投合した白酒好きの日本人留学生と、再度飲むことにした。(→知り合った経緯は、こちら

白酒への愛にかけては僕を凌ぐ彼だが、まだ学生だけに資金と経験には限りがある。前回貴州料理店で飲んでいたときに、中国で最も有名で、最も高額な白酒のひとつ・五糧液をまだ飲んだことがないと言っていたので、彼のために五糧液の宴を開くことにしたのだ。

↓真っ赤な五糧液の宴。
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会社には客からもらった様々な白酒を保管してある倉庫があって、上司からは「どうせ誰も飲まないから好きに使え」と言われている。前途ある若者に飲んでもらうのが、最も有意義な使い方と言うべきだろう。そう考えて、僕は嬉々として倉庫から五糧液を持ち出したのだった(←自分が飲みたいだけ)。

五糧液の産地は、四川省。となれば、料理も四川料理で合わせるのが筋と言うものだ。お馴染みの四川料理店『渝信川菜』を会場に選んだ(→過去記事)。

この日集まったのは、学生三人と社会人四人。初対面の学生二人もなかなかの逸材で、どちらも白酒が好きで、T君と共に「白酒の会」を結成し、日ごろから白酒の飲み比べをやっているそうだ。しかも、そのうち一人は女性だったから驚いた。日本の若者もまだ捨てたもんじゃないな(笑)

↓本日の白酒。学生たちは、同じく四川省の有名白酒である郎酒の限定品を持ってきてくれた。
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最近の高級白酒は、偽物と中身を入れ替えられないよう、箱や容器に仕掛けが施されている。五糧液クラスになると、初めてだとどうやって開けていいのか分からないくらいたくさんの仕掛けがあるのだが、僕は敢えて開け方を教えず、学生たちに任せた。開け方に悩むのも経験のひとつだと考えたからだが、思いのほか楽しんでくれたようだ。

料理は、見事に卓上が赤くなった(笑)。でも、それぞれ辛さの種類や方向性が違うので、食べ飽きることはない。ビールをチェーサーにしながら、二種の白酒をあおった。

↓川北涼粉。
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↓夫妻肺片。
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↓麻醤鳳尾。
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↓鮮椒秋葵。
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↓口水鶏。
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↓毛血旺。
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↓回鍋肉。
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↓魚香肉絲。
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↓青豆牛柳丁。
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↓水煮牛肉。
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↓辣子鶏。
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↓麻婆豆腐。
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↓干煸四季豆。
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↓担担麺。
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いくつか写真を撮り忘れたな。。料理の解説は、過去記事に委ねます。(→これとかこれとか)

正直に言うと、五糧液は香りが華やか過ぎて料理には合わない気がして、これまではあまり良い印象を持っていなかった。だが、四川料理に合わせたこの日は、妙に旨く感じた。以前は鼻についた香りも、気にならなかった。やはり、その土地の酒にはその土地の料理か。僕にとっても、新たな発見があった。

宴は大いに盛り上がり、前回寝てしまったリベンジも兼ねて、二次会はカラオケに流れた。年甲斐もなく、まだ平日も半ばだというのに深夜二時過ぎまで歌い続けてしまい、翌日はほぼ不稼動。

「若い人たちにつられて飲み過ぎた」と後輩に言うと、「いつもとあまり変わらない気がしますが」と返された。確かに。


<2017年6月> ■店舗情報■



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2017年07月03日

食遊上海402 『嘎噶重慶小麺』 - 重麻重辣の紅焼牛肉麺。

春。晴天が続き、本来気持ちの良い季節のはずなのに、空気がひどい日が続いている。わざわざ汚い空気を吸い込みに外出する気にもならず、モバイクを使ったランチの新規開拓プロジェクトも滞りっぱなしだ。

この日は十日ぶりくらいに空気がマシになり、待ってましたとばかりにモバイクを駆って出かけた。春の陽気で、20分も自転車を漕いでいると、額に汗が浮かぶ。こんなときは何が食べたいかなーと走りながら考えて、「辛いもの」という結論に落ち着いた。何故か知らないが、暑くなると刺激物を食べたくなる。

やって来たのは、ローカル小吃店が建ち並ぶ黄河路。適当に走り回って、『嘎噶重慶小麺』という店に入ってみた。チェーン店のようだけど、嘎噶というのは一体どういう意味なんだろう?

