January 2009

January 31, 2009

チェ 28歳の革命

スティーヴン・ソダーバーグ監督

アルゼンチン出身でキューバ革命に身を投じた、エルネスト・”チェ”・ゲバラ。国を変え民を救おうと決心した若き彼の時間、「革命成功まで」を描く。

革命家としてカリスマ的人気を誇るゲバラ。
演じたのはラテン系ナンバーワンセクシー俳優のベニチオ・デル・トロ。
キューバ革命もゲバラも、おおざっぱな知識しかないのだけど、残された写真で見る限り「似て」ますね。
なんでも、この役を演じるために20から30キロくらい落としたそうだけど、……えと……、そんなに落とせるっていうのが逆にすごいっていうか……。キューバに向かう前の食事シーンをみると、十分にお腹周りがっていうか……。
青年時代を描いた「モーターサイクル・ダイヤリーズ」(これはガルシアくんがやってる)と比べるとあまりにあまり……。
いえ、好きですよ。デル・トロさま。あの眠たげなまなざしがとても。

まあそれはともあれ、心熱く、主義主張に向かってまっすぐに進んでいく「理想主義者」の姿を、
多分忠実に描いてると思います。後の結婚相手となるアレイダも出てます。

国連での演説シーンは圧巻。
世界を変えるために人を殺してもいいものか、
とても肯定はできないけど、そうするしかない状況に自分たちは置かれたのだという主張は、
彼限定においては、理解できます。
そう思わせる人間であるというのが、カリスマということなんでしょうか。
心に革命を。


chikachan112 at 21:17|Permalinkclip!映画 |   【た行】

January 20, 2009

悪夢探偵2

塚本晋也監督

他人の夢の中に入ることのできる京一は、悪夢探偵と呼ばれている。しかし他人の夢に入ることは命を縮めることに近く、彼はそれを厭っていた。そんな彼の元に女子高生がやってきた。いじめた相手が夢にでてきて眠れないという彼女の依頼を断ったものの、やがてさまざまな事件が起こる。彼女がいじめたという女子高生のようすは、京一自身の記憶と夢に関わっていた……。

ホラー映画としてもよかったし、
親子関係に起因する思慕と、一方で、生を続けることは恐怖である、というテーマも面白かったですね。

特に、「生きてることは楽しい」ではなく、
「生きていくことは恐ろしいことだ」、という考え方は、目からうろこ。
そう感じる理由を特殊能力のせいにしてるけど、
でも実は、誰にでもあてはまることなんですよね。
上手に目を潰れるかどうか、ってだけなのかもしれない。

その怖さをホラーにしたとこがよかったです。

さて、この映画、タイトルからみても続編で、前作も観てるんですが
本作は、前作から予想してたより好印象。

前作の記憶が少々ヤバいのだけど、
全般の雰囲気はいいけど最後でずっこけた……、という印象だったような。
特に、ラストで「悪夢探偵」が妙に前向きになってしまったのに違和感を持ったように憶えてたんだけど……。うーん、ヒロイン役が酷かっただけだったかな。

物語のパターンとして、主人公が成長する、というひとつの形があるんだけど、
京一も、1でも2でもそれなりに、世界に対応しかける、というラストになるんですよね。
そういう法則にのろうとしてる。

でも1から2への階段、下ってるぞ。
今回のほうがより「ひきこもり」になっていたように感じるんだけど(笑)

そこがどうにも不思議なんだよねえ……
けど、単体としてみると面白かったですよ。
もしやなかったことにしたいのかなあ、パートワン(爆)。


chikachan112 at 00:38|Permalinkclip!映画 |   【あ行】

January 19, 2009

永遠のこどもたち

J・A・バヨナ監督

孤児院出身のラウラは里親に引き取られ、結婚もして幸せに暮らしている。彼女は夫と幼い子どもとともに、かつての孤児院を買取り、再建しようとしていた。夫は医師で、子どものシモンは空想癖の強い少年だ。引越し後、シモンは一層その空想を発展させ、彼女には見えない友人と遊び始める。そして開院パーティの日、シモンが消えた……!

