新疆・陝西・甘粛・内蒙古菜

2018年05月25日

食遊上海490『阿里蘭』 - 蘭州牛肉麺抗争勃発!?仁義なき「阿里蘭牛肉麺事件」!

年初から火が付いた「蘭州系」の蘭州牛肉麺開拓。今回が四軒目だ。今日のターゲット『阿里蘭』は蘭州市認定店ではないが、蘭州人が経営していて、麺を多種類から選べる本格蘭州スタイルの店である。

蘭州系?蘭州市認定?本格蘭州スタイル?それって一体、なんのこと?…という方は、下記のリンク先をご一読願いたい。

食遊上海482 『舌尖尖』 - 暫定No.1!蘭州市お墨付きの蘭州牛肉麺を攻める!

↓『阿里蘭』の店構え。
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今日のチョイスは、毛細の肉蛋双飛!これまたなんのこと?と言われてしまいそうだが、極細麺(毛細)に牛皿と煮玉子を追加(肉蛋双飛)したということである。

↓毛細の肉蛋双飛。
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この店の場合、辣椒油はデフォルトで入ってくるのではなく、麺受け取りカウンターで食券を渡すときに、入れるか入れないか聞いてくれる。大根の薄切りもしっかり入っていて、「一清二白三紅四緑五黄」の基本が守られている感じだ。

味としては、ちょいとスープがのっぺりしているかなあという感じで、これまでの四軒で比較すると、僕の好みはやっぱり『舌尖尖』。ここも含めたあとの三軒は同列で並んでいる。

この店については一つ面白い話題があって、約二年前に起きた「阿里蘭牛肉麺事件」と呼ばれる騒動で、ネット上に論争を巻き起こしたことだ。

「阿理蘭牛肉麺事件」を理解するには、中国各地に無数にある蘭州牛肉麺の店が、実は甘粛省蘭州市の出身者ではなく、主に青海省出身者によって経営されていることを知る必要がある。その背景は、ユーウェンさんのブログをご参照されたい。

さて、事の顛末は、こうである。

上海において「蘭州系」より遥かに大きな勢力を誇る「青海系」の蘭州牛肉麺店には店主同士の互助会のようなものがあり、その内規には「既にある牛肉麺店の400m圏内には新店を出してはいけない」という条項があった。

しかし、そんな内規など知る由もない「蘭州系」の『阿里蘭』店主は、法的には問題ない形で店を開いた。これに400m圏内で営業していた「青海系」牛肉麺店の店主が激怒したのが事件の発端だ。

青海系店主は仲間を呼び集め、阿里蘭の入り口を封鎖し、来た客を追い返すなどの営業妨害を繰り広げた。阿里蘭店主がその様子をSNSで公開したことから、騒動がネット上に拡散。今度はそれを見た上海や近郊都市在住の蘭州出身者が大挙して来店し、事の顛末や店で食事した写真をSNSに上げて世間の支持を求める騒ぎになった。

事が大きくなったため、行政が介入。上海市の派出所や宗教管理部門のみならず、甘粛省や青海省の在上海駐在事務所まで出てきて協議した結果、看板の牛肉麺から「牛肉」の二文字を外すことを条件に、『阿里蘭』は営業を継続できることになった。だが、まるで法治的とは言えないこの解決策は多くの批判を招いた。

ここまでがネットで調べられた顛末。この日確認したところだと、店の看板には「牛肉」の二文字が復活していたが、その経緯は不明だ。もしかすると、400m圏内にあった青海系牛肉麺店が潰れて、縛りがなくなったのかもしれない。

↓ほら、牛肉が復活している。
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実は、同種の衝突が中国各地で起きているそうで、青海系の言い分は「牛肉麺市場を開拓したのは俺たち。後発の蘭州系がその果実を拾うのは許せない」。気持ちは分からなくもないが、そもそも青海系が勝手に蘭州を名乗ったり、蘭州牛肉拉麺を商標登録したりした経緯を考えると、盗人猛々しいと思ってしまう。最初から青海牛肉麺を名乗っていれば良かったのにね。

今回の件でも、騒動が明るみになって損をしたのは青海系の方だろう。多くの人に「え、私たちが食べていた蘭州牛肉麺は本物じゃなかった?」と気付かれてしまったのだから。 僕としても、安さが売りで化調の味が前面に出た青海系より、蘭州系の方が美味しいと思うので、今後も蘭州系に通うつもりだ。

尚、先の全人代では、甘粛省代表団(=「蘭州系」)が蘭州牛肉麺の発展を誓う場面があった、ということが日本でもニュースになった(→「蘭州牛肉麺、アゲアゲ願う 全人代」)。このニュースも、これだけ見ると笑っちゃうけど、これまで後手に回ってきた「蘭州系」が「青海系」に対して巻き返しを図るということなのだと思う。

となれば、蘭州牛肉麺抗争は、今後も一層激化することだろう。展開から目が離せない。


<2018年3月> ■店舗情報■



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2018年04月27日

食友上海483『東方宮』 - 肉蛋双飛!蘭州市お墨付きの蘭州牛肉麺開拓、二軒目!

ユーウェンさんの「蘭州ラーメン店チェーンの実情と東方宮」という記事を切っ掛けに再燃した、蘭州牛肉麺開拓熱。その経緯については、前回の「食遊上海482 『舌尖尖』 - 暫定No.1!蘭州市お墨付きの蘭州牛肉麺を攻める!」をご覧頂きたい。

蘭州市お墨付き店開拓の二軒目は、ユーウェンさんの記事でも紹介されていた『東方宮』。店の場所は、宜山路駅の近く。土曜日の朝、家族でタクシーに乗って出かけた。

↓『東方宮』の店構え。蘭州市認定マーク(牛印)が看板にも付いている。
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店の大きさは、前回の『舌尖尖』とほぼ同じ。店員がみな回族であるところも、麺が九種類から選べて、デフォルトで辣椒油が入っているところも同じだった。更に言うなら、入り口で食券を買って、奥のカウンターで食券を渡す際に麺の種類を告げるスタイルも、辣椒油がデフォルトで入ってくるところも同じだ。

↓奥のカウンター。
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↓辣椒油。
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これが本場蘭州スタイルってことなのかね」
「青海系の店とは全然違うね。期待が高まるよ」

この店の親切なところは、九種類の麺の解説が壁に掲示されていたこと。これは初心者には優しい。

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今回頼んだのは、僕がピラピラの薄寛、連れは中太の二細。前者は4回延ばして幅1.5cm、後者は6回延ばして直径3mmに仕上げるという具合に、細かく規格が決まっているのが面白い。

↓やってきました、牛肉麺。
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↓薄寛。
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↓二細。
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この店に限らず、一番スタンダードな蘭州牛肉麺には肉がほとんど入っていないので、肉をしっかり食べたい場合は、別途鹵牛肉(牛皿)を注文する必要がある。

この店には、蘭州牛肉麺に鹵牛肉と前菜と鹵蛋(煮卵)が付いた経済套餐(お得セット)30元があったので、二人ともそれを頼むことにした。

↓セットの鹵牛肉と前菜と鹵蛋(煮卵)。
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ネットで見た知識を披露すると、蘭州では鹵牛肉と鹵蛋をトッピングすることを肉蛋双飛と言うそうだ。武侠小説の必殺技みたいで格好いい。僕も真似してみることにした。

↓喰らえ、肉蛋双飛!!
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さあ、いただきます。

・・・うん、美味しい。やはりそこらの青海系と比べると麺もスープも明らかな違いがある。値段も大差ないので、こうなると、もはや青海系の店で蘭州牛肉麺を食べる気が失せてきたぞ。

この店の特徴的な点は、辣椒油の「麻」が他店より強く、スパイシーなところだろうか。刺激的な味が好きな人にはズバリとはまるかもしれない。

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ただ、麺の香りやスープのすっきりさを言うなら、僕は『舌尖尖』に軍配を上げたい。

もっとも、これは好みの問題で、そこらの店より本格的なのは間違いないので、近くにお住まいの方は試してみて損はないと思う。


<2018年2月> ■店舗情報■



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2018年04月11日

食遊上海482 『舌尖尖』 - 暫定No.1!蘭州市お墨付きの蘭州牛肉麺を攻める!

