→盧湾区

2018年06月15日

食遊上海497『味香斎』 - 上海で最も有名な麻醤麺店で出会った最も尊敬する上海人!

労働節を前にした、土曜日の代理出勤日。誰しもやる気など出ない。後輩たちと少し遠くまでランチ遠征へ出かけることにした。

店は、後輩のひとりから少し前から行ってみたいとリクエストを受けていた『味香斎』。恐らく上海で最も有名な麻醤麺を看板料理とする老舗小吃店だ(→前回記事)。

後輩たちにも釘を刺したのだが、ただ、「恐らく最も有名」ではあっても「最も美味しい」かどうかは議論が分かれるところだ。前回訪問時の感想通り、「ぶっちゃけジャンキーな味ではあるが、一食の価値はあるかも」という感想を伝えた上で、訪問した。

昼時の店内は、立錐の余地もないほどの大混雑だった。僕も後輩も、麻醤麺と小牛湯(カレー風味の牛肉スープ)をセットで頼んだ。

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二回目なので感想は簡略化するが、胡麻とピーナツを合わせたまったりピリ辛ダレは、やはり濃厚過ぎるほどに濃厚。正直、食後に喉は乾くし、頻繁に食べたいものではないのだが、ジャンキーな魅力はある。後輩たちにとっては、店の雰囲気も味も満足ゆくものだったようだ。

ただ、この日はこの店で素晴らしい出会いがあった。それは、アウトドア席で相席した上海人男性である。

なんと彼は席に座るなり、背中のリュックから自前の白酒(二鍋頭の大瓶)とガラスの酒壺と酒杯を取り出して、おもむろに飲み始めたのである。あまりにも自然な動きと一杯を干したときの嬉しそうな笑顔に、僕は思わず見とれた。

見た目と服装は若々しかったが、聞けば既にリタイアした年齢で、毎日お気に入りの小吃店を渡り歩いては、マイ白酒セットで昼から一杯やっているらしい。なんとまあ、羨ましく素晴らしい生活。というか、あなた、本当に上海人なんですか!?と思わず聞いてしまった。

というのも、マイ白酒セットを持ち歩く人は、中国北方であればそれほど珍しい存在ではない。それを基本的に酒を飲まないはずの上海人がやっているというところに、僕の驚きがあったのだ。

彼が頼んだのは麻醤麺、燜蹄(豚モモ肉の煮込み)、小牛湯(カレー牛肉スープ)の三点セット。燜蹄で白酒をひとしきりやった後、麺をかっ喰らうのだそうだ。「若いころは麻醤麺を二杯頼んだが、今は一杯」と言うが、今なお我々より余程健啖家である。なんせ燜蹄はご覧の大きさだ。

↓巨大な燜蹄(豚モモ肉の煮込み)。
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飲むときも食べるときも話すときも、終始愉快そうなのがいい。なんと魅力的な人だろう。もし僕が今まで出会った上海人の中で「尊敬する上海人ランキング」を作るなら、ぶっちぎりでトップ確定だ。尚、二位以下は今のところ空位である。

その上海人男性とは固く握手をして別れたが、彼の酒を受ける杯を持っていなかった自分を僕は恥じた。身過ぎ世過ぎの仕事をしている今はまだ、白酒を日々持ち歩くのは現実的ではないとして、今後はせめてマイ酒杯を鞄に入れておくことにしよう。そう思った。

「いやあ、良い出会いでしたね!」「遠出した甲斐がありましたね!」と、何故か後輩たちまで興奮していた。全くの無意味だと思っていた土曜出勤が、こんな出会いをもたらしてくれた。正に人間万事塞翁が馬である。

ことほど左様に素晴らしい人だったのだが、彼を日本に置き換えると、「酒を出していないラーメン屋に勝手に一升瓶と酒器を持ち込んで飲み始めるおっさん」であって、そういう存在が店側に許容される中国のゆるさもいいなと思う。


<2018年4月> ■店舗情報■



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2018年06月11日

食遊上海496『舅家』- 旬の崇明島料理で、後輩のサシ送別会!

後輩の一人が近々帰任することになり、サシで飲むことになった。

彼のリクエストは、「上海らしい野菜料理が食べたい」

それを受けて思い出したのが、先日開拓した崇明島料理店『舅家崇明原生态食府(制造局路店)』(→前回記事)だ。毎日崇明島から直送される旬の野菜や魚が売りの店なので、今回の趣旨にはぴったりと言えよう。ローカルな雰囲気も、中国を去る者にとっては、今後懐かしく思い出すことになるもののひとつに違いない。

結論から言えば、狙いは当たった。旬の野菜料理がしっかり食べられたし、川魚も美味しかった。ざざっと料理を紹介しよう。

涼菜は涼拌金瓜絲。崇明金瓜というカボチャの一種を葱油で和えたものだが、調べてみたところ、これは千切りしたわけではなく、繊維が自然と細い糸状になっているのだそうだ。ネットのレシピでは、「崇明金瓜を半分に切って茹でてから、糸状の中身を箸やフォークで掻き出す」と書いてある。

日本で金糸瓜(きんしうり)、そうめんカボチャ、糸カボチャと呼ばれているのと同じもののようだ。市場で見つけたら、買ってみよう。

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蚕豆咸菜筍絲肉絲は、空豆と青菜漬物と筍・豚肉の細切りの炒め煮だ。レンゲでガバッとすくってモフッと頬張ると…う、旨い!炒飯と同じような勢いで空豆を食べてしまった。空豆好きは悶絶必至の逸品!

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韭菜螺絲は、小さな巻貝の剥き身とニラの炒め物。青々しい旬のニラはシャキッとして香り高く、力強い味わい。これにコリッとした貝が実によく合う。中国で殻付きの貝を食べると砂抜きが甘いことが多いが、剥き身なら安心。一つ一つ身を取り出してくれた厨房の下っ端に感謝しつつ味わう。

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香椿炒鶏蛋は、独特の香りが魅力のチャンチュンと卵の炒め物。上海では鮮度の良い香椿は入手しづらく、店でもあまり見かけないので、思わず注文!初挑戦の後輩は「酒飲みにはたまらん臭さですね!」と大興奮。ふふ、分かってるじゃないの。期待通りの臭旨で、僕も大満足!

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紅焼朱魚は、長江で揚がったボラの醤油煮込みだ。如何にも上海料理らしい真っ茶色な仕上がりであるが、意外にも甘さ控えめの上品な味付けで、しっとりとして柔らかな身には香りはあれど臭いはなく、なかなかの美味。こういう魚料理を美味しく食べさせてくれるところは、この店の評価すべき点だ。

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因みに、朱魚がボラだというのは、Twitterで中国人の方から教わった。普通話(標準語)だと「鯔魚(Ziyu=ボラ)」と「朱魚(Zhuyu)」は発音が違うのだが、上海話だと「鯔」と「朱」の発音は同じ「Zi」になるのだそうだ。このように、中国では難しい字を同じ発音の簡単な字で書きかえることがよくある。

そういえば、注文時、冷蔵ショーケースに入っていた魚を指差して店員に名前を聞いた際、店員は「Ziyu、Ziyu」と言っていたような気がする。その後、伝票に「朱魚」と書いてあるのを見て僕は、「正しくはZhuyuじゃん!君たちやっぱりZhの発音は苦手なのね」などと勝手に思っていたのだが、今思えば彼は、普通話で正しく「鯔魚(Ziyu)」と教えてくれていたのである。ゴメン。

↓綺麗に食べました。
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二次会は、いつもの『Jacky's beernest』。この日も満席御礼だった。

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ただ、隣の上海人グループ五人は、各自ビール一杯を一時間はかけてダラダラ飲んでいた。十席程度しかない店でこういう客が多くなると、店としては一杯あたりの値段を上げざるを得ないよなあ…。同じ時間で三、四杯を飲む我々は割りを喰う格好になるので、累進課税ならぬ累進割引を導入して欲しいな(笑)

三次会は、上海版「深夜食堂」のひとつ『紅燈籠餛飩』(→過去記事)へ。饂飩と書かれた赤提灯が看板代わりで、深夜だけ営業する汁ワンタン専門店だ。

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あくまで雰囲気重視であって味重視の店ではないので、その旨をしっかり説明してから訪問したところ、後輩の感想は「むちゃむちゃ期待を持たせるのに、味は本当にフツーですね」。うん、だからそう言ったろ?

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二回目の僕の感想は、前回より酔いが浅かったせいか、一層化調が強く感じられた(泣)。調理台に碗に入った化調があるのを見つけたので、入れないでと頼んだところまではよかったんだけど、そもそも餡にたっぷり入っていたというオチ。汁にも入るのを防げただけマシと自分をなぐさめた。

まあ、三次会で満足することは想定していなかったので(ネタとして連れて行っただけ)、四次会は旧フランス租界武康路のカフェバーへ(店名失念)。酔った勢いで、白酒カクテルなんてものを頼んでしまった。江小白という重慶の安酒にカンパリとグレナデンシロップという凄い組み合わせで、今朝ひどく頭が重かったのは絶対これのせいだ。

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しかし、最近、飲める後輩がどんどん帰任してしまって、さみしい。というか、今後の宴会ライフが危ぶまれる。新星の登場に期待するしかないなあ。。


<2018年4月> ■店舗情報■



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2018年05月21日

食遊上海488『舅家』 - 久々の当たり!崇明島の幸が楽しめるローカル上海料理店!