嘎噶。発音はga1ga2(ガーガー)。嘎嘎ならば四川話で肉を意味するそうだが、嘎噶は調べが付かなかった。

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重慶小麺、担担麺、燃麺、雑醤豌豆麺など四川(重慶)の麺料理が並ぶ品書きから、選んだのは紅焼牛肉麺(牛肉煮込み麺)だ。紅焼牛肉麺自体は中国各地にあるが、四川系の店で頼めば当然、麻辣が効いたものになる。

見るからに四川人っぽい、結構美人だけど気が強そうな女性店員に注文を告げると、「麺は微辣(小辛)ね?」と勝手に微辛にされそうになったので、「いやいや、重辣(激辛)」と応えたところ、店員は意外そうにこちらを見つめた。

店 「え?…なら、花椒の量も重麻(激痺れ)にする?」
僕 「うん、重麻重辣で」
店 「へえ。普段、それを頼む客はいないわよ。
   私たちが普段食べてる麻辣は、上海じゃ受け入れられないみたいで

さもありなん。これだから、上海の四川料理は本場と別物になるのだ。

女性店員が張り切って厨房に注文を通してくれたのが効いたのか、しばらくして出てきた紅焼牛肉麺はなかなかパンチの効いた麻辣だった。

↓紅焼牛肉麺。
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↓麺はこんなかんじ。
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↓結構立派な肉が入っていた。
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二元で青菜がトッピングできたのも良かった。ホントにもう、全ての麺屋に青菜のトッピングを用意するよう義務付けたい。

とりあえず、「なんか刺激物を食べたい」という当初の欲求はちゃんと満たせた。この際、化調が・・・などの文句は言うまい。


<2017年4月> ■店舗情報■



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2017年06月28日

食遊上海399 『湘味縁(愚園路店)』 - カエル専門店から湖南料理へ方針転換。

江蘇省江陰へ出張した帰りの夕食。同行していた日本からの出張者が「珍しくて刺激的なものが食べたい」と言うので、当初は湖南式の激辛ウシガエル炒め鍋の専門店へ行く予定だったのだが、その夕食に上司も参加することになり、方針を変更せざるを得なくなった。

とはいえ、出来る限り出張者の意思は尊重したいと考えて、普通の湖南料理店を会場に選んだ。愚園路の『湘味縁』である。(→前回記事

本来食べるはずだったウシガエルもちゃんと頼んであげた。それを頼むくらいなら最初の店に行けばいいじゃないかと思うかもしれないが、色々他の料理もある中でカエル料理が混じっているのと、カエル料理しかないのでは、普通の人にとっては結構大きな差があるはずだ、きっと。

干鍋牛蛙は、ウシガエルの激辛炒め鍋。
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その他の料理は、以下の通り。

↓唐辛子をこっくりと煮てピータンと合わせた焼椒皮蛋
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↓ササゲの漬物と豚ダイチョウを唐辛子で炒めた酸豆角炒肥腸
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↓火宮殿臭豆腐は、湖南式の真っ黒臭豆腐。『火宮殿』は長沙にある老舗小吃店。
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↓二種類の唐辛子の漬物を淡水魚の頭にのせて蒸した双色魚頭。魚が小さくて少々寂しい。
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↓辛くない料理もというリクエストにお応えした涼拌萵筍(茎レタスの和え物)。
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↓同じく、辛くない料理もというリクエストにお応えした苦瓜炒蛋(ゴーヤーと玉子の炒め物)。
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↓〆は、湖南料理の定番・醤油炒飯
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尚、今回この店を選んだのは単に交通の便が良かったからで、別に気に入っているわけではない。むしろ前回の印象より辛さが中途半端で、もったりした味付けが気になった。これが最後の訪問かな。

ともあれ、宴自体は結構盛り上がって、楽しい夜になった。

<2017年4月> ■店舗情報■



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2017年06月22日

食遊上海396 『重慶麺館』 - モバイクランチでローカル店巡りを再開!初回は、宜賓燃麺。

オフィスの引越し先が、周りにローカル食堂など全然ない不毛地帯であることに絶望したのは、去年の4月のこと。以来、出勤日の昼食は果物や菓子で済ませてしまうことが多かったのだが、ふと思い立った。

会社の近くに店がないなら、遠くまで行けばいいじゃない!

