中国撤退ニュース 最新事情

中国へ進出した日本企業が中国市場から撤退する事例が増えています。このブログでは中国ビジネスからの撤退ニュースを取り上げて、中国事業の失敗事例やその原因を探ります。

パナソニック、シャープ、続々と中国工場を撤退、国内回帰へ


チャイナプロジェクトの樋笠です。

以前から人件費高騰などによる中国からの工場が報じられてきましたが、2015年はいよいよその動きが本格化しそうですね。急激な円安による、パナソニック、シャープをはじめとする大手メーカーの国内回帰。日本の雇用にとってはプラスですし、ポジティブに捉えてよいのではと思います。

これからの中国関連ビジネスは、より、インバウンド(中国観光客やビジネス客を迎え入れる)の方向へ加速しそうな予感が強くしています。

panasonic



















以下、読売新聞記事より。


 パナソニック、国内生産回帰…円安・人件費高で
2015年01月05日 

 パナソニックは、海外で生産し日本に逆輸入している洗濯機やエアコンなどの家電製品の大半を、今春から順次、国内生産に切り替える方針を明らかにした。


 円安の進行や海外の人件費の上昇で海外生産の利点が小さくなったためだ。家電最大手のパナソニックの「国内回帰」が他社に波及し、国内製造業の空洞化に歯止めがかかるかどうかが注目される。

 パナソニックの家電の国内販売額は5000億円前後とみられ、うち約4割を中国を中心とした海外で生産している。

 パナソニックはまず、ほぼ全量を中国で作る縦型洗濯機の生産を静岡県袋井市の工場に戻す。その後、全量を中国から輸入している家庭用電子レンジは神戸市での製造に、中国で生産している家庭用エアコンも滋賀県草津市に、それぞれ切り替えを進める。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150104-OYT1T50103.html


シャープも国内生産回帰へ…TVなど家電の一部

2015年01月07日 


 シャープの高橋興三社長は6日、読売新聞などのインタビューに応じ、海外で生産して日本に逆輸入しているテレビや冷蔵庫など家電製品の一部を、日本での生産に切り替える方針を明らかにした。


 円安の進行に対応するためだ。パナソニックも家電製品の多くを国内に戻す計画で、家電大手の生産の国内回帰が進みそうだ。取引先の部品メーカーにも同様の動きが広がる可能性がある。

 高橋社長は「1ドル=120円になり、国内に戻した方が良い商品が出てきている。今ある(国内の)設備を増強しながら生産を移していきたい」と述べた。

 6月までに、中国とマレーシアで生産している日本向けの液晶テレビを栃木県矢板市に、中国で生産している冷蔵庫も大阪府八尾市に戻す。現在は矢板市の自社工場で60型以上の大型テレビを、八尾市では350リットル以上の大型冷蔵庫をそれぞれ生産しているが、より小さなサイズの商品を国内生産に切り替える。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150106-OYT1T50120.html


激戦区の中国化粧品市場 ドクターシーラボが撤退


チャイナプロジェクトの樋笠です。日本の化粧品ブランドであるドクターシーラボが、中国市場から撤退すると報じられました。化粧品市場はとくに激戦区ですから、ブランド力・知名度に劣る「出遅れた企業」が挽回するのは至難の業なのでしょう。この業界について詳しく知りたい方は、JETROのレポートが無料で利用できます。



日本の薬用化粧品ドクターシーラボ 中国から撤退

2014年03月07日

 レブロン、ガルニエに続き、外資系化粧品ブランドがまた一つ中国大陸部市場から撤退することになった。日本の薬用化粧品ブランド・ドクターシーラボはこのほど公式ミニブログを通じて、大陸部市場からの撤退を正式に表明した。「京華時報」が伝えた。


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 同社はすぐにミニブログの記事を削除したが、同社の社員6日が撤退は事実であると認め、今月末にも大陸部市場唯一のカウンターを閉鎖することを明らかにした。インターネットショッピングサイト天猫の旗艦店舗はすでに閉鎖されている。

 ドクターシーラボは日本の有名な薬用スキンケアブランドで、日本での売り上げはトップだという。中国市場進出は2012年で、この年に上海高島屋百貨店にカウンターを設置し、2年目の13年には天猫に旗艦店舗を開設した。

 「人民網日本語版」2014年3月7日
 http://j.people.com.cn/94476/8558273.html

 

ロート製薬、化粧品子会社の中国撤退を決定


チャイナプロジェクトの樋笠です。化粧品ブランドの中国市場からの撤退が相次いでします。基本的には、ブランド力のない化粧品メーカーにとっては、厳しい競争の中で、利益を確保していくのが難しいという判断のようですね。

(以下、人民網日本語版より)。


昨年12月末の米国化粧品ブランド「レブロン」、今年1月の仏ロレアルの大衆ブランド「ガルニエ」に続き、海外化粧品ブランドが再び中国撤退を発表した。ロート製薬は7日、中国で化粧品の輸入販売と美容院の経営を担当している現地子会社、エピステーム商貿(上海)の営業停止を発表した。南方日報が伝えた。

 ロート製薬は2010年より、北京市と上海市で百貨店向けの高級化粧品の販売を開始したが、欧米および日本の化粧品ブランドとの競争が激化し、今後の収益は確保しがたいと判断された。エピステームは今年3月末に営業を停止し、12月に清算を終える予定となっている。

