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ミニコミ『奇刊クリルタイ』の公式ページ。お知らせやメルマガ「週刊メルマガクリルタイ」の過去記事を掲載していきます。

「奇刊クリルタイ増刊「dorj」Vol.3」刊行に関しまして

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「High-end Magazine for Multi Cultural Personality」、奇刊クリルタイでは、次回文学フリマ(5月6日)に際し、新刊『奇刊クリルタイ増刊dorjVol.3』を刊行いたします。
つきましては、編集に際しまして、DTP業務を一緒にやっていただける方を募集いたします。

【詳細】
業務内容:組版業務(新書サイズ、100ページ前後)
※100ページの中に表紙は含まれておりません。
使用ソフト:Indesign (弊誌所持はCS4です)
拘束期間:2012年3月~4月上旬まで

その他、詳細については、
info_khuriltai@yahoo.co.jp
までご連絡いただけると幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

奇刊クリルタイ 編集長
republic1963
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中二病の誤読誌-republic1963

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中二病が今、アツい。

詳しくはこちらを参考にしてほしいが、Zeebra v.s. 伊集院光のビーフ(牛肉?)が勃発したとのことで、あらゆるメディアで「中二病」花盛りである。だが、正直、これら取り上げるメディアが本当に中二病について理解して話題にしているか?といわれるとはなはだ疑問だ。そもそも、Zeebra対伊集院の批判合戦とか、どっちが悪いとかそういう問題なのだろうか。今回は、この騒動を通して、改めて「中二病とは何なのか?」という事について考えてみたい。

そもそも事の発端は、(恐らく捨てアカウントと思われる)twitterアカウントから中二病呼ばわりされた事に対して、Zeebraが反応した事から始まる。で、中二病という概念を発見したのが伊集院光だということで、伊集院への批判→周りが諌める→本人が登場という流れとなる。

そもそも、中二病とはなんだろうか。その最も基本的な定義とは
中学2年生程度の屁理屈で社会を否定し、結果何の行動も起こさなくなる「病」※1

ようするに「中二ぐらいの時分にありがちな「イタい」行動」ということだが、これだと少しわかりづらいので、具体的な「症例」を3つに分類する。

1:自意識系
社会や大人の価値観に迎合することを拒否する事。 例:「サラリーマンにはなりたくねぇなぁ」、「大人は汚い 」等の発言
2:センス競争系
「他人とは一味違った(が、比較的ありふれている)」センスを自慢する事 例:洋楽を聴き始める、ハリウッドの超大作映画を否定してミニシアター系映画を観る 等
3:邪気眼系
ゲームや漫画の影響で「自分には秘められた力(=邪気眼)をもっている」などと妄想し、かつそれを「リアル」で実践してしまう言動。 例:怪我もしてないのに包帯、自分が考えた珍設定 等

さらに、こうした「中二病の「症状」があり、それが「イタい」」事を前提として作られた「メタ中二病」もあり、話はややこしいのだが、今回はそれは置いておく。基本的に最初期(伊集院が話題にしていたぐらいの頃)の中二病理解とは、これら3つの概念がいっしょくたに「中学校時代ぐらいのあるあるネタ」として「中二病」扱いされていた。そして、Zeebraにコメントしていた人達がいう通り、この時点では、一種の自虐ネタ、つまりネタ投稿者自身が「患者」であった。だが、こうした当初の解釈通り、中二病という言葉が使われる事は現在では少ない。現在では中二病の3つの症例のうちの「邪気眼」の意味として使われる事が圧倒的に多いのだ。例えば、「中二病マンガ」としてよく例として挙げられる『BLEACH』などはより正確を期すなら「邪気眼マンガ」と呼ぶべきはずだ(黒崎一護は別に大人を否定したり、ミニシアター映画を観に行ったりしてない)。だが、「中二病マンガ」と言って普通に通用している。もう一方で、中二病に加わった新しい使い方として、単に「イタい人」「行動が幼い人」を指す罵倒語としても使われている。これは、ネットスラングにおける「厨房」とほぼ同じ用法として使われているのだ。中二病は、「厨二病」と表記される事もあり、両者の関係の近さが伺える。だが、これはいままでの中二病にはなかった新しい意味である。さらに、この「中(厨)二病」の用法において、仕様者とそれが指し示す人(患者)が分離された。つまり、どこかにいる「イタい人」を指して「中(厨)二病」と認定してバカする、という今のネットにおいて一般的な用法が確立したのだ。

翻って、今回の騒動についてもう一度振り返ってみよう。
最初にZeebraに対して向けられた「中二病」という攻撃。これは、恐らく「中(厨)二病」という意味で使われていると思われる※2。簡単に言えば「Zeebraはイタい」ぐらいの意味で使われているのだ。これまで見てきた通り、この「中(厨)二病」の用法は伊集院光の手から離れたところで作られた(合成された?)意味であり、その意味で伊集院光に責任をとれ、というのは一見無理矢理なように思える。
だが、話はこれで終わらない。Zeebraが中二病という概念に対して怒っているのは、単に「イタい人」呼ばわりされたから、というわけではない。再三Zeebraがツイートで表明している通り、中二病という概念に「他人の揚げ足を取ってなんか言った気になる」「なんもしてないのに努力を否定する」、という嫌味というか、冷笑的な部分を感じ取って批判しているのではないか。だとすると、これは単なるZeebraの勘違い乙、上手く和解できてよかったね、という話にはならないのではないか。なぜなら、確かにこうした冷笑的な部分が中二病概念には存在していた、というか、リスナーの末席に座っている人間から言わせると、こうした「毒」の部分が伊集院光のラジオの面白さの根幹だったのではないか。こうなると、どちらが正しいという問題ではなく、各人で「どちらにつくか」を決めるしかない問題になる。だとすると、「和解不可能」として対話を打ち切った伊集院の態度は全く正しかった、という事になる。

ここまで原稿を書いて、ある種の感慨に浸っている。
そもそもクラスのはじっこの方でクラスの人間に対する皮肉を脳内に再生させ続けていた人間が月曜深夜に集まるオアシス、それが伊集院のラジオだったはずだ。それが我々のオアシスとして機能していたのは、あくまでそれが「否定される理屈」だったからではなかったのだろうか。中二病だって、幼稚な理屈で社会を否定していた過去の我々にむけた、今の我々からの投稿ハガキだったはずなのだ。社会から否定され、本音をひた隠しにしながら狭いサブカルの、さらにはじっこにいるのが我々だったはずだ。
でも、今、気がつけば、伊集院的な皮肉と冷笑はインターネットの中に満ち満ちている。それなのに、なぜか全く気分は晴れない。否定されるはずの理屈だけがもてはやされ、本来は正論だったはずの理屈はつまらない理由で揚げ足をとられる。こんな事を我々は望んでいたのだろうか。意味を書き変えられつづける「中二病」の姿は、漂流する我々の姿その者なのかもしれない。

奇刊クリルタイ増刊「dorj」奇刊クリルタイ増刊「dorj」
著者:クリルタイ
販売元:クリルタイ
(2010-09-01)
販売元:Amazon.co.jp
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※1 ここでは、比喩的に「病」と称しているだけで、本当に病気なわけではない。
※2 もっとも、発端となったツイートに関しては何をもって批判しているのかさっぱりわからないが

参考:http://bunfree.hatenablog.com/entry/2012/02/21/151559

republic1963
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キモメンスゴレン Vol.2「facebookのムカつく光景5つ」-republic1963

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.108(2012年2月13日配信分)の原稿を再掲)

ここしばらくネット界隈の話題をさらっているサイトが「アメリカからやってきた全く新しい概念」ことfacebookであることは論を待たないでしょう。ところがこのfacebook、実名登録が前提である程度リアルの延長線上にあるSNSのため、そこでは悲喜こもごもが存在します。今回はそうした悲喜こもごもを紹介する事で、現代社会に対する警鐘としたいと思います。

1:会社の同僚から友達リクエスト

SNSサイトにおけるウザい状況の基本中の基本であり、その後の全ての悲劇の元となる出来事です。ですが、この悲しみから我々は皆、のがれることは出来ないでしょう。なぜなら、それを断れば余計にややこしい「なぜ君のリクエストを拒否したのか」を説明しなければならない事態になるに決まっているから。それゆえ、我々は今日も大して好きでもないコミュニケーションしたくもない会社の同僚からの友達リクエストを承認することになります。