…ということで、遅まきながらモバイク(シェアサイクル)デビューして、隣駅までランチへ出掛けた。今まで思い付かなかったのが迂闊と言えば迂闊だが、半年前から始めたダイエットの効果が出てき始め、連日空気がクソ汚かった冬が終わった今だからこそ、こんな発想が生まれたのだと思う。

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で、この日、僕が向かったのは黄河路。かの有名な『佳家湯包』を始めとして、ローカル店が密集している通りなので、何かしら食うものはあるだろうと考えてのことだ。

何だか辛いものが食べたいぞという胃袋の声に耳を傾けて、選んだのは『重慶麺館』。重慶小麺、担担麺、豌豆雑醤麺など、四川の麺料理が並ぶ品書きから、宜賓燃麺を選んだ。

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宜賓燃麺は、その名の通り、四川省宜賓の名物。豚ひき肉、芽菜(四川の漬物)、葱、ピーナツの具をたっぷりの辣椒油、胡麻油、醤油などで和えて食べる油そばだ。汁気がなく油で和えているので、火をつければ燃えそうということで、燃麺と名付けられた、という説がある。

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上の写真の左下の、黒いカタマリが芽菜。正直、芽菜がこれだけたくさん入った宜賓燃麺は初めて見た。ある意味、太っ腹だな。

↓全体をよく混ぜてから、いただきます。
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本場の宜賓燃麺は、平打ちの細麺を用いる気がしたが、ここのは普通の丸麺だ。上海だからなのか、本場でも色々な麺を使うのか、そのあたりは分からない。

とりあえず、どっしりと刺激的な味わい。様々な香り、味、食感が口の中で混じり合う。シンプルな料理が好みではあるけれど、こういう掛け算の料理も、たまには悪くない。辛さの度合いで「重辣(一番辛い)」を指定した甲斐あって、求めていた刺激も得られた。

火照った身体を再び自転車に乗せ、会社へ戻った。心地良い汗が頬を伝う。

モバイクランチ、いざやってみると、店の選択肢は百倍になるし、運動出来て気持ちいいし、いいこと尽くめ。こりゃいいや。これからは週一回くらい、ローカル中華開拓のプチプチ旅行へ出かけるとしよう。


<2017年3月> ■店舗情報■



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2017年06月19日

食遊上海394 『古意湘味濃(富民路)』 - 臭豆腐とウシガエルをぶっこんだ送別会。

上司のひとりが帰国することになり、総勢12名で送別会。会場について、主賓からは「中華なら何でもいい」というリクエストが出たそうで、それに合わせて後輩が手配したのは、綺麗目な湖南料理店『古意湘味濃(富民路)』だ(→過去記事)。

この日は完全にお気楽モードだったのだが、点菜(注文)の段になって、後輩から急に仕事が回ってきた。

「すいません、湖南料理のことよく分からないんで、注文お願いします」

おい、自分で注文できないなら、何故この店を選んだ(笑)。

でもまあ、たかが注文、されど注文。12名分の料理をバランスよく頼むのは、ある程度経験がないと、難しいことではある。

食材や調理法がかぶったり、量が多過ぎたり少な過ぎたりしてしまいがちだし、「主賓の好みはなんだろう?」とか「辛くないものも入れなきゃ」とか考え出すと、組み合わせのパズルはどんどん複雑になる。

中国に来てまだ半年の後輩に任せるのは、少々酷かもしれない。

で、注文役を引き受けはしたが、日本人向けに無難なものばかり頼むのは性に合わない。ある程度無難なものや湖南料理の定番は組み込んだ上で、少し変わったものをぶっこんでみることにした。

