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対談

文学フリマ参加指南 稲荷辺長太 VS republic1963(後編)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.75(2011/02/24配信分) の原稿を再掲)

この原稿は第10回文学フリマにて『bnkr』と『クリルタイ』合同キャンペーンとして、両方買ってくれた人にもれなく渡すはずだった。が、見事頒布1部という記録を作った原稿に多少の修正を加えたもの。この場を借りて公開する。

 <前編

■「編集作業をしよう」

パソコンで文章のレイアウトなんかをすることをDTP なんていったりする。これがバリバリできますよーって言う人なら問題ないけど初めて参加の人なら何も分からない人も多いよね。こういうときは…

1. 友達に出来る人がいないか探す
2. もう、これからも使うから本気で覚える。ソフトも買う。
3. できる範囲で頑張る。

…ってのが考えらえる。bnkrはできる人がたまたま仲間にいたので助かった。1のパターン。クリルタイは根性があるので2のパターン。カタリタガリナという後述のサークルは3のパターンを採用してる。どのパターンを選ぶかは自由だよ。
3のパターンを選ぶ場合。表紙を作る画像処理系のソフト(Photoshopなど) 本文をレイアウトするDTP 用のソフト(Illustrater,InDesign など) があれば完璧だがそんなに高価なソフトを持っている人はなかなかいないだろう。プロも使っているだけあって習熟に時間がかかったりもするし無理をしなくてもいい。そんな場合は最悪MicrosoftのWordなんかでもなんとかなる。Wordで本文をレイアウトして、表紙はPCと手書き(!)を駆使して一枚作り、スキャンするなんて方法もある。前述の入稿データ形式にあわせてどうやってデータを作るか考えよう。印刷屋さんが変われば入稿できるデータ形式も変わるので自分が作れる形式にあわせて印刷屋さんを変えることもできるよ。

■「印刷を注文しよう」

どれくらい作るか?
はっきり言って難しい問題だ。一つだけ言える事は思っている以上に売れないということ。まだ文学フリマは市場が小さいんだね。でも君は金儲けがしたいわけじゃないだろう? ここはまじめにいい内容でカッコイイ本をつくることを考えようじゃないか。初参加・無名・新人の場合こんなもんじゃないかなという作成数の目安を書いておく。でも当然売れ残っても責任は取らないよ!一人で文庫本の小説を売るなら30冊前後、サークルで参加するなら人数かける10から15ぐらいが目安かなー?責任は全く取れないけど。また、これからずっと参加するんだ!とか文学フリマ以外に販路がある人もう少し上乗せしてもいいかな。

■「売れないです」

文学フリマは売れない。だから売れ残っちゃうってことはざらにある。そういう在庫をさばくために「タコシェ」や「模索舎」みたいなミニコミ専門店がある。クリルタイ編集長は、タコシェに初めて行ったときはクリルタイ一冊持って「こういうの作ったんで置かせてください!」と突撃して5冊だけ置いてもらった。意外と何とかなるもんだ。ジュンク堂書店や紀伊国屋なんかの大きな書店の一部店舗では「ミニコミコーナー」を置いている場合もあるけれど、書店の担当者を捕まえないといけないので、これは初心者にはなかなか難しい。他の手段としてはamazonで売る、という事もできる。これは手続きの手間とお金さえかければ誰でもできる。でも、amazonに置いたからといってすぐに売れるわけではない。世の中とは常に世知辛いものなのです。最近は「密林社」のようなamzon出品代行もある。

■「モチベーションはどこに」

最後にもう一度。君はどんな本を誰に読ませたいか? そしてどう楽しんでいきたいかかんがえてくれ。そこが明確であればあるほど君の文学フリマ参加の道は楽しい物になる。以下にはクリルタイとbnkr、あとbnkr参加者がひとりでやっているカタリタガリナというサークルが何を考えて同人誌をつくっているか、何を目標にしているかなんてのを書いている。こんな方法もあるのかって参考になったら嬉しい。

・クリルタイの場合

一つだけ言える事は、俺は出版社にも就職できなかったし、ライターにもなれなかった人間なので、自分がやりたい事をやるには、こうするしかなかったわけです。ブログ書いてりゃ、twitterやってりゃ誰かに見つけてもらえるっていうのは正しいようで全く正しくない。見つけてもらえないなら見つけられるまで自前のメディアでやってみる覚悟もまた必要だと思う。

・bnkr の場合
bnkrは創作小説雑誌で十数人メンバーが入れ替わり立ち替わり短編小説を書いたり、企画に参加したりしている。コンセプトは一貫して、読んだ人が『俺も文学フリマに参加してみたい!』と思うような雑誌を作ること。一度も小説を書いたことがない人でも挑戦できるんだということを示す企画が必ず載っている。創作方法は文学フリマの提唱者でもある大塚英志氏の本を元ネタにした企画になっている。メンバーに漫画家のうめさんがいたこともあってカッコイイ表紙で初参加時も結構売れた。またプログラマがメンバーに多いせいもあって文学フリマ初のkindle版販売も行った。最近はbnkrに自分の小説を載せたいと言ってくれる人がいたりして嬉しい。ただ、前述のとおり編集長の希望は俺もこれを読んで始めました!という人が出ることであり、それはまだ達成されていない。

・カタリタガリナの場合

bnkr編集長憧れのサークル。一人で小粋な文庫本を少部数作成、販売する。着実にファンを獲得しつつあり、前回の文学フリマでは「面白くてみんなで回し読みしました。だから今回も買いにきました」と小っちゃいけれどこれ以上ない賛辞をお客さんから直接貰っていた。隣で聞いていたbnkr編集長は歯噛みをしながらお前だけずるいと悔しがった。文学フリマを締切として活用し着実に作品を発表、評価されるというのは規模は小さくともなかなか美しい成功事例だ。

■「文学フリマに参加すること」

何度も書くけど本を作ってもあまり売れない。文学フリマにはそもそも来る人が少ないし、文字びっしりの本を喜んで読むような人、ましてや一般の書店で売ってない本を買いたい人なんてそうそういない。初回参加で50部売れたら大成功。10とか20とかも普通にある。だからコミックマーケットみたいなものをイメージしてると多分がっかりするだろう。だけど、文学フリマはまだ11回目。これからどんどん来る人も増えて、規模も大きくなっていく可能性は十分にあると思う。そして、その可能性に参加者としてコミットできるっていうのはすごく面白いと思う。だから君もやればいいよ!モヤモヤしてるものを形にしようぜ。

次回の文学フリマで待ってるよー!

(republic1963、稲荷辺長太)

文学フリマ参加指南 稲荷辺長太 VS republic1963(前篇)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.74(2011/02/18配信分) の原稿を再掲)

この原稿は第10回文学フリマにて『bnkr』と『クリルタイ』合同キャンペーンとして、両方買ってくれた人にもれなく渡すはずだった。が、見事頒布1部という記録を作った原稿に多少の修正を加えたもの。この場を借りて公開する。

■「やるんだろ?」

 さあ、この原稿を手に入れたそこの君!怨念に似た暑苦しい想いが篭ったこの原稿を見て、なんとも言えない胸騒ぎを感じていることでしょう。この感情ってなんだろう? Yes !俺も参加してみたいって疼きだよ。そう、君はもう分かっている。次回は君も参加するだろうって事が。この原稿はその衝動を先回りしてびっしり指南書として書いたものだ。自己流でもいいけど先輩方のKUFU(工夫) も読んでみなさいな。

■「何を作るか?」

 君は文学フリマで何を発表するだろうか?とんでもなく反社会的なものでない限り、なんでもありなんだけど、注目されるためにはどこを狙うか考えることも必要だ。今は評論系の勢力が強いから評論というジャンルで誰かに手にとってもらう努力をするのは大変だ。どこでどんな読者を狙うのか?じっくり考えておこう。創作、評論、文化系、詩歌系、その他なんでもありだよ。

■「何を作るべきか?」

 「なんでもいい」って「なにをやったらいいかわからない」もんだ。みんなすごい同人誌を作ろうとして挫折しがちだから、まずはどれだけしょぼくてもいいので、1冊作りあげることが大切だ。どれだけしょぼくても1冊作った人と途中で挫折した人、この差は天と地ほどある。何を作ったらいいかわからない人にオススメなのはその時流行っているジャンルを利用することだ。ボーカロイドとか、ニコニコ動画とか、ネットをめぐれば、同人界隈でも流行っているジャンルがいくつかあるとわかるだろう。そういう事をすると「オリジナリティがない」と思うかもしれないが、オリジナリティがあるものはそもそも間口が狭いわけだから、流行っているジャンルと自分がやりたいことを絡める事は立派な戦
術だと思うよ。

■「誰と作るか?」

 誰と何を作ろう?これってすごく大事なことだ。勿論一人で作ってもいい。自分が編集長となって絶対権力を振りかざし夢の「俺」雑誌を作って認められるのも楽しいし、完全合議制の文化祭式ワイワイ本を作るのも盛り上がる。どんな方式でどんなゴールを目指すのか?よーーくかんがえておこう。まあ、はじめてならお金とかモチベーションの維持を考えて複数人がオススメ!