2:エア仕事論、エア恋愛論

仕事論や恋愛論。これらは安居酒屋の酒の肴として鉄板の話題です。ですが、世の中には仕事場や安居酒屋でのトークだけに飽き足らず、ネットの世界でまでも自分の仕事論や恋愛論を語らなければ気が済まない人々がいます。顧客に対して自分の営業姿勢どうとか、SLAがどうとか、元彼がどうしたとか、どうでもいいよ!ネットでまでそんな話すんな!と叫びたくなる衝動にかられます。しかも、決まってそれらの理論は総じて「どうでもいい」の局地のような内容。しかも、リアルでの彼らの姿を知ってるだけに余計にたちが悪い。いつも昼休みソリティアやってるお前が何仕事論語ってるんだよ、お前は恋愛論語る前に自分の恵那司みたいな顔をみたことがあるのか、「エア仕事論はもう飽きた!(声:たてかべ和也)」と叫ぶのは家の中だけにしてください。彼らにだってそうしないとやっていけない事情があるのですから…。

3:「いいね!」をつけないと気が済まない

「「いいね!」ボタンってウザくね?」。facebookの草創期から言われ続けている事です。でも、我々は友人(じゃなくても)タイムラインが更新されるたびにボタンをくりっくしなければなりません。なぜならそれが彼の「ご高説」を「読んだ」という証拠になるから。そして、「いいね!」の数だけ彼らが承認された、という事になるのだから。休日に仕事何時間しようが、カフェで英語勉強しようがそんなの知った事じゃねーよ!と叫びたくなる気持ちはぐっとこらえてボタンを押しましょう。でないと、翌日さらにウザいfacebook論を聞かされる事になります。

4:飲もうよ!

大して仲も良くない元同僚からの「元気か?」メッセージ。このメールに返信しようものなら、次に来るメールは「今度飲もうよ」になると相場が決まっています。実際は飲みたくないけど断われないというジレンマに襲われますが、このメールが比較的気楽なのは「今度」が来る時はありえない事がわかりきっている事。実際に連絡しようものなら「仕事」だ「親の事情」だなんだと言って飲み会が開かれる事はありません。でも、そこで怒ってはいけません。facebookのコミュニケーションとは、リアルと同じなのですから。

5:友達の友達が

あなたはfacebook上の友達の友達を見に行った事はありますか?友達の友達にも色々とびっくりするような出会いがあって楽しいものです。ですが、中にはそっとブラウザを閉じてしまいたくなるような出会いもあります。差別だなんだと散々悪口を喚き散らして会社を辞めていった弊社派遣社員。その彼女がしれっと会社の他の部署に戻ってきているらしい事を知った時には飲んでいた牛乳を噴きそうになりました。しかもそれで会社の人達とfacebook上でキャッキャッウフフしているのを見た時は笑いを通り越して、この世に正義はないのかと嘆息せざるをえませんでした。

そもそも、ネットが「ナウでヤングな」人たちの遊び場だった時代はすでに過ぎ去りました。そうした時代においてはどんな先進的なサイトであれ、こうしたリアルと接続するような悲喜劇がなくなることはけしてないでしょう。

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republic1963
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文章系同人の未来はどっちだ!?第四夜 稀人舎に突撃の巻-安倉義たたた

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.79(2011/03/09 配信分) の原稿を再掲)

連載第四夜は、個人版元「稀人舎」が放つ同人誌『稀人舎通信』の執筆者であり、某大学で教鞭をとる金井景子先生と稀人舎代表小宮山裕氏を交えてのクロスインタビューを実施!!
小さな出版社稀人舎
20代や30代の若手の動向が注目されがちな文学フリマだけれど、ナイスミドルもシニアな方も、みんながんばっているのです! 大学教授から詩人、漫画家まで幅広く参加する稀人舎の同人誌の秘密を探るべく、早速我らが梅田君にインタビューに行ってきてもらったのですが、あれあれ、なんだか雰囲気がドス黒……っ?!

■インタビュアーに物もうすっ!!

☆金井景子:私が、今回梅田さんのインタビューの要旨、「なんで文学フリマに大学教授が出すのですか?」というのを受け取ったときにこちらも「え、なんで?」って思ったんですよね。私が同人誌に関わったのは、友人の小宮山が誘ってくれたからで、「大学教授、文学フリマに潜入!」みたいな話じゃなかったんですよね。友人がそこで面白そうなことをやってる。だからそこで自分もなんかやってみようということですね。情報としてはいろんなことが入ってきてはいましたけど、一番は友達がやっていたということ。で、行ってみてただぶらぶらするよりも、どうせならやってみようかなーっていう気持ちになったんです。そこがスタートなんですが、やっぱり「大学教授云々カンヌン」になるんだなってちょっと思いましたね。いまのところの路線としては、友達に加えて、社会人や現役の教え子たちに協力してもらって、自分の父親まで引っ張り出して(※近代文学研究者の紅野敏郎氏)、やらしてもらってます。ただ、それが「自分が圧力をかけて、学生たちに「書けい!」みたいな感じに見えるのかなー」とか、「88歳になる親父を脅して(笑)引っ張り出してえらいめに合わせてる(爆笑)人に、見えてんだー」と思うと……。自分が責任を負える範囲の、親しい人達と、しっかりテーマ設定してとことんやってみたいというだけなんですが。
私は20代のおしまいから30代にかけてライターやってたこともあるので、刊行の時期がいつなら、どういう進行になって・・・とか、がつんと書きたいけどオトナの事情がそこには・・・みたいなこともそれなりに経てきました。もう一方で、わたしたちの世代はネットで発信という手段がなかったので、書きたいことは活字の同人雑誌でやるしかないという現実がありました。私は仲間と『媒』という、日本近代文学の研究同人誌をやってましたが、北海道の連中は小森陽一さんが中心になって『異徒』っていうのをやってたし、それこそ、全国津々浦々でいろんな同人誌が出てましたよね。学会誌や商業誌に書く場がなかったということはあったけれど、それだけじゃなくて、一番いいものを自分らがやってる同人誌に書くんだ、みたいな気負いもありました。
だって、いまから25年前くらいって、DTPとか一切ないから、300部くらいしか作らなくても1冊雑誌出したら40~50万円ぐらい借金できちゃうんですよ。5人くらいの仲間とやってたんだけど、年に2回出すと、郵送費含めて一人、20万円くらい持ち出しになる。私、ずっと非常勤講師とライター仕事でしのいでいましたから、その年に2回襲って来る借金を返すために、季節労働の仕事を増やすっていう繰返しでした。だから久々に『稀人舎通信』で同人誌やらせてもらったら、小宮山裕というプロの編集さんはいるは、同人誌を格安で印刷するシステムは完備してるは、もう、嬉しい事だらけです(笑)。小宮山さんも語って、語って。

■さらに物申す!

★小宮山裕:「稀人舎」の小宮山です。まず言いたいのは、「梅田からおばさん呼ばわりされて、腹立つ」ということです(一同爆笑)。文学フリマに行くと、みんな若いじゃないですか。まぁ、年齢がかなり上の方もいらっしゃいますけれども、そういう年嵩の方達と我々はちょっと違う。年は近いけれども、昔から淡々と「文学」をやってきましたというような、彼らおじさまがやっていることと、私がやりたいこととはなんか違うんですね。若い方のことはよくわからないのですが、どっちかといえば、若い人寄りに私達のやりたいことはあると思っているんですよ。今興味のあることを掘り下げてみよう、みたいな感じで。それが、やっぱり我々みたいのがやってると「大学教授が~」「詩人が~」「プロが~」っていう、ある意味仰ぎ見られるような感じになっちゃうのか、とちょっと寂しい気持ちになりますね。
文学フリマに行ってると、なんていうかな、「若いっていいわよね」っていうのがあって(爆笑)。
本を売ってる時に、学生とかが、なんとか大学サークルみたいなので店を出してると、みんなそこで足をとめるじゃないですか。文学好きのおじさんが、青田買いじゃないけど、中身を見ないでも「君たちがんばれよーっ」て言って買っていくっていうのがあるなあと思って、我々みたいな面の皮の厚そうなのが売り場にいると「別にあの人達は自分が買わなくとも大丈夫だろ」みたいに思われてんのかも、とかね(笑)。
そんな中で、何回か売れないなぁって言いながらやってきたんだけど、金井さんとか、川口さんとか他にも何人かの仲間と協力してやってるうちに、楽しくなってきちゃって。「次なにやろうかー」とか盛り上がったり。そうしたら、若者と比べてどうこうってんじゃなくて、自分達が楽しいことをやろうって思うようになったんです。