一品目は、臭豆腐肥腸鍋。臭豆腐と血豆腐と豚ダイチョウの煮込み鍋である。

揚げるばかりが臭豆腐の食べ方ではなく、こうやって煮込んでも美味しい。豚ダイチョウのしっかりとしたコクにあの匂いが結びつき、パンチのある美味に仕上がっている。

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さて、みなさんの反応はどうだったかと言うと、

「自分じゃ絶対頼まない料理だけど、食べてみると意外にイケルな」
「臭さも思ったほどじゃないし、揚げる以外の食べ方を初めて知ったよ」


と、意外に好評。よかったよかった。

調子に乗って、更にぶっこんだのは、竹筒牛蛙。ウシガエルと剁椒(発酵唐辛子)の竹筒蒸しである。プリンプリンのカエルの肉に発酵唐辛子の旨味と辛味がからみ、刺激的だが上品な味わいだ。

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これまた皆さんの反応はと言うと、

「おお、カエルってこんなにも上品な味なんだな!」
「辛いけど耐えられないほどじゃないし、プリプリで旨いな!」


と、またまた好評。よかったよかった。

思うに、臭豆腐にしても、カエルにしても、自分じゃ頼まないし、食べる切っ掛けがないだけで、いざ食べてみれば美味しいという人が多いんだろうな。そういう人たちに、幸福な出会いを提供できてよかった、と自画自賛。

尚、このあと二次会は『Dr.Wine』、三次会は『World of Beer』にハシゴして、帰宅は二時過ぎ。

↓深夜二時近くに撮ったとおぼしき写真。
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居間の床で寝てしまったのが災いして、翌々日から風邪で寝込んだ。


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2017年06月05日

食遊上海388 『巴国布衣』 - ベタなアテンドで、変臉ショーと無難な四川料理。

日本からの出張者をベタな店でベタにもてなす必要があって、『巴国布衣(星空広場店)』へ行ってきた。

この店は、上海在住の日本人で知らない人はいないんじゃないかと言うくらい、有名な四川料理のチェーン店だ。星空広場店は日本人が多く住むエリアにあるということもあって、この日はパッと見、全体の六割以上が日本人客だった。

それだけ日本人に受ける理由は、よく言えば食べやすい、悪く言えばきゃぴっとした、辛いが辛過ぎない四川料理が食べられるから。そして、もう一つは、店内のステージで毎晩行われる変臉(変面)ショーによるものだ。

変臉は、四川の伝統芸能で、京劇の臉譜(隈取)に似た布の仮面を瞬時に変えていくパフォーマンスだ。かつてその技術は国家機密、門外不出、一子相伝などと言われた。二十年ほど昔に公開された「変臉」という映画は、子供のいない大道芸人が後継者を求めて幼い子を違法な人身売買で買って育てる…というストーリーだった。

ところが、時代は変わった。今やその技術は漏れに漏れ、上海のチェーンレストランですら簡単に見られる。支店の全てに変臉の芸人がいるということだから、随分とありがたみはなくなったが、数年ぶりに見た変臉は、どんなに目を凝らしてもやっぱり種が分からず、なんだかんだで凄い技術だなあと思わされた。

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変臉ショーのBGMには、昔の戦隊物の主題歌みたいな曲が爆音でかかっていた。サビには「変臉♪変臉♪」という歌詞までついていて、変臉ショー専用の曲になっている。

僕は驚いた。何故ってこの曲、僕が十一年前に成都で変臉ショーを見たときに使われていた曲と全く同じだったからである(→当時の記事)。一体、どこの誰がいつこんな曲を作り、かけるようにしたのだろう。

さて、料理。トップバッターは、この店の名物料理で、ほとんどの人が頼んでいる晾干白肉だ。いわゆる雲白肉(茹で豚の大蒜ダレ)を、布団を干したかのように盛り付けてある。

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見た目のインパクトはある。僕らにしても、出張者のひとりが「あれはなに!?」と他のテーブルを見て声を上げたから頼んだのだ。

しかし、箸で薄く切られた豚肉と胡瓜をセットでつまみとるのは結構面倒で、ぶっちゃけ、食べにくい。奇抜な盛り付けが、「美味しさ」に繋がっていない。このように見た目だけで実質が伴わない料理を、僕は昔から「きゃぴっと系」と呼んでいる。