日本に一時帰国していた西双版納在住のふじもとさんが、上海へやってきた。当然、「さあ、一杯やりましょう」ということになるのだが、店選びには頭を抱えた。このところそんなに積極的に新規開拓をしていないので、ふじもとさんにオススメできるほどの店が全然思い付かなかったのだ。

すると、ふじもとさんが「それこそ新規開拓に付き合いますよ」とおっしゃってくださった。それはそれで「変な店に当たったらどうしよう」というプレッシャーがあるのだが、まあ、人間、進取の気鋭を忘れてはいけない。頑張って、それっぽい店を探してみよう。

ということで、僕がこの日のターゲットに据えたのは、駅近くの崇明島料理店『舅家崇明原生态食府(制造局路店)』だ。

崇明島は、長江の河口に位置する中州のような島で、行政区分としては上海市に属する。島の周囲を取り囲む長江の幸はもちろん、山羊の名産地としても知られているほか、最近は有機農業にも力を入れていて、上海市中心部への食糧供給基地的な存在になっている。

そういう島の料理を売りにする店であれば、ただの上海料理店へ行くより面白いのではないか。そう考えたのが、選択の決め手だ。

八人以上でないと予約は受け付けないと言う強気の方針を電話で聞かされた僕は、定時に会社を出て、足早に店へ向かった。パッと見、そこらにいくらでもありそうなローカルチェーンレストランといった感じの外観だったが、ふじもとさんと待ち合わせた18:30の段階でほぼ満席だった。

↓『舅家崇明原生态食府(制造局路店)』。
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周りから聞こえるのは上海話ばかりで、しかも、遠くからSNSか何かを見て来たといった感じではなく、普通に近隣の地元民が集っているように見えた。今どき室内喫煙を許している点は頂けないが(違法だし)、うむ、雰囲気は悪くない。

この店はメニューの冊子がなく、入り口横に掲げられたホワイトボードを見て注文する方式だ。ホワイトボードには小さく几帳面な字でびっしりと料理名が書かれていた。どれどれと目を遣ると、崇明島の名物料理あり、旬の野菜料理あり、上海らしい定番料理ありで、なかなかそそられる構成だ。

↓この日の品書き。
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「これはなかなかいいんじゃないですか!」
「味はまだわかりませんが、ここまでは良い感じですね!」

ふじもとさんと僕はそう言い合った。

ホワイトボードの下には冷蔵ショーケースが置かれていて、中には崇明島直送という触れ込みの魚介類が並んでいた。

「この魚、どれも悪くないですね。おいしそうじゃないですか」
「本当だ、ちゃんと食欲が湧いてくる鮮度ですね」

テンションが上がってきた我々は、ホワイトボードの前でああでもないこうでもないと話し合い、注文を固めた。もちろん、店員に「不要放味精和鶏精」の呪文を唱えるのは忘れなかった。

酒は何があるのかと店員に訪ねたところ、ビールや紹興酒のほか、崇明島の米酒を量り売りしているというので、それをもらった。ひとくちに米酒と言っても、中国には蒸留酒と醸造酒の二種類あるが、これは後者。控えめな甘味と酸味が残った造りで、恐らくアルコール度は5度前後だろうか。「馬鹿でも作れる単純な酒ですね」とふじもとさんは酷いことを言ったが、まあ、ガブガブ飲む分には悪くない。

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まずは、冷菜が並んだ。冷菜はホワイトボードに書かれておらず、店の奥のカウンターに並んでいる見本を見て頼む方式だ。

↓猪頭肉。豚の頭の肉を茹でたやつを醤油ダレで食べる。見たまんまの味。酒のつまみ。
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↓草頭干。ウマゴヤシの塩漬け干しを醤油や砂糖で炒め煮にしてある。
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作り置きの冷菜には例の呪文が効かないので、よくある濃い味付けだった。やはりこれが上海のローカル店の限界なのか。果たして熱菜はどうか。

不安と期待が入り混じった気持ちは、良い意味で裏切られた。次の写真をご覧あれ。見た目的には全く冴えない、如何にも上海料理って感じの茶色に仕上がった紅焼魚(魚の醤油煮込み)が、とても美味しかったのだ。意外過ぎることに、甘さを控えたあっさり味で、魚自体もふっくらとして臭みがなかった。

↓紅焼魚。
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「おお、これはいいですね」
「ちゃんと美味しいですものね」

魚の名前を忘れてしまったのが、残念。

そのほかの料理も、なかなかの出来栄えだった。

↓崇明河蚌豆腐。イシガイという淡水の二枚貝と豆腐の煮込み。これまた意外なあっさり味。
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↓剁椒臭豆腐。久々に臭豆腐が食べたいというふじもとさんのご要望。西双版納にはないそうだ(笑)
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烏松菜油渣は、青菜とカリカリに揚げた豚ばら肉の炒め物。烏松菜という呼び名は初めて聞いたが、これは多分、塌棵菜(塌菜/ターサイ)なのかな。

↓烏松菜油渣。
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この日のメインディッシュは、滋補崇明山羊湯。崇明島特産の山羊スープだ。皮付き三枚肉がゴロゴロ入った白いスープは、葱と生姜の風味と塩味だけで、実にあっさり。トロトロの山羊肉には臭みなど皆無で、皮と肉の間の脂まで美味しい。ほっこりしたー。

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ここで思い出したのは、この数週間前に沖縄で食べた山羊料理のこと。今日のスープと違って、ひどく匂いが強烈だったが、ありゃ一体なんなんだろう。

ふじもとさんからは、「暑い気候で育った山羊は匂いが強いと聞いたことがある」との説が出た。後日Twitterでは、「去勢したオスは臭くない、去勢していないオスとメスは臭いがある」という説も聞いた。或いは、年齢も関係あるのかもしれない。羊だって、ラムとマトンを分けていてマトンの方が匂いが強いわけだし。

ただ、いくら匂いが強くても、下茹でをしたり、多くの香辛料と煮込んだりすることで、匂い自体を抑えることはできると思うんだよな。沖縄の山羊料理はそういう処置をあまりしていないようなので、もしかすると「強烈な匂いを楽しむため敢えて残している」のかもしれない。結論は、謎のまま。

話が大分それたので、店の話に戻そう。

この夜の食事については、総じて、「ローカル上海料理店開拓で久々に当たりと呼べる結果」だと言えるだろう。絶品とか最高とかじゃないけれど、お値段も雰囲気もローカルで、豊富で新鮮で季節性も物珍しさもある食材が揃っていて、料理の味付けに呪文が効いた。ふじもとさんを迎えた回にスマッシュヒットを打てて、ホッとした。

二次会は、お馴染みの『Jacky’s beernest』へ。何気に2018年初訪問だったので、壁の杜康とあらためて乾杯!

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ジャッキーから悲喜こもごものお知らせがあって、新店計画はやはり城管の横槍で頓挫。しかし、今の場所で2019年3月まで営業を継続することが決定したそうだ。

無駄になった新店の内装費をささやかながら援助すべく、今年も大いに通う所存!


<2018年2月> ■店舗情報■



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2018年03月23日

食遊上海478『老于家東北人家』 - 醸し出そう、年末感!年の瀬に東北料理で忘年会!

年の瀬。本社からの電話もメールも仕事納めだーと年末感を出しまくってくるのを受けて、そんな雰囲気が微塵もない中国にいるのが悔しくなって、後輩を誘って飲むことにした。

定時に会社を出て白酒を飲みに行く、と書くと多少は年末っぽいテンションの高さが感じられる気もするが、よく考えると、いつもやっていることと大差ないな。

上海の東北料理店はチェーンやフランチャイズばかりで、唯一気に入っていた交通大学近くの『東北餃子城』(→過去記事)は閉店してしまったので、今の僕は東北料理難民。この日も特段当てはなかったので、適当にネットで探した店を試すことにした。蒙自路169号の『老于家東北人家』。決め手は、「二次会の店に近いこと」だったので、適当も甚だしい。

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よくある内装、よくある味という感じだったが、標準レベルはクリアしていたので、普通に楽しめた。そもそも北大荒(東北の白酒)をガブガブあおっていれば、細かいことは気にならなくなるのだ。

↓北大荒。
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↓東北大盤涼菜(干し豆腐とかきゅうりとかの和え物)
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↓蒜泥護心肉(豚の心臓周りの茹で肉)。
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↓汆白肉(豚三枚肉と白菜漬物の煮込み)。
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↓溜三様(豚モツ三種のとろみ炒め)。
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↓韮菜盒子(ニラ玉焼き餃子)。
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↓水餃子。
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やはり東北料理は、冬に食べると一番気分が出るな。

二次会は、今年最後の『Jacky’s beernest』。店内は大盛況で、ジャッキーの顔も明るい。

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いつもの如くガブガブ杯を傾けていると、「酒徒さんですか?」と日本人のお客さんから話しかけられた。何故僕と分かったのか尋ねると、「飲み方で分かりました」とおっしゃる。閉店時間ギリギリになっても「まだ一杯飲める」とか言って追加注文していた様子から判断されたのかと思うと、恥ずかしい限りである。

年末なので、三次会も(←いつものくせに)。『Jacky’s beernest』のすぐ近くにある『長脚湯麺』(→過去記事)のことを話題に出したら、まだ行ったことがなかった後輩二人がグイグイ喰い付いて来て、案内する羽目になってしまったのだ。

「場所と雰囲気は面白いけど、値段は高いし、味はフツーだからな」と何度も念を押して店に向かったのに、後輩二人は店の入り口を見て、「こんなところに店が!?」「これは食べてみたいですよ!」とキラキラした笑顔で大興奮している。