■稀人舎通信創設の経緯

★小宮山:私は個人版元の「稀人舎」というのをやっていて、単行本を二冊発行しているんですが、個人ですから出版取次会社(本の問屋さん)と契約できるわけはなく、そうすると普通の本屋には置いてももらえないので、本当に本を売る場がないんですね。そんな中で、売る場所を探していたときに文学フリマにたどり着いたんです。だから、最初は同人誌を作るつもりじゃなかったんですが、文学フリマでまわりを見ると、みんな同人誌を作って売っているから、一冊ぐらい同人誌みたいなものも作ろうかなという感じで、『稀人舎通信』を始めました。だから、私の中で『稀人舎通信』っていうのは、「稀人舎」の宣伝ツールだったんですよ、ずっと。「稀人舎」の広報誌ですね。だから「稀人舎」発行の本の広告も入れるし、「稀人舎」っていう名前も書名に入れるっていうことにしていた。
なので、金井さんが最初に私に「同人に加えてください」っておっしゃったときには、「『稀人舎通信』は同人じゃありません」って答えたんです。稀人舎の宣伝ツールとして作ってるから、本当は私が原稿料を出してお願いしたいぐらいだったんです。実際、金井さんが関わってくれる前の『稀人舎通信』の二号までは、原稿を書いてくれた人に原稿料を出していたんですよ。分量に応じてどんぶり勘定だったんですけどね。
でも、なんとなくみんな「面白かったからまたなんか書くよ」って言ってくれたり、金井さんが「面白そうだから仲間に入れてよ」って言ったりしてくれて、「じゃあ原稿料出さなくてもいいでしょうか?」って聞いたんです(笑)。

■同人誌と原稿料

☆金井:で、わたしが、その時に彼女にいったのは「大人が遊ぶのにテラ銭払わないって法はないよ」ってこと。

★小宮山:それを聞いて「そうなんだー」って思いました。金井さんには三号から関わってもらったんですが、三、四、五号は、「原稿料は出さないけれど、希望の冊数を現物支給いたします」ってことにしていたんです。ところがですね。金井先生は百冊単位でご注文なさるので「すみません、それはちょっと」って(笑)。

☆金井:座談会に出てもらったり、書いてもらったりした学生さんたち、親父さんに、私は原稿料払えないから。その人たち、きっと友達に「ここでこんな風にしゃべったのよ」って言いたいだろうし。それが読まれたら稀人舎の広告にもなるじゃないですか。そうすると、ほら、配らにゃ、ならんじゃないですか。

★小宮山:本来の私の趣旨からいえば、百冊でも二百冊でも、ほしいと言われたらはいと渡すべきなんですけどね。でも、すみません。お金はありません(笑)とね。
そんな中で、金井さんに「テラ銭払わないなんて、大人なんだから」って言ってもらって、百冊分のお金をいただき、印刷費に当てさせてもらってたんですよ。で、その「テラ銭払わなきゃ」っていうのはすごく私の心に残っていて、だんだん金銭的に厳しくなってきたこともあり、ちょっと、六号からは他の人たちにもお金を出してもらうことにしていいでしょうか、同人ってことでいいでしょうか、っていう軌道修正をしました。なので、『稀人舎通信』は、五号までは同人誌じゃなかったんですが、六号からは同人誌になりました(笑)。

☆金井:でも、それでみんなほっとしてると思いますよ。だって、気を遣うもの。

★小宮山:その、妙な気を遣わせてしまっていたんだなっていうのがようやくわかったんですよ。今までは、私一人の道楽のためにみんなを参加させてしまって申し訳ないっていうふうに思っていたんだけれども、「いや、なんか楽しいから、次はどうするの?」みたいなことを言ってくれたりするんで「じゃあ、みんなでやるってことでいいかしら」って、みんなにもお金を負担してもらいましょうってなったんです。

☆金井:みんなもう、アラフォーどころか、しっかりオーバー・フォーティですから、表現したいことがあっても、全くお金がなくて表現できなかった時のことやら、少しお金は余裕があるんだけど、家族のこととか仕事のことが忙しくてっていう時期があったりとか。みんないろんな背景があるんだけど、ここで、少しずつお金を持ち寄って、人脈をたどれば結構なこともできるっていうことをどう生かすかっていうことを考えるときには、若いも年もなくて、同人誌を通じて表現したいっていう存在になってるだけなんですよ。
で、そうやって考えると、梅田さんの「おばさんが~、大学教授が~」っていうのは、私たちにとってのゆさぶりだなーっていうのは感じていて、それは言おう、と。

■自由な誌面と、大人の楽しみ

★小宮山:おばさんって言われるのはいやだけど、私は「若い人達っていいわよね」っていう一方で、「若い人達って大変ね」とも思うの。自分達が若かったころに、同人誌作ったり、表現しようと思っていたころって、いろんなこと考えちゃって、こうしなきゃああしなきゃとか、将来はどうしようとか、こうしたいから、こっちのステップじゃなくてこっちの道にいかなくちゃとか、選択肢もいっぱいあって、どれを選ぶかで迷ったりとか、大変な目にもあったり。同じように、今の若い人も大変なんだろうなと。まぁ、それが原動力になったりするんだろうけど。
でも、半世紀ぐらい生きてきて、今のままでもいいかなと思えるということは、そんなに間違った選択を自分はしてこなかったということだろうから、今楽しくてやっているこのことっていうのも間違ってはいないんじゃないかなって思えるのね。そういう意味では、おばさんになってよかったなって(笑)。文学フリマに出している若い人達って、「これをやったら、次はどうなの」とかってやっぱり考えちゃうと思うんだけど、私達はそういうのにあんまり縛られないで「今」楽しいことをやれ
ている。
最新号の特集は、「腐女子」なんですけれども……。

☆金井:すっごいよね。特集。やりたい放題ですからね(笑)

★小宮山:今回、座談会二本立てということで。一回目は「腐女子座談会」というのを20代の女性たちにやってもらって、二回目は金井さんを含む40代以上の大人たちが、それを見ながら好き勝手にしゃべるという。

☆金井:メタレベルを導入したつもりが、私を含め大人女子が次々に自身の腐女子性に目覚めて行く過程は……。これは、やっぱり普通の雑誌じゃできないと思うの。でも、こんなふうに実験動物みたいに眺められてるってなったら、腐女子たちが逆襲してきちゃったりするかもね。

★小宮山:この「腐女子特集」を掲載した『稀人舎通信』の六号は、第十一回文学フリマで、おかげさまで七五部売れました。

☆金井:かと思えば、「次は、介護をテーマに座談会しようよ」とかいうわけ。「そしたらまた、おばさんって言われるかなー」って思うけど、「50代の人が介護で座談会やったら、梅田さん、『またおばさんが……』って言いますかい?」と問いたい(笑)。

★小宮山:その「介護」からちょっと広げて、次号では「親子」をテーマにした特集にする予定で、六月の第十二回文学フリマに向けてただ今絶賛準備中です。

■言い訳あれこれ

◎梅田:うかつなポジショントークで傷つけてしまったということには、反省しきりでございます。おばさん、だなんて思ってない、美しいアッパーミドルのおねえさまたちであると思っていました(笑)。
でも、ちょっと言い訳だけさせてもらえれば、媒体を作るときって、取れる選択肢が年齢や状況によって全然違うわけですよね。同人誌を作りたくても、人脈や原稿や入稿方法やなんかで躓いて作れない人たちもいるんです。潜在的な作者たち、サイレント作者ですよ(笑)。 でも、そうした障害を楽々と越えてしまう人もいるわけです。「同人」と言ったって、それぞれ持っているバックグラウンドだって違うし、ノウハウも違う。それをお互いに交通できればいいなとは思うけれど、それを望まない人もいます。僕にできるのは、そういう交通をする前の段階で、誰がどういうリージョンに居るのかをマッピングして、道しるべを立てられたら、ちょっとは文フリに参加してくれる人がふえるかなって思うんです。文フリだけじゃなくて、何かを作ってほしい。その呼称は、文章系同人でも、同人文芸でも何でもいいですけれども。
ただ、断片的に個人的な付き合いだけが増えていくんじゃ蓄積がないから、まずはいくつかの観点から、リージョンを見定めようというのが僕の考えで、その際にそれが「不当なレッテルだ」というのであれば、それは謝罪します。それに、もう一回言いますけど「おばさん呼ばわり」なんて絶対してません(笑)。こんな美しく気持ちが若い素敵なおねえさまたちがやってることじゃないですか(爆笑)。