■火事と揉め事は同人の華

 サークル活動で必ず起こるのが人間関係のもつれだ。方向性の違いから始まり、金銭トラブル、異性関係などなど・・・。そういうときほどあなたのリーダーとしての資質が問われるのは間違いない。ただ、ひとつだけアドバイスできるのが、メンバーの電話番号を必ず押さえておくことだ。電話一本で解決することは意外と多いということは覚えておこう。

■「じゃあ、手続きをしよう」

 次回開催の予定は2011/06/08。開始時期は公式サイトをこまめにチェックすればわかるし、Twitter をやっているのなら公式アカウントをフォローしておくと自分から確認しなくても教えてくれるぞ。
 文学フリマ事務局とのやりとりは今回を例に取るとこんな風になる。
 
 1・公式サイトから申し込み
 2・ブース当選の連絡が郵送で届く
 3・お金を振り込む
 4・入場証が郵送で届く

 シンプルだね。でもここで幾つか注意点がある。この少ないやり取りのうちに追加イスの申し込みと合体サークルの申し込みが組み込まれているのだ。届く書面と公式サイトを熟読していれば問題ないけど間違えやすいので要注意だ。追加イスの仕組みと合体サークルについては公式サイトを見て勉強しておこう。

 ※文学フリマ公式サイト
 ※文学フリマ事務局twitter
 
■「じゃあ作ろうかの前に」

 ここでは印刷会社に製本を依頼して作成する方法を説明する。なんでかって言うとそのほうが誰かに手にとってもらえる物ができるから。本というものができる実感は文章を読む/ 書く人にとっては喜びだから。だからチラシの裏に書いたものをくばるとかコピーしてホチキスして製本!じゃなくて印刷屋さんで作ることを前提に話をすすめる。

■「印刷屋さんを下調べ」

 まず、「同人誌印刷」と検索!いっぱい印刷会社がでてくるね?この中から作りたい同人誌に近いサービスを提供しているところを探す。ページ数とかカラーの有無とか、大きさが判断基準。漫画系の同人誌が目立つけどだいたいどこでも文章系の同人誌もやってるからひるまずにじっくり探そう。今は目安をつくるだけなので、ハテナの嵐でも大丈夫。で、だいたいここにしようかなと決めたら(だいたいね)納期と入稿時のデータ形式を確認しよう。

■「スケジュールを決めよう」

 スケジュール!これは大変重要なことですよ。印刷屋さんにお願いするときはだいたいイベントの2週間前くらいが入稿期限になる。印刷屋さんによっても違うしお金をいっぱい払えばもう少しあとでもいいこともあるけどね。まあ、だいたいその時期にあわせて内容を作ることになる。ただ、ここで気を付けなくてはいけないのは本文を書いて終わりではないということ。入稿用データ作りの作業の時間を必ず取るようにしよう。少なく見積もっても2週間くらいは取ったほうがいいよ。また、複数人数が参加する同人誌の場合は編集作業に入る期限よりもだいぶ早めに期限を切ったほうがいい。必ず何人かは遅れたりするし、レイアウト後の修正や校正作業も人数分増えるしね。

■「本文を書こう」

 自分がシコシコ書けばいい場合は頑張ればいいけど、インタビューや取材をする場合もある。その場合は学生さんだろうがなんだろうが必ず社会人としてのマナーを守り、相手を尊重するようにしようね。これ、意外とできないもんだよ。気をつけよう。時間は有限だから無理をせず、自分のベストを尽くせる内容を最初は目指そう。創作系の場合は60点くらいのものを最後まで作ってしまうのも手段の一つ。一旦終わってから地獄の推敲に入ったほうがいいものを作れることが多いと思う。とに
かく、ここはがんばれ!

■「分量の計画はあるか?」

 評論にせよ創作にせよ、あらかじめ「何字にするか」を考えておくことはすごく大切。1万字か3,000 字か、もっと言うと何字づめ何行にするかによって、必要とされるページ数は全く違う。インタビューにせよ、原稿依頼するにせよ、「何字にするか?」イメージしておくことで、編集の手間がぐっと少なくなる。原稿依頼された方にしたって、「何字にするか」がわかってないとものすごく書きづらい。「好きに書いてください」は禁句でお願いします。でも最初のうちはあまり硬く考えなくても大丈夫だし、字数は絶対に守らないといけないものでもない。あくまでも目安として意識しよう。

■「コミュニケーションを取ろう」

 複数人数で同人誌を作るときはコミュニケーションも非常に大切。メールやSNS、Skype,Twitter なんかも駆使して連絡を密に取り合おう。最近はmixi離れなんかもあったりしてコミュに書きこんでおけば大丈夫じゃなかったりする。ちゃんとみんなを結び付けられる方法を選ぼう。ネットで上手く意思疎通が取れなくなったら直に電話してみるのも手だよ。あと、お互いに顔を合わすことも。

 <以後後編に続く>

彼らは何を残したのか?~市民参加メディアを総括する(3)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.40(2010/04/21配信分) の原稿を再掲)

■6億はどこに消えた?

Parsley(以下P):資金の話が出たので。オーマイは、ソフトバンクが出資していて、yahooニュースにも「パブリックニュース」というサービスをしていたり、かなり市民参加メディアをプッシュしていた時期があったわけなのですが、どのような感想をお持ちでしたか?

yetanother(以下Y):ライブドアもそうだけど、自前のコンテンツを持ちたいんだろうなと。

P:でも、yahooニュースの中のひとはかたくなに否定していたんですよ。うちはポータルです、みたいな。

Y:そうなんだ。

P:もっとも、孫さんは違っていたのかも。まぁ、ソフトバンクにとっては6億なんてはした金ではありますし。

Y:オーマイニュースについて孫さんは商売っ気無かったんじゃないかとも思うんですけどね。

republic1963(以下R):ただ、yahooもちろん、ソフトバンクグループからすれば大したことはないだろうけど、サイト運営するには大した金額ですよね? ずっと疑問があって、「6億何に使ったの?」っていう。

Y:お給料と家賃。

P:あとシステムですか。都合3回変えてますからね。

R:市民記者の記事の最高金額って2,000円なんですよね。市民記者賞は10,000円で。じゃあ12,000円で鳥越さんが当初期待していたような「スクープ」をタレこむ人が現れるか単純に疑問でした。オーマイニュースの人たちが期待していたのは、企業の不祥事とか、国や政治家の腐敗とか、そういうスクープを期待していたと思うんですが、その対価が12,000円って・・・。

Y:MyNewsJapanがそんな金額でいい記事が集まるはずがないと怒っていましたね。PJもそのくらいだし、JanJanなんて基本的にタダでしょ。

R:「市民メディア」って「肩書」がほしい人向けのメディアなんですよね。

P:PJなんて、当初は記者になる前に講習料とっていましたから(笑)。

Y:ビジネスモデルが広告業で閲覧料が無料なところは、原稿料もタダ同然。有料購読サイトはそれなりに原稿料も払う。

P:となると、原稿料がコンテンツの質を担保している、という話になりますね。

Y:担保されてるのかは分からないですけど、担保しようという気持ちは働くでしょうね。

R:ですね。あとはもう最初からタダでやるか。ただ、それだとブログとどう違うのかという話になりますけど。ともかく、みんなブログ書いているからタダ同然でもやるだろというのは大きな間違いですね。

Y:私もそう思っていたんですけど、マスコミの記者の人ってほんとに記事なんてタダだと考えているんじゃないかと。新聞社の記者の人って原稿料としてお金をもらっているわけでもないし、原価意識みたいなものって無いんじゃないかと。

P:ああ、記事一つあたり、という意識はなさそう。

Y:フリーで苦労したら身にしみるけど、普通に社員勤めしてるとどうかなあって。

R:ということはタダっていう前提で考えていたのか・・・。

Y:でもJanJanに年間億単位の金がかかっていたとか、ほんとうに信じられないですね。オーマイニュースにはかなりの人数の社員がいたので、予想できたけど。

P:JANJANは、無駄にサイト立ち上げすぎているんですよ。JANJANフォト、ザ・選挙、日中連線、モバイル版、TVJAN、映画の森…。それぞれ、PV1000/日いっていたかどうか。

Y:これはけっこうスタッフ抱えていたんですね。

R:結局、どのサイトも親会社の支援以外に有力な資金源を持てなかったんでしょうね。

Y:商売としてはびっくりするほど成立してなかったんでしょう。finalventさんのところのコメントでも言ったんですけど、この数あればなんとかなりそうなのになんでだろうね、みたいな話になって。決して成り立たないPVでも無かったはずなんだけど。

P:個人的な推測ですけれど、広告営業という職自体がいなかったんじゃないかなぁと。

Y:まともに営業してた風情がないですよね。オーマイニュースもあっという間に広告募集のページ消しちゃったし。

P:Yahooのネットワーク広告が出来て安心しちゃったのかも。

Y:もうちょっと頑張ってビジネスとして成り立たせようとする姿が見えていれば、頑張っても市民ジャーナリズムじゃ広告取れないのか、後の参考になったんですけど。あれだと頑張らなかったから取れなかったようにも見えちゃって。

P:JanJanやツカサネットはサイト自体が企業広告みたいな位置づけ。オーマイはちょっとそれとは違っていて、独立採算を目指していたとは聞いているのですが、結局のところPV数的に出稿側に希求するだけのインセンティブがなかったように思えます。

Y:でもJanJanのPVけっこうありましたよ。スラッシュドット並。まあ公称だけど。

P:まぁ、「ブランディング広告」自体が過去のものになりつつあるからなぁ。JANJANは前にも指摘しましたが、富士ソフトの企業イメージ向上のためのサイトだったわけで。

Y:富士ソフトの企業イメージがJanJanでこれっぽっちでも向上したとは思えないけどなあ。

P:多くの人はJanJanと富士ソフトと結びついてなかったですからね。

Y:Parsleyさんが「趣味ジャーナリストじゃダメですか?」って書いていたけど、書く方は趣味でもいいけど、書かせる方はそれじゃダメだって思いました。市民記者は趣味でもいいけど、媒体側が趣味でやっちゃダメ。JanJanとかオーマイニュースとか金出してた人は趣味だったようにしか見えないから。

P:それは、媒体として独立採算でやっていけるようなビジネスモデルを構築出来なきゃお話にならないということですか?

Y:媒体としての信用度が無いところからスタートするんだから、継続して信用度を稼ぐしかない。まあパトロンがついていて金が途切れませんというならそれでもいいですけど。

P:そのあたり、オーマイは「信用」を鳥越氏⇒元木氏というネームバリューで稼ごうとした形跡がありますが。

Y:ああそうですね。ただ、最初のブーストとしてはそれもありだけど、鳥越さんに至っては自らぶちこわしちゃったから。そういえばJanJanには顧問みたいな形で有名人がずらり並んでいましたね。

■オーマイニュースを「殺した」のは誰か?

R:私は元木昌彦氏がオーマイニュースの寿命を縮めたというか、失敗させた張本人だと思っていますが、彼のことを「ネットの事をよくわかっている人」とかって祭り上げている人たちは相当ヤバいと思います。

P:republicさんが言いたいのは、イエロージャーナリズム的な方向に舵を切ったということ?