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しかし、案の定、その笑顔は最後まで続かず、麺をすすったあとは静かになって言ったものである。

「…本当にびっくりするくらいフツーですね。。」
「…つか、これで30元は高過ぎですね」


だから、最初からそう言ったじゃないか!(笑)

で、その後は解散したと思っていたが、翌朝、スマホに残った写真で四軒目に行ったことを知った。全く記憶がない。

…などと書くと年末っぽいが、これもまた平常運転だよな。年末感出すの、難しい。


<2017年12月> ■店舗情報■



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2018年02月16日

食遊上海468 『老友螺蛳粉』 - 激辛!上海で最も本格的な螺蛳粉(仮)。

老西門の鍼灸院に行く日は、休肝日にして、ローカル小吃店開拓の日だ。

この日のお目当ては、広西は柳州の名物・螺蛳粉だ。かつて柳州に出張したときその旨さに惚れ込んだものの、上海では本格的なものを食べられずにいた。

ところが、鍼灸院の近くに、複数の柳州人が「上海で最も本格的な螺蛳粉!」と口コミする店を見つけたのだ。久々に本物の螺蛳粉にありつけることを期待して、その店、西藏南路の『老友螺蛳粉』へ向かった。

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ここで、螺蛳粉とは何かを説明しておこう。

螺蛳とはタニシを小さくしたような淡水の巻貝のことで、粉はライスヌードルのことだ。まとめると、巻貝ライスヌードルということになるが、その巻貝は碗の中には見当たらない。

何故なら、螺蛳(巻貝)はスープの出汁として使うもので、具にするものではないからだ。ここはポイント。テストに出るので、覚えておこう。間違っても、本物の螺蛳粉を見て、「螺蛳が入ってないから偽物だ」などと言ってはいけない。

スープについて、もう少し詳しく説明しよう。螺蛳粉のスープは、螺蛳と豚骨の両方を何時間も煮出して作る。更に、八角、沙姜、三奈、丁香、花椒、桂皮、草果、砂仁、紫蘇、羅漢果、小茴香、白芷など 様々な香辛料も加える。

そして、絶対に欠かせないのが、途中で加える大量の辣椒油。マグマのように煮え立つ真っ赤なスープこそが、螺蛳粉の特徴だ。

ここで、この店の螺蛳粉を見てみよう。確かに真っ赤。立ち昇る湯気が既に辛く、それっぽさは満点だ。(尚、注文時に「重辣(最も辛い)」を選択した結果である)

↓螺蛳粉。
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次は、具に目を転じる。酸筍(筍の漬物。臭い)、酸豆角(ササゲの漬物)、炸腐竹(揚げ湯葉)、炸花生(揚げピーナツ)、黄花菜、木耳、青菜。僕は柳州人ではないので正確なところは分からないが、螺蛳粉に入っているべきものは網羅されているように思える。

尚、湯気には辛さのみならず、酸筍の独特の発酵臭も混じっていた。上海には酸筍の匂いを受け入れられない人が多いので、そこらの店だと勝手に減量されてたり、「入れる?」と聞かれたりするのだが、デフォルトで大量に入っているとは、好感度が高い。これは期待が高まってきたぞ!

いざ!

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

からっ!!!!

いやホント、思わず大フォントを使ってしまったくらい、辛かった。

上海人は基本的に辛さに弱いので、そこらの店で重辣(最も辛い)を指定してもその辛さはたかが知れているのだが、この店の重辣は本当に辛い!

自分で指定しておいて泣き言を言うわけにもいかないので、そのまま食べ続けたところ、最初は汗が噴き出し、やがて涙まで出てきた(冗談でなく)。

辛いものへの耐性は、中国基準でも人並み以上にあると思っていたが、ここ数年の生ぬるい上海生活で、その耐性が衰えていることを思い知らされた。

あまりにも辛かったので、個別要素をしっかり味わう余裕がなかったのだが、その辛さといい、酸筍の量といい、本格的に思える具の構成といい、「上海で最も本格的な螺蛳粉!」の看板に偽りはないように思う。

今度は、「中辣」くらいで試してみようかな(←ひよった)。


<2017年11月> ■店舗情報■

来週一週間は、春節休みとして更新を停止します。
次回更新は、2/26からです。



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2018年02月09日

食遊上海465 『逸桂禾』- 英国伝来のカレー粉が上海に溶け込んだ咖喱牛肉麺。

最近また肩と首の凝りが酷くなってきたので、老西門の鍼灸院通いを再開した。
鍼をするとものすごく血行が良くなるので、前後の飲酒はご法度。
飲むと効果が減じることにもなるので、この点はこの僕もなるべく守ることにしている。

酒で気持ちを満たせないとなれば、代わりに好奇心で満たすことにしよう。
そう考えて、老西門のローカル小吃店を新規開拓をすることにした。

目を付けたのは、吉安路の『逸桂禾』
割と最近できた店だと思うが、上海伝統の陽春麺(かけそば)を売りにしている。

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店に入って品書きを見ると、陽春麺以外も、如何にも上海っぽい麺が並んでいる
夕食で陽春麺(かけそば)はさすがに寂しいから、何か具入りのものを選ぶとしよう。

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少し悩んでから選んだのは、咖喱牛肉麺
牛肉を茹でた湯にカレー粉を加え、牛肉を具にし、細麺を沈めたものだ。

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辛さゼロのS&Bのカレー粉的な風味が、どことなく昭和を思わせる。
ダシはあっさりなので、味がないと思う日本人も多いかもしれないが、僕は好きだ。
ミチミチした牛肉や素朴なストレート麺も、悪くない。

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カレー粉入りというと最近の創作料理のように思うかもしれないが、さにあらず

18世紀に英国で発明されたカレー粉は、1842年の南京条約で、香港が割譲されたり、
上海を含む5港が対外開放されたりしたあと、中国に伝わったと考えられる。
それがいつから麺に使われるようになったかは不明だが、既に相当の歴史はあるのだ。

近代中国史は不幸の連続だが、食文化は善悪に関わらず伝播し、旨ければ残る。
伝来から150年以上を経たカレー粉は、こんな形でも上海に溶け込んでいる。


<2017年11月> ■店舗情報■



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2017年12月15日

食遊上海454 『葡萄園』 - 新たな語学研修生を迎え、久々のローカル上海料理開拓。

我が社の新たな語学研修生が上海に着任したので、ローカル上海料理と紹興酒でお出迎えすることにした。最近、こういう機会でもないと外で上海料理を食べないので(だって、店によってはむちゃむちゃ甘いんだもん)、僕にとっても久々の上海料理だ。

せっかくなので、ローカル店を新規開拓することにした。新乐路x襄阳北路の『葡萄園』。1980年代から営業している家族経営の上海料理店で、元々は小さな食堂だったが、外国人も分け隔てをしない誠実な商いが受けて、外国人が固定客になって有名になったのだそうだ。

そういう店は多店舗経営に走るのが世の常だが、ここは今もそれを控えていて、店舗こそオールド上海な感じに改装したものの、こじんまりと営業を続けている。

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月曜だからか客の数は少なかったが、僕ら以外のテーブルには西洋人混じりのグループが目立った。寡聞にして僕はこれまでこの店を知らなかったが、今も西洋人には有名なのかもしれない。

名物だと聞いていた料理に加えて、定番の上海料理をずらっと並べた。

↓土豆沙拉。ポテトサラダ。ロシアから伝わった上海の家庭料理の定番だ。
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↓糖醋排骨。豚スペアリブの甘酢和え。ちょい甘め。
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↓糟毛豆。麹風味の枝豆。
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↓炸臭豆腐。上海初心者には、とりあえず食べさせてみる(笑)。
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↓八宝辣醤。八種の具のピリ辛炒め。
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↓魚面筋。魚のつみれ揚げと椎茸・青菜・筍などのとろみ煮込み。
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↓檸檬鶏。鶏のレモンソース。
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↓蛤蜊燉蛋。アサリの茶碗蒸し。どどんと殻ごと入れちゃうのが中国らしさ。
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↓炸鶏翅。フライドチキン。名物と聞いていたが、アメリカンジャンキーな感じでびっくり。
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↓糟熘鱸魚。スズキの麹煮込み。
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↓肉末粉皮。板春雨の豚挽き肉煮。ピリ辛なのは最近のアレンジかな?
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↓蟹粉豆腐。みんな大好き、蟹ミソ豆腐。
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↓上湯米茜。ヒユナのスープ仕立て。
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↓小籠包。まあ、一応。
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↓上海炒麺。お馴染み、上海焼きそば。
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どの料理も参加者の受けは上々で、紹興酒が何本も空いた。

個人的感想を率直に言うなら、特に感動した料理はなかったけれど、ローカル上海店に時たまありがちな「とにかく甘い。甘さしか印象に残らない」ということはなかったので、ひと安心。それに、全体的に値段は控えめだったので、「気軽な値段でベタな料理を楽しめるところが受けているのだろう」という感想に落ち着いた。

ただ、この日の料理をこの店を昔から知る人に照会したところ、昔と比べて色々とキャピッとした方向に様変わりしていたようだ。代替わりしたようなので、その影響かもしれない。どうせ上海で食べ歩きをするなら、今ほど味付けが現代化する以前の、二、三十年前にやりたかったなあ。

ともあれ、二次会は、すぐ近くの『Shanghai Brewery Donghu』までモバイクで移動(→過去記事)。「まだ月曜日ですが、二次会行くんですか?」という語学研修生に「何曜日だろうと死ぬまでの貴重な一日には変わりない」と李白みたいな返事をして、ビールをぐいーとあおった。