他の料理は、写真メインでさらっといく。

↓夫妻肺片。牛肉と牛モツの辛味和え。
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↓麻醤油麦菜。ムギレタスのピリ辛胡麻ダレかけ。
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↓歌楽山辣子鶏。鶏の麻辣唐揚げ。88元もするのに、肉の量が少なくてびっくりした。
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↓鉄鍋水煮魚。淡水魚の麻辣スープ煮。
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↓山薬木耳。山芋とキクラゲの炒め物。辛くないものも、というリクエストにお応えして。
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↓青菜鉢。刻んだ青菜のスープ仕立て。同上。
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↓麻婆豆腐。
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料理も変臉ショーも、中国で四川料理を食べるのは初めてだった二人の出張者は、大受けだった。アテンド利用に人気があるのは、まあ、分かる。


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2017年04月28日

食遊上海382 『老工場重慶火鍋』 - ロバ会のリベンジはモツ尽くしの重慶麻辣火鍋!

白酒が次々に空き、テーブルに突っ伏す者が続出したロバ肉の宴からはや一ヶ月(→その顛末)。その際、一番遅くやって来たのに真っ先に突っ伏して家まで護送されたメンバーが、「お詫びの会」を開きたいと言い出した。

もちろん、白酒を飲んで倒れた程度でお詫びされたいと思っているメンバーなど誰もいないので、彼の提案を皆はこのように解釈した。

「あ、懲りずにまた飲みたくなったんですね」
「リベンジをしたいんでしょう、きっと」

案の定というかなんと言うか、彼が手配した会場は重慶麻辣火鍋の店で、これはもう「白酒を飲もうぜ」と言っているに等しい。僕は会社の酒庫(客からもらった白酒が死蔵されている)から白酒をゲットし、その日を待った。

日程は、恐ろしいことに僕の一時帰国の前夜に決まった。家族は既に帰国しており、翌朝は自分ひとりで起きねばならない。「白酒飲み過ぎて飛行機に乗れませんでした」というオチだけは避けねばと、その日の朝は全ての荷造りや部屋の片付けや翌日の着替えや目覚ましの準備まで済ませて、家を出た。

今回のメンバーは五人。会場は、徐家匯の『老工場重慶火鍋』だ。文革時代の工場を模した店内が売り。上海の重慶火鍋って、ぶっちゃけ味はどこも大差ないので、最近は内装やサービスで差別化を打ち出そうとする店が多いように思える。

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メンバーが揃うまで、まずはビールで喉をうるおす。3リットルの生ビールが入った青島ビールタワーを注文した。

↓モビルスーツのようなデザイン。
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さあ、ジョッキを片手に注文を吟味だ。鍋底はこの店のスタンダード・老工場松茸鴛鴦にした。辛いのと辛くないスープが半々に分かれ、真ん中に松茸スープが配されたものだ。店員に辛さの度合いを聞かれ、「重辣!(一番辛いの!)」と即答する。

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次に、具だ。「やっぱり羊肉ですかね」と言った後輩に「肉は君が好きなのを頼んでくれ」と告げ、僕はモツの欄をじっと見つめた。

僕にとって、重慶麻辣火鍋は肉よりモツを食べるものだ。元々、重慶火鍋は河川労働者が川辺で安いモツを食べていたことに由来するから、僕が適当に言っているわけではないし、事実、本場の重慶ではモツこそが重慶麻辣火鍋の主役になっていて、肉を頼まない人も普通にいる。

僕としては、毛肚(牛センマイ)、鴨腸(アヒルの腸)、黄喉(牛ノドモト)の三つを「麻辣火鍋三種の神器」とし、そこに鴨血(アヒルの血プリン)を加えて「麻辣火鍋四天王」としたい。多くの支持を得られると確信しているが、如何だろう。