R:いや、そうじゃなくて。元木さんが編集長になって、プロのライターを入れたじゃないですか。北澤強幾さんとか、その人たちが軒並み素人以下だったという。あと、自分がやっている編集者ワナビー向けの講義の内容を乗せたりとか。

P:自分の講座の宣伝媒体にしちゃった、みたいな。

Y:要するに食べちゃったんですね、自分の会社。

P:でも、美味しくなかった(笑)。たしかに、デスク制度の導入が失敗したのは痛かったというか。

R:そういったの事実関係は良く分からないけれど、オーマイ周辺の自称プロの質の悪さは異様だと感じていました。

P:私はデスク制度の失敗は、デスクの能力もそうだけど、上がってくる記事もひどくて手の施しようがなかったんじゃないかなぁと思っているのですが(笑)。

R:それはそうかも。「スーパー市民記者」こと三田典玄記者や「マックで注文しないけど無線LAN使わせろ」こと一柳恵子記者とか。

Y:素人相手に記事書かせて質が低いってのは、そりゃそうだろと思うんですが、自称プロでもダメではね…。

P:個人的には、小田光康氏の功罪ってすごく大きいと思っていて。オーマイでも、元木氏が編集長代理に就任する際に、市民記者養成の責任者になっているわけじゃないですか。で、潰れた時に他人事で佐々木氏の批判している。

R:PJニュースで、サンダーバードの暴行事件の「レイプされたほうが悪い」という趣旨のみたいな記事をスルーして掲載していたりしてましたね。

P:彼の存在が、市民参加メディアを既存メディアの劣化版にした元凶とさえ思えるんですよね。オーマイでどう市民記者を「養成」したのか、どういう仕事したのかまったく分からない。一体いくら報酬もらっていたんだ、と(笑)。

R:そうやって「養成」されてきたのが三田記者であり、一柳記者だと。

Y:やっぱり会社を食べちゃったんですかね…。

P:例えば、『パブリック・ジャーナリスト宣言。』(朝日新書)という本を小田氏は出しているんだけど、それの書評をオーマイに載せていたりしている。オーマイニュース市民記者トレーニングセンター長という役職がいつ就任していつ解かれたのか、全然明確じゃないし。本当に、食い物にしているわけですよ、金も人も。

Y:そのセンター長になった時もPJの編集長だったわけですよね?

P:はい、兼任ですね。

Y:競争相手の企業の親玉を自分ちの主戦力の養成に招聘するなんて普通の企業ならあり得ませんわね。

R:おっしゃる通り(笑)。

■市民ジャーナリズムに可能性はあるのか

Y:ほんとはね、属人的なところに落としたくないという気持ちはあるんですよ。

P:と、いいますと?

Y:それなりに真面目に市民ジャーナリズムの可能性みたいなことが見えたらな、と思ってオーマイニュースも見てたんですけど、属人的レベルで終わっちゃったなと。

P:うーん。例えば、はてぶなら、ブックマーク数に担保されたシステムになっているわけですよね。でも、数字には出ない良記事を救い上げるアーキテクチャーの必要性というものはあって、そこに「編集」が介在する余地があったはずなんですよね。

Y:編集側に人を得ないとダメなシステムなのに人を得なかった。人を得たうえで、やっと市民ジャーナリズムが成立するか、みたいなのを見たかったんだけど、その手前で終わっちゃった感じです。

P:個人的には、そこは世代論に落とし込みたくなってしまいますね、どうしても。

Y:例えば、佐々木さんや藤代さんのような方が主導権を取っていたとしたならどうだったかなというのはあります。

P:彼らは最初から「市民参加メディアなんか成功するはずない」って言ってましたからね。それでも関わっていたわけですが(笑)。

Y:ダメだって分かってるけどいっちょ噛みはする。経歴の傷になるほどは手を出さないといった感じですか。

P:まぁ、彼らもフリーなので、批判する気は全然ありませんけどね。

Y:商売は商売。

P:個人的な思いとしては、既存メディアに対するアンチテーゼみたいなものが存在する必要性はあるけど、それがこれかよ、と。

Y:でもオーマイニュースに限っていうと、古いマスコミの論調そのままで、全然アンチテーゼにもなってないのが泣けた。マスコミに対するアンチテーゼみたいな意識ってゼロだったんじゃないですか。2chに代表されるネットに対するアンチテーゼは言ってましたけど。だけどろくにネットを見ないからネットの中でも一番アレな部分のことは知らなくてひょいひょい載せちゃう。

R:そうだったんですよね(笑)。

■最後に一言!

P:最後に一言ずつ。これが面白かったとかこれだけは言っておきたいとかありますか?

Y:僕はさっきの属人的ってところですね、特に言っておきたかったのは。ビジネスとしての市民参加メディアの可能性が見えなかったということが残念です。

R:オーマイニュースはある意味ネタ観察の宝庫だった側面もあって、真面目な人たちには大変悪いけど、ギャグサイトとして随分笑わせてもらいました。ただ、その失敗を反面教師としてはメルマガクリルタイに少しだけ生かしているのかな、と思ってます。あと、現在、オーマイニュースは完全に閉鎖されて過去ログも見られないですが、それをいいことにオーマイを「なかったこと」にしている人たちはちょっと勘弁してほしいですね。Parsleyさんからは?

P:小田光康氏は必ず潰す!

R:中二病マンガの主人公か!(笑)

P:次に何かしでかした時はネットで仕事出来ないように追い込んでやると、結構本気で思っています。

Y:その時は応援しますよ。ブログぶくまする(笑)。

P:お願いいたします(笑)。本日は長々とありがとうございました。

(了)
(yetanother、Parsley、republic1963)

彼らは何を残したのか?~市民参加メディアを総括する(2)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.39(2010/04/21配信分) の原稿を再掲)

■あまりに他サイトを参照しない「市民メディア」

Parsley(以下P):市民参加メディアって基本的にどこも理念ありきで、システムとかアーキテクチャとかビジネスモデルが後回しにされているんですよね。

yetanother(以下Y):システム的にはすごく古い。オーマイニュースの一番最初のシステムのコメントに顔アイコンつけるというのがある意味で新しかったですけど(笑)。

P:07年の3月にリニューアルしたシステムは、SNS的なものを取り入れたりしていましたけれどね。

Y:オーマイニュースのシステムで不思議だったのは、韓国版やインターナショナル版で使っていたシステムを持ってこなかったことです。SNS的機能なんかは韓国版は既に持っていたのに、随分退化したものを日本版に投入しましたので。

P:発足前に田中康文市民記者組織本部長(当時)にお話しを聞いた時は、コメント欄が荒れることをひどく警戒していましたね。2ちゃんねるをかなり意識していました。

Y:準備ブログの時の炎上を鳥越さんもあっちこっちで問題にしていましたが、たかだか数百のコメント数でなんであんなに騒ぐんだろうと。

P:泉さんの例もそうだけど、当時「炎上」って見た目より大きく報じられていたじゃないですか。新聞記者のブログが次々に閉鎖に追い込まれたりして。

Y:泉さんみたいに個人運営のところは数百なら十分辛いだろうと思うんですよ。でも会社組織でやってるところが数百でびびってるのは小さすぎる。毎日新聞とかTBSとか電話や投書の数が桁違いだろうに、なんでこんなに耐性無いんだろう、と。

P:実は、ガ島通信さんがオーマイ上層部に「コメント欄はほっとけ、それがイヤなら閉鎖しろ」ってアドバイスした結果、オピニオン会員をなくしたんですよ。

republic1963(以下R):いきなり凄い話が(笑)。

Y:正しい意見だ(笑)。

P:特に平野さんが、記事に対してネガティブな反応が可視化されるのがイヤだったらしいんですよね。

R:平野さんは「ノイズを減らすというか、ゼロにしたい」って言ってましたものね。

Y:ノイズを減らしたいならもっと真面目に編集したらよかったのに。

R:そう。オーマイニュースって本当に記事を編集しなかったですよね。「はてなダイアリーにでも書いてろ」っていう記事が多すぎた。

Y:泉あいさんのGripの企画書を見てブログにも書いたのですが、Diggのようなシステムなら編集がなくてもなんとかなるでしょうけど、大手新聞社のサイトと体裁が同じものはちゃんと編集しないとだめだと思いました。だけど、やらなかった。

P:デスクの能力が、ネットメディアと合ってなかったということなんだと思います。西野浩史氏などが典型例ですが。

R:西野浩史氏といえば「偏差値70以下はオーマイに来るな」発言で著名な方ですよね?

P:そうそう。ありましたねそんなことも(笑)。

Y:コメント欄への耐性の無さとかはその通りだと思いますけど、記事の編集という意味では「プロなのに何故?」と。

P:でも、既存メディアでも、「なぜ?」という記事って、結構載っているじゃないですか。だから、「そんなものかなぁ」と思っていました。

Y:ああ、なるほど。

P:デスクって、簡単にいえば一面を何にするかって決める仕事なわけですよ。でもネット上では、原則的にどの記事もフラットに扱われるので。そういった、紙とネットの特性の違いを、理解していなかったのだと思いますね。これはオーマイに限らず、同じ構造がJANJANでも起きていたことですが。

R:それ以前に、「何を載せるか」っていう意味でも編集してないような気がしてますました。一番象徴的なのは、安住るり記者が『ザ・シンプソンズ MOVIE』の映画を見に行った記事。要約すると、『ザ・シンプソンズ MOVIE』が映画版で声優が変わったけど別に何も感じなかったという内容だったんですね。何か取材してるわけでもなく、安住るり記者の単なる映画見た感想。まさに「はてなダイアリーにでも書いてろ」っていう記事でした。

P:あれは、映画の事を編集部内の方々がよく知らなかったからスルーして掲載しちゃったんだろうなぁて思っていました。

R:でも、ネット見てれば反対運動があることぐらいわかるわけじゃないですか? 私もシンプソンズファンですが、あの記事には本当に腹が立ちました。

Y:音羽さんの件といい、知らないのはしょうがないけど調べないのは何故だ、と。

P:いや、私がした編集部インタビューを読めば分かるけれど皆さんほんとうにネットみていなかったから(笑)。

Y:佐々木さんも書いていましたな。「自分の名前くらいググるんじゃないか」と思って記事のタイトルにしたって…。その頃は「普通の人は自分の名前ググったりしない」と思ったんですけどね。

■おてて繋いで、市民ジャーナリズム

P:オーマイのゴタゴタがあった頃、JANJANやツカサネットのことはご存知でしたか?