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涼しさが増し、空気も良い最近の上海。テラス席での一杯が心地よかった。


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2017年11月07日

食遊上海440 『The Brewer 瘾』 - 月曜の朝のクラフトビールは、とても美味しい。

上海に一週間遊びに来ていた義父母が帰国した。二人を浦東空港まで送った帰りに、ひとりで新天地に寄り道した。わざわざ年休を取ったのに、昼ビールも飲まないようでは年休に申し訳ない。一杯ぐいっと入れてから、家に帰るとしよう。

訪ねたのは、太倉路と馬当路の交差点にある『THE BREWER 瘾』。上海のブルーパブもだいぶ攻め尽くしてきたが、まだこの店には来たことがなかった。

時間は、月曜日の十一時。店内に、他の客の姿はまばらだ。新天地という場所柄、西洋人が好きそうなお洒落な雰囲気を想像していたが、店員にしても内装にしても、どことなく垢抜けておらず、微妙にローカル感がある。

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品書きも、然り。ランチメニューだとはいえ、ファミレスみたいな写真入りの品書きにはボロネーゼやチキンカレーといった主食主体の料理が並び、値段も30元前後と安い。普通のブルーパブだと、安くてもプラス20元は取られるのが相場だから、逆に不安になってしまう。

考えてみれば、いまや新天地は地方からやって来るおのぼりさんが集まる観光地だ。もしかしたら、そういう客層に向けて商売しているのかもしれないな。

そんなことを考えながら、ビールを注文した。ハッピーアワーは买一送一で、通常1杯60元のところ、同じ値段で2杯飲める

↓黄啤(Pilsner)。いただきまーす。
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ふう、旨い。幸いビールの味は悪くなかった。

料理は、ボロネーゼにした。28元だけあって、正に日本のファミレスで出てきそうなのっぺり味だったが、たまにはこういうベタな味も悪くはない。

…ま、朝ビールでご機嫌になっていたことは否定しない。料理がこの感じだと、後輩を誘って再訪するほどではないかなあ。

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↓二杯目。ミートソースの味が濃いので、ビールが進む。
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ともあれ、500mlを2杯干して、ほろ酔いで帰宅。

月曜の午前というのは、ビールを最も旨く感じる時間ランキング優勝候補かもしれないな。


<2017年7月> ■店舗情報■



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2017年07月17日

食遊上海409 『Jacky's beernest(新店)』 - 攻め攻めのクラフトビールバー、開店!

上海で最もローカルなクラフトビールバー、老西門の『Jacky's beernest』(→前回記事)。今回の駐在直後からもう二年近く通っていて、僕の止まり木的存在だ。その店長ジャッキーが新たに店を出すという情報を彼のWechatで知ったので、早速、後輩を連れて訪ねてみることにした。

新たな店の場所は、西蔵南路から徒歩約10分の新興開発スペースの地下1階。フリの客が来るようには思えない少々辺鄙な場所だが、彼がここを選んだのには理由がある。彼が以前から旨いと薦めていたハンバーガー店が同じ場所の1階にあり、そこの経営者と協力関係を結んだのだそうだ。

具体的には、二つの店は中で繋がっていて、ジャッキーの店でハンバーガー店の料理を頼むこともできるし、その逆に、ハンバーガー店でジャッキーのビールを頼むこともできる。老西門の旧店舗はフードメニューが一切なく、それが店の独特の雰囲気を保っていた面もあったが、普通に考えれば使い勝手が悪かったので、これは大きな変化だ。

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店に着いた僕らは、1階のテラス席で大工仕事に励むジャッキーを発見した。

「おお、来てくれたのかい!まだ今日はプレオープンで、見ての通り、今はテーブルを作ってるんだよ」

相変わらず、自分の手を動かすのが好きな人だ。「どうぞ見ていってくれ」とジャッキーの後について地下1階の店へ降りていった僕らは、中の様子を見て大いに驚いた。

まず、むちゃむちゃ広い。十人も入れば一杯だった旧店舗に比べたら、十倍近くありそうだ。

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そして、バックカウンターには怒涛の百連タップ。「このタップ数は、少なくともアジアじゃ最多じゃないかな」とジャッキー。「毎日簡単に掃除できるよう、設計を工夫したんだ。ここで採用したモデルはもう五代目さ」。そう言えば、旧店舗でも、開店直後に行くと大抵はタップの改造作業をしていたな、この人は。

天井を見上げると、ビールグラスを組み合わせたシャンデリアが。「まさかこれも手作り…?」と尋ねると、「そう。三ヶ月かかったよ。もう今生では二度と作りたくない」と笑った。

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圧巻だったのは、壁の一面に広がるモザイク画。ビールの製法を示したモチーフで、さすがにこれは手作りではなかったが、随分と張り込んだものだ。

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「これは気合が入ってますね、ジャッキー」と、後輩。
「店が大きくなっても、趣味の世界全開なのが、ジャッキーらしいな」

早速、ビールをもらうとしよう。百種類もあるんじゃ悩ましいな、と思ったのだが。

「すまない、実はまだプレオープンだから、ビールは4種類しかないんだ(笑)」
「たったの4種類かい!」
「それなのに雑誌には百連タップって載っちゃったから、それ見て来た客が怒って帰ったこともあった(笑)」

・・・それはあまり笑い事ではないのでは?(笑) ま、いきなり百種類も揃えたって、客がたくさん来なきゃ鮮度が維持できないからな。徐々に種類を増やしていくつもりなのだろう。

↓とりあえず、NZのEPICで「開店おめでとう!」の一杯。
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フードメニューは、ハンバーガー店のもの以外にオリジナルもあった。これが驚いたことに、本帮菜(上海料理)なのだ。

ジャッキー曰く、「昔はローカル店でも本帮菜をつまみにのんびり酒を飲むってことができたんだけど、最近は土地代や人件費が上がって店の経営が厳しくなっただろう?どの店も客を早く追い出したがって、のんびり飲むどころじゃない。だから、僕の店でビールに合う本帮菜を選んで出すことにしたんだ」。

そのオリジナルメニューから老上海炸猪排(カツレツ)五香小黄魚(イシモチの香り揚げ)の二品をもらった。カツレツは25元で、イシモチは35元。こういうクラフトビール店の料理にしては抑えた価格なのは、上述の思いがあるからだろう。

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ハンバーガー店からは、シーザーサラダとサンドイッチ。普通に美味しい。

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4種類のビールを全種類+一杯目に戻った計5杯で、この日は打ち止め。ジャッキーにお祝いの言葉を告げて、店を後にした。

正式オープンは「そのうち」ということだが、プレオープン中の今はジャッキーとゆっくり話すことができる特典付き(笑)。彼は英語・中国語可なので、ビール語りの好きな方は今のうちに。

尚、老西門の旧店舗はしばらく奥さんが続けるが、年内を目処に閉店する予定だとか。こちらも、今のうちに。

ちょいと辺鄙な場所で、攻めに攻めたコンセプト。それが果たして今の上海にどのように受け止められるのか。ジャッキーの挑戦に幸あれ!


<2017年4月> ■店舗情報■ ←1階のハンバーガー店の方。ここの地下。



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2017年06月21日

食遊上海395 『慈光素食』 - 香椿への思い弾けて、香椿拌麺にトライ!

北京の春の名物・香椿をご存知だろうか。

中国中部・北部原産の樹木で、センダン科の落葉高木だということだが、植物学の分類なんて、書いている僕だってちんぷんかんぷんなので置いておくとして、北京では春に芽吹くこの香椿の若芽を食用にするのだ。

香椿の若芽には、独特の匂いがある。いや、端的に言うと、臭い。初めて食べる人はまず「ウッ」となる臭さなのだが、慣れればそれがクセになるのは、この種の「臭い」食材全般に共通することである。

やや赤味がかった若芽は、湯がくことで綺麗な緑色に変身を遂げる。それを刻み、塩や胡麻油で和えて和え物にしたり、それを更に豆腐にのせて一緒に食べたり、玉子と炒めたり、食べ方は色々あるが、どうやって食べても独特の匂いは健在で、それを「うお、くさ!うま!」と背反したような気持ちを抱きつつほお張るのが、北京の春の風物詩なのだ。

で、その香椿がどうやって今日の話に繋がるのかと言うと、僕は今インスタグラムで、昔撮ったけどこのブログに載せたことのない料理写真を毎日一枚アップしていくという企画をやっているのだが、とある日、北京で食べた香椿豆腐を載せたのが発端だ。

アホなことに、自分で載せた写真を見て猛烈に香椿を食べたくなってしまったのである。

↓香椿豆腐。
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しかし、悲しいことに、上海で香椿は一般的な食材ではない。どこに行ったら食べられるだろう?と悩んでいたときにふと思い出したのが、老西門にある法蔵講寺が経営する素食レストラン『慈光素食』である。

この店は、絶品の双斂諭米鷦錣里のこそば)を出す店としてこれまで何度か紹介してきたが、僕もまだ頼んだことがない品書きの中に、香椿拌麺というものがあったのだ。

上海なのに、香椿?しかも、拌麺?…気になる。

早速、その日は早々に仕事を切り上げて、ひとり老西門の法蔵講寺に向かった僕なのだった。

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くだんの香椿拌麺は、わずか15元。念のため、レジの店員に「不要放味精和鶏精(化調も鶏がらスープの素も入れないで)」と告げると、「うちは精進料理屋よ。化調なんて使わないわよ」と力強い回答が返ってきた。

期待に胸を膨らませて待つこと数分。運ばれてきた香椿拌麺がこれだ。

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…ナニコレ?コレジャナイ!