この映画はミステリーなのかホラーなのか、それともファンタジーなのか。
ギレルモ・デル・トロ製作なのだけど、「パンズ・ラビリンス」はファンタジーよりだし、「デビルズ・バックボーン」はややホラーによっていたし、どういう方向に進むのだろうか……。

そう思い、あれこれの可能性を考えながら観てました。

どっちに転ぶのかわからないということは、誰が怪しいのかどこで落とすのかもわからないんですよね。その部分でも、とても愉しんだ映画。

ホラー演出も、日本やハリウッドの見慣れた「手段」ではなかったこともあり、新鮮でした。
ただ、容赦がないというか、グロいのが苦手な人には勧められないけど。

一家の秘密、孤児院の秘密、そしてラストの展開。
物語の展開も面白かったのだけど、テーマ的な部分にも魅せられました。

ネタバレになるので細かくはいえないけど、
子どもを取り戻したいという母親の、深くも哀しい想いにやられた、とでも言いましょうか。

夢と現実と……と。果たしてどこが幸せな場所なのか。

かの江戸川乱歩は、
「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」という言葉を好んでいたとのこと。
ここの石碑にも刻まれてる
それを思いだしました。


chikachan112 at 00:01|Permalinkclip!映画 |   【あ行】

January 18, 2009

GOTH

高橋玄監督

森野夜はいつも黒い服を着て感情を表さないことで有名な美少女だ。彼女に近づくクラスメイトはいない。唯一、……くん、を除いては。ふたりの共通点は、猟奇殺人や死体に興味を抱く趣味を持つ「GOTH」であること。周囲からは優等生とみられている……くんと、見かけどおり独特の雰囲気を持つ夜は、とある連続殺人事件に惹かれていく……。

乙一の原作は最近でた新作も含めて読んでいるのだけど、
……くんの名前って、出ててよかったんだっけ? (っていうか、名前を忘れててヤバいですが)

ともかく、主役たる「彼」を演じた本郷奏多は、とても雰囲気出てました。
年齢が高くてもいいなら、二面性演技の巧さから堺雅人を勧めるところなんだけど、さすがに無理だよなあ、とも思ってました(舞台ならアリ?)。
それだけに、儲けものです。

森野夜役の高梨臨は棒読みが気になったけど、感情を出さないという設定だから、それでもいいのかな。ビジュアルはよい感じです。
中盤で「ショーパンのギャル」になったときは、少々引きましたが。

喫茶店の怪しげな客たちも、公園や森も小川も、雰囲気はとてもいい。

そう、「雰囲気」はいいんだけど、話は断片的になってしまった印象。
特に、○○と夜と首に巻いた紐の関係など、なぜいきなりここで追加するんだ? という感じです。
せっかくモトが短編集なのだから、人物設定などは借りるとして、新たな「別の事件」を作ってもよかったのでは? と思うのだけどなあ。
実にもったいない。


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January 17, 2009

モネ「印象 日の出」展

b89eedd8.JPG『モネ「印象 日の出」展』を観てきました。名古屋市美術館。

なんでも開館20周年記念だそうで、展覧会のタイトルになった「日の出」は、パリ・マルモッタン美術館の所蔵だけど、今回、名古屋にしかこないとか。

……というフレコミ。でも中身というか集め方を見れば、なるほど当然かも、と感じました。
残りの作品は、すべて日本にある絵なのだから。
海外の美術館から作品を借り、日本各地を回る……というパターンではないのです。

とはいえ、あちこちに散らばってる(また、名前を公式には明かしていない個人所有もある)作品を、一時に観られるっていうのは滅多ないでしょうね。
関係した学芸員さんたちが20年記念のためにがんばって集めた、という熱意も感じました。