Y:存在自体知りませんでした。

P:私もそうで、オーマイ、JANJAN、PJと複数の市民参加メディアに重なって投稿する記者の人がいることに気付いてはじめて意識するようになりました。最初にその現象に気付いたのは、矢山禎昭さんという人が、JANJANにもツカサにもオーマイにも自分のブログにもまったく同じ写真記事載せていたことなんですよね。

Y:もはや不祥事ですね(笑)。露出機会を増やすことが目的なんだから、書く方はメディアを選ばないんでしょうけど。それでメディアの方が全部同じ傾向になってしまっているという。

P:内部の人間が誰も問題しないのが不思議で。

R:もう笑っちゃうほど、他のサイトを見ていないということですよね。

P:それで、JANJANの記者を見ると、安住るり記者みたいな人ばっかりなんで、なんじゃこりゃ、と。市民団体の宣伝の場みたいだなという印象が強くあります。

Y:結局、ある程度自分の中に強いテーマが有る人じゃないと、わざわざ記事なんて書かないんですよね。

P:僕が疑問だったのは、なぜブログじゃないのか、ということだったんですよね。で、いろいろウォッチしはじめた次第です。

Y:でもブログに書くのと、ああいう媒体に記事を書くのって違いますから。

P:おっしゃる通りで、個人の責任で書くのと、媒体の名前の上に書くのは全然違う。republicさんも記事になさっていたように記憶しているのですけど。

R:オーマイの件を取り上げる時に必ずその話題は出してるような気がします。

P:それで、記者の人達を見ると、ブログもやっていて、皆40~50代のひとが多かったのですよ。

R:安住記者は「オーマイで掲載されなかったらJANJANに掲載する」って脅しみたいな事言っていたらしいですね。

Y:その脅しはオーマイニュースに掲載されてたんですか?

P:コメント欄だったと記憶しています。

Y:なんと寛容なメディアだろう! 同じカテゴリのサイトなんだから競争相手のはずなのにそういう意識は見られなかったですね。仲良くフォーラムを開いちゃったり。

P:でも、お互いのコンテンツには無関心、という。

Y:ここまで言うのはどうかと思うんですけど、「初期投資の資金を食いつぶす簡単なお仕事です」としか。

(続く)
(yetanother、Parsley、republic1963)

彼らは何を残したのか?~市民参加メディアを総括する(1)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.38(2010/04/21配信分) の原稿を再掲)

■ことのは騒動からオーマイニュースへ

Parsley(以下P): 本日は、JANJANが3月末をもって更新を停止して、市民参加型メディアがPJニュースを残して滅んだということで(笑)記念の対談をしたいということで、オーマイニュースをウォッチしていたyetanotherさんをゲストにお迎えしました。

yetanother(以下Y):よろしくお願いします。

P:早速ですが、市民メディア、特にオーマイニュースだと思いますが、注目したきっかけを教えて頂けますか?

Y:私は「ことのは騒動」の延長線上で知りました。泉あいさんと松永英明さんの件がなかったら、オーマイニュースに気付かなかったかもしれません。

P:泉あいさんが、2005年にGripBlogというブログを立ち上げて、ジャーナリスト活動をはじめて、ちょうどそれが衆院選と重なってかなり注目されていた。その後、民主党へのブロガー懇談会を企画なさっていたのですが、懇親会の参加者の一人の松永英明さんのオウム幹部疑惑があり、泉あいさんによるインタビューが炎上するという流れがあったのは、2006年の3月~4月にかけてでした。

republic1963(以下R):佐々木俊尚氏の『フラット革命』(2007年 講談社)にもそのあたり触れられていたので、概略だけは知っています。

P:2005年にブログが話題になって、泉さんが「市民メディアを作ろう」と動いて、それに松永さんがアドバイスしていたという経緯があったのでした。

Y:僕は準備ブログ時代が一番熱心な読者でした(笑)。

P:中台達也記者が書いた靖国神社の記事とか?

Y:そうですね。そんなに右傾化うんぬんっていう記事ではなくて、いい点景を拾っていただけなのに編集委員の佐々木さんが左傾化のフレームアップして叩いた、という…。たぶん市民記者を叩きたかっただろうけど身内をスケープゴートにした構図ですよね。

P:確か、弁護するエントリーをお書きになっていましたよね。

Y:あとで中台さん本人が読んでくれて、コメントいただきました。嬉しかったな。

P:中台記者は、北海道新聞を辞めて、オーマイに入った人なんですよね。

Y:でも彼も早いうちに辞めちゃいましたね。彼がオーマイニュースに入ったのは鳥越さんに憧れたからだったから本当に罪が重い。

P:それは初めて知りました。

Y:北海道警の裏金事件を鳥越さんがスクープで追っていて、彼は当時北海道新聞だったから。あの頃は鳥越さんもジャーナリストだったんだけど、今じゃすっかりタレントに…。

P:鳥越さん時代はいろいろ悶着を起こしていて…。

Y:半分以上は鳥越さんが悶着を起こしていた(笑)

R:「2ちゃんはごみため」という件で、IT戦士(岡田有花記者)と悶着起こしていましたからねぇ…。

P:当時、佐々木さんの他に『ガ島通信』の藤代裕之さんがコンサルみたいな感じでオーマイに入っていたのだけど、見かねた藤代さんが動いて「ブロガー×オーマイニュース」というイベントを早稲田大学で開催したんですよね。

Y:ことのは騒動の時にも絡んでいた佐々木さんやガ島さんがオーマイニュースにも関係してきた時に思ったんですが、なんで登場人物が同じなのかと。結局、ものすごく少ない人数の「身内」だけでまわしていたような印象があります。

P:当時、上智大学の橋場義之教授を座長としたデジタルジャーナリズム研究会というのがあって、僕も末席に加えて頂いていたのですが、簡単に言えば「泉さんを助けようの会」だったんです。で、その中心人物が、佐々木さんや、ガ島さんで、その研究会にオーマイやJANJANの方も出席していたんですね。

Y:オーマイでは、その佐々木さん系の人たちと平野日出木さんや元木昌彦さん系の人たちと2系統あったのかなって思ったんですけど。どうなんでしょう?

P:佐々木さんは、オ・ヨンホ代表に乞われて編集委員になっているんです。人事権はほぼオ代表だったというふうに聞いています。それで、新聞社上がりの平野さんと、佐々木さんがぶつかったわけですよ。ちなみに、元木さんも、オ代表のご指名です。

Y:ああ、オさんはさすがに真剣だったんでしょうね。韓国のオーマイニュースも久しぶりに見ましたけど、ぱっと見は特に変わらずでしたね。Alexaで見たら見事に右肩下がりだったけど。

P:全盛期の20分の1くらいなんじゃないですか。

Y:たぶんそのくらい。3期連続赤字とかだし、いつまでもつやらですね…。

■オーマイ正式オープン⇒即見限り!

R:ちょっと整理すると、オーマイニュースは準備ブログの際に靖国の記事で炎上したのですよね。その後、オープン当初に「インターネット上ではびこる浅はかなナショナリズム」という記事が田中孝太郎名義で掲載され、それが2ちゃんねらーの釣り記事でしたよ、という事件がありました。そういったう流れを見ると、当初オーマイニュースに注目していた人たちはってどちらかというと右寄りな人が多かったいう感じなんでしょうか? オーマイニュースを「反日メディア」として批判をしていた、というような。

Y:うーん。左が記事を書いて、右が叩くって感じですか。市民記者の方に市民運動に参加してる人がいたりもしていました。必ずしも市民運動=左じゃないのですけど。

P:もともと、「韓国発の市民メディア」というレッテルがあるところ、準備ブログの段階で靖国の記事などが掲載されたりして、「やっぱり」みたいな。

Y:韓国由来というほうが大きかったんでしょうね。

P:あの靖国の記事で、一気にネット右翼が食いついた。

Y:それで、正式オープンした日の釣り記事がとどめみたいに。

R:さらにダメ押しで「ブロガー×オーマイニュース」でのItmadia岡田有花記者との「2chはゴミ溜め」発言の言った、言わないの揉め事があってという流れですね。


Y:僕は、マスコミの記事を無断当用して「転電」していたことで、見限ったんでした。しょっぱなにそれだったので、これはだめだ、と。

R:はやっ(笑)。

P:yetanotherさんの他にも、毎日新聞の磯野彰彦さんやfinalventさんがエントリーにしていました。

Y:早稲田のイベントで磯野さんが質問して、逃げられたんですよね。

P:あのイベントで、火消しになるどころか、問題点が沢山あぶりだされる結果になったところも、ウォッチャー的には面白かったですね(笑)。

■「老人」が代表の市民メディア

P:republicさんがオーマイの記事をウォッチし始めたきっかけは?

R:10月に掲載された、pasosaviさんがお書きになった『「アルファブロガー」は成立しているか』という記事を偶然みかけてからです。松永さんが「ブログの効用」みたいな内容のを語っていたインタビューが載っていたんですね。当時、「ことのは騒動」がまだくすぶっている時期で、私は「ことのは騒動」については何かコメントできるほど情報を集めたわけではないんですが、単純に「なんでこんな火中の栗を拾いに行くんだろう」と疑問に思ったのがきっかけです。で、案の定、炎上してるわけじゃないですか。

Y:あのインタビュー記事はいろいろな意味で「周回遅れ」感がありましたね。

R:で、ITmediaの鳥越編集長VS IT戦士の記事とかいろいろ調べて記事を見てみると、それどころじゃない、大変レベルの高いサイトだとわかった(笑)。

Y:準備ブログの時点で鳥越さんが2chに喧嘩を売って、ITMediaと揉めて、JanJanと揉めて炎上マーケティングとしては優秀だったのかもしれませんね。

R:トニオこと音羽理史氏の記事を月刊市民記者賞にしたのも鳥越さんでしたね。鳥越さんはトニオさんを絶賛していて、はてな村民としては大爆笑でした。はてな的にはこれ以上ない撒き餌でしたね。

Y:鳥越さんがトニオさんを絶賛した時に「この人何も知らないんだろうなあ」って思っていました。

P:その後佐々木さんがC-NETのブログで平野さんを批判。そして音羽氏の反論という流れでした。

R:ありましたね。そして「死ね」事件。トニオさんが彼を批判した人達に「死ね」とコメントしてまわったという。

Y:すごい事件名だ(笑)。

P:まぁ、音羽氏的には佐々木さん批判の一環で書いた記事だったと思うんですけれど。僕が編集部に突撃取材をすることで、republicさんやyetanotherさんと繋がったのはありますね。それまでもお互い記事を読んだりぶくまをしたりしていたと思うのですが。

R:そうでしたね。「死ね」事件がなければparsleyさんとやり取りすることもなかった。そういう意味ではわれわれも変な縁ですね。

P:で、僕がインタビューした直前にJ-castニュースが鳥越さんにインタビューした記事が掲載されて、平野さんが元旦に上げた記事があって、軽いお祭り状態だったと。さらに、鳥越編集長退任騒動というのがあって、JANJANの増田記者が退職に追い込まれ、『フライデー』にまで取り上げられるということがあったのですけれど、その頃はどうご覧になっていました?