思わず半角カタカナになってしまった。なんだこの茶色いのは。僕が期待していたのは、こう、緑鮮やかで、食べる前から匂い立つようなやつなんだけど。

ま、食べる前から正体は分かっていて、これは香椿を湯がいてから干して乾燥させたもの。足が早い香椿の保存食バージョンだ。

「そうだよなあ。ここは上海だもんなあ。新鮮な香椿はハードルが高いよなあ」

心の中でそう自分に言い聞かせながら麺を混ぜ、口に運んだ。

↓混ぜた後。
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まあ、悪くはない。ちょっと油が多くてしつこいけど、最初からこういうものだと知ってて食べたら、それなりに美味しいと思ったかもしれない。でも、緑鮮やかな香椿を思い描いていたこの日の僕にはあまり響かなかった。

そこに丁度、相席していたご婦人から

「あら、香椿拌麺にはスープが付くのね。
 拌麺だけかと思ってこれまで避けてたんだけど、お味はどう?」

と聞かれたものだから、内心の失望を隠し切れず、

「…まあまあですかね」

と釣れない返事をしてしまった。すいません。。

とまあ、お目当ての香椿は微妙な結果に終わってしまったのだけれど、この日は別の収穫があった。

こちらも季節ものの、青団(草もち)である。老舗の精進料理店が作るものならきっと美味しいのではと思って買ってみたところ、ビンゴ!香りが良く、甘さ超控えめで、かなり好み!

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捨てる神あれば、拾う神あり。プリプリの青団をほおばって、すっかりご満悦となった。

<2017年3月> ■店舗情報■



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2017年06月07日

食遊上海389 『龍鳳楼(蒙自路店)』 - 総勢12名で、万人受けする広東料理の宴。

昨夜四川料理を食べに行った出張者も含め、総勢十二名での会食。中には、辛いものや変わった食材は食べられない人もいるので、万人受けする料理がいい。店は綺麗な方がいいが、予算は抑えるべし。

そんな条件で店を手配することになり、蒙自東路の広東料理店『龍鳳楼』を会場に選んだ。(→過去記事

あっさりした味付けの広東料理ならば、苦手だという人は少ない。いわゆるゲテモノを用いる料理もあるが、そうでない料理もたくさんある。この『龍鳳楼』は店構えもお洒落だし、海鮮を避ければ値も張らない。広東料理はそれほど酒を呼ばないので、酒代も抑えられる。

そんなことを考えた結果である。

十二人で一卓を囲んだ場合、普通に頼むとひとつひとつの料理が全員に行き渡らない。そこで、全ての料理を1.5〜2人前で出してもらった。こういう融通がその場ですぐ通じるのが、中華料理の良さだ。

広東料理といえば、まずは最初にスープだ。この日の老火例湯(今日のスープ)は、赤小豆粉葛煲鯪魚。何やら長い名前だが、内容はそのまんま。赤小豆(小豆の一種)と粉葛(葛の地下茎)と鯪魚(コイ科の淡水魚で、広東ではよく食べる)を数時間コトコト煮込んだもので、広東では定番の組み合わせだ。

日本人にはどれも馴染みが薄い食材だが、味は良い。最初は怪訝そうにれんげを手にした人々も、「おお、深い味だな」と喜んでいた。

↓赤小豆粉葛煲鯪魚。最後に注いだ僕の分はちょっとしかなかった。。
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↓湯料(スープの材料)。味は抜けているが、醤油をつけて食べてもよい。
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そして、前菜。老醋嗆蜇頭は、クラゲの黒酢和え。「嗆」という字は「(何かが気管に入って)むせる」という意味で、本来は活きた海老を酒や調味料の中にぶち込んで、ピチピチ跳ねるのをそのまま食べるような料理に用いるはずだ。水で戻したクラゲを黒酢に浸す料理に、何故用いられているのかはよく分からない。

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そして、広東料理の宴会には欠かせない焼味(ロースト料理)からは、まず蜜汁叉焼を。叉焼と言っても日本のチャーシューとは別物で、下味を付けた豚肉のカタマリを、水飴を塗りながら長い時間をかけて炙り焼きにしたものだ。

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更にもう一品、脆皮焼鴨。アヒルのローストで、パリパリの皮が美味しい。

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また、焼味と並んで、これまた広東料理の前菜に欠かせぬ「鹵味(浸し料理)」は、拼盘(盛り合わせ)にした。豚ハチノス、アヒルの水かきといった系統は好きな人が食べて、それが食べられない人には厚揚げや卵をあてがった。

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そして、百合四角豆。百合根と四角豆(うりずん豆)の和え物だ。ちょっと珍しい食材だけど、味付けは万人受けするものを選んでみた。

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ここからは温かい料理。滑蛋蝦仁は、海老と玉子の炒め物。見たまんまの料理だけど、分かりやすい美味しさ。

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順徳煎藕餅は、豚挽き肉と海老を蓮根に挟んで揚げたもの。蓮根のはさみ揚げといえば、日本の家庭料理の定番だが、実は広東でも定番なのだ。

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如意吉祥炒帯子。アスパラとタイラギの炒め物なのだから、単に蘆筍炒帯子と書けばいいところを、如意だの吉祥だの飾り立てたがるのが広東料理っぽい。あっさりした美味とは裏腹のくどい命名センスが面白いと言えば面白い。

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お次は、龍鳳小炒皇。小炒皇は「五目炒め」とほぼ同義で、店によって色々な食材を用いた炒め物が出てくる。これはニラとピーナッツと…なんだったかな。

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蚝皇燜牛肉は、牛スジ肉と大根のとろとろ煮。日本の煮物のような見た目であるが、八角やオイスターソースが効いているところが、中国らしさであり、広東らしさだ。

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主食は、蛋白瑶柱炒飯。干し貝柱と卵白を具にしたチャーハンだ。あれこれ入った炒飯も旨いが、こういう具がシンプルな炒飯の方が、パラリと炒められたご飯の美味しさを最も堪能できると思う。

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デザートはひとりひとつの楊枝甘露(マンゴーピューレの冷製スイーツ)で、ベタに〆。

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ということで、デザートも入れて、全部で13品。青島ビールが13本空いて、お勘定は2000元。一人当たり166元(2700円)だから、安いものだ。

予算は抑えるべしというミッションはしっかりこなせたし、味や雰囲気に対する参加者の受けも良かった。僕としても、和食での宴会の幹事なんぞやらされるより、よっぽど楽しかった。

めでたしめでたし。


<2017年3月> ■店舗情報■




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2017年05月10日

食遊上海386 『建国328小館』 - 台湾人オーナーのお洒落な上海料理店。

昨年北京で知り合った後、異動で上海へ引っ越してきた食友のYさんと、二人で本幇菜(上海料理)レストランを開拓することにした。

僕同様、葱油拌麺をこよなく愛するYさんが、とある店の葱油拌麺が評判だという情報を聞きつけてきたのだ。僕もその店名には聞き覚えがあったので、いっちょ試してみようとなった次第。

店の名は、建国西路の『建国328小館』。番地がそのまま店名になっている。カフェか洋食店と見間違いそうなお洒落でこじんまりとした店構えで、実際、僕は気付かずに店の前を通り過ぎてしまったくらいだ。

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テーブルは、半地下の一階と中二階を合わせて十五卓くらいだろうか。金曜日の夜だからか、店内は大盛況で、席待ちの客が店の外に並んでいた。客層は、若くて、お洒落で、ちょっと裕福そうな上海人が中心だ。

品書きを見ると、なるほど、それっぽい本幇菜が並んでいる。料理名には英語と日本語が併記してあったのだが、その日本語の正確さに驚いた。ただの直訳ではなく、相当中華料理に詳しくないと出来ない水準だったのだ。

「誰が訳しているんでしょうね」と僕が言うと、「ちゃんと翻訳会社に依頼したんですかね。とりあえず、オーナーは台湾人だそうですよ」とYさんが言うので、びっくりした。甘さの由来は異なれど、台湾料理も上海料理も、「甘さ」が料理のベースにある。台湾人が供する上海料理は、一体どういったものになるのだろう。

二人であれこれ話して、まずは五皿ほど頼んでみた。

一皿目は、定番の松子馬蘭頭(松の実とコヨメナの和え物)。店員が「うちは化学調味料を使用しません」と言ったのが素直に信じられる、あっさり味だ。

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二皿目の凍蹄は、豚足の煮凝り。長々と煮込んだ豚足を骨から外して細かく切り、味をつけた煮汁に浸して冷やし、煮凝りにする。何となく上海と言うより北方の料理という気がするが、普通に美味しかった。

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三皿目は、咸菜冬筍目魚絲(青菜の漬物と竹の子とイカの炒め物)。最近、はるか昔に撮ったこの料理の写真をInstagramにアップしたばかりで、それで何となく食べたくなって頼んだのだが、やっぱりこの料理ってどの店で食べてもイカの質がイマイチなんだよな。これが上海の海鮮の限界か。

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四皿目は、本幇扣三絲。鶏胸肉・竹の子・中華ハムの細切りを碗に詰めて蒸し、碗を大皿にひっくり返してドーム状に盛り付けた後、スープをかけ回したものだ。これもあっさり味ではあるのだが、見た目も味の方向性も、思ったのとちょっと違った。