今回は中国に来てまだ半年の後輩もいたので、モツたっぷりの重慶火鍋を味わってもらうことにした。下の写真がこの日頼んだモツたち。どれが何か分かるだろうか。

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答え合わせは後にして、具が運ばれてくるまでの間に調料(タレ)の準備だ。最近の火鍋屋はどこも店内にタレカウンターが設けてあって、客が好みのタレを自分で調合するようになっている。僕の好みは本場と同じで、至ってシンプル。胡麻油に塩。それに香菜と青葱のみじん切り。これだけだ。

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そうこうするうちにメンバーが揃い、白酒の出番と相成った。この日の白酒は、四川省の銘酒・剣南春!如何にも白酒的な香りの「濃香型」が特徴だ。

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「とりあえず、乾杯!」

小さな杯に満たした白酒を各自が干して、宴が始まった。この一年、後輩たちも数々の白酒を飲んできただけあって、最近は言うことがそれっぽくなってきた。

「これ、如何にも白酒っぽい味と香りですね」
「キツイですけど、この間の五糧液より好きです。あれは香りがプンプンしてて苦手です」
「わかるわかる。ちょっと食事には合わないよな」

こんな感じ。感無量だ。

あとは白酒をあおりながら喰らうだけ。答え合わせも兼ねて、モツをひとつひとつ紹介していこう。

↓毛肚(牛センマイ)。むっちりしって旨味たっぷりで、僕が最も好きな具。勝手に三皿も頼んだ(笑)。
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↓鴨腸(アヒルの腸)。これも大好き。コリコリして、旨味ぴゅるぴゅる。
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↓黄喉(牛ノドモト)。コリッとした食感が魅力。
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↓鴨血(アヒルの血プリン)。これも欠かせない。もっとも、本場のは真っ赤な色で段違いに旨い。
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↓鴨掌(アヒルの水かき)。ムッチリした水かきとコリッとした軟骨の両方が楽しめる。
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↓猪脳(豚の脳みそ)。白子をワイルドにしたような、まったりした濃厚な旨味が魅力。
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↓鴨舌(アヒルの舌)。アヒルとディープキス。ムチッと詰まった肉質が旨い。
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↓泥鳅(ドジョウ)。モツじゃないけど、これも定番。その場でさばくので新鮮そのもの。
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これらと野菜をわしゃわしゃ喰らう合間にも乾杯は繰り返され、宴はどんどん盛り上がった。剣南春は早々になくなり、店の小糊涂仙(貴州の白酒)を追加して、乾杯は続いた。

そして、またも最初に倒れたのは、ロバ会で倒れた彼だったのである(笑)。

しかし、前回討ち死にしたにもかかわらず、最も積極的な戦いっぷりは潔く、見事だった。「倒れるときは常に前のめり」。酒飲みとしての心意気はしっかり備えていたと言っておこう。

ともあれ、二次会に行く余力はなさそうだったので、家の方向が同じ一人が護送任務につき、残りの三人で近くのクラフトビールバー『Flamenhot』へ。(→過去記事

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今回は正気を保って帰宅することができ、準備の甲斐あって、翌日も無事起きられた。

こうして、約10日間の単身生活は終わりを迎えた。

<2017年1月> ■店舗情報■



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2017年04月17日

食遊上海379 『渝香情』 - 四川料理新規開拓。五名で十三皿を乱れ喰い。

日本から出張同行者二代目と三代目候補の二人が出張してきた。辛いもの好きの二代目が例によって「四川料理をたっぷり食べたい!」と喚いたので、上海駐在の後輩二人も誘って、総勢五名で真っ赤な料理をテーブルにずらりと並べに行くことにした。

店は、徐家匯の『渝香情绿色怀旧餐厅』。以前デリバリーで頼んだ麻婆豆腐が悪くなかったので、実店舗を試してみることにしたのだ。「怀旧(懐古)」というい店名が示すとおり、店内は古い民家風の凝った内装で、高級店ではないが、小奇麗なあつらえだ。