Y:あれは一応プロ同士の喧嘩だったので、もう市民ジャーナリズムとかの話じゃないと思って。

P:なるほど、たしかに。

Y:ただ鳥越さん逃げたいんだなあというのはすごく伝わってきましたね。

P:オーマイが閉鎖した時に、初期の騒動はぜんぶ鳥越氏が原因みたいなことを元社員の人がいっていたというPJニュースの記事がありましたが、それは違うんじゃないかと思います。

Y:まあ表に出てた部分はたしかに鳥越さんばっかりだったし、編集長だから責任あるのでしょうけれど、サイトとしてはそういう問題以外も山積み。

R:本人たち人の意図とは真逆の意味で客寄せパンダとしての役割は果たしていたと思うけど。

Y:鳥越さんの対談とかPV稼げていたのかな?

P:アーキテクチャとしての問題もあるんですけれど、それ以前に鳥越さんなんて月に1、2回しか出社してなかったんですよ。

Y:そういえばこの前調べたのですが、鳥越さんとJanJanの竹内さんとベリタの現編集長大野和興さんは3人とも1940年生まれ。今年で70歳。ベリタの初代編集長の永井浩氏も、1964年に大学出ているから似たようなものです。

P:面白い符号ですね。

Y:こんな老人が主導権を握っているITベンチャーのセクションって他には考えられないです。

(続く)
(yetanother、Parsley、republic1963)

編集長対談:文章系同人誌をはじめるために (3)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.50(2010/07/14 配信分) の原稿を再掲)

■同人誌作る苦労

republic1963(R): 話はかわりますが、皆さん、同人誌を作る上で苦労した事は何かありますか?

稲荷辺長太(稲): やっぱり同人誌に参加する側の人はぎりぎりになるまで意見をしてこないのが困るね。これはうちだけかもしれないけどみんなで作ることにしているから、意見が上がってこないのはなんだかやっていて辛いなぁ。

R: 参加者のモチベーションコントロール問題ですか。

稲: そうだね。

R: ただ、参加者から言わせてもらうと、自分ので手いっぱいなので意見できません!

稲: 君の場合はわかっているよ(笑)そっちはどう?ゲストとかのスケジュール管理とかで苦労しない?

R: まぁ大変ですね。bnkrの場合、意見はしないですけど、ある程度方向性が固まったらみんなガーっとやるじゃないですか。

稲: うん。びっくりするくらいガーってやる。

R: みんな文章めちゃうまいし、DTPはプロみたいな人がいるし。

稲: すいません(笑)。

R: 羨ましいってことです。うちの場合逆なんですよね。

稲: というと?

R: 意見は凄く出てくるんですよ。これやれあれやれとか。で、具体的な作業に落として割り振ろうとすると誰もやらないんですよね。クリルタイの場合、元々自分がやりたい事やろうっていう事で集まっているので、自分がやりたくない事とか泥臭い事は誰もやらないんですよね。それはお前がやれよっていう。

稲: インタビューとかやるのって大変なんだね。素人だとコツが分かってないからなあ。もしやるならそういう下調べもいるのかもね。

R: ですね。

城島はむ(は): 僕、今まさにやってないんですがね。

R: ただ、モチベーションにムラがでるのは仕方がないし、やりたい事をやればいいじゃんっていう。自分は自分のためにクリルタイを作っているので。

は: 自分のモチベ調節も大変なのに、人のとなるとまた大変ですよね。そこが楽しい人もいるんでしょうが。

稲: まあ、でもそれくらいだよね。苦労って。物ができればふっとぶし。

R: はむさんは何か苦労した事はありますか?自分のモチべコントロール?

は: それはまあそうですけれど、自分一人だとできることが限られてるじゃないですか。それをどうごまかすかっていうのはちょっと苦労しました。主にデザインで。デザインを考えるのも面白いは面白いんですが、なにぶんセンスがないもので。でも大事なところですからね。自分で苦労するか、裏方のひとみつけるしか。

稲: 裏方として協力してくれる人がいるといいね。最近は自分で書くものの出来にウンザリして裏方だけやろうかなと思い始めてるよ。

は: 十分おもしろいんだけどなぁ。

R: 自分は書くだけやりたいんですが。DTPとかやっといてよ、という。

稲: わりといるんじゃないかと思うんだけどね。売り子だけやりたい人とか。みんな巻き込んじゃえって最近は思ってる。話は変わるけど同人誌やって良かったことってある?

は: 作品が完結するところ!

R: 自分は元々の夢だった出版社の真似ごとができるのが嬉しいですね。稲荷辺さんは?

稲: 俺もモノができるっていうのは嬉しかったな。ちょっと格別だよね。あと、感想がもらえたりするとなおいいよね。

は: クリルタイとか、ブログ発だから、結構Webで言及あるんじゃないですか?

R: それは嬉しいですね。肯定でも否定でも、やはり自分のものに色々言われるのは嬉しいです。

稲: 文章書いてる人は本になるとか感想もらえるのってなかなか機会ないから自分で作るほかないよね。

■今後の野望!

R: じゃあ、最後、今後について教えてもらえますか?

稲: bnkrは新編集長、お願いします。

は: bnkrはですね、電子書籍ですよね、やっぱりこれからは。

稲: 大きく出たな。どんな野望?

は: 前回でキンドル版を出した実績もありますし、日本語初のキンドル漫画出版メンバーまでそろっているんですから*7、何年後か、電子出版の草分けの話をする際には日本で名前を挙げられるようになるかもしれないし、ならないかもしれない。

R: 最後弱いな(笑)。

稲: クリルタイは?

R: うーん、今回、年2回出せるようにクリルタイ5.0を頑張りますんで、まずそれを出したいですね。直近では7月17日の「電書フリマ」に「奇刊クリルタイ2.5」として参加します。あと、自分らの同人誌の直販サイトを作りたいなと思っています。やっぱ、どこにいる人でも手に入れられるような形にしたい。自分が岐阜に帰ってとくにそれは思うようになった事なんですが。これは他の同人誌の皆さんも是非利用できる形にしたいです。

稲: それなら電子書籍がいいんじゃないの?

R: そうですが、まだ普及率が微妙なので。電子書籍は今後の課題として、現状は紙の同人誌を売るサイトを作るのはいいと思います。

は: 同人誌の手に入りやすさって、ここ数年で格段にUPしてますよね。電子書籍はそれをさらに加速させる気がする。

稲: そっか。じゃあお互いに頑張ろう。うちのも売ってください。

R: こちらこそ是非。稲荷辺さんは?

稲: 俺は裏方で他の面白そうな人に同人誌作らせたいな。冬はbnkr以外に二つは予定してるんだ。じつは。まあどうなるか分からんけどね。まあ、差し迫っての「電書フリマ」頑張りましょう。

は: がんばりましょう。

R: お互いがんばりましょう!今日はありがとうございました。

*7:この辺の話は『bnkrVOL3』収録の「世界初!日本語Kindle 漫画はこうして生まれた!」を参照のこと。

(republic1963、稲荷辺長太、城島はむ)

編集長対談:文章系同人誌をはじめるために (2)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.49(2010/07/07 配信分) の原稿を再掲)

■ひとりでできるもん!

republic1963(R) はむさんは、小説が書きたかったんですか?

城島はむ(は) ですね。ずっと何かしら書いています。

R: 元々大学とかで書いていたんですか?

は: 大学では文芸部に入っていまして。そこでほそぼそと小説を書いていました。大学内で配るサークル誌みたいなのをつくっていました。無料配布の冊子なんですが、同人と言えば同人なんですね。

R: ということは、同人歴は一番長いのか。

稲荷辺長太(稲): ひとりでやるときに一番大変なことって何?

は: 特に大変なことは無かったかなぁ。何をやっても自分の責任だし、おとしても自分が凹むだけでっていう。

稲: 締め切りとかよく守れるよね。俺だったら結局ばっくれちゃいそう。

R: 俺も一人では無理です。

は: 締め切りは破りますよ。破って破って、完成しなかった作品がたくさんある。これじゃいけないと思って、文学フリマに参加申し込みして、これでどんなに駄目な作品でも完成させないといけないぞと自分を追い込んでみた。

R: それは偉い!

稲: 文学フリマ的なイベントに応募しちゃったら出すほかないし逆にいいかもね。

■ツール、何つかってる?

R: 皆さん、いつもどうやって同人誌つくっていますか?ツールとか。はむさんはどうですか?

は: 僕は文庫本サイズのフォーマットを作っちゃってほぼ固定化しているので。あとは書くだけって感じですかね。最初の時は、とにかくひたすら商業の文庫本と、同人の文庫本をかき集めて眺めました。

R: InDesignですか?Word?

は: ツールは一太郎とJUST PDF。貧弱環境です。

R: 一太郎で打ったのをPDF変換ってことですね。

は: そうです。ATOKをいれても、二万円ちょっとでおさまるという。個人文章同人誌作成におすすめです。

R: 最小構成だ。やっぱり、最低2万で出せるっていうのが同人誌のだいご味だと思います。他の趣味に比べたらお金かからないですよね。表紙はどうしているんですか?