中国で最も有名な麺料理のひとつ、蘭州牛肉麺。中国を旅すると、どの地域に行っても必ず蘭州牛肉麺の専門店を見かける。話を上海に限っても、犬も歩けば棒に当たるほどの密度で、蘭州牛肉麺の専門店が存在する。

蘭州牛肉麺とは甘粛省蘭州市の名物小吃であるが、詳細は省く。最近、日本でもブームになっているそうなので、このブログを見るような人なら全員知っていることだろう。

これまでずっと、僕にとって蘭州牛肉麺は「どうでもいい存在」だった。北京・上海・広州。かつて住んだ三都市で食べた蘭州牛肉麺は、どこも安いけどそれなりの味で、心から旨いと思うことがなかったからだ。安く済ませたい昼食や、酔っ払った後の〆には悪くないけれど、それ以上のものではなかった。

それが変わる切っ掛けになったのは、Twitter経由で拝見したユーウェンさんのブログ。「蘭州ラーメン店チェーンの実情と東方宮」という記事である。是非リンク先を読んでもらいたいのだが、僕にとって衝撃的だったのは、下記の事実だ。

・中国各地にある小規模な蘭州ラーメン店は青海省の回族自治県の人々によって経営されている
・蘭州ラーメンという名前のほうが評判がいいから「蘭州ラーメン」という店名にした
・拡大できたのは資金・土地・教育などに対する青海の地元政府の全面バックアップがあったから


えー!マジですか。ということは、これまで僕が食べてきたのは、本場蘭州のものとは異なるナンチャッテ蘭州牛肉麺だったということですか。

そう言えば、遥か昔、北京の甘粛省駐京弁レストランで食べた蘭州牛肉麺だけは、「巷のものとは違うな!」と思わせる旨さだった気がする。もしかすると、あれこそが本来の蘭州牛肉麺だったのかもしれないな。

ユーウェンさんの記事では、ブランドを盗まれた格好となった蘭州市政府が巻き返しを図っていることにも触れられており、蘭州市がお墨付きを与えたフランチャイズ店として、『東方宮』という店が紹介されていた。なるほど、青海系ではなく、蘭州系の蘭州牛肉麺を攻めればいいのか。

上海にも蘭州系の店はあるのかな?そう思って調べてみたところ、確かにあった!

決して多くはないけれど、上海にも『東方宮』が一軒あるほか、数軒が蘭州市のお墨付きを得ていることが分かった。また、お墨付きはないものの、蘭州人が経営していて、蘭州系の蘭州牛肉麺として上海在住の蘭州人から評価されている店も、数軒見つかった。これはいい!と、一気に開拓欲が燃え上がった僕なのであった。

因みに、過去に何度か紹介した『敦煌楼』も、お墨付き店のひとつであることが判明した。僕はこれまで、上海ならばこの店の蘭州牛肉麺が一番美味しいと思っていたので、ホッとした次第である。

<『敦煌楼』の過去記事(精選)>
食遊上海72『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 八種類の麺が選べる蘭州牛肉麺(毛細)。
食遊上海118『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 麺は八種類!今度は二細と大寛。
食遊上海404 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 宿願!十人で羊の丸焼きを喰らう!!

さて、前置きが長くなったが、この日僕が後輩と二人で訪ねたのはお墨付き店のひとつ、『舌尖尖』だ。店の場所は、上海火車站の北側。正直、駅の近くとはいえ人通りが少ない場所なので、出店場所を選ぶセンスには危うさを感じるが、オサレなショッピングモールの中にあるよりは、期待感が高まる。

↓『舌尖尖』の店構え。
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まず、入口のカウンターで食券を買う。トッピングや前菜など麺以外のものは入口のカウンターの横で受け取り、麺は奥のカウンターで食券と引き換えに受け取るシステムだ。

看板メニューの伝統牛肉麺は15元だったが、僕らは店員から勧められた二人用のお得セットを試すことにした。これは伝統牛肉麺2つに鹵牛肉(牛皿)2つ、好みの前菜2つ、更に涼皮がついて66元。それぞれを単品で頼むより、10元お得になっている。

尚、店員は皆回族で、注文を受け付けるカウンターの女性店員は皆ヒジャブを、奥で麺を打つ男性店員は白い帽子をかぶっていた。いずれもまだ上海に出てきたばかりといった感じの、素朴で冷たさのない接客が好印象だ。これまた期待が高まる。

↓前菜コーナー。好きなものを指差す。
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↓カウンターの横には、蘭州市の認定証が掲げられていた。
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↓前菜と牛皿の盛り合わせ。
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↓涼皮。
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奥のカウンターへ向かう。さすがは蘭州市認定の店だけあって、麺は九種類から選べるようになっていた。細い方から順番に、毛細、細滴、二細、三細、二柱子、韮菜、蕎麦棱、薄寛、大寛。さあ、どれにしよう。

↓悩ましい。
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悩みに悩んで頼んだのは韮葉。形がニラの葉に似ていることから名前が付いた、平打ち麺だ。

↓伝統牛肉麺。
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店員から碗を受け取った僕は、心の中で「おっ」とつぶやいた。碗に、辣椒油がたっぷりと入っていたからだ。

どういうことかと言うと、本場の蘭州牛肉麺に辣椒油はなくてはならないものだが、辛いものが苦手な人が多い上海では、最初っから辣椒油が入っていることは極めて少ないのだ。大抵は卓上に別途辣椒油の容器が置かれていて、客の好みで入れるようになっているのである。

ところがこの店では、デフォルトで辣椒油がたっぷり入っている。これまた期待が高まるではないか。

↓奥のカウンターに置かれた辣椒油の大鉢。
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高まり切った期待を胸に、さあ、いただきます!

↓韮葉。
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嬉しいことに、期待は報われた。

まず、麺がいい。小麦粉の香りがちゃんとする。スープもあっさりで、巷の青海系のようなのっぺり味がしない。たっぷり入った辣椒油は香ばしく、蘭州牛肉麺が持つべき刺激もちゃんと持っている。惜しむらくは、大根の薄切りが少ししか入っていないことだが、些事と言えば些事だ。

うん、旨い。旨いぞ!蘭州に行ったことがない僕に本場との比較はできないが、巷の青海系蘭州牛肉麺よりは段違いに美味しいし、好みではあるが、『敦煌楼』よりも好き。ヤバい、僕の中の蘭州牛肉麺・上海No.1が久々に更新されたぞ!

↓途中から牛肉をのせた。汁の熱で牛肉を温めてから食べるのが好き。
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ってなわけで、この初訪問から一カ月の間に、僕は既に二回リピートしている。

↓二回目は一番細い毛細を頼んだ…が、三細並みに太い気もする(正直、あまり区別つかない。笑)。
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↓三回目は、一番太い大寛。2回延ばして幅5センチにするのが定義だそうで。豪快な見た目だが、最も汁が跳ねやすくて危険。
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その後、別のお墨付き系も試してみたが、今のところ、まだこの店が暫定No.1を維持している。

旅行者がわざわざ来るには不便な立地だけど、近くに用事がある方はお試しあれ。


<2018年1月> ■店舗情報■



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2017年12月01日

食遊上海450 『維吾爾餐廳』 - 新たなローカルウイグルレストランを発見。

灯台下暗しで、家の周りを散歩していたところ、ローカルな雰囲気の新疆料理店を見つけた。店頭でウイグル人が羊肉を焼いていて、なかなかそれっぽい感じがする。店名は、『維吾爾餐廳』。直訳すると、ウイグルレストラン。そのまんまだ。

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日を改めて、土曜の昼に家族で訪ねてみた。店舗は二階にあって、思ったよりかなり広い。内装は結構凝っていて、ダンス用のステージまであった。見た感じ、店員は全員ウイグル人で、店員同士はウイグル語で会話していた。

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店員が全員ウイグル人というと、これまで浙江中路の『麦迪娜餐廳』 を紹介したことがあるが(→過去記事)、あそこのウイグル人店員は接客態度が最悪なところが玉に瑕。その点、この店はみな愛想がよく、否が応にも期待が高まる。

「美味しいといいね」
「だな。家の近くに美味しい新疆料理があれば、便利だもんな」

最初に出てきた涼菜二皿は、どちらも化調を感じさせない、素朴なできばえ。酢が強めに効いていて、食欲を刺激する。

↓老虎菜。獅子唐、玉葱、トマトのサラダ。黄色いのはサフラン。
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↓新疆涼皮。黒酢のタレに唐辛子粉の辛味が効いている。ここにもサフラン。
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「なかなかいいな」
「うん、地味でいい」

だが、そのあと出てきた羊肉串と烤羊肝は、やや期待はずれ。羊肉は可もなく不可もない量と質で、レバーは焼き過ぎでカチコチだった。

↓羊肉串。フツー。
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↓烤羊肝。これはイマイチ。
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↓新疆のウースービールで流し込む。
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思わぬ展開にむむむと唸ったが、最後の三品で盛り返した。

芝麻羊肉は、羊肉に胡麻をまぶして揚げたもの。やや衣が厚いが、スナック感覚でパクパクいける。昼ビールが進みまくるというものだ。

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ウイグル族のナン(饢)も、本格的。チェッキュチ(剣山みたいな道具)で生地に描かれた花紋が綺麗だ。これで羊肉串の羊肉を挟んで食べると旨いのである。

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我々の主食と子供のおやつを兼ねて頼んだら、右上からは早くも忍び寄る食指が(笑)。まだ幼い子供には固すぎるかと思いきや、嬉しそうに食べていた。