★金井:おばはんと大学教授が、タッグくんでむりくり嫌がる学生たちになんかやらせてるって感じですかぁ?(笑)

◎梅田:嫌がっている学生を無理やり、なんて思ってませんよっ。一度参加する機会が与えられて、それでまた参加したいって人は多いだろうな、とは思っていますし、そうなればいいなーって思いますけれど。

★金井:ここでは名前を伏せますが、教え子で学生時代からずーっと小説書いてる子がいます。横浜のシウマイ屋さんに就職したんだけど、仕事が忙しくて、小説を書くヒマはなくなったらしい。でも、文学の空気を吸いたいというので、文学フリマを毎回訪ねてくるんです。最近松茸弁当を開発したそうで。正直、その子は、到底松茸弁当を開発するようなタイプの子じゃないんですよ(笑) 。でも、自分はいま書けないんだけど、また仕事が落ち着いたら書こうとは思ってるんだって。文学フリマとかも、前いたサークルのブースには寄るけれど、他のブースにはあんまり寄らなかったんだけど、見たらなんか先生座ってるから、嬉しくなっちゃったって、声かけて来てくれたんですよ。私も人が悪いから「買っていってよー。売れないんだー。ほら、300円ぐらい持ってるでしょ!?」とかっていって(笑)、 無理やり売りつけてたの(笑)。
で、その後の回も毎度、訪ねてくれる。この間は、松茸弁当の試食金券もくれました(笑)。ありがたいことです。彼女といろいろ話をしたら、彼女もね。文学フリマにきたら少なくとも私がいるだろうっていうのがあったのね。で、お互いに情報交換をしていると、社会人でもこういう楽しみ方があるんだなーって。完全に同窓会状態ですよ。で、その子に余裕ができたときに、作品を引っさげて来て、読ましてもらうのが、いまからうんと楽しみです。シウマイ屋のOL体験、絶対、書くものの下塗りに活きてくるはずだから。文学って、アブクみたいな頼りないものだからこそ、ここにくればブクブクしてるっていう場所、大切ですよ。いままでの文学フリマのイメージって、たぶん同好の士が集まって身銭を切って作った雑誌や書籍のコンテンツを競い合う、というイメージが中心にどんとあったと思う。でも、これからもっと回を重ねて、参加者も増えていく中で、背景の違う人たちが桂馬飛びにそこで新たな馴染みをつくって、手触りのある批評の場を創って行くっていうのも、個々のコンテンツの質をあげていく要因に繋がるんじゃないですかね。

安倉儀たたた
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108-衆道士ペドフェチ

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.75(2011/02/25 配信分)の原稿を再掲)

「やおい」というオタク用語があります。使う人によって微妙に意味合いが違ってくる言葉なのですが、この記事においては「とある既存創作物(漫画・アニメ・ドラマ・小説など)のファンが、その作品に登場する男性キャラクター同士にホモ・セクシュアルな関係性を(勝手に)与えて、ニヤニヤする趣味」だと定義します。
また、いわゆる「やおい同人誌」と呼ばれる自費出版の漫画本や小説本を作成し、その紙面上に己の妄想をドピュッとぶちまける人も、大勢存在します。ここ最近では『イナズマイレブン』や『ヘタリア』がネタ元として強く、また昔からある作品としては『ガンダム』シリーズや『忍たま乱太郎』などに根強い支持があるようですね。それら諸作品に登場する男キャラたちは、決して作中でホモっ気があるように描写されているわけではありません。それどころか、きちんと異性の恋人が存在している場合だって少なくはなし。されど「やおい」を愛好する「腐女子」ないし「腐男子」たちの色眼鏡を通して作品を見るなら、そんなこたぁ全っ然関係ねぇ! 目の前に美男子が2人いたら、とにもかくにも「カップリング」させるのが礼儀ってもんよ!
と、そんな妄想渦巻く世界に興味しんしん!という方がもしもいらっしゃれば、池袋サンシャインの周辺……俗に「乙女ロード」などと称される地帯へ足を運んでみては如何でしょう。林立するオタク・ショップ内に、著作権的な意味でグレーなホモエロ本が山積みになっておりますゆえ。

けれど、そういうオタク文化の現状を見て、

「日本オワタ \(^o^)/」

なんて感想を持つのは、実に今更いまさら!
大昔の日本人の間で、どれほど男色趣味が流行していたか……という事は、まあ少しでも国史・国文学をかじった方ならご存知だとは思います(ご存じでない方は、今すぐグーグルの検索窓に「衆道」と入力してみよう! ついでに筆者のブログ「秘本衆道会」もよろしく!)。で、男色文化華やかなりし江戸時代においても、今でいうところの「やおい」的妄想は、やっぱり盛んだったのでした。その頃のネタ元としては、例えば『平家物語』なんかが結構な人気を誇っておりまして、義経・弁慶の主従関係、あるいは熊谷直実と平敦盛の悲劇的な邂逅などにビビッ!と素敵なサムシングを感じてしまった戯作者は、かなりの数に登ります。
当時の男色本の作者は男性ばかり、対して現在の「やおい」シーンを担っているのは女性がメイン……という違いこそあるものの、大衆の間でかくも大量の「男×男」な書物が出版され、そして広く流通しているという状況そのものについては、歴史上とりわけ珍しいものではないのです。

さて。以上ツラツラと「やおい」の今昔について語らせていただきました。こういう歴史に触れるたび、当方なぞは「嗚呼どんな作品であれ、見方をちょっと変えるだけで楽しみ方も様々に派生するものなのだなあ……」と、感嘆してしまうものです。
しかし当方、そうして「やおい本」を読み耽る日々を送るうちに、ふと思った。
「やおい」の逆パターン、すなわち「最初からゲイだと確定している人物が主役となっている作品を元に、あえて男女のカップルを成立させる」っつー本は存在しないものか、と……よせばいいのに、思ってしまった。

その疑問に憑かれたが吉日、なぁに天井知らずの妄想力にあふれるオタク・ワールドへと分け入ってみりゃあ、すぐさま星の数ほど見つかっちまうだろうぜ! …と、タカをくくりつつ捜索を開始したのですが……いやはや、これがなかなかの難事業!
ゲイコミック界の巨匠・田亀源五郎先生が描きし『外道の家』のストーリーを大幅に捻じ曲げ、寅蔵×萩乃のラブラブ生活を捏造する……みたいな感じのパロディ本、一冊ぐらいは存在してもバチは当たらないと思うんですがねえ。
そんなわけで上記の条件を満たす「逆やおい同人誌」を、当方いまだに見出すことができませぬ。落涙。
返す刀、現代がダメなら過去はどうじゃ! とばかり、今度は江戸期の資料も色々とあたってみました。そうやって無駄な執念を燃やしつつ、幾つかの図書館をさまよいまくった結果……やりましたよ今のところたった1冊だけではありますが、しかも純然たる「やおいの逆パターン」と呼ぶにゃあ問題がないわけでもないんですが、とまれかくまれ、ほぼ目当てに近いアイテムを我発見せり!