は: 表紙は、Pohtoshop elementalだ。しまったここにちょっとお金が掛かっている。

R: フォトショ使えるんですか?

は: ペンタブレット買ったときについてきたおまけです。文字をペーストして大きさ整えてるくらい。それしか使っていません。

R: 稲荷辺さんはどうですか?というか、ここは言わねばならんのですが、bnkrは作成環境も人員も豪華すぎ!

稲: そうだよねー。参考にならないよなぁ。ツールはInDesignですね。うちは小説と企画の2部構成なんだけど、企画の方はみんなで話しあって決めている。はてなグループやmixiのコミュやGoogleSiteなんか使って話し合いしたり進捗管理したりしているけど、なかなかコレといっていいサービスはないなあ。

は: 毎回新しいものを取り入れようとするんだけど、mixiになぜか戻ってくる。

稲: みんなが能動的にチェックする場ってそうなっちゃうんだよね(笑)。

R: 自分らは、進捗管理はGRIDY*5というツールを使っています。

稲: どう?使い易い?

R: 結構使いやすいです。ファイルのアップロード機能と掲示板機能が同時についているので良いと思います。掲示板がトピックごとになっているのもいいですね。ただ、要領制限があってあまりにも重いファイルはダメなんで、リコーのQuanp*6というファイル共有サービスを使っています。こちらは、やや動作が重いのが欠点ですがドラッグアンドドロップでアップロードできるのはいいですね。あと、プレイスごとに閲覧権限をつけられるのも良いと思います。この辺は基本無料機能しかつかってないですけどね。

稲: クリルタイはゲストの人もいるじゃない?そういう人達にも参加してもらってるの?そのサービスに。

R: ゲストは参加してないですよ。あくまでもメンバーのみ参加です。ゲストとは単純に、インタビュー取って、メールでやりとりしています。

稲: ファイルの管理も悩ましいよね。うちはdropboxだ。クリルタイは4.0からrepublic1963がやってるんだよね。InDesign。

R: dropboxは私も使っています。毎回色んな人がサブではいますが、4.0からですね、InDesignは。うーん自分の場合、デザインに限らず8割がた自分でやります。テキスト起こしとか、企画とか。

稲: いままではなんでやってたの?ソフトは。

R: 3.0はIllustratorですね。これが最悪でした。1ページずつレイアウト構成しないといけないので。

稲: イラレはページごとにファイルを作んなきゃなんないんだよね?

R: そう。だから死んだ。

稲: 俺がやったもうひとつの同人誌「屋上キングダム」もイラレでやったんだけど。大変だったみたい。編集は。

は: 他人事だ(笑)

R: 文章系同人誌を作る時にイラレをメインでやるのは禁止だと思います。イラレやるぐらいだったらワードでいい気が。4.0の時に、クリルタイのために8万ぐらい出してInDesign買ったんですが、これは3.0のときにイラレでやって懲りたのが原因です。

稲: 今は同人の印刷会社がPDF入稿だからいいんだけど、屋上キングダムでは印刷に凝ったからイラレ以外の選択肢が無かったんだ。印刷屋さんの関係で。早めにあたりをつけといた方がいいよね。なにでやるかぐらいは。

は: 初めてやる場合は特にそうですね

R: いいアドバイスが来ました。

稲: ワードでも巧くやれるってアドバイスが出来るともっと良かったんだけどね(笑)

R: でも、ワードでもできるっていうのは結構いいですよね。表紙の問題はありますが、そこが 同人誌の懐の広いところだと思います。

は: コピー用紙一枚に切れ目をいれて、小さい本とか作って出してる方とかもいましたからね。学研のおまけでついてたようなやつ。

稲: まあ、それでもいいんだけどね。でも知らない人に手にとってもらわないといけないんだから、僕は綺麗に印刷する方をおすすめしたいな。

■売るためにどうする?

R: 稲荷辺さんは売ることとか結構意識していますか?

稲: 作ったからには買ってもらいたい。たぶん、値段分には面白いはずなので、それならじゃんじゃん買ってもらいたいな。

R: はむさんはどうですか?

は: まあ、きれい事っぽくなっちゃいますが売れることというよりは、読んでもらえることってのは意識しています。話がつまらないから読まないっていうのは仕方ないにしても、装丁が気にくわないから読まないってのはくやしいなと。

稲: 値段設定って難しいよね。クリルタイではどうやって決めてるの?

R: 実売率50%でペイできるラインというのが目安でしょうね。あと、500円っていうのが理想の価格なので毎回それを目指してはいます。

稲: うちはもっと売らないとペイできない。まあ、でも手に取りやすい最適価格は500円だよね(笑)。

R: ですね。bnkrは何にそんなにお金がかかっているんですか?

稲: ページ数多いからね。

は: クリルタイに比べると、文字大きめで頁が多い。比べてみましたが、やっぱりかなり違います。評論と小説っていうコンテンツの違いですかね。

R: ウチが詰め込みすぎなんでしょう(笑)。級数はいくつでしたっけ?

稲: ごめん。覚えてない。

は: 同じく。

R: うちは11とかですね。4.0は本当はもっと細かくしようかとも思った。

稲: そんなに細かくびっしり非モテ語られるなんて!

は: 今ちょうど2.0と4.0が手元にあったんですが、級数大きくなりました?

R: 2.0は一番小さいと思います。段々読みやすくしてるんですよ。一応。

は: 文字の大きさ一つで、いろいろと悩みますよね。

R: 悩みます。文字の大きさや段組みは売価に直結するので。運営的に言えば詰め込みたいんですが、やっぱり、読みやすいのが一番ですから。

は: 読みづらい非モテなんて最低ですからね(笑)


*5: http://gridy.jp/portal/index.html
*6: http://www.quanp.com/

(republic1963、稲荷辺長太、城島はむ)

編集長対談:文章系同人誌をはじめるために(1)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.48(2010/06/30 配信分) の原稿を再掲)

republic1963(R):今回は、文章系同人誌・編集長座談会ということですが、私は「奇刊クリルタイ」、稲荷長さんは「bnkr(Vol1・2)」・「屋上キングダム」、はむさんは「bnkr(VOL3)」・「カタリガタナ」の編集長を務めてらっしゃいます。さっそくですが、稲荷辺さん、bnkrをやり始めたんきっかけを教えて下さい。

稲荷辺長太(稲):うん。僕がはむ君がやってるのを見てやってみたいなと思って仲間を募ったんだ。 あと2008年の年末にあった「沈黙のトークショー」も理由の一つ。「沈黙のトークショー」というのは米光一成さんと劇作家の岸井大輔さんがやった8時間もあるトークショー(?)です*1。

R:あ、ステーキ屋でやったやつですね。少し補足しておくと、今回集まった3人とも、米光一成先生の池袋コミュニティカレッジでやっていた講座で同じ受講生*2でした。で、授業中にトークショーの告知もありましたね。

城島はむ(は):沈黙のトークショーは最終的には沈黙がライブになるって言ってた感じのイベントでした。 「bnkr」VOL1は沈黙のトークショーの後でしたね。

R:それがなんで同人誌になるんですか?

稲:内容はともかく、8時間見て、「これはやる側のほうが楽しそうだな」って思ったんだ。

R:作る側に回ってみたいっていう。

稲:その動機と、はむ君がやっていてすげえなと思ったのが合わさって。

R:はむさんは米光講座に入る最初から同人誌をやっていた?

は:ちょっと違ってて、同人誌をやったのは発想力講座に入った後ですね。

R:それは何年ぐらい前ですか?

は:えっと、三年ぐらい前ですね。

稲:クリルタイは?いつから?

R:2006年ごろですかね。

は:最年長だ。

R:でも稲荷辺さん、「クリルタイやっててすげぇな」とはならなかったのね(笑)

稲: まー。ひとりでやる方が驚きだったんだよ(笑)。

は:でも僕は「クリルタイ」影響もありますよ。同人誌やったの米光講座にいる人は、「クリルタイ」もそうですけど、他にもいろいろ作っている人おおいじゃないですか。それで創作意欲をくすぐられたっていうか。

R:それはありますよね。みんな、表現する事に対して貪欲だから、自分らにも刺激になる。

は: 正直、あせりもあった。

稲:「クリルタイ」はなんで始めたの?

R:自分は、7年ぐらいブログやっているんですが、やり始めて3年ぐらいたった後、非モテの事をまとめてみたいっていうのがあったんですよね。最初、「同人誌出したらおもしろくない?」って話を私がして、それで始まった感じですかね。

稲:ブログでもやっているじゃない?それじゃだめだったの?

R:まず、ブログっていうかインターネットって過去の議論ってあんまり参照されないんですよね。残るのはほんの一握りの超人気エントリだけ。閉鎖とかプライベートモードとかあってすぐ見れなくなるし。あとブログは個人プレーなので何が起ころうが自己責任という面があって、共同作業でやりたいっていうのもありました。だから、過去の議論も振り返りが出来る状態で、ある程度編集されたモノとして出したかった。あと、私は極度のマスコミワナビーなので(笑)、ネットラジオやったり、もとからそういう企画が好きだったっていうのもあります。

稲:それはやると決める前からいっしょにやれそうな知り合いがいたの?

R:元々、ブログやってるうちに知り合いになった仲良しの人が何人かいて、その人たちと一緒にやりました。もっとも、その人たちとは「クリルタイ」1.0発売後に喧嘩別れするんですが。あとは、自分の大学時代からの友達が一人いまして。彼はブログ書いたり、一緒にオフ会やったりして。最初期からずっと一緒にやっていたので、彼がいなかったら何もできなかったですね。

■一般人が陥る、同人けもの道!

稲:republic1963は結構メジャー志向じゃない? はじめから文学フリマにって思っていた?

R:それはないです。文学フリマとか知らなかったですもん。コミケという存在も「クリルタイ1.0」を出す時に初めて知りました。皆さん知っていました?

稲:いや知らなかった(笑)。コミケに文章系が出てるってことも知らなかったな。最近まで。

は:まあオタク知識として知っていました。

R:文学フリマですか?

は:わりと狭いジャンルなんですよね。漫画と違って、中身が自分に合う物かわかりづらいから。

R: 皆さん、「惑星開発委員会」とか知っていますか?