更に主食を重ねて、新疆拌麺(ラグマン)。絶品ではないけど、求めていた水準は超えてきてくれた。

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「総じて、まずまず良かったね」
「うん。まあ、近くにあるならまた来てもいいかなって感じ」

ということで、遠方からわざわざ行くのは進めないけど、お近くの方ならありかも。


<2017年8月> ■店舗情報■



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2017年11月20日

食遊上海444 『麦迪娜餐廳』 - 暑気払いに羊肉とビール!泥沼のひとり三次会。

会社のメンバーで暑気払い。「羊肉でビールってのはどうだろう」という上司の意向を受け、僕らが向かったのは浙江中路の『麦迪娜餐廳』だ(→前回訪問

店員全員がウイグル人の店で、サービスは全く気が利かず、店員によってはやる気がなさ過ぎて不愉快さを感じるレベルだが、出てくる羊肉は真っ当なので、そこには目をつぶって利用している。

↓まずは、通常の羊肉串でビールをあおる。
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↓烤羊腰(羊の腎臓)も美味。
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ガッツリ羊を喰うという趣旨の下、紅柳烤肉も頼んだ。新疆南部の名物で、普通の羊肉串より肉が大ぶりで、紅柳という木の枝で刺してあるのが特徴だ。木の香りで薫香が付き、鉄串より風味が良いとされている。

↓紅柳烤肉。
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「これは迫力があるな!」と、皆に好評。

椒麻羊腿は、羊の腿肉に花椒の痺れを効かせて煮込んだもの。昔からのウイグル料理と言うよりは、新中国成立後に大量に移民した四川人の影響で生まれた料理だと思うが、むっちょりとしてなかなか旨い。

↓椒麻羊腿。
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同じように、四川人の影響で生まれた大盤鶏(ぶつ切り鶏肉の辛味煮込み)も注文。小サイズでも結構なボリュームだ。

↓大盤鶏。
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↓野菜補給の老虎菜。
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↓同じく、黄瓜絲。
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その他いくつか撮り忘れたが、〆はやっぱり新疆拌麺

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一次会であっさり解散となったので、何となく飲み足りず、ひとりで二次会。前から気になっていた『Uptown Records "N" Beer』を訪ねてみた。レコードとビールを売りにした店だというので、古いジャズでも聴きながら、ビールが飲めるのではないかと期待したのだ。

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ところが、期待はずれ。

それほど大きくもないレコード棚には、クラシック、ジャズ、日本の70年代POPSなどの中古レコードが支離滅裂に並んでいて、何のコンセプトも感じられない。そもそも店内の音楽はCDで流されていて、アンティークっぽいレコードプレイヤーは埃をかぶって置き物化していた。

ビールも大半の瓶は常温のまま棚に並べられていて、冷蔵庫の中にあるのがなくなったら棚から移している感じだったので、鮮度に疑問が残った。

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挙句に、適当に選んだビールが生姜入りのやつで、心の底から沸き起こる「コレジャナイ」感。ラベルをよく見ずに選んだ自分が悪いのだが、このままじゃ帰れないだろと、思わず近くのクラフトビールバー・『DAGA』(→過去記事)にハシゴしてしまった。

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お陰で、翌日は絶賛二日酔い。自業自得である。


<2017年8月> ■店舗情報■



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2017年08月25日

食遊上海424 『麦迪娜餐廳』 - 新たな羊料理、ウイグル料理・霍爾頓(Holden)。

南京東路へ行く用事ができて、そのまま後輩二人と新疆料理を食べに行った。

店は、久々に浙江中路の『麦迪娜餐廳』を訪ねた(→前回記事)。新疆人が営む小さな店で、店頭で羊を焼いている炭火焼き台が目印だ。店員も全て新疆人で、店内にはエキゾチックな雰囲気が漂っている。

↓新疆ビールで乾杯し、まずはお約束の羊肉串。ここは塩だけのシンプルな味付けだ。
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烤羊肝(羊のレバー)。まったり。これで1本5元はお得。
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↓更に、烤羊腰(羊の腎臓)。むっちり。巨大で食べ応えがある。
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↓これは失念!羊の頭の肉を炒めたものだった気がするが、このあと飲み過ぎて思い出せない。
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前菜は、新疆スタイルの老虎菜。トマト、尖椒(時たま凄く辛い獅子唐)、キュウリ、赤玉葱を合わせたサラダだ。

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新疆涼皮子。麩を作るときにできる、でんぷんが流出した水を蒸して固めて細く切ったものに、人参やパプリカを刻んだピリ辛ソースがかかっている。意外にクセになる。

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虎皮青椒。ピーマンの辛味炒めで、焦げた表面が虎の皮のように見えるところが、名前の由来だ。ピーマンのはずが、これもいくつかはむちゃむちゃ辛かったので、尖椒だったのかもしれない。

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この日のメインは、初めて頼んだ霍尔顿。一風変わった名前は、ウイグル語に漢字を当てたものだろう。アルファベットでは、Holdenと表記されていた。その正体は何かと言うと、骨付き羊肉と新疆特産の黄色人参の煮込みだった。

↓霍尔顿。青梗菜が入っているのは、上海アレンジだと思う。
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長時間煮込まれて、むっちょり柔らかくなった羊肉が旨い。元々の甘さに加えて、羊の旨味も染み込んだ黄色人参がまた旨い。

すっかり食べ過ぎて、〆のラグメンまで行き着かなかった。


<2017年6月> ■店舗情報■




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2017年08月17日

食遊上海418 『家在塔啦』 - ビルの屋上のゲルで、内モンゴル料理を喰らう!

日本からの出張者を迎えて、社内の六人で会食をすることになった。気の知れた相手なので、どうせなら変わったところがいいな、と駐在員組で話し合っていたところ、いつもの後輩が提案してきたのが、徐家匯の内モンゴル料理店『家在塔啦』だ。

彼曰く、雑居ビルの屋上にいくつもゲル(パオ。モンゴルの移動式住居)が設けられていて、その中で食事をすることが出来るのだという。いいね、そのきゃぴっとした馬鹿馬鹿しさ!(←褒め言葉)。今回の趣旨にはぴったりではないか!

ということで、やって来ました、『家在塔啦』。おお、本当にビルの屋上にゲルがある(笑)。

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料理はもちろん、羊肉が中心。大都会・上海にあるエンターテイメント性重視の店なので、本場・内モンゴルのものとはボリュームも盛り付けも異なるが、羊肉の味自体はなかなかで、普通に楽しめた。まあ、ゲルの中で食卓を囲み、モンゴルの乳酒で乾杯し合っていれば、細かいことは気にならなくなる…ということもある(笑)

乳酒
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↓銘々に均等に分配する。
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↓お約束の羊肉串
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烤羊腰は、羊のマメ(腎臓)を焼いたもの。
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爆炒羊頭肉は、羊の頭部の肉を強火でジャッと炒めたもの。歯応えがいい。
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↓メインディッシュのひとつ・烤羊排は、骨付き羊肉を焼いたもの。柔らかい。
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もうひとつのメインディッシュ・手把肉。茹でた羊肉だ。
本場ではカタマリが大皿にどんと盛られるが、上海だと妙にお上品。

↓手把肉。
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↓御鍋羊湯は、羊のスープ。旨味はたっぷりだが、後味は意外にあっさり。
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なんせ草原しかない内蒙古なので、羊肉以外の料理は選択肢が乏しい。モンゴルらしい野菜料理なんてものもないので、適当に頼んだ。

↓小蘑敖頑丙擇蓮▲ノコとほうれん草の和え物。
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↓下酒菜(酒のつまみ)というそのまんまな料理名で出てきたのは、揚げたピーナツと漬物。どっちもピリ辛。
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↓干鍋花菜は、カリフラワーの炒めもの。
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↓熗炒牛心菜は、キャベツの唐辛子炒め。キャベツは地方によって呼び方が様々だが、何も牛の心臓に例えんでも(笑)
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比較的モンゴルらしいものはと言うと、涼拌莜麺。チュウゴクカラスムギという穀物で作った麺をキュウリや香菜と共に黒酢ベースのタレで和えてある。

カラスムギは、今でこそ食用として栽培されているが、元々は草原に生える雑草だそうで、内モンゴルでよく食べられているのも納得だ。柔らかく、ボソッとした食感だが、独特の風味があり、悪くない。

↓涼拌莜麺。
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呼和浩特焼麦は、羊肉のシュウマイ。内モンゴルでは焼売を焼麦と書く(売と麦は発音が同じ)。呼和浩特とはフフホトのことで、確かに昔、フフホトに行ったとき、あちこちに焼麦屋があったなあと思い出した。

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〆は、察哈尔土豆粉。じゃが芋の粉で作ったヌードルの鉄板炒めだ。もちもちのじゃが芋ヌードルは僕の大好物で、日本でも広まって欲しいもののひとつだ。

察哈尔(チャハル)とは中華民国時代の省名で、今の内モンゴル・河北省・北京市の一部にまたがっていた。何故この名が冠されているかは不明。じゃが芋の産地だったのかな。

↓察哈尔土豆粉。
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宴は大いに盛り上がり、ふらふらで解散。だが、それでも二次会に行きたがるのが一部の愚か者だ。すぐ近くのクラフトビールバー『Flamenhot』に行こうとしたら潰れていたので(→過去記事)、少し歩いて、徐家匯公園横のアイリッシュパブ『Park Tavern』へ流れた(→過去記事)。

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中国の店は、本当に移り変わりが早い。こういう風にあれこれ書き残しておいても、数年経てば役に立たなくなっちゃうんだろうなあ。

<2017年5月> ■店舗情報■




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2017年08月11日

食遊上海417 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 羊は喰えたが、牛肉麺を逃す!