まずは料理をずらっとご覧に入れよう。

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これでも一部。以下、怒涛の十三皿である。

↓口水鶏。茹で鶏の激辛ソースがけ。
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↓白洋淀小皮蛋。ピータンの激辛ソース和え。
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↓折耳根。ドクダミの葉の激辛サラダ。
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↓鮮椒腰花。豚マメの生唐辛子和え。
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↓陳皮兔。ウサギの辛味陳皮煮込み。
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↓夫妻肺片。牛肉とモツの激辛和え。
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↓毛血旺。牛センマイ、アヒル血プリン、タウナギなどの激辛ごった煮。
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↓水煮魚。川魚の麻辣スープ煮込み。
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↓干煸四季豆。ササゲの辛味炒め。
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↓開胃羊雑。羊モツの激辛炒め。
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↓孜然羊肉。四川風・羊肉のクミン炒め。
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↓油渣蓮白。キャベツと豚の油かすの炒め物。
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↓炸麻球。あんこ入り胡麻団子。
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味はと言えば、「可もなく不可もなし」。加麻加辣(麻辣を強くして)と頼んでもなお麻辣が弱く、香辛料の使い方が単調で、どの料理を食べても同じような味。つまりは上海によくあるタイプの四川料理店だった。

二代目は「別にいいんですよ、本場四川と比べなくたって。私は東京より美味しければいいんです」と喜んで箸をのばしていたが、途中から雲行きが変わった。主食狂いの彼女は、ひとりで酸辣粉(激辛春雨)と重慶小麺(激辛麺)と龍抄手(激辛水餃子)を頼むという暴挙に出たのだが、三つの碗を食べ比べて言ったことはといえば…

「…この三つ、全部同じ味がします」

ほれみろ。原因はきっと、どれも同じ出来合いのペーストをベースにしているからだと思う。

↓これは龍抄手。他の二つも見た目は大差なかったので、写真は省略。
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とはいえ、いつものごとく白酒を酌み交わしながらの宴会は大いに盛り上がった。

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この日の白酒は、江蘇省の洋河青瓷52度。当然のように白酒を頼む僕と、それに一応文句を言いながらも何だかんだで飲む上海駐在の後輩二人を見て、同行者二人は「身内で白酒を飲む異常な文化が上海に定着している…」とおののいていたが、その輪に巻き込まれてしばらくすると、楽しそうに杯を掲げていた。

二次会は、正気を保った面子三名で、近くのアイリッシュバー『Park Tavern』へ(→前回訪問)。

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いつもの如く、したたかに酔って帰宅した。


<2017年1月> ■店舗情報■



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2017年03月22日

食遊上海367 『天辣緑色時尚餐廳』 - 日本出張前に四川料理で中華チャージ。

日本からの出張者を迎えての会議が娄山関路の客先で終わり、さて夕食。

出張者からは「別にどこでもいいです」とやる気のないコメントが出たので、近場で適当に見繕うことにして、金紅橋の地下にある四川料理店『天辣緑色時尚餐廳』を訪ねた。特にレベルが高いわけではないが、上海で食べる四川料理としては、無難な水準を維持していると思う(→前回訪問)。l

相手の食の幅が狭いことは分かっていたので、「加麻加辣(麻辣を強くして)」とも言わず、料理も珍しい食材は避けて無難なものをチョイス。

天辣鉢鉢鶏。鶏肉と竹の子の辛味和え。
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涼拌茼蒿。春菊の黒酢和え。箸休め。
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麻婆豆腐。出張者が食べたがったので。
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腐乳空心菜。空心菜の腐乳炒め。やや味付けが濃かった。
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沸騰大蝦球。水煮魚のスープにエビを入れたもの。
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海のエビを用いている以上、内陸の四川には元々なかった創作料理だが、これはこれ。麻辣味のプリッとしたエビは、ビールを進める。見た目は激辛だがそうでもなく、出張者も旨い旨いと箸を伸ばしていた。

〆は担担面でも頼もうと思っていたら、出張者が「それよりデザートがいいです」と言い出したので、鯏鰓(黒胡麻餡入り白玉団子)。

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「これはいいですねえ!」と、やたら喜んでいたところを見ると、彼の体内麻辣許容枠はこれまでの料理で既に振り切れていたようだ。ま、甘さ控えめの上品な味で、僕としてもホッとひと息。

翌日からの日本出張に向けて、中華料理チャージ完了。


<2016年12月> ■店舗情報■



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