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五皿目は、この店の名物で、周りの客もみんな頼んでいた醤爆猪肝(豚レバーの味噌炒め)。どこの地域の料理というほどのものでもないありふれた料理だが、甘めの仕上がりが上海風ということか。

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そうそう、酒は十年物の古越龍山。瓶入りではなく、甕からポットに移して供される方式で、一斤(500ml)58元。上海でも安い方だ。

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五皿が揃ったところで、Yさんと言い合った。

「悪くはないですが、グッと来るわけでもないですね」
「はい。なんでしょうね、この感じ」
「そう言えば、上海料理のド定番的な、甘辛い味付けの料理を頼んでいなかったですね」
「それを試してみますか」

お洒落な上海料理店らしく、一皿の分量は控えめだったので、五皿のあとでも余力があったのだ。

そして、頼んだのが特色紅焼肉(上海風豚の角煮)。上海料理の王道とも言える料理だ。

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これを食べて、僕らの違和感の原因がはっきりした気がする。上海料理らしく、甘いことは甘い味付けなのだが、その甘さが上滑りしていると感じたのだ。

俗に「濃油赤醤」と言われるように、上海料理の特徴は、油と砂糖と醤油をたっぷり使った、甘じょっぱくてこってりとした味付けにある。その観点で言うと、この紅焼肉には油が不足していた。大量の油がもたらすこってりした土台がないので、甘さだけが目立つのだろう。

恐らく、甘さには上海人並みに耐性がある台湾人オーナーも、上海料理の油っこさは受け入れられなかったのではないか(笑)。「化学調味料不使用」を標榜しているところから察するに、油や添加物を控えめにした「ヘルシー上海料理」を目指しているのかもしれない。

この印象は、〆に頼んだ葱油拌麺にも受け継がれた。これまた周りの客は全員頼んでいた一品なのだが、僕らにはあまり響かなかった。


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↓これは野菜補給の酒香草頭(ウマゴヤシの白酒炒め)。
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尚、周りの客たちは、例によって、こういう甘い料理にスプライトやココナツジュースを合わせていた。これまでの人生、舌を現地化することは得意だと思ってきたんだけど、上海人の糖分耐性だけは真似できる気がしないな。。

↓今日頼んだ料理。
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ということで、大人気店ではあったけど、僕がまた行くかと聞かれたら、疑問符が付く。

「ま、でも、面白かったですね。開拓なくして成功なし、ですし」
「そのうちまた別の店を試してみましょう」

そう言って店を出た僕らは、巨鹿路までタクシーを飛ばして、二次会へ。少し前に復興西路から移転した老舗ジャズバー『JZ CLUB』でクラフトビールをあおった。

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上海のジャズバーは五割以上の確率でジャズをやっていないのが難点(爆)だが、演奏技術そのものは高いバンドが多いので、「何かしらの音楽を聴きながら酒を飲む」というスタンスで行けば楽しめる。この日のファンクバンドがやったEW&FのSeptemberは、懐かし過ぎたな。

Yさんとの話は盛り上がり、家に帰ったのは一時過ぎだったか。よく飲んだ。


<2017年2月> ■店舗情報■



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2017年04月14日

食遊上海378 『阿羅新疆餐廳』 - 年末年始暴飲暴食の〆は、ウイグルの羊肉。

義妹の上海「最後の晩餐」は、本人の希望により、新疆料理店の羊肉料理となった。「前回北京で食べた羊肉が超おいしかったから」だそうだ。

日本ではよくクセがあると言われる羊肉だが、中国で羊肉を食べた日本人は、このようにほとんどが羊肉ファンになる。質の良い羊肉は美味しい。単純な話だ。日本での経験で羊肉をイマイチだと思っている人には、中国でもう一度食べてみることをオススメしたい。

ということで、やって来たのはお馴染み打浦橋の『阿羅新疆餐廳』。しばらく行かぬ間にメニューが刷新されていて、最初はやや気を揉んだが、頼んだ料理は相変わらず美味しかった。

個人的ヒットは、定番の孜然羊肉(羊肉のクミン炒め)。肉質もスパイスのバランスも素晴らしく、新疆ワインが大いに進んだ。

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↓新疆ワイン。1本100元程度で、お手軽。
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もちろん、羊肉串も忘れない。熱々にかじりついてむさぼる。

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新メニューの黄萝卜炒鸡蛋は、新疆特産の黄人参と卵を炒めたもの。
甘くて香りの良い黄人参と卵の相性は抜群だ。

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サラダ代わりに、老虎菜
獅子唐・キュウリ・香菜に加えて、トマトが入るのが新疆風だ。

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干鍋花菜(カリフラワーの鉄鍋炒め)は新疆料理ではないが、野菜補給で頼んだ。
砂漠の新疆は、野菜料理の種類が乏しい。

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新疆西红柿炖牛腩は、牛バラ肉のトマト煮込み。
使う油をオリーブオイルに変えたら、そのままイタリアンになれそうな一品だ。

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〆は、毎度おなじみ托克孙拌面(ラグメン)
何度食べても、よくできた完全食だなあと思う。

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義妹は翌朝帰って行き、年末年始の暴飲暴食の結果、僕の体重は国慶節のダイエット開始時点にめでたく戻ったのだった。。


<2017年1月> ■店舗情報■



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2017年04月05日

食遊上海374 『Jacky’s beernest』 - 仕事納めの一杯は、馴染みのビアバーで。

2016年の最終出社日。定時が来ると同時にオフィスを後にし、老西門へ向かった。しばらくご無沙汰していたクラフトビアバー『Jacky’s beernest』(→前回記事)に顔を出し、仕事納めの一杯を干すためだ。

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開店の六時と同時に入った店内に他の客の姿はなかったが、老板・老板娘夫婦のほか、一匹の子猫が僕を迎えてくれた。大の猫好きの夫婦は既に二匹の猫を飼っているが、前日、寒天の下で震えていた子猫を見るに忍びなく、拾って飼うことにしたそうだ。

そんな話を聞きながら飲んだニュージーランドのEpic Snow Whiteがすこぶる旨い。クリアで爽やかで華やか。

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やがて、老板が言った。

「悪いけど、少し留守番しててもらっていいかな。近くでさっとご飯を食べてくる」

どうぞどうぞと言うと、夫婦揃って出かけていき、店内には僕と子猫だけが残された。子猫がテーブルの上に飛び乗ってきた時はどうしようかと思ったが、そのまま放っておくと、僕の目の前にちょこんと座り、毛づくろいを始めた。

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衛生面から言うと、飲食店としてはNGなんだろうけど、ま、こんなゆるさが僕は好きだ。猫の様子をながめながらのんびり一杯目を干し、老板たちが戻ってから二杯目を頼んだ。

「元旦節は日本に帰らないのかい?」
「上海に残るよ。義妹が遊びに来てるんだ。これから合流して夕食」
「それは美味しいものを食べさせてあげないとだね」
「そうそう。じゃ、そろそろ行くよ」

そんな会話を交わして、ごちそうさま。ここは僕が上海で最も足繁く通っている店で、やはり落ち着く。来年もしっかりお世話になるとしよう。


<2016年12月> ■店舗情報■



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2017年04月03日

食遊上海373 『宝莱納餐廳(新天地店』 - クリスマス限定醸造のヴァイナハツ・ヴァイツェン!

取引先との昼食で、前回駐在以来、九年ぶりに新天地を訪れた。

新天地はどのガイドブックにも載っているオサレ観光スポットであるが、在住者・・・というか、僕には縁のないところだ。建物は全て伝統建築を模して一から建てたものだから興味が湧かないし、観光地だけに全てが割高で人出も多いので、食事をする際にも選択肢から外れてしまう。

二回目の駐在で上海に来てからもう一年半が経つというのに、今回取引先から「新天地で飯を喰おう」と言われるまで、その地名を思い出しすらしなかったくらいだ。そう言えば、九年前に新天地へ来たのも取引先との会食だったな・・・と、思い出しながら現地へ向かった。

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九年ぶりの新天地はあまり変わり映えしなかったが、記憶にあるレストランがいくつかなくなっていたので、建物は同じでもテナントは変わっているようだ。

だが、取引先が指定してきたのは、九年前も変わらずあった店だ。ドイツのパウラナー醸造所が出資する『宝莱纳餐厅(新天地店)』である。他の支店同様、ここでも自家醸造のパウラナーを楽しむことが出来る。「年末だし、昼からビールくらいいいだろう」と言ってきた取引先の誘いに、「もちろん」と即答した僕なのだった。

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ここのビールは通常、黄啤(ピルスナー)、白啤(ヴァイツェン)、黒啤(デュンケル)の三種類。まずは、小グラスの黄啤(ピルスナー)で乾杯。

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小グラスにした理由は昼だから・・・では当然ない。次に飲みたいものがあったからだ。

それは、クリスマスシーズンだけ特別醸造されるWeihnachts-weizen(ヴァイナハツ・ヴァイツェン)。何だか舌を噛みそうな名前だが、「Weihnachts=クリスマス」という意味で、ドイツ本国にもクリスマスシーズン限定のビールを醸造する文化があるそうだ。

具体的にどんなビールかと言うと、要はDark Wheet Beer。麦芽を少し焦がして色身をつけた白ビールだ。一杯目に飲むには重い味かなと思い、最初にさっと黄啤(ピルスナー)の小グラスを干したというわけだ。

因みに、Weihnachts-weizenの中国語名は、聖誕黒小麦啤酒となっていた。ひと目で、クリスマス限定のDark Wheet Beerであることが分かる。表意文字は便利だなあ。

↓Weihnachts-weizen。今度は500mlグラスで。
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見た目ほど味は重くなく、これなら一杯目から飲んでも良かったかな。

で、料理は、この店に来たら毎回頼むソーセージ盛り合わせ。昼間はお得なランチセットもあるのだが、ハンバーガーやらサンドイッチやらで、ソーセージを含むセットがひとつもないのが残念。割高でもやっぱりドイツビールにはソーセージでしょ!ということで、毎回グランドメニューから頼んでいる。

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ビールを何回かお代わりして、ごちそうさま。

「よいお年を!」
「来年もよろしくお願いします!」

すっかり上機嫌になって帰社したが、さすがに午後は眠くて、終業のベルが鳴るのが待ち遠しくて仕方がなかった。

<2016年12月> ■店舗情報■



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2017年03月31日

食遊上海372 『麟籠坊』 - 孫子の兵法で、小籠包を攻める!