夕食も、友人にいくつかの選択肢を示し、行きたい店を選んでもらった。友人が選んだのは、甘粛料理。「広東料理や四川料理も魅力的ですが、やはり日本では食べられなさそうなものに惹かれます」と、好奇心旺盛だ。

店は、先日羊の丸焼きを食べた『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』だ。

兰州酿皮。麩の副産物のでんぷんに碱(粉末かんすい)を加え、蒸して固め、麺状に切ったもの。ピリ辛胡麻ダレがクセになる旨さで、僕も連れも友人も、「腹にたまると分かっているのに、箸が止まらない」状態になった。

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定番の菠菜羊肝。ほうれん草と羊のレバーの和え物だ。この日はいつもよりレバーが硬くなってしまっていたが、羊のモツなんて日本じゃ食べられないので、友人には喜んでもらえた。

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前回頼んで気に入った涼拌山椒芽(山椒の芽の和え物)は、この日も好評。噛むと口の中に広がる山椒の香りが爽やかで、理想的なアペタイザーだ。

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メインは、手抓羊肉。茹でた羊肉のかたまりをガッツリ!「脂に全然臭みがない!むしろいい香りがする!」と友人も大興奮。そうそう、そうなのだ。旨い羊の脂は香りがいい。羊が臭いなんて言う人は美味しい羊を食べたことがない人である、と毎度書いていることを改めて書いておく。

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羊肉は、煮込み料理も頼んだ。土豆焼羊肉は、じゃが芋と羊肉の煮込み。むっちょりと柔らかくなった羊肉が旨いのは当然として、その旨味を吸い込んだじゃが芋が素晴らしく旨い。友人も、「このじゃが芋、絶対美味しいやつですよね」と目を付け、その旨さに目を輝かせていた。

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野菜補給は、蒜蓉油麦菜。当地では珍しくも何ともないが、日本では食べられない油麦菜を食べてもらおうと思った次第。「中国の野菜炒めは本当に美味しいですねえ」と、好評だった。

画竜点睛を欠いたのは、〆に頼もうと思っていた蘭州牛肉麺が麺の売り切れで食べられなかったこと。この日は閉店後に鍋の点検をするとかで、麺を少なめに仕込んでいたそうだ。それなら注文時に言ってくれ〜!

「これはまた上海に来いってことなんだと思います・・・!」
「はい、またいつでも来てください!」

翌朝は、近所にできたばかりの包子屋で、素菜包(青菜餡)、肉包(豚肉餡)、三丁包(豚肉・筍・椎茸の賽の目切り餡)をテイクアウト。生地がちゃんと美味しくて、普段使いには十分耐えそうな感じだ。

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そして、近くの市場で買ってきた楊梅(ヤマモモ)をデザートに。シュキュッとした瑞々しい食感。爽やかな香りと甘さ。今年の初物にふさわしい美味しさに、満足。地味だけど大好きな果物のひとつだ。

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更に、これも旬を迎えた荔枝(ライチ)。品種は妃子笑。かつて産地の広東に暮らした身としては鮮度を手放しでは誉められないが、友人は「要求高過ぎです」。確かに十分に旨いな。反省。

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そんなこんなで、短い日程ではあったが、友人は色々なものを胃袋に詰め込んで帰って行った。

「出張期間中のストレスが一気に晴れました!」

そう言ってもらえて、良かった。


<2017年5月> ■店舗情報■



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2017年07月07日

食遊上海404 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 宿願!十人で羊の丸焼きを喰らう!!

新たな若手駐在員の赴任を受けて、若手10名(に僕も入れてくれ)で歓迎会をすることになった。せっかくの大人数だ、それを活かした店選びをしたい。

そこでふと思いついたのが、烤全羊(羊の丸焼き)である。ネタとしては完璧だし、主賓に中国の羊肉の旨さを知ってもらうことも出来る…と理由付けしたが、実のところ、僕が食べたかっただけである。

中国歴もそこそこ長くなってきたが、なんせ友達が少ないので、これまで大勢でないと頼めない烤全羊を食べる機会は、11年前の内蒙古草原ツアーでの一度しかなかった。これだけの人数が集まり、しかも好き勝手に店を手配していい機会など、今後滅多にあるまい。これを逃してはいけない。

烤全羊は別に上海の名物ではないが、調べたところ、出している店は結構あった。価格はどこも1000〜1300元で、人数は15人くらいが理想のようだ。今回は10人しかいないけど、そこは目をつぶろう。だって、一人当たりの値段は高くてもたったの130元(約2100円)だ。大した負担ではないし、余ったら持ち帰ればいいではないか。

更に調べたところ、上海で食べられる烤全羊は、二種類に分けられるようだ。1つは、羊の頭を落として腹開き(?)にし、2本の鉄棒に足をくくりつけて焼くタイプ。もう1つは、頭は落とさずに、生きているときの姿のままオーブンで丸ごと焼き上げるタイプ。どうせ喰うなら後者の方が面白そうだよな。

上海には前者の店が多いようで、後者の店をターゲットにしたら、一気に候補が絞られた。そこで引っかかったのが、『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』だ。上海で最も本格的な蘭州牛肉麺と甘粛料理を出す店として、以前、何度か紹介したことがある(→過去記事

そうか、この店でも烤全羊を出していたんだな。これはいい、この店なら羊以外の料理も美味しいし、羊そのものも美味しく仕上げてくれるに違いない…と、会場選びは終了。すぐさま予約の電話をかけた。実のところ、前者の烤全羊を出す店は、チェーンのBBQ専門店ばかりで全然そそられなかったというのも、後者をターゲットに据えた理由だった。

さて、当日。酒は甘粛省の地ビール・黄河啤酒と、持ち込んだ白酒が数本だ。

↓黄河啤酒。
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↓白酒たち。
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ビールで喉を湿らせていると、早速、主役の烤全羊が登場した。

↓どーん!!烤全羊!!!
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うわはははは、期待通りの豪快なお姿!剥き出しになった臼歯が草食動物としてのアイデンティティを主張している。しかしまあ、これにリボンを巻いたり花をくわえさせるセンスが実に素敵だ(笑)。

「これはすごい!!」
「テンション上がりますね!!」
「頑張って食べましょう!!」

ここでテンションが下がるメンバーが一人もいなかったことは、実に喜ばしい。

↓歯軋りする羊さん。
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大騒ぎする僕らの声でこっちに振り向いた他のテーブルの中国人客も、見開いた目が釘付けになっていた。でも、その後すぐに店員を呼び寄せて、「あれ、いくらだ?」と聞くあたりはさすがとしか言いようがない。

撮影大会がひと段落すると、北京ダックと同じように、コックが羊を切り分け始めた。上手い具合に包丁で骨から肉を外し、部位ごとに盛り付けてくれる。まだ若いコックだったが、手付きは確実で、安心して作業を任せられた。

↓手慣れた解体。
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で、それぞれの皿をまとめたのが下の写真なのだが、食べていたときも今も、どれがどこの肉なのだか、さっぱり分からない(笑)。

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ただ、はっきり言えるのは、「どこの部位も旨かった」ということ。総じて柔らかくジューシーで、脂身の多い部位では羊の香りを楽しみ、肉だけの部分では肉自体の旨さを堪能した。

↓肉。
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↓肉。
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↓これも肉。
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↓またも肉。
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↓卓上が全部、肉(笑)
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「これは美味しいですね!」
「すさまじい肉の量ですが、ビールも白酒も進みますね!」
「食べても食べてもまだある、という安心感がいいです!」

メンバーのテンションも過熱気味だ。

そうそう、塩味の付いた羊肉はそのまま食べても旨いが、下の写真のような薬味を付けると、味が変わってまた箸が進む。唐辛子粉、花椒粉、クミンの粉、唐辛子粉と塩など。生の白葱や赤玉葱もいいアクセントになる。