作品点数は、モネが18点、他の印象派(ルノワールとかピサロとか)作家があわせて17点と、そう多くはないです。
また、これはホントに個人的な好みの問題だけど、「印象派=すごーい」という意識がないんですよね。今の好みは、もちょっと古風か、逆に、シュールなほうなので。
だから、「大期待」というより「せっかくだから」という気持ちで鑑賞に。

しかし今回は、認識を一変してしまいました。
なにがどう興味深かったのか、うまく言えないのだけど、

過去の一瞬が、絵の中ではまだナマナマしく息づいているというか。
描かれている世界にタイムトリップできそうな気分になるというか。
……なんでだろう。今まさに絵の具が乾いたかのような、見かけ粗い筆致のせいかな。

というわけで(?)人物画より、風景画のほうが、印象に残ってます。

特に好きになったのが、↑の写真にした(葉書を購入した)イギリスで描かれた作品。定宿だというサヴォア・ホテルから描かれたテムズ河のチャリング・クロス橋と、別方向の工業地帯(「霧の中の太陽」)です。
吸い込まれそうになって、ずっと見てました。
初めて描いた油絵だという「ルエルの眺め」もため息ものでした。タッチは古風だったけどね。

さて、今回の展覧会でのもうひとつの大きな「印象」は、上にも書いたけど、これだけの作品が日本のあちこちにあること。モネばかりじゃなく、他の作家の作品もです。

ホント日本人って印象派が好きなんだなあとしみじみ感じました。
美術館の所有も多いんだけど、企業の所有がなぜか目立つ(笑)。(美術館=当然、という意識のため、単に目だたないだけかもしれませんが)
そういえば昔勤めてた会社でも買ったって言ってたなあ、「睡蓮」(のどれか)。まだあるのかどうかは知らんけど。

バブルの頃の話ですよ。
あの頃は、日本の企業がモネを落札してるって話をよく聞いたなー、なんて思い出しました。(他の作家の絵もです)

もちろん、ここにきてる作品以外に、山ほどあるはず。

今こそ、あちこち貸し出したり見せたりしてモトをとってくださいな。社長室なんぞに飾っておいちゃ勿体ないよ。


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January 13, 2009

’08 BEST

前年に引き続き、あまり観に行けなかったのだけど、
区切りということで、個人的・去年の面白かった映画を。

邦画編
『人のセックスを笑うな』いじらしくもこっぱずかしい青春を懐かしんで。

『アフタースクール』伏線が綺麗に回収されて、悔しいほど面白い。

『歩いても歩いても』地味だけど、その地に足の着いたところがなんとも味わい深いのよ。

『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』年末映画に相応しく、楽しかったので、ちょいとオマケ。


洋画編
『潜水服は蝶の夢を見る』人間の力の奥深さに感動。

『バンテージ・ポイント』視点による話の切り替え方と後半のスピード感がマル。

『フィクサー』こういう男にこそ、「矜持」という言葉が似合うと思うなあ(笑)

『ミスト』悪趣味だと思いつつも、ラストの残酷さと哀れさに。

『幻影師アイゼンハイム』メインのストーリーもいいけど、警部が実においしい。「翻弄され警部」萌えってあると思うわあ(爆)

『僕らのミライへ逆回転』手作り映画もキャラクターもくだらなくてイイ。でもなにより愛を感じました。


個人的に、08年は、洋画の方が面白いものが揃ってた印象でしたね。それも、超大作より実験作の方が頑張ってたな。
注目の邦画も、ブームに乗って忙しく作りすぎてる感が否めないような……
まあ、死屍累々の駄作があってこそ、輝く作品が生まれるのだろうし、
面白くなくても数字の取れる映画があるから、実験作を作る余裕も生まれるのだろうけどね。

ともあれ、今年も心躍る映画に出会えますように……


chikachan112 at 22:13|Permalinkclip!映画 |   【BEST】

January 10, 2009

あけましておめでとうございます

生きてます。

後日更新します。

chikachan112 at 21:13|Permalinkclip!