●ポルトガルで食べた●

2018年05月17日

リスボン3 - 海鮮に興奮!『Cervejaria Ramiro』でカメノテ、海老、巻貝をむさぼり喰う!

リスボン2 - 老舗カフェ『Pastelaria Suica』でポルトガル式の朝食を気取る!」の続きです。

ポルトガル到着後、初めてのきちんとした食事。僕らのお目当ては、海鮮を中心としたポルトガル料理だった。

僕らがポルトガル料理と出会ったのはマカオでのことで、当時広州に住んでいた僕らにとって、マカオは「美味しい海鮮料理」を補給する場でもあった。そういう経緯もあって、本来は山海の幸をいずれも豊富に用いるポルトガル料理ではあるが、僕らの思い入れが強いのは海鮮の方なのである。

店は、『Cervejaria Ramiro』。海鮮がウリ、中でも海老料理に定評があるということで選んだのだったと思う。下の写真をご覧あれ、店内の壁面のアズレージョには大きく海老の絵が描かれていた。

↓『Cervejaria Ramiro』。
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↓店内。
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↓海老のアズレージョ。
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ワインは、Solar de Serrade Alvarinho。一本€12.18だったから、ざっくり1600円。店で飲んでこの値段ってのは嬉しい安さだ。

↓明るいうちのワインはひときわ旨いですな。
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パンは、とけたバターがたっぷりのったものが供された。旨い。この先を考えて自粛せねば…と思いつつ、また手が伸びてしまうほど旨い。バターをのせたパンは、pao com manteigaというようだ。

↓こういう何気ないパンが常にうまい。
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最初に運ばれてきたのは海老…ではなく、なんとカメノテ(Percebes)である。日本でも一部の地域で食べられているが、ポルトガルでも海沿いでは定番の食材と聞いていた。このときの僕らは、初めてのカメノテ。わくわくして手を伸ばした。

↓カメノテ(Percebes)。€10.82。
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茹でたのを冷ました冷製だ。爪っぽい部分をつかみ、その根元の触手みたいな部分の外皮を剥がし、中の身を食べる。イメージしにくいと思うので、下の写真をご覧あれ。

↓左側の爪っぽい部分は食べない。根元を食べる。
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↓こんな感じで外側が外れるので、オレンジっぽい部分を食べる。
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おお、うまい!!

噛むと、食感はプリッとしている。蟹と貝を混ぜたような濃厚な味わいだ。ホヤのような磯っぽい香りがあるが、決してキツくはなく、むしろ味と香りから受ける印象は上品ですらある。

「これは旨いな…!!見た目の割には、とかいう注釈なしに旨い」
「贅沢な味だよね。食べる部分は小さいけど、それでも満足感がある」

剥いて齧ってワインをぐびー。それを繰り返すうちに皿はすぐに空になった。

次に運ばれてきたのは、小海老のオリーブオイル煮(Gambas al ajillo)だ。Gambasは海老、ajilloはニンニクなので、要はスペインのアヒージョと似たものである。

↓小海老のオリーブオイル煮(Gambas al ajillo)。€10.82。
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料理自体は単純だが、驚くべき旨さだった。まず、小海老がプリップリ。素材勝ちの旨さ。そして、ニンニク。粒が大きく、香りがとてもいい。こういう細かな食材の違いが、本場とその他の味の差を生むのだな。

更に、巻貝(Canilha)。周囲の客が食べているのが気になって頼んだものである。

↓巻貝(Canilha)。€14.62。
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食べ方が面白い。正方形の小さなまな板と専用の鉤のようなものが供され、まずは鉤で身をほじくりだして食べる。その後、巻貝を手に取って、先端の細い部分をまな板にコンコンと打ち付けると、貝殻の奥の方から肝がコロッと出てくるのである・・・!