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因みに、歯を食いしばっていた頭も飾りではなく、舌や目玉や脳みそもちゃんと出てきた

舌は歯応えがよくクセのない味で、牛肉のタン感覚で食べられた。目玉は思ったより汁気も弾力もなかったが、ムニッとしたゼラチン質という感じで悪くない。脳みそは、ややパサパサした白子というところ。オーブンで焼くという調理法は、脳みそを食べるには適していないのかもしれない。

↓目。
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↓脳みそ。
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15人で食べるのが普通の烤全羊を10人で食べようというのだから、それ以外の料理は全て野菜料理にした。

下の写真の左上から右に、小茴香拌杏仁(ウイキョウと杏のさねの和え物)、酸辣土豆絲(じゃが芋細切りの酸っぱ辛炒め)、涼拌山椒芽(山椒の芽の和え物)

中央は、荷塘月色(サヤエンドウ、木耳、山芋の炒め物)、潤肺百合(百合根の冷菜)

下段は、虎皮青椒(獅子唐の醤油炒め)、蒜蓉油麦菜(ムギレタスの大蒜炒め)、韭黄炒蛋(黄韮と卵の炒め物)、白灼芥藍(茹でカイラン)

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この戦略が大成功。僕がわずかに持ち帰った分を除いて、丸ごと一匹の羊を見事十人で食べ尽くすことが出来た。大量の野菜があったからこそ、大量の肉を消費できたのだ。注文のバランスは、やはり大事だ。

しかも、主食を食べる余裕まであった。冒頭にも書いたとおり、この店は上海で最も本格的な蘭州牛肉麺の店なので、本場同様、麺の太さや形状を8種類から選べる。さすがに全て頼む余力はなく、10人で3種をシェア。左から二細(やや細)、三棱(三角形)、大寛(極太)だ。

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「おお、太さで全然印象が変わるなあ」
「これは面白い!」

〆まで、皆のテンションは下がることがなかった。

この頃には白酒もすっかりなくなって、泥酔の満腹!月曜日だったので潔くお開きにし、丸ごと羊の宴は綺麗に幕を閉じた。数年来の宿願が適って、僕としても満足。羊の本場の西北地方で食べたらもっと旨いのかも知れんけど、十分美味しかった。

私も食べてみたい!という人は、十人集めて、GO!この店の烤全羊は、1288元(約2万円)。事前予約必須なので、ご注意あれ!


<2017年4月> ■店舗情報■

↓P.S. 持ち帰った羊は、翌日香菜と炒めて莞爆羊肉にしましたー。
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2017年05月08日

食遊上海385 『三江源牛肉面』 - 暖を求めて、西紅柿鶏蛋湯麺、牛肉燴麺など。

上海の建物は暖房の効きが悪い。半年前に引っ越したばかりのはずのオフィスも、冬は底冷えがする。普段は外で昼食を採ることはなくなった僕も、寒さが厳しい日は身体を内側から温めたくなって、外へ出かける。

朝方、僅かながらも雪が舞ったこの日は、いつもの後輩を誘って、近くの麺屋『三江源牛肉面』を訪ねた。

昼時はいつも混んでいるが、それは店側のオペレーションが悪いからで、味は別に大したことがなく、周囲に競争相手がいないこの土地だからやっていけていると思われる店だ。そんな店に行くなよと思うかもしれないが、このあたりにはそういう店しかないのだから仕方がない。

この店の看板料理は、蘭州牛肉麺。しかし、牛肉が数切れと葱と香菜がちょこっとのっただけの麺では、暖を取る目的を果たせない気がする。品書きをずらーっと見直して、西红柿鸡蛋汤面を選んだ。

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蘭州牛肉麺の店なので、麺は小麦の細麺で、スープは牛ベース。そこにトマトと玉子炒めをぶっかけただけのシンプルな麺だ。味は、見たまんま。

また、別の日は、同じ店で牛肉燴麺を頼んだ。ピラピラ平打ち麺をトマト風味のスープで煮込んだ汁麺で、つまみ菜や木耳や白菜など具がたっぷりなのがいい。

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特に旨いわけではないが、熱々のスープが胃袋に落ちると身体が火照り始め、暖をとるという目的は達することができる。

ただ、スープの化調は結構強いので、別の料理に逃げるときもある。

とある日は、孜然羊肉蓋澆麺。羊肉のクミン炒めを麺にぶっかけただけで、羊が少なく玉葱が多いのは店がケチだからだが、栄養バランス的には悪くないかもなんて考えつつ、淡々と完食。

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更に別の日は、西葫蘆炒牛肉蓋澆飯(西葫蘆と牛肉炒めのぶっかけ飯)。西葫蘆はズッキーニに似た野菜で、炒めるとトロリとした甘さが出て美味しい。このときは急に西葫蘆が食べたくなったのだ。

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こういう特に珍しくもないメニューって、旅行で中国に来たときには決して頼まなかった。その土地ならではの、そこでしか食べられないものを食べるのが、僕の旅の第一目的だからだ。

しかし、長期滞在になれば、こういうメニューを頼む余裕も出てくる。これはこれで、長期滞在ならではの利点ってやつなのかな。

<2017年2月> ■店舗情報■



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2017年05月03日

食遊上海383 『泰牛記』 - biangbiang麺の代わりにベルト麺。

日本からの出張者と、オフィスで打ち合わせ。昼飯は麺程度で良いと言うので、近くの陝西小吃店『阳松芳米皮』へ向かった。ローカル店などほとんどない今のオフィスの周りでは、そこそこマシな部類に入る店だ。(→過去記事

ところが、店内に入ると、これまでとどことなく雰囲気が違う。同時に入った中国人客たちも「あれ?」などと言っている。内装は変わっていないが、店員の服装や壁のポスターが変わった気がする。

品書きを見て、明らかな違いに気づく。陝西小吃の豊富さが売りだったのに、それが五種類くらいに減っていて、代わりに天津名物の煎餅果子なんぞが加わっている。

改めて店内を見回して、確信。内装は居抜きのままで、経営者が変わったのだ。うわー。中国ではよくあることではあるが、どうせ変わるなら良い方に変わってくれよー。前の店の漿水麺、結構好きだったのになあ。

↓新たな店名は、『泰牛記』
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そもそもこの日は出張者にbiang biang麺を食べさせようと思っていたのに、それすらなくなっていたのが残念。しかし、残った五種類の麺の中に裤带麺を発見して、これでいいやと思い直した。

ベルト麺という意味の裤带麺は、biang biang麺同様、幅広のもっちり麺だ。では、両者の違いは何かと言うと、裤带麺の方がbiang biang麺よりやや幅広い。

…それだけかって?それだけである。本当は細かな違いがあるのかもしれないが、僕の理解はそう。その幅広さの違いにしても、言わなければ気付かないレベルである。

味付けは、熱した油と唐辛子粉を和えるだけの、シンプルな「油泼」をチョイス。

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悪くはなかった。しかし、味に差がないなら、品書きが豊富だった前の店の方が良かったなあ。

これでまた、オフィス周辺のランチの選択肢が減ってしまった。


<2017年2月>



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2017年04月14日

食遊上海378 『阿羅新疆餐廳』 - 年末年始暴飲暴食の〆は、ウイグルの羊肉。

義妹の上海「最後の晩餐」は、本人の希望により、新疆料理店の羊肉料理となった。「前回北京で食べた羊肉が超おいしかったから」だそうだ。

日本ではよくクセがあると言われる羊肉だが、中国で羊肉を食べた日本人は、このようにほとんどが羊肉ファンになる。質の良い羊肉は美味しい。単純な話だ。日本での経験で羊肉をイマイチだと思っている人には、中国でもう一度食べてみることをオススメしたい。

ということで、やって来たのはお馴染み打浦橋の『阿羅新疆餐廳』。しばらく行かぬ間にメニューが刷新されていて、最初はやや気を揉んだが、頼んだ料理は相変わらず美味しかった。

個人的ヒットは、定番の孜然羊肉(羊肉のクミン炒め)。肉質もスパイスのバランスも素晴らしく、新疆ワインが大いに進んだ。

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↓新疆ワイン。1本100元程度で、お手軽。
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もちろん、羊肉串も忘れない。熱々にかじりついてむさぼる。

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新メニューの黄萝卜炒鸡蛋は、新疆特産の黄人参と卵を炒めたもの。
甘くて香りの良い黄人参と卵の相性は抜群だ。

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サラダ代わりに、老虎菜
獅子唐・キュウリ・香菜に加えて、トマトが入るのが新疆風だ。

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干鍋花菜(カリフラワーの鉄鍋炒め)は新疆料理ではないが、野菜補給で頼んだ。
砂漠の新疆は、野菜料理の種類が乏しい。

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新疆西红柿炖牛腩は、牛バラ肉のトマト煮込み。
使う油をオリーブオイルに変えたら、そのままイタリアンになれそうな一品だ。

