September 18, 2006

絶望から希望への再出発

c612b6c1.JPG前にも書きましたが、今、ウガンダ北部では紛争の影響で食べ物、薬へのアクセスができないなどの理由で、一日150人近くが死亡しています。死亡原因は反政府軍の襲撃で殺されるなどの事件もありますが、死亡原因の25%はマラリアです。薬へのアクセスができず、特に0歳児〜5歳児の小さな子どもが死んでいる現状があります。写真に写っている彼女はこの4月から受け入れた第2期生ですが、彼女の子どもも私たちが医療支援を開始する直前にマラリアで亡くなりました。その後、涙を流している彼女を何度となく見ました。私たちが受益者選定の調査をしている時にはその子も元気で、一緒に写真も取りました。その写真を見て彼女が泣き崩れている姿を見たときは本当に悲しい気持ちになりました。同時に彼女のようにマラリアやエイズ、襲撃などで子どもを亡くしている母親が、今もこの地域にたくさんいる現状を考えると自分たちの無力さ、日本やアメリカが飽食とぜいたく品に満ち溢れる一方で、ここアフリカには支援が行き届かない不公平な現実の世界を感じざるを得ませんでした。
 しかし、ミシンに始めて触れ、先生から指導を受けながら笑みを浮かべている彼女を見たとき、人間というのは絶望から希望へ向けて歩みだす力があるのだ、ということを教えてもらったような気もしました。彼女にはもう一人の子どもがいます。彼女と彼女の子どもたちが希望に向けて歩み続けていけるよう僕たちもできることをしていこうと改めて感じた日でした。

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