……っつー次第によりまして、本日はメルマガクリルタイ様の広い軒先を借り、知っていたところで全然自慢にもならぬその中身をば、堂々かつ強引に開陳させていただきたく候。

当該作の名は、『新板男色鑑』と言います(1752年刊)。いわゆる「黒本」に分類される一冊で、各ページに大きく描かれた絵の余白に、チョコチョコとセリフやストーリーが書き込んである形式。斯道に詳しい方なら、タイトルを聞いた時点でピンとくるものがあるかもしれませんが、まあ結論は急がず、とりあえず本編のあらすじを紹介してみます。

時は室町、足利尊氏の治世。美少年・「林弥」は、年長者の武士である「十平」と恋人関係にあったが、同時に「一平次」と「団平」にも惚れられていた。さらに一平次の妹である「おさぢ」もまた、林弥に想いを寄せていた。
ある時、一平次は十平に対し、「林弥を俺に譲ってくれ!」と強く迫ってきた。
かくなる上は果し合いあるのみ! と睨み合うふたり。しかし、一平次がふと「林弥は、まだ若い。殺しあうなら、せめてあと数年待ち、あいつの元服を見届けてからにしよう」と提案したことで、その場は治まった。
そして迎えた3年後。一平次と十平は、かねての約束通り互いに刀で刺し違え、サクッと死亡した。だが、そんな事情を知らぬ林弥は、ただただ嘆き悲しむのみ。ついには世をはかなみ、出家してしまう。また一平次と十平の実家は、その不祥事の責任を問われ、散り散りになってしまう。
この悲劇を引き起こした黒幕は、団平だった。彼は自らの手を汚すことなく恋路の邪魔者を排除するため、一平次に「欲しいなら、奪っちゃえばいいじゃん!」と吹き込んだのであった。さらに、その後。世間では、とある「化け物屋敷」の噂が立っていた。「出没する妖怪の正体を見極めた者に、その屋敷の所有権を与える」というお触れ書きを見た団平は、早速チャレンジしてみるも、現れた化け物の群れに恐れをなし、逃げ去ってしまう。それと入れ替わりに、今度は若侍の「十吉」が屋敷に潜入する。彼は十平の弟で、兄が残した不名誉を雪ぐべく、手柄を欲していた。しかし彼が屋敷の中で見たのは化け物などではなく、老女と若い女のコンビであった。彼女たちの正体は一平次の母、および妹のおさぢで、敵討ちの協力者を呼び寄せるために造り物の妖怪事件を演出してたのだと言う。その敵とは、もちろん団平に他ならない。事情を知った十吉は、一平次の遺族たちと共に団平に挑み、見事討ち果たす。そして名誉を回復した十吉は、おさぢと恋仲になり、最後に結婚式を挙げてめでたしめでたし!


……これが、ストーリーの概略になります。なんだか人間関係が複雑な割には、展開に一貫性がなく、全体的に散漫な印象を受ける内容であります。最初は男同士の熱き「意気地」の世界を描いていたのに、後半になると突然、怪談だの敵討ちだのといったエンターテイメント的趣向が急に追加され、しかも本来は林弥に恋していたはずのおせぢが、そっちをアッサリ忘れて別の男とくっついてしまうのですから!

まあ、それはさておき。偉大なる井原西鶴の作に、『男色大鑑』(1687年刊)という短編ホモ小説集がありまして。その第4巻中の『待ち兼ねしは三年目の命』と題されたエピソードが、『新板男色鑑』の前半部分とそっくりなのです。どちらも登場キャラの名前こそ違ってはいるものの、「ひとりの少年を取り合う年長者ふたりが、3年後の決闘を約束しあい、見事その通りに散る」という筋書きは、ほぼ共通しています。さらに西鶴の弟子である北條團水が、1712年に『一夜船』という奇談集を発表していますが、その第1巻に所収された『心の剣 綿に三年』もまた、同類のストーリーです。
刊行年の順序、並びにタイトルやストーリーの類似性を考えれば、『新板男色鑑』イコール過去の名作群を下敷きにした「二次創作」であることは間違いありません。
そんなこんなで。一次原作には存在しなかった要素をゴテゴテと盛り込み、あまつさえ「男×男」な痴情のもつれより始まった因縁が「男×女」のヘテロ・カップリング成立をもって終結するという点で、この『新板男色鑑』こそ当方が欣求し続けた「逆やおい」に最も近い作品なのであります。

……完成度の高低は、とまれ。

以上、「誰得よ?」と聞かれても「我得!」としか答えられない一席でありました。最初に断った通り、こんな本を読んだとて名聞名利にゃサッパリ繋がりませんが、まあ広い世の中にゃ、こういうことばかり調べてひとり悦に入っている人間もいるんですよケヒヒヒ。

あ、「逆やおい」ジャンルについての調査は、今なお継続中です、もしそんな内容の本を知ってるぜ! とか、あるいはこれから自作するぜ! というツワモノがいらっしゃれば、是非是非是非是非当方までご一報願いたく。

それでは、本日はこれにて語り切り!

(衆道士ペドフェチ)
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非モテのための婚活必勝法12「マスコミは無視するに限る」-republic1963

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.107(2012/02/07配信分)の原稿を再掲)

2月5日付のゲンダイネットの記事に「震災婚ブームはウソだった」と題した記事が載っていました。
震災婚ってそもそもブームだったのかよ、というツッコミはさておき、この記事の根拠となるのが2011年の人口動態統計。まだ推計値ですが、確かに婚姻数は67万件ということで前年よりも3万件ほど減っています。これを見る限り、震災婚なんて真っ赤なウソという事になります。
以前
もこの連載で取り上げましたが、「圧倒的な質量の取材とデータを元に」書いたんじゃなかったんですか白河大先生!と言いたくなります。ここで、「『震災婚』はツヴァイと楽天(楽天はオーネットの親会社)によるステマだ!」と叫びたい気持ちをこらえて、なぜこんなありもしない「ブーム」が存在することになっているのかという事について少し考えてみたいと思います。
そもそも、婚活についてメディアで語っている人は、どんな人達でしょうか。
まず目立つのがおせっかいおばさん系。彼らは婚活にかこつけて、自身の「ご高説(それは自身の自慢だったりフェミニズムだったりバリエーションは様々ですが)」を開陳する事を目標にしています。中には結婚してない人が『結婚するための○○の方法』なんて本を出しているので結構笑えます。
もう一つは男性向けの本に多いのですが、ナンパ術の延長線上で婚活を語っている人達。今も昔も男性向け書籍で一定の位置をしめる「ナンパ術」と同じ内容を婚活本でも書いている人達です。「遅れてきたナンパ師」こと樋口康彦大先生などがこの典型例です。
そして、もう一つのパターンが少子化問題解決の方法として婚活問題を解決しようとする人たち。社会学の一環として婚活問題を取り上げた本や白河桃子大先生などはこの典型です。
彼らの特徴は、先に述べた通りあくまでも少子化問題を解決する事が主眼であって、結婚問題はあくまでもそのための手段という事になります。
婚外子(婚姻関係にない男女間に生まれた子)が生まれる割合が非常に低い日本社会は事実上「結婚によってしか子供の生まれない社会」です。そういった社会において出生率が上がり、少子化を解決するには、とにかく結婚する数が増えてもらうしか方法がありません。ということはどういう事かというと、あの手この手で皆さんに結婚する気になってもらうしかありません。
ただし、ここで少子化問題が劇的に解決してしまうと、彼ら婚活ライター(実際は少子化ライターなのですが)達の仕事がなくなります。が、もう手の施しようがなかったり、「法律上、婚外子を婚内子と同様に認める」など、ある程度即効性のある手法が判明してしまっても、主張がワンパターンとなり、仕事がなくなります(※1)。つまり、彼らにとってはあくまで現状の範囲内(抜本的な対策が取られない状態)で少子化問題が存在し、定期的に何らかの形での「結婚ブーム」が起こってくれるのが一番いい、という事になります。
つまり、「震災婚」のような「ありもしない結婚ブーム」を作り出されるのはノッツェやアイキューピッドのような婚活サービス企業にとってメリットがあるだけではなく、彼らのような婚活(少子化)ライターにとって一番メリットがあるわけです。それゆえ白河大先生は震災婚だ、藤原紀香結婚だと何かがある度に「○○をきっかけとした結婚がブーム」という記事をリックドムなみに量産する事になるわけです。

ただし、この前提のおかげて、彼らの主張は「結婚しない」という選択肢があらかじめ排除されている非常に歪なものになります。なぜなら、「結婚」は彼らにとって大前提であり(それがないと少子化が解決しない)、それを諦める、ということはあってはならないのです。ですが、以前の原稿でも書いた通り、よくよく考えてみると、結婚しなければいけない理由なんて実は、大して強くはないという事実に私達は気が付きます。でも、結婚について取り上げるメディアにおいて、そうした根本的な問いが発せられる事はありません。もちろん、ライターとしての彼らの生存戦略にケチをつける筋合いは私たちにはありません。そんな私たちができる唯一できる事は、「無視する」以外にないのではないのでしょうか。