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〆は、毎度おなじみ托克孙拌面(ラグメン)
何度食べても、よくできた完全食だなあと思う。

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義妹は翌朝帰って行き、年末年始の暴飲暴食の結果、僕の体重は国慶節のダイエット開始時点にめでたく戻ったのだった。。


<2017年1月> ■店舗情報■



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2017年03月15日

食遊上海364 『陽鬆芳米皮』 - 平日ランチの陝西小吃あれこれ。

周囲にローカル小吃店がほとんどない地域にオフィスが移転して以来、ダイエットも兼ねて、平日の昼食はほとんど家から持参した果物や菓子で済ませているのだが、たまには外で食べたくなるときがある。

それでもせめて麺やご飯よりヘルシーなものを選ぼうと、この日は陝西小吃店『阳松芳米皮』で、牛肉粉丝汤(牛肉と春雨のスープ)を頼んだ。

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牛肉数切れと葱・香菜のほか木耳と筍も入っていて、思ったより豪華。スープの化調には目をつぶるとして、卓上の小瓶から辣椒油を数滴垂らすと華やかな香りが立ち昇って、食欲を刺激する。

とある日は、黒米皮。黒米を挽いた液体を蒸し固めて細く切り、胡瓜とセロリで彩って、醤油、酢、辣椒油、大蒜のタレでまとめたもの。これはボリュームが普通の麺の半分くらいしかないところがいい。

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休肝日なんかだと、気持ちがくさくさして、思わずしっかり食べてしまうこともある。臊子干拌麺は、サイコロ状に切った五目の具にコシのあるちぢれ麺が合わせてあって、碗の底のピリ辛醤油ダレをよく和えて食べる。

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たまには暴走してしまうこともある。沾水biangbiang麺は、一反木綿のように長く幅広なむっちり釜揚げ麺を唐辛子の香り豊かな酸っぱ辛い汁につけて食べる。汁が跳ねると悲惨だが、刺激的な美味だ。

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随分物価は上がったとはいえ、これらが200〜400円程度で喰えるんだから、ありがたい話ではあるよな。

<2016年11月>



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2016年11月10日

食遊上海314 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 羊を喰らって牛肉麺で〆る接待。

日本から出張してきた取引先の方と会食。何か食べたいものはあるかと訪ねてみたところ、「本音を言うと蘭州拉面が大好きで、ローカルレストランが一番好きなのですが、会食にはふさわしくないですかね」と仰るではないか。

いえいえ、それならば打ってつけの店があります!と提案したのが、長寧路x華陽路の甘粛料理店『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』だ。蘭州拉面の本場・甘粛省の省政府が以前は直営していた店で、本場仕込みの羊肉料理を楽しめるだけでなく、宴の最後をハイレベルな蘭州拉面で〆ることができる。(過去記事

「それは最高ですね!でも、回族の店ではお酒が飲めないのでは?」
「そこはご安心ください。ビールも白酒もしっかり揃っています!」
「素晴らしい!」

ということで、僕としては過去最多人数となる4名で訪問。

まず、多勢の利を活かして頼んだのは、羊の首を丸ごと茹でた精品羊脖子!断面がはっきり分かる見た目に引き気味だったメンバーもいたが、いざ口にすれば、柔らかい肉と甘い脂に感動。気付けば皿は空になっていた。

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菠菜羊肉は、茹でたほうれん草と羊のレバーの和え物。「その発想はなかった」と取引先の方は驚いていたが、まったりとしたレバーとほうれん草の甘味の相性が良いことを知り、「なるほど」と舌鼓を打っていた。

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兰州酿皮。麩の副産物のでんぷんに碱(粉末かんすい)を加え、蒸して固め、麺状に切ったもの。

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炝拌枸杞叶は、クコの葉の辛味炒め。クセのあるクコの葉それ自体は旨かったが、化調が強かったのが残念。この日は、冷菜に「不要放味精(化調を入れるな)」の呪文が効かなかった。

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小茴香拌杏仁は、フェンネルの葉と杏仁の和え物。これまた呪文が効かず、微妙な仕上がりに。

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手撕鲜羊肚。茹でた羊のセンマイ。同上。

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土豆烧羊排。羊のスペアリブとジャガイモの煮込み。これはうまうま。

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招牌羊杂。羊のモツの炒め物。うまうま。
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荷塘月色。箸休めの野菜。キクラゲ、山芋、サヤインゲンの炒め物。

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〆は、皆、思い思いの太さの蘭州牛肉麺。僕は、「三棱」を指定。やや幅広の平打ち麺だ。

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「美味しかったです!ですが、少々、食べ過ぎました(笑)」
「いえ、色々頼めると思って、私も少々頼み過ぎました(笑)」

はち切れそうなお腹を抱えて、取引先の方を見送った僕だった。


<2016年7月> ■店舗情報■



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2016年10月24日

食遊上海308 『阿羅新疆餐廰』 - 二十年来の友人を迎え、羊の肉とモツとクラフトビール!

中学二年からの友人がひとりで上海へ遊びに来た。
中華圏にも詳しい友人なので、食事に関するリクエストは明確だ。

「とりあえず、新疆料理!羊が食べたい!」

好的!ということで、打浦橋路地下鉄駅前の『阿羅新疆餐廰』へ。
まずは水のごとき薄さの烏蘇啤酒(ウースービール)で乾杯し、定番の羊肉串をかじる。

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せっかく中国まで来てくれたのだから、羊の肉だけでなく、モツも食べてもらうとしよう。

全拼羊は、茹でた羊の肉、心臓、胃袋、肝、肺の前菜だ。
生唐辛子・大蒜・香菜などの薬味が爽やかで、一気に食欲が高まる。

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キレはあるけどコクがない新疆啤酒(黒ビール)に変えて、更に食べる。

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爆炒羊雑は、羊モツの辛味炒め。
胃袋、肝、肺など各種モツと玉葱、ピーマンを干し唐辛子と炒めてある。
しっかりした味わいの羊モツにピリッとした辛味がよく合い、実にビールを呼ぶ味になる。

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紅焼羊尾は、むっちょりと煮込まれた羊のしっぽ。
ゼラチン質と肉がいい具合に混じっていて、一本で二度美味しい。
その旨味が野菜たちが何気に旨くて、特に大根は陰の主役感がただよっていた。

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箸休めは、定番の老虎菜
北京の老虎菜と違って、トマトが入るのが新疆風。

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〆は、たった二人なのに、主食を二皿。
新疆拌麺(ラグマン)丁丁炒麺(新疆ショートパスタ)だ。
「仮に腹がはち切れても、どっちも食べたい!」という気持ち、よく分かるぜ。

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すっかり満腹だが、酒は別腹。
二次会は、復興西路の『Boxing Cat』で上海のクラフトビールをご堪能頂く。

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更に、せっかくだからと三次会はその隣の『DAGA』で中国各地のクラフトビールをお試し頂いた。

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埼玉の片田舎でお互い悶々と中学生をやってた頃は、二十数年後、異国の地で酒を酌み交わすようになるとは想像もしなかったな。最後の方はほとんど記憶がないが、それも当然。

朋友自远方来不亦乐乎,不能不喝!


<2016年6月>



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2016年10月10日

★新疆料理・陝西料理・甘粛料理・内蒙古料理 ずらっと一覧!

だいぶ記事が増えてきたので、カテゴリ別に一覧を作ってみました。(2017年6月分まで)
カテゴリ別に下に行くほど古い記事になります。

■ひとりでも大丈夫!■ 小吃(軽食)メインの気軽な食事です。

<新疆料理>
食遊上海279 『穆斯林餐廳』 - 最後の新規開拓は、プチムスリム街のラグメンで。
食遊上海251 『麦迪娜餐廳』 - ウイグル族だらけの新疆料理店で、羊肉串と拌面。
食遊上海175 『穆斯林豫香斎』 - お手軽ムスリム街で二節子を知る。
食遊上海156 - ウイグル版ショートパスタ・丁丁炒麺で白酒の宴に備える。
食遊上海110 『清香園牛肉麺』 - 「辛いもの以外」を条件に、土豆牛肉盖澆麺。
食遊上海45 『蘭州第一牛肉麺』 - 異色の平打ち新疆拌麺。