稲: 知らない。ごめん、俺疎いんだ。

R:自分は元々小林よしのりが大好きで、その流れで思想とか評論みたいなサイトはちょこちょこ見ていたんですよ。その流れで「惑星開発委員会」の旧サイトも愛読していて。だから、そういう界隈があることは知っていました。

稲: そうか。じゃあ作るべきものも大体見えていたんだ?

R:元々、自分の志向としてはその系統のものが作りたかったんですが、「クリルタイ1.0」の頃は、まとめるのに精いっぱいで、むしろ作業だけしていたような感じです。稲荷辺さんはどうですか?『bnkr』のシリーズにおけるにおける大塚英志*3っていうのは結構見えていた?

稲:いやいや。後付け。あれはおざわ*4さんが見つけてきたんだもん。

R: まずは、本を出したいっていうのが先にあったってことですか?

稲:そうだね。書いてみたい。物として作り上げたいのが先かな。

R:自分の場合、まずテーマありきですから、そこは違いますね。

■編集長の色々な役割

稲:なんか他の編集長に申し訳なくなってきたな。いや。行き当たりばったりで参加してるから。なんか志がある人には申し訳ない気がする。

R: ははは。

は:「bnkr」には志が無くてもパワーがあるじゃないですか。

R:「bnkr」はホント、奇跡みたいなオールスターチームですよね。

稲:うん。面白い人が周りに多かったから得しちゃったね。でも、一応、コンセプトもつけたんだよ。自分もやってみたくなるような雑誌にするって。

は:それは稲荷辺さんが 「bnkr」をやろうと思った動機につながるんですね。

R:それは稲荷辺さんの発案ですか?

稲:そう。これは俺のわがまま。

R:要は、自分が米光先生のトークショーを見て思ったような体験を読者のみんなにしてほしいっていう。

稲:そうそう!腰が重くてなかなか動けないけど、やった方が楽しいよね。なんでも。

R:それはおっしゃる通りで、編集長は「やるぞ!」って言うだけで価値があるんですよ。編集長が言わなかったら誰も何もやらないから。その一言が最も尊い。その意味で、稲荷辺さん、偉い!

は:偉い!

R:はむさんも、偉い!

は:なにもやってませんが…。

稲: ひとりでやったんだもんね。偉いよね。

*1:http://blog.lv99.com/?eid=844923 参照
*2:「池袋コミュニティカレッジ」で2004年10月から開催されていた米光一成氏主催の一連の講座。「デジタルコンテンツ仕事術」「発想力トレーニング」「五七式発想力トレーニング」「文章力
トレーニング講座」「読みのレッスン」と続いている。ちなみに、3人は受講生仲間というか、飲み友達です。
*3『bnkr』は毎回、「大塚英志の物語論を実践する」というのがテーマ。大塚英志の一連の著作、『物語の体操』『ストーリーメーカー』『キャラクターメーカー』は単体でも非常に面白いので、文章系同人を志す人は必読。
*4:小沢高広氏。漫画家「うめ」の原作担当。『bnkr』でも色々やっていただいております。

(republic1963、稲荷辺長太、城島はむ)

『婚活という「不都合な真実」』(後篇)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.89(2011/07/27 配信分) の原稿を再掲)

■自業自得!

republic1963(R):さっきから面食い面食いって言ってるけど、要するに相手への要求水準が高いってことだよね。

黒河大河(黒): ですね

R: それって結婚できなくても自業自得なのでは?

黒: 実は「贅沢言ってられん!」と思い、全然可愛いと思えない娘と付き合ったりしてみたこともあったんですが。全然本気になれず、その場で泣かれるという手痛い経験を何度かしているので。

R: なんだなんだそれは!鬼畜の所業か。

黒: 結局、要求水準高い人が妥協して付き合っても、お互い幸せにはなれないんですよ。なので、自分は幸せになりにくい恋愛体質なんだと思います。

R: いちいち腹立たしいな(笑)。じゃあ、結婚しなくていいじゃん。

黒: そこは難しいところで、最初に言ったように、孤独で生きると寂しくつまらない老後になることは、この歳になると想像がつくわけですよ。

R: なんか黒河さん、『AERA』に出てくるお局OLみたいなこと言ってるね(笑)。じゃあ要求水準落とせよ!

黒: でも、今言ったみたいに、妥協して結婚しても幸せになれないこともわかっている。

R: じゃあ結婚しないでいいでしょ。

黒: 要求水準落とせっていうのはその通りなんですが、「じゃあどうすれば要求水準て落とせるの?」っていう。気持ちの問題なので、惚れられない相手には惚れられないですよ。

R: 申し訳ないけど、じゃあずっと独身でいるしかないんじゃないかな。そんな完璧な人間いないよ。

黒: 自分もそう思ったので、一生独身も止むなしなのかなという結論になりました。実は自分の場合、最初に付き合った人がほぼ理想通りで、その味を知ってしまったので、分不相応にグルメになりすぎてしまった。毎日松阪牛食ってたのに、今更吉牛食えるかっていう。ていうか、逆にrepublicさんは、「こいつには惚れれないな」とか思うことってないの?

R: うーん、一番嫌なのは「友達の知り合い」の話とかする人かな。私の友達の知り合いの有名人がどうとか。それお前関係ねーしっていう。

黒:ははは!俺、ちきりんにフォローされてるもんねー(どやァ!

R: 俺の友達がちきりんとマブだからさ!っていう。そういう事言う人、意外に多いよ。友達の知り合いが有名企業に居るとかさ。

黒:ははは!

R: でも、難しい話で要求水準を落とせっていうのはどうしょうもないんですよね。本人の努力次第でどうにかなる問題ではない。私が「婚活」を語る白河桃子みたいな人を胡散臭く思うのはそういうことなんですよ。自分の人生に対する要求水準を下げるのは容易なことではないのに、そこをうやむやにしている。もし本当に要求水準を下げさせるのなら、国なり家なりが何らかの方法で強制的に下げさせるしかないと思うよ。保守主義でもなんでもなく。誰もが「年収700万以上」とか「年下のカワイイサブカルメガネ女子」とか言い出したらきりがない。

黒:うん。

R: もしくは主体的に「結婚しない」選択肢を選ぶしかないのではないかな。

黒:婚活トークでは、女性がよく「理想が高すぎる」って叩かれるけど、「実際に理想を下げるにはどうすればいいか?」ってトコまで突っ込んで話してる人って見たことないんですよ。それは要するに、「無理」ってことなんじゃないかと。


■わたしはこれで婚活やめました

黒:実はまさにそれが原因で私は婚活やめることにしました。

R: へ?

黒:さっき言った通り、要求水準を下げられる見込みもないし。かといって理想通りの人と婚活で出会える見込みはないなと思ったので。「婚活疲れ」とかいわれていますが、見合いパーティとか、思ってたより結構へんこんだし、最悪、もう一生独身でもいいやと。

R: まぁ、独身でいる覚悟なら別に止めやしませんが。さすが「恋愛力」が高い黒河さん、違いますなぁー(笑)。

黒: 今の要求水準が高い状態で他の人と付き合っても、お互い幸せになれるとは思えんのでしょうがないです。当面、新しい趣味とか開拓して、「独身力」上げて理想の彼女が現れるのを待つことにします。

R: いいんじゃないんですか。結婚すればいいってもんでもない。主体的に結婚をあきらめるという選択肢もアリだと私は思います。

黒: 「婚活の時代」の次は独身で人生を楽しむ力=「独身力」が流行りますよ、間違いなく。婚活疲れして独身覚悟した人たち向けに(笑)。

R: どこの「おひとりさま」なんだという気もしますが(笑)。



■俺、人生詰んだ

R: 「はてな」の有名ブロガーである「シロクマの屑籠」のシロクマ先生曰く、自分に厳しい人は他人にも厳しく、要求水準が高い傾向がある、と。要するに、自分も他人も「許しなさい」と。そして「許せない」人は自己愛の発達が未熟なままで成長してしまった人なんですよ、とのことです。「ほんの少しの幸せや賞賛」では自己愛が満たせず、自己愛を満足させるのに「もの凄い幸せや賞賛」が必要になる、燃費の悪い人になってしまっている、と。実際にそれだけの「幸せや賞賛」を得る実力を持ってるなら、それでもバランスとれるんですが、このバランスが悪い人は、人生において幸せや満足を感じることが難しくなってしまうんだそうです(笑)。

黒: それってまんま、俺のことだよ!

R: 婚活だけに限らず色んな事に言えますよ。で、自己愛の成熟っていうのは青年期までにほぼ決まってしまうので、おっさんになってから「要求水準を下げる」ってのは非常に難しい・・・というか無理ら
しいですよ。シロクマ先生曰く。

黒: 俺、人生詰んだ。

R: さようなら。

黒: 見捨てる早いよ!

R: いやいや。結論がでてるからね。完璧な人間というのはいないわけですから。要求水準を下げるのが無理なら、それを実現させるか諦めるしかない。

黒: 要求水準高い人は、妥協して結婚しても誰も幸せになれないから、結婚諦めなさいということか。それか、要求水準満たせる幸せの青い鳥をさがすか。

R: うん。

黒: もうゲームでもやって暇つぶして生きることにするよ(笑)。

R: 万が一、理想通りの女性がゲットできる可能性もあるわけだから。

黒:そう結論ついてしまったわけです。でもねー、要求水準高い人に無理に結婚させるのは、ホント一番やばいと思うんですよ。お互い色々要求するので絶対夫婦ケンカとか多くなるし、子供にも悪影響
あるでしょ。下手すると虐待とか、普通にありえる。

R: ただ、「天下国家」を考えている人からすればそんなこと言っているわけにいかないわけで。個別の幸せとかはどうでもいいからとにかく結婚して子供を産んでほしいのだから。

黒: 長い目で見たら、「天下国家」的にもまずいと思うんだけど。ものすごく壮大な話すると、そもそも分不相応なまでに人に夢見させて、要求水準を上げて競争を煽る、この競争社会自体が、長い目で見たら人類を衰退させる結末しか産まない、とも言えるのではないか、と。

R: いや、そんなの知らないけど(笑)。今の婚活論壇の人達は、基本的に、天下国家の視点から少子化対策どうするかっていう人と、「いかに自分がスペックの良い相手をゲットしたか」って人しかいないから。前者からすれば「御託はいいからとっとと結婚しろ」って話だし、後者はいかにして自分の成功体験を語るかってことしか考えていない。まぁ、あなたは諦めるしかないよ(笑)。

黒: 諦めるか、奇跡の出会いを待つしかないかー(棒読み)。

R: うん。おあとがよろしいようで。

(republic1963、黒河大河)

婚活という「不都合な真実」(前篇)

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(「週刊メルマガクリルタイ」Vol.88 (2011/07/20 配信分) の原稿を再掲)

■「婚活」ってなーに?

republic1963(R): 婚活を始めた理由から教えてください。

黒川大河(黒): 私は今年35歳なんですが、歳食って、周りも既婚者が増えて話も会う時間も合わなくなってきて、このままだと寂しい老後送ることになるなって感覚が強くなってきて。歳食うと若い時より感受性も鈍って、趣味も昔みたいに「ハマって」楽しむことも難しくなってくるから、ますます独りで生きるのが寂しいだろうと。このまま孤独な老後を迎えるのは、絶対つらいだろうって思ったためです。

R: 黒河さんはお見合いパーティやイベント婚活に参加されてたんですよね。婚活にも色々方法があると思います。職場や友人の紹介とかではダメだった?