正月前に今年の疲れを解消しておくべく、会社上がりに老西門の鍼灸院へ。全身に鍼を打つと血行が良くなってふらふらするので、鍼灸院に行く日は休肝日とせざるを得ない。

施術後、同じ老西門にあるローカル小籠包専門店『麟籠坊』へ(→前回訪問)。この日は持病の「急に小籠包を食べたくなる病」が発症していたので、小籠包をわしわし喰って休肝日の無聊をなぐさめることにした。

持病が発症したのは、先日飲茶レストランで中途半端な小籠包を食べたからだ。様々な点心を扱うのが飲茶レストランであるが、餅は餅屋というものなのか、飲茶で出てくる小籠包が小籠包専門店のそれを上回ることはまずない。昨日も正にそうで、心に溜まった不満が僕を小籠包専門店へと走らせた。

病を抑えるためには、十二個入りの蒸篭ひとつでは足りない。鮮肉(豚肉餡)蟹粉鮮肉(上海蟹+豚肉餡)の二種二十四個をえいやっと頼み、蛋皮紫菜湯(錦糸卵と海苔のスープ)をお供に据えた。

小籠包が蒸し上がるまでの間は、蛋皮紫菜湯をすすって、胃と心の状態を整える。

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そして、運ばれてきた小籠包。まず、最初に出てきた鮮肉を一気に片付ける。この店は(ローカル店はどこもそうだが)酢がイマイチなので、何もつけずにそのまま頬張る。

小籠包は熱いうちが命。次の蒸篭が出てくるまでの間に、目の前のものを出来る限り迅速に片付けねばならない。各個撃破こそが勝利への一本道だ。二正面作戦は愚の骨頂。

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鮮肉が残りひとつとなったところに蟹粉鮮肉が運ばれてきた。よし、いいペースだ。全軍転進!とばかりに、次の蒸篭へ襲い掛かる。

↓蟹粉鮮肉。皮の下から透ける蟹味噌の黄色が食欲をそそる。
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ガイドブックに載っているような回りくどい食べ方はしない。息を吹きかけるくらいはするが、基本はそのままガブリといく。

最初の数個は中の汁の熱さに悶絶するが、それも旨さのうち。なんせそのペースで食べたって半分以降は丁度いい熱さになるくらいだから、のろのろ食べていたら、最後に冷めたやつばかりを食べることになる。

かの孫子も、「兵は拙速を聞くも、いまだ巧の久しきを賭ざるなり」と言っている。あれこれ余計な手を使わず、すばやく行動することが肝要なのだ(←適当)。

電光石火の各個撃破は成功し、熱々の湯気が消える前に全軍を撃滅。口の中の火傷は、戦士の勲章だ。


<2016年12月> ■店舗情報■



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2017年03月03日

食遊上海361 『Speak Low』 - 隠れ家風オサレバーで髑髏カクテルを飲む。

食遊上海360 『干鍋居』 - 祝・貴州料理当選!血豆腐や酸筍干鍋鶏で白酒をあおる!」の続きです。

さて、二次会。一応、ビール断ちを続けている身としてはクラフトビールバーは避けたい。皆にアイデアを募ったところ、いつもの後輩が言った。

「高いですけど、ネタで行くなら面白いかな、というバーならあります」

ほほうと詳しく訊ねたところ、店名は『Speak Low』と言って、場所は复兴中路×瑞金二路。看板は出しておらず、『OCHO』というバー用品を扱っている雑貨屋の本棚が隠し扉になっていて、その奥の階段を上がった二階と三階がお洒落なバーになっているという。

「いわゆる『隠れ家風(笑)』ってやつか」
「たまにはそういうところもありですかね」

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皆の意見がまとまり、いざ店へ。まず雑貨屋に入ると、僕らと同じくバーを目指してやってきたらしき中国人女性二人が、店員に話しかけているところだった。

「ここにバーがあるって聞いたんだけど、どこにあるの?」
「いや、知らないですね」

しれっとトボける店員。しかし、その横でいつもの後輩が本棚をガラリと横に引くと、奥へと続く通路が姿を現したものだから、女性二人は目をまん丸にした。

「え?なに?この先がバーなの?何で言わないのよ、あなた!」

驚くだけでなく、店員に対して怒り出す女性二人。確かに人が悪いよな(笑)

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ハッタリの効いた造りはこれだけにとどまらず、二階の扉は壁にかけられた世界地図のとある都市を押すと開くようになっている。「隠れ家風(笑)」演出はバッチリだ。

そうやってたどり着いた店内は、大盛況。客層は、欧米人と金持ちそうな着飾った中国人が半々と言ったところだろうか。幸い、テーブル席のひとつが空いていて、僕ら四人も腰をおろすことができた。

「大人気だねえ」
「中国人、好きそうだね、こういう店」
「今までなかったでしょうからねえ」

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そんなことをつぶやきながら、メニューを開く。どのカクテルも一杯120元以上。浦東の高層ビルで夜景を見ながら飲むカクテルと同じような値段だ。

「いいお値段ですな」
「ですね。隠れ家風の雰囲気代込みということでしょう」
「一杯でさっきの食事代より高く付きますよ。一杯だけにしましょう」

僕のみならず、すっかり物価感覚が大陸化している後輩たちも思わずひるんだが、「だから最初から高いって言っておいたたじゃないですか」といつもの後輩が言うのを聞いて、「確かに」と落ち着きを取り戻した。

どうせなら訳の分からないオリジナルカクテルを頼んでみようと、僕は一杯160元のDeadman's Chestなるカクテルを頼んでみたところ、大正解。だって、これですよ。頭蓋骨の器にココナツが丸ごとのっていて、そのココナツの中にカクテルが入っているのだ。

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「見ろ!清清しいほど馬鹿馬鹿しくてきゃぴっとしているぞ!」(←褒め言葉)

胸を張る僕。

「本当だ。負けた・・・!」
「私たちのは・・・普通だ・・・!」

一杯120元で普通のグラスのカクテルを飲んでいた後輩たちは、素直に敗北を認めた。

肝心のお味。細かい組み合わせは忘れてしまったが(ココナツとラムとかだったかな)、意外にも美味しくてびっくりした。後輩たちのも含めてどのカクテルもひどくアルコールが強いのだが、味は良い。

「一杯でしっかり酔えそうです。酒に弱い人だとひっくり返りそうですけど」
「高い分、アルコールもたくさん入れてくれてるんだろうか」
「でも、美味しくてよかったですね。」

「実はここ、オーナーは日本人らしいですよ」と、いつもの後輩。聞くと、そのオーナーは何かのカクテルコンペで世界一になったことがあって、このバーもどこかの雑誌が主催したアジアのバーランキングで2位に選ばれたのだそうだ(←酔っ払っていたので、適当)。

へー。今度はもう少し空いているときに、カウンターに座ってオーナーが振るカクテルを飲んでみたいな。

店を出て、十一時。そのまま帰ればいいのに、何故か我々は淮海中路×复兴西路のジャズバー『Cotton Club』へハシゴ。赤ワインを開けて乾杯したところまでは良かったが、やがていつもの後輩が船を漕ぎ始めた。

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翌日照らし合わせても、皆、この頃は記憶が怪しい。因みに僕は、皆が一時過ぎに帰ったあともひとりで店に残っていたがやがて寝落ちしてしまい、二時過ぎにオーナーに起こされたのだった。いやあ、失礼なことをした。。

ともあれ、翌日ちゃんと起きて会社に行った自分を褒めてあげたい。


<2016年11月> ■店舗情報■



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2017年02月07日

食遊上海353 『慈光素食』 - 玉砕覚悟の麻辣麺!連れは双斂佑頬汁!