<陝西料理>
食遊上海383 『泰牛記』 - biangbiang麺の代わりにベルト麺。
食遊上海364 『陽鬆芳米皮』 - 平日ランチの陝西小吃あれこれ。
食遊上海297 『陽鬆芳米皮』 - 芹菜の発酵汁がそのままスープに!陝西省の漿水麺。
食遊上海262『舌尖上的中国』 - 酸辣粉で撃沈し、涼皮と肉挟饃で復活。
食遊上海244 『舌尖上的中国』 - 二日酔いに何故か肉挟饃とbiangbiang麺のヘビーコンボ。
食遊上海174 『秦漢老碗』 - 冬到来。羊肉湯麺で暖をとる。
食遊上海154 『舌尖上的中国』 - 全套菠菜面とまさかの真っ白biang biang面。
食遊上海120 『舌尖上的中国』 - 意外にも新顔。匯通麺はまだ十七歳。
食遊上海96 『舌尖上的中国』 - 今度は陝西名物・グングン伸ばす棍棍麺。
食遊上海79 『秦漢老碗』 - 西紅柿炒蛋燴麻食は回族の耳たぶパスタ。
食遊上海54 『舌尖上的中国』 - 陝西生まれの激辛つけ麺。
食遊上海49 『西安美食城』 - 減肥4号始動!初出動は、羊肉泡馍。
食遊上海10 『舌尖上的中国』 - 早速の岐山臊子麺から、ザリガニの宴、決定。
食遊上海4 『舌尖上的中国』 - 懐かしのbiang biang(びゃんびゃん)麺を頬張る。

<甘粛料理>
食遊上海385 『三江源牛肉面』 - 暖を求めて、西紅柿鶏蛋湯麺、牛肉燴麺など。
食遊上海241 『蘭州牛肉面』 - 薄雪の寒さに震えて、 牛肉燴麺の温かさにすがる。
食遊上海118 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 麺は八種類!今度は二細と大寛。
食遊上海72 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 八種類の麺が選べる蘭州牛肉麺(毛細)。
食遊上海8 - 名もなき店で、シンプルで癖になる蘭州牛肉麺をつるり。


■たっぷり食べよう!■ 2人以上でガッツリたっぷり!様々な料理が登場します。

<新疆料理>
食遊上海450 『維吾爾餐廳』 - 新たなローカルウイグルレストランを発見。
食遊上海444 『麦迪娜餐廳』 - 暑気払いに羊肉とビール!泥沼のひとり三次会。
食遊上海424 『麦迪娜餐廳』 - 新たな羊料理、ウイグル料理・霍爾頓(Holden)。
食遊上海378 『阿羅新疆餐廳』 - 年末年始暴飲暴食の〆は、ウイグルの羊肉。
食遊上海308 『阿羅新疆餐廰』 - 二十年来の友人を迎え、羊の肉とモツとクラフトビール!
食遊上海300 『納瓦新疆美食』 - ガッツリ肉!と頼まれて、羊肉の盛り合わせにがっつく。
食遊上海298 『阿凡提大飯店』 - 駐滬弁第三弾!新疆ウイグル料理を五人で攻める!
食遊上海258 『麦迪娜餐廳』 - 夜に再訪!ボリューム満点の羊肉串と牛モツや羊の足。
食遊上海238 『阿羅新疆餐廰』 - 超あっさりの黄人参スープ!羊肉薄餅や丁丁炒麵も美味!
食遊上海215 『阿羅新疆餐廰』 - さらば、ひつじ年!四人で羊肉をがっつり喰らう。
食遊上海185 『阿羅新疆餐廰』 - 羊と牛の競演!ミルク味の不思議な青菜にびっくり。
食遊上海130 『阿羅新疆餐廰』 - 新疆料理で満腹。大盤鶏と手抓飯!
食遊上海27 『阿羅新疆餐廰』 - 羊を喰らえ!念願の新疆料理をむさぼる!

<甘粛料理>
食遊上海417 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 羊は喰えたが、牛肉麺を逃す!
食遊上海404 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 宿願!十人で羊の丸焼きを喰らう!!
食遊上海314 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 羊を喰らって牛肉麺で〆る接待。
食遊上海285 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 新婚さんをお迎えし、「羊尽くし!」のご要望にお応え。
食遊上海268 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 多彩な羊料理と牛肉麵に同行者もご満悦!
食遊上海148 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 株価上昇中!マトンのとろとろ煮込みに満足!
食遊上海121 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - シンプルな炒め物料理がイケる!
食遊上海73 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - ガックリ!援軍なしの羊肉地獄!

<内蒙古料理>
食遊上海418 『家在塔啦』 - ビルの屋上のゲルで、内モンゴル料理を喰らう!
食遊上海14 『西貝莜面村』 - 羊肉への思い高まり、暴走。



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食遊上海300 『納瓦新疆美食』 - ガッツリ肉!と頼まれて、羊肉の盛り合わせにがっつく。

日本からの出張者を迎えて、食事。
小柄な女性なのに、食事のリクエストを聞くと「ガッツリ肉が食べたいです」と言われて驚いた。
更に羊肉にも大いに興味ありと言うので、虹橋路駅前の新淮海坊にある『纳瓦新疆美食』を訪ねてみた。

新疆をイメージした、凝った内装。
大衆点評では、「上海で最も内装にこだわった新疆料理店」というコメントも見かけた。
そういうものに興味がない僕はすっかり店内の写真を撮り忘れたが、出張者の受けは上々。
選択は当たったようだ。

まずは、传统铜签烤羊肉串(1本8元)。
銅の串で焼いていることを強調しているが、それに何の意味があるのかはよく分からない。

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メインは、羊の腿肉とあばら肉を盛り合わせた羊腿羊排拼盘(88元)。
二人でこの量を平らげたので、出張者にも十分ご満足頂けた様子。

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更に肉をもう一品、牛ばら肉をトマトで煮込んだ西域番茄炖牛腩(58元)。
柔らかく煮込まれた牛肉が美味しい。「イタリアンみたいですね」とは、出張者の言。
実は出張者が羊を食べられなかったときの保険として頼んだものだが、全くの杞憂だったな。

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肉のお供は、新疆下酒菜。直訳すると、「新疆のおつまみ」。
その正体はひよこまめとパプリカのサラダで、意外にもヘルシーなおつまみである。

ビールは、新疆の地ビール・烏蘇(ウースー)ビール
水のごとき味の薄さを名前で表現していることで定評がある。

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更に、新疆酸奶(自家製ヨーグルト)を挟んで、新疆拌麺(ラグマン)。

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すっかり満腹。
料理は少々割高な気がするが、お目当ての肉は美味しかったので良しとしよう。
この日の目的はきちんと果たせた。


<2016年6月>



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2016年10月05日

食遊上海298 『阿凡提大飯店』 - 駐滬弁第三弾!新疆ウイグル料理を五人で攻める!

五日間の一時帰国休暇を終え、家族を日本に残して、ひと足早く上海へ帰還。となれば、夜は後輩たちを誘ってドンチャン騒ぎだぜ!ということで、五人で新疆料理を食べに行くことにした。

店は、曲陽路の『阿凡提大飯店』。そんな辺鄙なところまでやって来たのには訳があり、何を隠そう、ここは新疆ウイグル族自治区の駐滬弁(在上海事務所)に併設されているレストランなのだ。タクシーを降りるなり広がるウイグルワールド。歩いている人もそうだし、あたりに漂っている香りもスパイシーだ。

「これは期待できそうですね!」
「羊気分が高まってきました!」

後輩たちのテンションも高まる。

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さて、料理。初手は、からめ手から。ラクダジャーキー・新疆駱駝肉だ。繊維の強い肉質に甘い脂。市販のビーフジャーキーにありがちなケミカルな味付けは皆無で、家に常備したい美味だった。

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↓もちろん、お馴染みの羊肉串もしっかり頼む。間違いない味。
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↓野菜は、これもお馴染み・老虎菜で補給。
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喀什凉粉は、カシュガル風涼粉。涼粉の原料は、緑豆の粉、豌豆の粉、米など様々だが、カシュガル風涼粉の原料は何なんだろう。白さがまぶしい。そして、たっぷりの千切り胡瓜と、黒酢・辣椒油・大蒜のタレの組み合わせが爽やかだ。

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松仁葡萄は、新疆名物・干し葡萄と松の実の炒め物・・・のはずだが、何故か人参・胡瓜と炒めてあった。これは正直微妙。炒めずに干し葡萄単体で喰った方が旨いな、と身も蓋もないことを思ってしまった。

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風味羊腰は、羊のマメ(腎臓)とパプリカ、玉葱の炒め物。僅かながら臭いが気になった。
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そうそう、この手の店ではお約束の、ウイグル人女性によるダンスパフォーマンスもあった。ただ、これは大音量の音楽で会話が遮られるので、正直、邪魔。後半は「また音楽始まったよ!」「もういいよ!」という反応になってしまった(笑)

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しかし、メインの料理はしっかり決めてくれた。40分ほどかけて供された烤羊腿は、羊の腿肉を炙ってぶった切った豪快な料理だ。肉塊と呼ぶにふさわしいその見た目に、一同のテンションは一気に上がった。

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たっぷり待った甲斐のある仕上がり。肉は香ばしく柔らかくて味が濃く、脂の甘さと羊ならではの風味が最高。羊肉串では味わえない味だ。これにはビールだ!ビールを持てい!