黒: 私はリアルの人脈が薄いんです(笑)。アテがないので、そういうのが可能な人は、そういう手段が一番堅いでしょう。我々のような友達がいない人間は不毛と知りつつもお見合い業者に頼って婚活という未知なる海に漕ぎ出すしかないのです(笑)。republicさんはネットの婚活サイトをメインに利用していたということなので、今日はその辺の話も聞かせてもらえると嬉しいです。

R: ではまずここで婚活についてもう少し細かく分類してきたいんですが。婚活=結婚のための活動といっても色々あります。でも基本的には、ナンパ(多数対多数)-お見合い(1対1)と、オンライン(ネット利用)ーオフライン(ネット利用しない)という形でマトリックスで分類できます。

○ナンパ-オフライン型:お見合いパーティ、異業種交流パーティー、合コン、イベント婚活、(狭義の)ナンパ など
○ナンパ-オンライン型:ネットのオフ会など
○お見合い-オフライン型:結婚情報サービス、地方自治体のお見合い、会社の同僚など人づての紹介 など
○お見合い-オンライン型:出会い系サイト など

そもそも、ナンパや合コン、人づての紹介といったすでに定着している「出会いの機会」はナンパ-お見合といった形式に限らずオフライン型がメインだったんですね。よくはてなの人達がいう「自然な出会い」というやつです(笑)。そうした機会で結婚できる人は「婚活」においてはそれほど問題ではなく、それではうまくいかない人がするのが、狭義の「婚活」だというのが私の定義です。

黒: そうでしょうね。リアルの交流で結婚相手探せるなら、わざわざ業者やネットに頼る必要ないわけですから、そういうことができない、人脈やコミュニケーション能力が低い人が、「仕方なく」婚活やってるっていうのは、厳然たる事実だと思いますよ。

R: どうも黒河さんは、婚活はルックスや職歴といった諸々の能力が低い人がやるものって思っていませんか?

黒: 歳食うと、周りもみんな結婚して紹介できる相手も限られてくるから、候補自体がどんどん減っていくってのはあると思います。能力がある人は、「自然な出会い」で普通に結婚できるので。あとは、理系の職場で周りに男ばかりとか、看護師で女ばかりとか、性別に偏りがある職場の人か。実際、婚活の場では理系男子と看護師女子はかなりの頻度で見かけました。

R: 私は婚活をする理由は色々あると思いますよ。年齢というのもそうですが、転勤などで人のつてが全くない都市に来てしまったとか、離婚などをして現在の人脈を一度リセットしなければならないとか。私は、まさに黒河さんのような婚活を差別している人によってどんどん結婚が難しくなっている気がしてならないですね。

黒: 差別してるつもりはないです。自分も婚活に頼らないといけないような人脈とコミュニケーション能力しかないわけで、自虐ですよ(笑)。

■悪かったな、最後の砦の住人で

R: いや、バカにしている気がしますよ。ネット婚活バカにするな!

黒: バカにしてないですって!僕みたいな面食いの人には向かないって話で。ネット-お見合い型でも容姿とか気にしない人なら、全然アリじゃないでしょうか。時間とリスクが高いから、効率悪い気がするので、私はどちらかというとナンパ-オフライン型の方が性に合ってる気がします。

R: 逆に聞きたいけど、ナンパ会場には可愛い子がいっぱいいるんですか?

黒: いますよ、可愛い子。ただし、可愛い子はみんな20代中盤とかなので、自分みたいなおっさんにはつらいです。で、20代後半になるとと単に可愛い子が減る。たぶん、可愛い子は20代中盤でたいがい結婚しているのだと思われます・・・。

R: それってナンパ会場に限らないのでは。ネットだろうが、お見合いパーティだろうが同じだと思います。あなたの理想が高すぎるだけで。

黒: というか、参加者の年齢の比率が違う感じがします。実際、結婚相談所主催のイベントに行ったんですが、そこはかなり年齢層高かったです。で、自分が行ったら「黒河さんは容姿がよすぎて浮いてる」とか、「合コンとかで普通にモテそうなのに、なぜここに?」とか言われました。なので結婚相談所は「最後の砦」っていうのは、参加者の人たち自身も思ってるみたいですね。…ていうか、今自分ものすごい嫌な奴発言してるな…。

R: ホント最低の人ですね(笑)。悪かったな、最後の砦の住人で。

黒: ネット婚活は最後の砦じゃないですよ! でもネットはいろいろ隠しやすいってのはあるんじゃないかと俺は思います。

■婚活サイト、その傾向と対策

R: 利用者から言わせてもらうと、嘘をつくリスクはネットだろうが合コンだろうが同じなのではないのでしょうか。嘘つく人はどこだろうとつきますよ。会う前に何度もメールのやり取りをしているので下手な嘘はばれますし。俺は単純に、「よい相手」というのが単純に決められない以上、出会う確率は登録している人数に比例していると思います。登録者数が多ければ多いほどカップルができる可能性も高い。その意味でネット婚活最強説。ただ、一言で「ネット婚活」といっても色々種類があるので、一概にはいえないですが。

黒: その辺の違いが解らないんで、解説していただけると嬉しいです。

R: 主に3つに分けられると思います。まずは携帯電話メインの「(狭義の)出会い系サイト」。これはよく雑誌の広告とかに載ってるやつですね。結婚相談所系サイトはオーネットやツヴァイなどで、基本的に登録や申し込みはネットでいいんですが活動自体はリアルのやりとりがメインなんです。最後がオンラインデーティングサイトは「エキサイト恋愛結婚」や「match.com」ですね。これらのサイトではPCがメインなのとリアルで会うのが最後なのが特徴です。この3つは費用が全然違いますよ。で、私がメインでやっていたのはオンラインデーティングサイトですね。

黒: オーネットは、ネット系じゃなくて「結婚相談所」っていう認識ですね。自分の中では。

R:その辺は会社のサービス内容によって違いますね。ノッツェなどはネットで相手の検索もできますし。ただ、ネットへの力の入れ方云々以前にネットでのバナー広告や露出が他のサービスとは段違いなので、ネット婚活=結婚上相談所系サイトって思っている人は多いと思います。さっき私の登録人数が多ければ多いほどサービスとして優秀といいましたが、オーネットはあれだけ広告をだしていますが、登録人数は3万5,000人ぐらいなんですね。

黒: 3万5,000って結構多いように思うんですが、マッチコムはどれくらいなんですか?

R: 国内で140万以上ですね。いずれも公称の数字です。多少は水増しされているにしても、そもそもお話にならない。

黒: しかも結婚相談所系は値段高いですからね。数10万かかるんでしたか?

R: 10万から、高いものだと50万単位でかかります。オンラインデーティングサイトでは月々1,500~4,000円ぐらいですからね。

黒: 結婚相談所系はそのぶん「覚悟」してる本気のひとが多いだろうから、本当に結婚したい人的には、分母は少なくても分子は大きいんじゃないですかね。逆にマッチコム系は、分母はデカイけど分子が小さいんじゃないかと。

R: みんなそういいますね(笑)。ただ、私はその理論はかなり疑問です。就職活動と同じですよ。「覚悟」してる人が就職できるとは限らないでしょう。婚活の成否は運に左右される要素が大きいので、どのサービスでもよい人と巡り合える可能性はあると思いますが、オンラインデーティングサイトと結婚相談所のどちらが「システムとして」優秀なのかは答えが明らかだと思いますよ。ただし、オンラインデーティングサイトは何があっても自己責任なので、そこは大きなリスクだと思いますが。

黒: それはrepublicさん自身の経験からそう感じてるんだと思うんですけど、実際に半年くらい活動した手応えはどんな感じでした? 何人にメールして、実際に何人会ったとか、一人あたり何通くらいメールしたか、とか・・・。

R: 実際会ったのは10人ぐらいですかね。一人あたり5~10通はメールしています。趣味とか、仕事のこととか色々話しますよ。オンラインデーティングサイトの弱点として、マメな人じゃないとむかないというのがあります。プロフィールなどもかなり細かく書かないといけないですし、メールで連絡しても断られるのもザラです。連絡来たとしてもメールでかなり細かくやりとりをしないといけない。黒河さんのように手っ取り早く相手を見つけたいっていう人にはあまりむかないでしょうね(笑)。

黒: 1人10通目のメールで会って10人に2年で会えたとして…。

R: 途中で音信不通になる人もいるので、会えるのは1カ月に1回ぐらいです。

黒: でも、1ヶ月かけて会って、「思ってたのと違う!」ってなる危険性は、ちょっと怖い…面食い派としては(笑)

R: 写真を見れるサイトもありますよ。

黒: 面食いでなければ、メールの内容で判断していけるから、むしろ効率いいのかもしれないですけどね。写真は、写り良いの選べば誰でも美人・イケメンになれるので、信用してないです…自分は。自分の写真観てて、そう思うし。

R:どれだけ外見重視なんだよ(笑)!

(republic1963、黒河大河)
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