※1 その証拠に、白河大先生の口から婚外子の問題が語られた事は私が観測する限り、ない。

(republic1963)
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ライトノベル漫遊記(5)「ビジネス的ライトノベル」三作-terasuy

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.70(2010/12/23配信分)の原稿を再掲)

水嶋ヒロさんのデビュー作がなにかと話題になっています。初回入荷分は即完売。僕も試しに読んでみようと書店に向かった時には、二枚目な写真集とともに「次回入荷は未定です」のPOPが飾られていました。その『KAGEROU』、Twitter上ではやれライトノベル的だ!という感想が飛んでいます。何を指してライトノベルと言われているのかは読んだ人にしか分からないことでありますが、ラノベ的と形容されうるほどに、ラノベも大衆文化然としてきたことには、妙な感慨が湧くものです。特に今年は『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(略してもしドラ)のベストセラーにはじまる、ラノベ的ビジネス・思想書が一過性のムーブメントとなり、書店の経済・思想、哲学棚近辺では、可愛らしい絵柄の書籍を数多く目にすることが出来ましたね。
『萌える○○』に類する作品は、以前にも技工書扱いで見ることが出来ましたが、ストーリー仕立てによる思いつきそうで思いつかなかったパッケージングを見ると、担当編集の方の辣腕に賞賛を送りたくなるというものです。

さて、今日はそんな「ラノベ的ビジネス書」ではなく、ライトノベル上で繰り広げられるビジネス的物語を描く「ビジネス的ライトノベル」というジャンルにおいて、よく話題にあがる作品をいくつかご紹介してみたいと思います。

◆なれる!SE―2週間でわかる?SE入門(著:夏海公司)◆

なれる!SE〈6〉楽々実践?サイドビジネス (電撃文庫)なれる!SE〈6〉楽々実践?サイドビジネス (電撃文庫)
著者:夏海 公司
販売元:アスキーメディアワークス
(2012-02-10)
販売元:Amazon.co.jp
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ブラック企業に勤めるSEの労働環境を、ライトノベルの皮を被せてコミカルに描くことで、ネット上で話題になった本作を読んだ読者は多いかもしれません。
どこにでもいる平凡な就活生である「桜坂工兵(名前がやばい)」が、遅まきながら内定をもらった企業に入社すると、そこは世にも"珍しくない"ブラックSE会社だったというくだりからストーリーが始まります。もともと「未経験でも大丈夫!」という触れ込みのもと入社したにも関わらず、いきなり無理難題を振られ「分からないことはググれ」と指示を出す上司のもと社内で奔走する日々を描きます。

この工兵の上司である「室見立華」が背の低めな可愛らしい女性であり、思わず「それは我々の業界ではご褒美です」と口汚くおねだりをしたくなる人もいるとかいないとか。しかし、飛んでくる指示は素人には到底処理出来るものではなく、普通の感覚ならばおねだりをする前に、音をあげてしまうほどのブラックぶりです。

恐ろしいのはこの作品が「あぁこういうことあったよね」「暗い過去を思い出す…」「最後まで読むに耐えない」等など…という数々の感想が、ネット上で語られていることでしょう。

要約すると「よくあること」らしいです。
事前知識も無しにこの本を読めば、ある種のカタルシスを得ることは出来るかもしれません。職業モノらしく、専門的な知識を織り交ぜたストーリーはとても骨太で、工兵君の成長譚は男ならではの熱さを持っているといえます。

でも「よくあること」らしいです。
その点を念頭に置いて読むと、ライトノベルの皮がなんとやらということをご理解いただけるかもしれません。
ところで、巻末カバー折に記載されている著者近影、イラスト担当のIxyさんの一言がとても趣き深いです。

「残業代 でるだけマシだよ エンジニア」

というわけで次の作品の紹介にうつります。


◆僕と彼女とギャルゲーな戦い(著:西村悠)◆

僕と彼女とギャルゲーな戦い (メディアワークス文庫)僕と彼女とギャルゲーな戦い (メディアワークス文庫)
著者:西村 悠
販売元:アスキーメディアワークス
(2010-11-25)
販売元:Amazon.co.jp
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工兵君が未経験SEであるならば、こちらの主人公である嶋谷一君は未経験エロゲライターとして、華々しく商業の舞台で仕事を勝ち得たワナビだ。

作家を志すも挫折し、就職活動もぼろぼろ。あわや就職浪人かと悲嘆にくれているところに、高校時代に所属していた文芸部の先輩が突然主人公をスカウトしにくる。作中で「エロゲーかよ」と言われるように、エロゲ的展開のうえで誘われたのはエロゲの製作現場だった、という二重の意味を持つ深い発言と思われます(適当)。

こちらは無理難題、ということでもなく、もともと小説家を志望していたことから主人公もやる気になり、ライターの仕事を請け負うようになります。
ただし、投入される場所はお世辞にもホワイトとは言えない制作環境。

SEが工数で労働力を管理するのに対して、ライターの労働力は出来高になります。Ixyさんが前述した「残業代 でるだけマシだよ」という意味はこの点であり、ライターに限らずイラストレーターも出来高であることは言うまでもありません。
リテイクの費用もその出来高に含まれているため、いくら戻しがあっても給料があがるわけもなく。この業界のクリエイターにおける、原稿料ジレンマのひとつではないかと思います。

決して高い給料というわけでもない。にもかかわらず、一般の人から見ると過酷としか言いようがない制作環境に、何を求めてクリエイターは集まっているのか。主人公である嶋谷一は何を思うのか。

それはこの業界にいる誰もが、わかりきったことではあるのですが、改めて実感するには、少しだけ黒い。そんな青春グラフティがここには描かれています。

本書と、なれる!SEを一貫して読んで気づくのは、辛さに変わる何かがあるからそこにいる人「も」いる、ということです。レコメンドとしてちょっといいことも書きましたが、ブラックを礼賛しているわけでは決してありませんので、その点は是非ご注意願えればと思います。
自分は「も」の方なんだろう…。


◆羽月莉音の帝国(著:至道流星)◆

羽月莉音の帝国 10 (ガガガ文庫)羽月莉音の帝国 10 (ガガガ文庫)
著者:至道 流星
販売元:小学館
(2012-02-17)
販売元:Amazon.co.jp
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折角なので、今一番ホット?かもしれないビジネス的ライトノベルも簡単にご紹介したいと思います。
2010年初春から刊行を開始し、あっという間に5巻まで刊行してしまった、驚異的な執筆スピードを持つ至道流星による、学園を舞台にしたビジネスライトノベルが「羽月莉音の帝国」です。強引で破天荒なヒロインが部活動と称して会社を設立し、株式公開までを1巻で描き、ビジネス界に破竹の勢いで進出していく痛快コメディ。

会社を設立し、事業をスライドさせていくことがどれだけ難しいかは、皆さん理解におよぶ所かと思いますが、本作の面白いところは「細かい描写を出来る限り削ぎ、ビジネスの本質をフラットに描いている」点だと思います。

営業や渉外、運営、管理などのストーリー的に煩雑になりやすい部分を、キャラクターのパワーをチート的に高めることで手続きを簡略化して、ビジネスそのものの構造をストーリー上で紐解いていかれる様は、まさに痛快と言えます。

またそのチートさがライトノベル的であり、規格外とも言えるのですが、これは「人材さえ揃えてしまえば成功しうる」ことの明快な答えともなるわけで、軽い作品のようでいて、真理をえぐられているように思えるのが不思議です。

組織が成功するためには何が必要か。この作品の裏には、若者への起業意識を芽生えさせる、真の目的がある。かもしれません。

(terasuy)
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School Food Punishment全アルバムレビュー-republic1963

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.107(2012/02/07配信分)の原稿を再掲)