そのビールは、もちろん新疆ビールだ。普通のと精品(プレミアム)と黒啤(黒ビール)の三種類あったが、どれを頼んでもどっちにしろ薄い典型的水ビールなので、量で勝負。テーブル上には次々と空き瓶が並んでいった。

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〆はお約束のラグマン(新疆拌麺)・・・にするつもりだったのだが、巨大な烤羊腿で皆の胃袋は占有されてしまい、烤包子(新疆風サモサ)でお茶を濁した。

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とはいえ、これもなかなかの美味で、最初は「これでも入りません。おなか一杯」などと言っていた後輩のひとりも、気付けばペロリと自分の分を平らげていた。

「いやあ、うまかったっすねー!」
「食べた食べた!」
「美味しかったー!」

腹をさすりながら、店を後にした僕ら。

総じて、なかなか良かった。上海で食べられる新疆料理としては、良い線を行っていると思う。巷の小奇麗な新疆料理店にはない、珍しい料理があるところも好印象。旅行者がわざわざ時間をかけて行くほどのことはない気もするが、僕らは大いに楽しめた。

当然、このまま解散するわけもなく、二次会の会場へ意気揚々と移動したのだった。


<2016年6月>



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2016年09月30日

食遊上海297 『陽鬆芳米皮』 - 芹菜の発酵汁がそのままスープに!陝西省の漿水麺。

今日のランチは、いつもの後輩と会社の近くにある『阳松芳米皮』で。
陝西省の麺を色々揃えている店だ。

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◆◆◆「食遊上海の方針」◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・下調べはほどほどに。遠い店より近い店(最初から張り切り過ぎると疲れる)
・上海・江南系の店だけにはこだわらない。(気の赴くままにたべたいものを)
・なるべく大規模チェーンは避ける。(文句しか出てこなさそうなので)
・一応、「不要放味精、鶏精(化学調味料も鶏がらスープの素も入れるな)」は言うけれど、
 結果にはこだわらないようにする。(頑張る)
・オススメできる店かどうかは気にしない。(とりあえず食生活を記録に残すつもりで書く)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 

何か食べたことがないものを、と品書きを眺め、漿水麺を選んだ。

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見た感じ、とてもシンプルな麺だ。
透明なスープに、へげへげの手工麺
具は、芹菜(中国セロリ)の漬物を刻んだものらしきと小口切りの葱だけだ。

しかし、尋常ならざるのはその香り。
碗からものすごく酸っぱそうな匂いが立ち昇ってくるのだ。
いつもの後輩も、隣に座っていた中国人も、何事かと思ってこちらを見つめてきたくらい。

スープをすすると、おお、実際とても酸っぱい。
しかし、これは酢の酸っぱさではなく、発酵の酸っぱさだ。
その証拠に、スープからは発酵物特有の旨味も感じられる。

肉や魚系のダシはゼロだが、なかなか豊かな味わいだ。
最初は驚いた酸味も、慣れるとむしろ爽やかに感じられる。
へげへげ麺に芹菜(中国セロリ)をからめながら食べると、なかなか美味しい。

作り方を調べてみたところ、実に面白かった。
まず、湯がいた芹菜(中国セロリ)を甕に入れ、麺の茹で汁(!)を注いで密封する。
数日から一週間置くと発酵が進み、茹で汁の小麦粉が沈殿して、水が澄んでくる。
これがすなわち、漿水

で、発酵した芹菜と漿水を中華鍋で熱し、塩少々で調味すれば、具とスープの完成。
麺を茹でて碗に盛り、上から中華鍋の中身を注げば、漿水麺の出来上がり、というわけだ。

麺の茹で汁で漬物を作ろうと思うとは。さすが麺喰い文化の陝西省。
今日食べたやつはじんわり辛さが効いていたから、発酵させるときか、
或いは、鍋で温めるときに唐辛子を入れてあったのかもしれない。

ともあれ、発酵とはやはり奥深いものだなあ。
僕も今度、作ってみようかな。


<2016年6月>



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2016年09月09日

食遊上海285 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 新婚さんをお迎えし、「羊尽くし!」。

出張の同行者(二代目)が、GW連休にプライベートで上海へやってきた。しかも、新婚の旦那さんを連れて。そんなラブラブ(死語)なシチュエーションなのに、一緒に食事をしましょうと誘ってくれるのは、先輩として光栄で嬉しいことだ。

しかし、相手の目的が僕ではなく羊であることも、また分かっている。「あの店で山ほどの羊が食べたいです」とのご要望を受けて向かったのは、長寧路x华阳路の甘粛料理店『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』。数ヶ月前の上海出張のときに、同行者を連れて行った店だ。どうやら大層気に入ったらしい。

<前回の訪問>
食遊上海68 『敦煌楼蘭州清真牛肉拉麺』 - 多彩な羊料理と牛肉麵に同行者もご満悦!

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しかも、あのとき同行者は大量の羊料理を日本までテイクアウトして帰ったのだが、それを食べた旦那さんも羊の美味に魅入られたそうで、二人揃ってこの店で羊を食べるのを楽しみにしていたと言う。・・・変わった夫婦もあったものだ(←自分たちのことは棚に上げる)。「何でも食べますので!」と一任されたので、お望みの羊を中心に注文を組み立てた。

まずは、羊以外の前菜。甘粛省の省会・蘭州の名物、兰州酿皮だ。原料は小麦粉。麩を作る際に流出するでんぷんに碱(粉末かんすい)を加え、蒸して固め、麺状に切ったもの(ややこしい。笑)。黄色がかった仕上がりはかんすいによるもので、食感はむっちりぷつっとしている。

常温で供され、タレをよくからめて食べる。タレは唐辛子粉、芝麻酱(練り胡麻)、酢、大蒜、芥子などを合わせたもので、とても香りがよく、コクがあり、辛過ぎない辛さが食欲を刺激する。

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もうひとつは、色鮮やかな炝拌胡萝卜丝。細切り人参の辛味和えだ。柔らかな辛さが人参の甘みを引き立てていて、これまた良い前菜だ。

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主役の羊は、まずモツから。羊のセンマイ(第三胃)を茹でて油と和えた手撕鲜羊肚。前回も頼んだ一品だが、まず日本では食べられないものなので、旦那さんに食べてもらいたかった。「これは美味しいです!ビールに合いますね」との反応を得て、ホッ。

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そうそう、そのビールは甘粛省の黄河啤酒だ。いわゆる水ビールだが、ま、地ビールということで。

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次なる羊は、シンプルにその魅力を味わってもらおうという狙いで、手抓羊肉。茹でた羊肉のカタマリを、辣椒粉と塩だけで食べる。「これはいいですね!」「最高です!」と、同行者夫妻のテンションもぐんぐん上がっているようだ。

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追い討ちの鉄鍋羊肉は、羊のあばら肉を唐辛子とトマトベースのスープで鍋仕立てにしたものだ。煮込んだ羊肉の旨さもまたひとしお。柔らかくて、脂まで旨い。

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更に、再びモツに戻って鉄板羊腰。羊のマメ(腎臓)のピリ辛鉄板炒めで、「羊のマメは食べたことないです!」と同行者が食べたがった一品だ。下手な店で頼むとアンモニアの臭いが気になる部位だが、この店ではもちろん心配ない。ムニッとコリッの間くらいの食感で、力強い味わいが魅力だ。

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「私はそろそろ主食が食べたいです!このために朝から食事を控えてたんです!」

酒を飲まず、主食大好きの同行者が声を上げた。彼女の目的は決まっていて、店名にもなっている蘭州牛肉麺だ。前回食べて感動したそうで、8種類から選べる太さを何にするか、ぶつぶつ言っている。好きにしてくれ(笑)。

同行者が蘭州牛肉麺をすする間(結局、中太で断面が菱形の三菱を選んでいた)、僕と旦那さんはビールを追加して上掲の羊肉料理をつまんだ。かなり腹も膨れたので主食は控えるつもりだったのだが、同行者があんまりにも旨そうに麺を喰うものだから、段々食べたくなってきてしまった(笑)。

「せっかくだから食べましょうか」と、旦那さんは二細(スタンダードな細麺)、僕は三細(中太麺)をチョイス。するとなんと驚いたことに、同行者が言うではないか。

「私はもう一杯食べます!!」

マジか。久々にひと様の食い物にかける執念に感動したぜ。

↓これは僕の蘭州牛肉麺。
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↓麺の太さは、三細。
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その後、同行者は本当にお代わりの一杯を平らげ(しかも太麺の)、「もうおなか一杯です・・・」とつぶやいた。当たり前だ。

麺は一杯だけとはいえ、その代わりに大量のビールを流し込んだ僕も、すっかり満腹。同行者夫妻と別れて帰宅したあとは、いつの間にか居間のソファーベッドで眠り込んでしまった。


<2016年5月>



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