↓巻貝セット。
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↓コンコン。
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↓肝がコロッとでてきた!
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んでもって、これが鮮度抜群で旨かった。身もコリコリで良かったが(写真を失念)、特筆すべきは肝。蟹ミソのような香りと風味で、まるでチーズを思わせるまったりとした濃厚な旨味があった。何気なく食べた僕らは、その意外な旨さに目を見開いた。この貝、和名は何というんだろうな。

この日のメインは、店の看板料理。茹でたて熱々の手長海老(Lagostim)である。2匹で€28.56(3800円)だったから結構いいお値段だが、その価値は十分にあった。

↓どーん。手長海老(Lagostim)。
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↓逆アングル。
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なんせ、ブリブリのブリンブリン!!そして、身は驚くほど甘い!!たかが茹でた海老にこれほど感動するとは…!というほど感動した。ミソはそれほど入っていなかったが、身の旨さが十分にそれを補った。

↓うまし。
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「すごいね、どれも美味しかったね!」
「高まっていた期待が正しく報われた感じだな!」

どれも調理法は単純極まりなかったが、文句なく美味しかった。見事に海鮮だけ頼んで、野菜を何も頼まなかった理由は、よく思い出せない。品書きに見当たらなかったのかもしれない。

ともあれ、昼からワインを一本空けて、旨い海鮮をかっ喰らった僕らは、すっかりご機嫌。これからこんな美味しい毎日が続くのかと浮き立つような気持ちで、店を後にした。


<2012年10月>



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2018年05月01日

リスボン2 - 老舗カフェ『Pastelaria Suica』でポルトガル式の朝食を気取る!

リスボン1 - マカオ好きが高じてポルトガルへ!7泊8日のポルトガル料理食い倒れ!」の続きです。

リスボンで迎える初めての朝は、快晴。マカオと同じく、タイルで黒い文様が描かれた歩道を散歩して、ロシオ広場へ向かった。見るからに古そうな彫像や建物に、旅気分が一気に高まる。

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僕らのお目当ては、『Pastelaria Suica』。交通カードのような字面の店名だが、「スイッサ」と発音するそうだ。1922年創業の老舗カフェである。

豊かなカフェ文化を持つポルトガル。朝食は行きつけのカフェでコーヒーを飲み、軽食をつまむのがポルトガル人の定番だと聞いていたので、真似することにしたのだ。

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なるほど、早朝だというのに、確かに店内は大賑わい。ショーケースには様々なパンやケーキが並んでいる。甘いのもあれば、おかずみたいなのもある。どれも、いい意味で洗練され過ぎていない素朴な感じで、実にそそる。旅先の興奮もあって、思わず頼み過ぎてしまった。

↓いろいろある。
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↓結果、頼み過ぎ。
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↓欲しいのを指差したら、紙に書いて渡された。これを持ってレジで会計する。
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僕もこの旅を決めてから知ったのだが、ポルトガルはコーヒー天国なんだそうだ。かつて植民地にしていた国々から、良いコーヒー豆が入手できたのだろう。だから、カフェのコーヒーメニューも実に豊富。初心者殺しといっていいくらい複雑だ。(どんな感じかは、こちらとかこちらを見て欲しい)

初日なので、僕は一番スタンダードだと聞いたBica(エスプレッソ)、連れはCafe com leite(カフェオレ)にした。濃いエスプレッソに砂糖をたっぷり入れて飲むのがポルトガル流と聞いてはいたが、砂糖の袋を三本も渡されたので、びっくりしてしまった。

↓Bica。
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↓Cafe com leite。
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↓そして、砂糖(笑)
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びっくりしたといえば、値段の安さにも驚いた。エスプレッソは€0.75、カフェオレは€1.15。それでもむちゃむちゃ美味しいのだから(砂糖は少ししか入れなかったけど。笑)、さすがは本場だ。

食べ物は、こちら。

↓カステラの原型と言われるPao de Lo de Ovar(ポンデロー)。
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↓シフォンケーキに近い仕上がり。
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↓Tibias(ティビア)は、チョコなしのエクレアといった感じ。「骨」という意味通りの形。
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↓バニラビーンズの香りがいい。
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↓Rissois de leitao(右)とChamucas。
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↓Rissois de leitao(ヒゾイシュ・デ・レイタオン)は、豚ひき肉と玉葱が入った薄い三角コロッケ。
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↓Chamucasは、サモサ。かつて植民地だったインドから伝わったのだろうか。
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どれも激ウマ。人工香料や過剰な旨味に冒されていない、素朴な味わいが嬉しい。旅の間、色々なカフェを試したけれど、この店のものはどれもとりわけハイレベルだったと思う。