十三時間にも及ぶ食の耐久マラソンを終えた翌日。Ayaziさんが昼食場所に希望したのは、老西門は法蔵講寺の素食レストラン『慈光素食』である。(→過去記事

目的は、双斂漫米鷦鑪爐離ノコそば)。今回の駐在で食べ歩いた上海のローカル小吃店のうち、僕が自信を持って人様にお勧めしたいと思える2軒のうちの1軒だ。もう1軒の『老頭菜飯』唐突に閉店に追い込まれた今となっては、唯一のオススメ物件なのである。

「やったー、私も食べたかったんですよ。いい機会です」

ayaziさんにそう言ったのは、連れ。半年ほど前、わざわざ老西門まで行ったのに店が中休みに入っていて食べられず、結局その後も双斂未鮨べる機会に恵まれていなかったのだ。

『慈光素食』は1階が小吃専門、2階がレストランとなっている。麺だけ食べて帰ってくるのも勿体無いので、僕らは2階席に上がり、他の素食(精進料理)も食べることにした。

僕ら三人にayaziさんの旧友Iさんも加えた四人で、まずは青島ビールで乾杯。お寺の精進料理屋なのに、ビールを出してくれるところがありがたい。できれば、紹興酒や白酒も置いてくれると良いのだが。

まずは前菜、金收披。キノコ、タケノコ、胡瓜、ピーナッツの和え物。見たまんまのあっさり味。

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二品目は、モドキ料理の定番・素鶏。干豆腐を粉末かん水を入れた湯で煮て溶かし、水気を切ってハム状に成型したものを揚げてある。無論、名前の通り、鶏肉を模しているつもりなのだが、Iさんとayaziさんは、

「全然鶏に見えないよね」
「ただの厚揚げだよね」

容赦ないな(笑)。まあ、味は良かったです。美味しい厚揚げ(笑)。

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見た目の評価が素鶏より高かったのは、宮保脆鳝。ご覧の通り、タウナギの揚げ物を模したキノコの揚げ物だ。割とそれっぽい。

味はもちろんキノコで、タウナギに似ているわけではないのだが、美味しい。宮保(=四川料理の唐辛子炒め)と言いつつほとんど辛くないのは、実に上海っぽい。

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安东腰果爆鸡丁は、鶏肉のさいの目切りとカシューナッツの炒め物をグルテンミートで模したものだ。見た目も味もそれっぽく、モドキ料理として一番の支持票を得たのはこれかな。

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野菜補給の清炒青菜。この場合、青菜=チンゲンサイのこと。

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さて、いよいよ〆の麺だ。僕以外の三人は、迷うことなく双斂をチョイス。だが、僕は悩んだ。双斂未呂海譴泙撚薪戮眇べたことがある。ここは新しいものを試すべきではないか。

そして選んだのは、なんと麻辣面。なんで上海の仏教寺院の素食レストランに「麻辣」味の麺があるのか、前からずっと疑問だったのだ。

「すごいところ行きますね」と、ayaziさん。
「玉砕は覚悟の上です。怖いもの見たさです」

最初に運ばれてきたのは、三人の双斂だ。甘辛く煮込まれた二種類のキノコの茶色とチンゲンサイの緑のコントラストが相変わらず美しい。

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皆がそれを「お、なかなかいいっすね」とすすっているところに僕の麻辣面が運ばれてきたのだが・・・デカイ!何故か知らんが、双斂未里碗より二周りくらい大きい。ただでさえ地雷の確率が高いのに、この大きさはつらい・・・。

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みなの好奇の視線を受けながら、スープをひと口。

・・・うん、上海でよく出くわす、なんちゃって麻辣スープの系統だ。多少の生唐辛子で辛さをアピールしているものの、花椒の刺激はほとんど感じない。ただ、精進料理店だけあって、化調は感じないし、油ギトギトでないので、後味はすっきりしている。

麺は、双斂未汎韻献好肇譟璽般諭6辰い燭里蓮具だ。牛肉を模したと思しきグルテンミートを口に入れたところ、おお、確かに牛肉っぽいじゃないか。

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「これは結構頑張ってますね」
「真似の上手さで言えば、これが一番それっぽいんじゃないですかね」
「確かに。言わずに出したら騙される人もいそう」

味見のひと口をした皆からも、賞賛の声が上がった。ayaziさんなんて、後日、「意外に後を引く味で、今度行ったら自分で頼みたい」と仰ったくらいだ。マジですか(笑)。

だが、これを人に勧めるかと言うと、勧めない。何だかんだ言ってキワモノなので、初めて行く人はまず双斂未鮨べてみて欲しい。

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さて、連れはと言えば、その双斂未魄貎管塒陲砲垢垢辰討い襦ここは麺の量が多いので、単品で食べても腹が膨れるくらいのボリュームがある。ayaziさんやIさんは、「他の料理を食べた後だから、一人一杯は多かったかもね」などと言っていたのだが、そこは連れである。あっという間に自分の分を食べ終えた。

しかも、それだけでは飽き足らず、あろうことか初対面のIさんに向かって言ったのだ。

「すいません、それ、もし食べ切れないようなら、私にくれませんか?」

どーん。

唖然とした僕ら三人の視線を笑顔で受け流し、Iさんから受け取った碗をこれまたささっと完食。

「いやあ、期待通り美味しかったよ。丸々二杯でも余裕だったね」

・・・我が連れながら、恐るべし。


<2016年10月> ■店舗情報■



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2016年12月07日

食遊上海327 『品安煲』 - 久々の烤魚。4kgの雷魚を丸ごとぶち込む激辛鍋を皆でつつく。

老西門にある馴染みのビアバー『Jacky’s Beernest』の長い夏休みが開けたので、後輩3人を誘って飲みに行くことにした。せっかくなので、近くでローカル飯でも喰ってから行こうという話になり、店の近くを歩き回って適当に入ったのが、『品安煲』だ。

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僕らのお目当ては、烤魚。巨大な魚を丸ごと一匹こんがりと炭焼きにした後、そのまま長方形の鍋に入れて、様々な味のスープ(激辛麻辣味が人気)で煮込む豪快な料理だ。十数年前に北京や上海で一世を風靡した創作料理だが、今も生き残っているようで、ちょくちょく専門店を見かける。

この日の面子は僕以外、誰も烤魚を食べたことがないと言うので、それはいかんとこの店を選んだ次第。ただのチェーン店ではあるが、烤魚なんてどこで食べても大差あるまい(←適当)。

鯰魚(ナマズ)黒魚(ライギョ)の二種類から魚を選べたので、4kgの巨大黒魚を選んだ。これなら4人でも十分食べでがある。

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スープは、4〜5種類あった中から定番の麻辣味をチョイス。辛さの度合いは、僕は重辣(一番辛い)を主張したが、明日長距離出張を控えた後輩2名が微辣(へなちょこ)を主張し、協議の結果、間を取って中辣(中くらい)にすることになった。

が、注文表に記入する際、こっそり重辣にしておいてやった。うわははは、話がついたと思って安心して、実際に約束が実行されるかの確認を怠ると痛い目に合うのがこの国だといつも言っているのに、甘い奴らじゃ。

↓どどん!
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配材(その他の具)は、ご覧の通り。烤魚は言わば変形火鍋なので、スープには魚だけでなく色々な具を放り込んで食べるのだ。

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黒魚はエラ周りにも臭味がなく、なかなか良かった。味はまあ、見たまんま。下世話な味ではあるが、皆で大鍋を囲めばテンションは上がる。

ここは上海なので重辣と言ってもたかが知れている。微辣を主張した面子も何とか着いてこられる辛さだったようで、みなでガツガツと魚を食い、野菜を食い、冷えたビールをあおった。

腹を満たした後は、100mほど移動して、『Jacky’s Beernest』で二、三杯(→前回記事)。隣に座った上海在住の中国系マレーシア人が台湾旅行でマスターへのお土産に買ってきた苦瓜ビールのご相伴に与ったりして、楽しい時を過ごした。

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解散は十時過ぎ。たまにはこんな理性的な日もある。


<2016年8月> ■店舗情報■



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2016年12月02日

食遊上海324 - 微妙と言わざるを得ない「花園飯店日本美食ビール祭り」。

後輩のひとりが「ビアガーデンに行きたい!」と騒ぎ出し、花園飯店(オークラガーデンホテル上海)とキリンビールが共催する「花園飯店日本美食ビール祭り」へ行くことになった。

入場券は当日券が100元、前売券が平日68元、金土日は88元。これで一番搾りと一番搾りフローズンの生が飲み放題になるのだという。食事は別料金。会場には複数の日本料理店が出店を出していて、そこで買って食べる形式だ。

どうせ飯には期待できないし、「平日の前売券なら行ってもいいよ」と気のない返事をしたら、前売券は売り切れ。しかし、しょんぼりしている後輩を見るに忍びなく、最終的に「当日券でも付き合うよ」と言ってしまった。

パッと100元と言われるとすごく高く感じたのだが、今のレートなら1700円だし、平日の前売券との差額は500円程度。その程度の金額を理由に断るのもどうかと思ったのである。

「4〜5杯飲めば、元が取れるかな」
「酒徒さんなら、確実に取れますよ!」

あくまでケチくさいことを言いながら、総勢3名で会場へ向かった。

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前売券が売り切れるくらいだから混んでいるのかと思ったら、木曜日のこの日、客の入りはそこそこ。国籍比率は、中国人4割、日本人6割といった感じだ。

満員御礼!となっていない理由は、徐々に明らかになった。僕ら以上に、主催者側の姿勢がケチくさかったのだ。

・100元も取るのに、椅子席がない。立ち飲み用テーブルすら数が少なく、テーブル難民が続出。
・椅子席に座るには、VIP券350元が必要。ただ座るだけでプラス250元!料理も付いてこない。
・生なのは、普通の一番搾りだけ。スタウト(黒ビール)は、客から見えぬよう裏で缶から注いでいた。

なんだかなーって感じ。

ビールのお供の料理も、割高なのは元々覚悟してたけど、選択肢が少な過ぎ。店はいくつも出てるのに、どこも揚げ物と炭水化物ばかり。これじゃ「日本美食ビール祭り」の名が泣くよ。

と、3人でブーブー言いつつも、どうせ来たなら飲まなきゃ損、損。6時から終了の10時までどころか、最後スタッフに追い立てられるまで飲み続けて、ぐでんぐでん。

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来年はもう行かないけど、とりあえず元は取ったと思えるまでは飲んだ。

<2016年7月>



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