2012年2月1日。School Food Punishment(以後、sfpと略)の無期限での活動休止が発表された。新曲『HOW TO GO』(これも名曲!)の発売直後というタイミングもさることながら、公式サイトでの告知が事実関係のみが記され、その後の活動についても何もないような状態ではをみると、一般的な意味での「休止」ではなく、かなり危機的なバンドの状況を想起される。
私が、sfpを始めて知ったのはアニメ『東のエデン』のEDテーマ『futuristic imagination』を聴いてからである。イントロのストリングスから無限に加速するギター、間奏からBメロへの怒涛の展開、「未来の根を切っても構わない」という一言だが完璧なフレーズの入る歌詞と1秒から4分07秒まで本当に完璧だとしか言いようがない。OPテーマのOASIS『Falling Down』を向うに回し、彼らの名前を一躍有名にしたこの超絶名曲を聴いて、即シングルCDを購入した事はいうまでもない。以来ずーーーっと聴き続けている。

futuristic imaginationfuturistic imagination
アーティスト:school food punishment
販売元:ERJ
(2009-05-27)
販売元:Amazon.co.jp
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sfpとは何だったのか。彼らの最大の魅力はその静と動にある。インディーズ時代から彼らが得意としてきたのが、Spangle call Lilli lineや空気公団直系の浮遊感のあるポップソングだった。もちろん、こうした楽曲自体の完成度は非常に高いものがあったが、『futuristic imagination』に顕著な、1曲あたりに歌詞にしても楽曲的にも様々な要素を詰め込み、これでもかと情報を詰め込みまくった濃密なバンドサウンドがそれに同居していること。こうした「1曲あたりの情報過多」状態は2010年代の邦楽バンドの特徴、まぁつまり流行りのサウンドなのだが、sfpの場合、そうした楽曲群が極めてハイレベルであり、邦楽バンドの到達点と言ってもよいぐらいの完成度である事に加え、先に挙げた通り、彼らにとっての「静」がある事が彼らの存在をJ-POP界でも異質の存在にしていたのだ。
バンドの解散(とリユニオン)は世の常である。彼らが再び我々の目の前に姿を現してくれる事を祈りながら、残された音源を楽しむ一助として今回、彼らの全アルバムレビューを行いたい。

『school food is good food』(2007年)
収録曲:close,down,back to/pool/set low,fine/snap/浮かび上がる/遠く箱の中

school food is good foodschool food is good food
アーティスト:school food punishment
販売元:ユナイテッド・アジアエンターティメント
(2007-04-04)
販売元:Amazon.co.jp
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記念すべき1stミニアルバム。にしては『close,down,back』不穏なイントロで始まるアルバムである。sfpの「静」的な要素が目立つアルバムであるが、抽象度の高く歌詞や急な曲調の変化に後のsfpらしさの萌芽が見て取れる。
オススメ曲:浮かび上がる
見知らぬ街を自転車で駆け回っているような情景が浮かぶポップソング。抽象的で何を言ってんだかわからないけれど、なぜか歌詞中に完璧なワンフレーズが入るという「sfpらしい」歌詞が堪能できる曲。ドラムとベースのかけ合いが楽しい。

『air feel,color swim』(2007年)
収録曲:you may crawl/sky step/loop,share/煙に白/turn/曖昧に逸れる/art line/transient

air feel,color swimair feel,color swim
アーティスト:school food punishment
販売元:United Asia Entertainment.Inc(DDD)(M)
(2007-11-21)
販売元:Amazon.co.jp
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名曲、『you may crawl』収録の2ndミニアルバム。この頃から楽曲の構築力が上がっており、『you may~』や『loop,share』のような「動」的な楽曲も立つようになる。『曖昧に逸れる』(聴いて震えろ!)や『煙に白』の様な「静」的な楽曲とのバランスが絶妙で、個人的にはインディ時代の3枚のミニアルバムの中では一番好きなアルバムである。
オススメ曲:you may crawl
「明日は折れた」という後の『futuristic imagination』にも通じる世紀の名フレーズが炸裂する名曲。サビ以降の畳みかけるような勢いはまさにsfpらしさ全開の楽曲。ちなみに『futuristic imagination』のシン
グルには『you may crawl』の石野卓球によるリミックスが収録されており、これまた名曲。

『Riff-rain』(2008年)
収録曲:flow/feedback/egoist/killer/二人海の底/over

Riff-rainRiff-rain
アーティスト:school food punishment
販売元:スリーディーシステム
(2009-01-14)
販売元:Amazon.co.jp
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これまた名曲『flow』収録の3rdミニアルバム。曲数は少なめで、全体的に暗い雰囲気だが、一曲目にいきなり『flow』が来るあたりはさすがといったところか。『egoist』から『killer』への流れるような展開が聴きどころ。
オススメ曲:flow
恋人の事が好きすぎて四六時中考えてばかりいる男(?)の歌、と書くとしょうもなさそうなのだが、だが、これがどうして名曲。サビの「君を呼んでいる」から続く一連のフレーズに全てのカタルシスを集約させる楽曲の構成は見事としか言いようがない。ピアノに続いて動きまくるベースがカッコいい。

『amp-reflection』(2010年)
収録曲:signal/goodblue/butterfly swimmer/future nova/電車、滑り落ちる、ヘッドフォン/light prayer/after laughter/4:59/駆け抜ける/futuristic imagination/line/パーセンテージ/sea-through communication

amp-reflectionamp-reflection
アーティスト:school food punishment
販売元:ERJ
(2010-04-14)
販売元:Amazon.co.jp
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メジャー移籍後、満を持して発売された1stフルアルバムにして邦楽史上に残る名盤。メジャーデビュー後、発売された全シングルを網羅!しており世紀の名曲『futuristic imagination』を始め『light prayer』『future nova』『after laughter』の『東のエデン』関連楽曲も全収録。アルバムトータルで圧倒的な熱量と完璧な構成で迫る名盤。シングル曲中心な分、「情報過多」な曲が多いのだが、「徹夜飲み会明けソング」『04:59』、インディ時代の楽曲の香りの残る『パーセンテージ』など脇を固める楽曲も素晴らしく「動」のsfpをこれでもかと堪能できる。まだ聴いていない人は、まっさらな状態でこれを聴ける幸せを噛みしめるべきだ。
オススメ曲:butterfly swimmer
無限に加速するギターサウンドに乗せて「恋に溺れ」た結果「僕は空気になって 君と混ざりたい」という危険な願望を歌った曲。「君を見つめたい」「触りたい」と歌った後、最後には「もどかしい君の手掴んで」「混ざりたい」という、危険人物の心情を歌う歌。とにかく曲が良すぎる。イントロのタメからAメロ、間奏からBメロへとこれでもかと情報量を詰め込んで展開される「動」のsfp。4分30秒が圧倒的に短く感じる楽曲である。

『Prog-Roid』(2011年)
収録曲:free quiet/RPG/in bloom/ウツロウ、サンガツ/≠/are/Ura Omote/ハレーション/flashback trip syndrome/光/ Y/N

Prog-RoidProg-Roid
アーティスト:School Food Punishment
販売元:ERJ
(2011-07-13)
販売元:Amazon.co.jp
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現時点での最新作の2ndフルアルバム。『free quiet』で深海深くまで潜った後、イントロのストリングスから怒涛の勢いで一気に聴かせる『RPG』。そして『butterfly swimmer』に続く直球ポップソング『in bloom』まで続く構成は見事としか言いようがない。シングル曲が少ないため、前作の圧倒的な熱量と比べるとにどうしても地味な印象を受けるが、新境地的な楽曲展開を見せる『≠』、ボーカルがとても印象的な『光』など佳曲も多く、聴きこめば聴きこむほどの味のでるアルバムである。
オススメ曲:光
内村友美の祈るようなボーカルが印象的な曲。後半の怒涛の展開がカタルシスを呼ぶ。それにしても『光』なんて題なのに、歌詞自体はめちゃめちゃ暗い。光消えてるし。それが『Y/N』のポップなイントロとの良いコントラストになっている。

republic1963
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非モテのための婚活必勝法11「お見合いパーティに参加してみる」-republic1963

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.106(2012/01/31配信分)の原稿を再掲)

婚活本の中でかなりの頻度で登場するのが「お見合いパーティ(おみパ)」です。最近では、地方自治体主催のお見合いパーティなども増えてきました。でも、お見合いパーティ、皆が言うほど、本当によいものなんでしょうか。

私自身も参加したものを含めて、お見合いパーティは基本的にこんなシステムです。

・男女20名前後で集まってカップリングする。
・会費制で一回5,000~10,000円程度。男性と女性では会費が違う場合が多い
・基本的にカップルができるまでをサポートするもので、その後についてはノータッチ
・参加条件フリーのものもあるが、年齢限定、収入限定など色々なカテゴリーのお見合いパーティがある。企業主催のお見合いパーティの他にも地方自治体が開催するものもあり、参加するのは比較的簡単。