「朝食はカフェでコーヒーとパン」とだけ書けば、日本でもありふれた光景であるが、さすがは本場、コーヒーもパンもクオリティが素晴らしかった。それでいて、安いのもすごい。これこそが数百年の歴史に裏打ちされた「文化」なんだなあ。

さて、ここまでで「柄でもなくコーヒーなんて飲んじゃって」と思った人はいるだろうか。ふふふ、もちろんカフェで飲めるのはコーヒーだけではない。コーヒーとパンを平らげた後は、テラス席に移動して、これである。

↓じゃじゃん!マカオでもよく飲んでいたポルトガルビール、SUPER BOCK(スーペルボック)
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ロシオ広場を眺めながら飲む朝のSUPER BOCKは、実に旨かった。

朝からすっかり気持ちよくなって、のんびりと観光へ繰り出した僕らだった。


<2012年10月>



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2018年04月24日

リスボン1 - マカオ好きが高じてポルトガルへ!7泊8日のポルトガル料理食い倒れ!

唐突に、ポルトガル旅行記を始めてみる。かなり昔の話になるが、2012年10月、連れと二人でリスボン・セトゥーバル・オビドス・シントラを回ったのだ。

夫婦でヨーロッパへ行くのは初めて。しかも、僕なんて二度の出張以外はまともにヨーロッパへ行ったこともないのに、7泊8日の日程は全てポルトガルに費やした。

その目的は、もちろんポルトガル料理だ。マカオで出会ったポルトガル料理がすっかり気に入り、広州にいた3年半の間、繰り返しマカオに通っていた僕ら。自然、本場のポルトガル料理を食べてみたいという気持ちが湧き起こったのである。

とても充実した旅だったのだが、当時は東京にいてブログにあまり時間を割けなかったので、書こう書こうと思いつつ、後回しになっていた。

もはや6年前の記憶なんてすっかり薄れているのだが、先日ふと当時の旅ノートを見返したところ、よほど旅が刺激的だったのか、かなり細かく料理の感想が書き残されているのを発見した。これならばブログにするのも可能かもしれない。そう思ったわけだ。

あまり気合を入れず、不定期に、備忘録的に書いていきたいと思う。料理名にはできる限りポルトガル名も併記するけど、間違っていてもご容赦。日本語で書かれた現地のポルトガル料理情報はそれほど多くないので、誰かの参考になれば幸い。

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リスボンへは、パリ経由で向かった。シャルルドゴール空港でトランジットを待つ間、張り切った連れが空港内でフランスの菓子を買い集めてきた。

↓『Paul』のコーヒーで『La Maison du Chocolat』のマカロン。
 6個で€10.44とは、本場でもいいお値段なのねえ。じゅんわり系。
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↓これは『Laduree』のチョコマカロン。ふんわりサクサク、甘さが強め。
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↓『La Maison du Chocolat』の板チョコも買い込んでいた。
 旅の間、おやつに食べるんだそうだ(絶対そんな余裕はないと思う)。
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リスボンのホテルにチェックインしたのは、夜中の12時近かった。もう食事ができる時間ではないが、このまま大人しく眠るには興奮し過ぎている。ホテルの近くを歩き回り、まだ開いていたカフェバー的な店に飛び込んだ。

旅の始まりを祝して、乾杯はVinho Verde(ヴィーニョベルデ)。つまみにPresunto(ポルトガルの生ハム)を頼んだ。

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たかが生ハム、されど生ハム。塩気はしっかり強いが、旨味もしっかり。特に、脂身が旨味のカタマリに化けていて、とても旨い。

「さすがは本場、適当に入った店の生ハムでも見事に旨いな」
「これが本物か!って感じだね」

確か本来はサンドイッチ扱いのメニューだったので、パンもたくさん添えられてきた。

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このパンも旨かったし、このパンに生ハムを挟んで食べるのもまた旨かった。生ハム以外、何の具もないのだが、そのシンプルな味わいがあなどれない。

思えば、マカオのローカルカフェで出てくるサンドイッチもこういう硬派なタイプが多かったなあ、あれは具をケチっていたわけじゃなかったんだなあ…と、いきなりマカオとのつながりを感じて嬉しくなった。

明日は朝から食べたいものが目白押しだ。今日はこのへんにしておこう。


<2012年10月>



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