パーティの流れは、

初回フリートークで全員と会話する→フリートークの間、各人の印象をカードに記入→気になる人をマーク→アプローチカード(気になる人、2人にメッセージ)記入→好きな人だれとでもフリートーク×3回→最終の結果記入→結果発表→男性陣だけ先に帰る。カップル成立してる場合のみ待ち合わせで移動


といったもの。要するに、往年のねるとんパーティと同じようなシステムです。お見合いパーティに来る人たちというのは、いかにも結婚できそうにない人たちが集まっている、というわけでもありません。「これはちょっと・・・」と思うのが全体の2割ぐらいです。もう2割は明らかにいいな、と思える人、で、残り6割ぐらいが「普通」の人達です。これは普段生活している時の感覚とそれほど変わらないのではないのでしょうか。もちろん、このあたりの感覚は参加したパーティによって違ってくるでしょうから、なんとも言えない部分ですが。
お見合いパーティのメリットとしては、とにかく一度に多くの人と出会えるというのと、結果がすぐにわかるということです。ネット婚活などの場合、一人とやり取りするのに1カ月以上かかるのがザラだったりする(結果ダメだったりする)ので、数時間で結果のわかるお見合いパーティはこらえ性のない人や、ナンパ形式の活動に慣れている人にとっては利用しやすいサービスだといえます。

ただし、ここで問題になるのが各自の時間の少なさです。私が参加したお見合いパーティの場合、初回のフリートークが各2分ずつ、カード記入も2分ずつで最後のフリートークのみが4分×3回となっており、あれこれ考えたりする暇はほとんどないので第一印象と少し話してみた印象で決めるしか方法がありません(というかそれ以上時間をかけられない)。
また、途中で記入するアプローチカードなどのカードもみる事はできず、自分の事を相手がどう思っているかも知ることはできず、完全に手探りの状態でトークをしなければなりません。ここで問題になるのが「普通」の人達です。私が参加したお見合いパーティの場合、最終の結果記入というのが上から第5希望ぐらいまで記入できます。しかも例によって記入時間はあまりありません。で、そのデータを集計してある程度希望がマッチングした人同士がカップル成立、となるようですが、普通に考えて「この人がいい」という特別な人がいない」場合(そしてそういう事態は往々にしてあると思う)、この最終希望というのは上位2割の「あきらかにいい人」に集中してしまうのではないのでしょうか。というか、私ならダメもとで上位2割に入れます(というか入れた)。私が参加した時の話ですが、先程も書いた通り、男性は先に帰らされて女性陣を待っているのですが、残った女性陣はそこで次回のおみパの予定などを聞いていたようです。これってつまり「気にいらなかったら次回また来てください」という事なのではないでしょうか。男女ともルックス(第一印象)かトークのスキルさえあれば、相手はかなり選び放題であるように思います。

つまり、このお見合いパーティ、

1:「上位の2割」に入る

2:フリータイムのうちに特別な人(確実に指名してくれそうな人)をみつける 

ゲームだといえます。さらに言うと、お見合いパーティは最初に参加しただけではシステムを全く理解できなくて高難易度のシューティングゲームなみに何もできずに瞬殺されます。つまり、お見合いパーティで活躍するには慣れが必要、という事です。

まとめると、お見合いパーティとは、

・現実と大体同じような割合で同じような感じの人たちが集まる
・一度に多くの人に会えるので、効率は良い。
・ただし、1:ルックス(第一印象)が良いか、2:2~3分で相手に印象付けられるトークのスキルがある、ナンパ慣れした人向け
・じっくり相手と話したり、選んだりする時間はないのでそういう事がしたい人には向かない
・繰り返し参加が前提(男性の場合、結構な財力が必要?)
・サービス側がよく言う「カップル成立率30%」というのは誰でも30%の確率でカップルになれるわけではなく、向いている人は100%に近い確立でなれるが向いていない人は0%に限りなく近く、全体を平均すると30%という意味

というイベントであるように思います。
ただ、参加してぼったくられたような気がするかというとそんなことはなかったです。自分を見つめ直す意味でも、一度は参加してはいかがでしょうか、それだけ新鮮な体験ではありました。

republic1963
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キモメンスゴレンVol.1「相変わらず俺非モテだな」と再確認する5つの瞬間

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.83(2011/05/19配信分)の原稿を再掲)

非モテなんて、ナンパでもして彼女作ればなんとでもなる、そんな妄想を抱いていた時が、私にもありました。彼女ができようが、風俗行こうが、ラブプラスやろうが非モテは非モテ。北斗の拳の「山のフドウ」のごとく我々の「非モテらしさ」はまったくゆるぎもしないのでした…。


1.ネットの「スイーツ(笑)」にマジギレする

ネットにあまた存在する「スイーツ(笑)」と彼女らに向けたニュースサイトの記事の数々。オムライスが食えないのか、女子力アップだかなんだか知りませんが、そうした「スイーツ(笑)提灯持ち記事」や白河桃子の婚活記事を「こやつめ!ハハハ」とネタとして受け流す事ができず、マジギレしてしまう。あまつさえ、「はてなダイアリー」に反論記事でも書こうものなら・・・。「白河桃子だって婚活ネタで一生食っていくのは大変なんだぞ」と広い心で受け流したいものです。

2.居酒屋での「理想の文化系女子」談義

居酒屋。それは男のワンダーランド。居酒屋の醍醐味、それは雑然とした店内で安酒を好敵手(とも)と時を忘れて飲む事。その際の酒の肴はみなが盛り上がれるモノが良いでしょう。通常、「巨人の今シーズン」「会社内のゴシップ」等、当たり障りのないものが選ばれるものですが、そこは非モテ。真正面から「理想の文化系女子」についての考察に入ります。栗山千明なのか、緒川たまきなのか、川上未映子なのか、議論の結末はわかりませんが、ともかく今は、そんな話題を語りあえる好敵手(とも)がいる事を喜びましょう。

3. 会社の「ワークライフバランス」を鼻で笑う

会社勤めしていると最近よく目撃するのが「ワークライフバランス」。「イクメン」「イケダン」だのと仕事とプライベートを両立させているというのが彼らのお題目ですが、彼らの「明日は仕事休んでボランティア」だの「息子を送り迎えする」等の「ワークライフバランス自慢」に「一番のプライベート充実はお前が派遣社員との不倫を辞める事だろ」と心の中で毒づいてはいけません。せいぜい「『Very』でもよんで「ミセスオーガニックさん」でも探してろ!」程度にしてください。彼らだって大変なんですから。たとえ非モテの我々が家族を作る事がないといっても、正論ほど世の中で不要とされているものはないのですから…。

4.DMMからログアウト

TUTAYA。DVDやCD、ゲーム、マンガが山と積まれた我らのワンダーランドです。非モテライフには必要不可欠のライフラインたる我らがTUTAYA。そんなTUTAYAの奥地には暖簾をくぐった先にさらなるワンダーランドが待つことを我々は皆、知っています。最近、そんなTUTAYAに並びかける気鋭のワンダーランドが現れました。その名はDMM。DMMの何がすごいって、あらゆる作品がワンクリックでダウンロードできることです。その品揃えたるや、生まれて初めてTUTAYAの暖簾をくぐった感動に等しいものがあります。あまりに感動しすぎて検索しまくり、サンプル動画の観すぎで、いざダウンロードする段になってみたらログアウトしてしまうことも。一人でいるとはいえ避けたい事態です。

5.「KO-KO-U 孤高」の何が面白いかわからない

TBSラジオで好評放送中の『ライムスター宇多丸 ウィークエンドシャッフル』。番組内の人気コーナーが「アメリカからやってきたまったく新しい概念」こと「KO-KO-U 孤高」です。要は「今年も一人でフジロックへ行き一言も話さなかった」「ひとりでUSJに行った」などの孤高な体験を綴るものですが、これが何が面白いのかわからない! なぜならあまりにも普通の事だから!「え・・・これそんなおかしい事かな・・・俺は毎日やってるけど・・・」と思ったあなた、あなたはまったくおかしくない!

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アンケートは別にやっていませんが、多分賛否両論でハッキリ別れているような気がします。こういった意見を持っている非モテもいるようです。ほかにも、「「相変わらず俺非モテだな」と再確認する瞬間」があれば、ぜひ教えてください。みなさんのご意見をお待ちしております。

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