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http://www.episteme-net.jp/

エピステームの親会社のロート製薬は、大阪市生野区巽西に本社を置く日本の製薬会社だ。


 業界関係者は、「中国市場から撤退したレブロンやガルニエと比べ、エピステームの知名度は低い。またエピステームは主にアンチエイジングの製品を取り扱っており、価格も高級路線を歩んでいたため、中国市場の消費の特徴に合致せず、販売ルートの拡張も進まなかった」と分析した。

 「人民網日本語版」2014年2月12日 
http://j.people.com.cn/94476/8534280.html

 

高級マンションへの投資が円安で再び増加中


チャイナプロジェクトの樋笠です。今年は円安傾向が定着していることもあり、日本国内で高級マンションをはじめとする不動産購入が増加傾向にあるというニュースです。実際に、高級賃貸の市場でも外資系企業や中華系の富裕層が借り手として定着しているという話も聞いたことがあります。

香港資本の一部は中国本土からの撤退を進めているという記事もありますが、日本の不動産業界にとっては、アジアマネーの投資を呼び込むことは、市場の活性化に繋がっており歓迎すべき傾向でしょう。以下、SankeiBizのニュース記事より引用します。



アジアマネーが都心タワーマンションに流入 円安追い風で割安感 

http://www.sankeibiz.jp/business/news/130717/bsd1307170731005-n1.htm

タワーマンションなど、主に都内の不動産物件を外国人が積極的に購入している。主力は台湾、香港、シンガポール、中国などアジアの富裕層。欧米に比べて割安感のあった東京で、昨年12月の政権交代前後から加速した円安を追い風に、投資用に購入して賃貸に出すケースが多いという。

■中華圏の富裕層

 「かなりの物件を香港やシンガポールなどアジアの人が買っているようです」とJR池袋駅(東京都豊島区)近くの不動産会社の担当者は言う。駅から徒歩数分の距離に3月、完成した高級タワーマンションのことだ。

 このマンションは大手建設会社が施工した。2LDK前後が中心で、都心の新築高級物件では価格1億円も珍しくないが、高くて7000万円台という値ごろ感もあって即完売した。賃貸料も1LDKで15万~20万円と駅至近の新築物件としては手ごろ。単身者を中心に問い合わせが相次いでいるという。

 JR池袋駅周辺は中国料理店などが多く、中国のほか台湾、香港など中華圏の多くの人々が集まる地域で、中国本土の富裕層も政府の認可があれば投資は可能。飲食業などが入居する雑居ビルの取引はもともと活発で、かつては「札束を持って即金で買いに来た人もいた」(不動産会社)ほどだ。

その動きは2008年秋のリーマン・ショックと、一昨年の東日本大震災でぴたっと止まる。再び取引が出てきたのは、円安が進んだ昨年の政権交代前後。「低層階の高級マンションもよく売れている」と大手不動産会社の担当者は話す。海外からの不動産投資を扱うラルゴ・コーポレーションの山本治男代表は「都心部のタワーマンション購入者のうち、15%程度を台湾、香港、中国、シンガポールなど中華圏の富裕層が購入している」とみる。


■「忘れられた市場」

 東京の不動産市況には割安感があるとの見方が海外では一般的だ。1990年代のバブル崩壊後、地価は下落続き。リーマン・ショックの痛手は浅かったとはいえ世界的に取引は低迷し、「忘れられていた市場」となっていた。

 世界の主要都市で不動産総合サービスを手がける米ジョーンズ ラング ラサールの調査ではその「割安感」が浮かび上がる。不動産価格の目安となるオフィス賃料は、リーマン・ショック前の2008年を100とすると日本は今年1~3月で60、ロンドン(83)や香港(79)、ニューヨーク(73)に比べてまだ安い。

2011年、12年の不動産取引額で海外勢の占める比率は、ロンドン63%、ニューヨーク31%に対し日本は10%程度だ。

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「アベノミクス」でにわかに日本市場に注目が集まったことで、ジョーンズ ラング ラサールは昨年11月以降、シンガポールで都内のマンションの商談会を数回にわたって開催した。毎回100組前後の個人投資家が訪れ、対象物件の4割ほどが購入に至っている。担当者は「東京は割安で質の高い物件が多い」と話す。

 1日に国税庁が発表した今年1月1日時点での路線価は下落幅が4年連続で縮小。海外からの投資資金の流入などもあり、東京を始めとする大都市圏を中心に地価の底入れ感が顕著となった。

 信金中央金庫の露口洋介・上席審議役は「相応の利回りと賃貸収入が見込める不動産は、低金利の日本国債などに比べ、アジアの投資家に人気が高まっている。日本の不動産への投資はしばらく続く」とみている。(藤沢志穂子)


http://www.sankeibiz.jp/business/news/130717/bsd1307170731005-n1.htm 

 

なぜ明治は中国市場の負け組となったのか?


チャイナプロジェクトの樋笠です。明治の粉ミルクの中国市場撤退のニュースが各社より報じられていますね。

この問題の発端は、宮崎県での口蹄疫、さらに放射能汚染の懸念による日本製粉ミルクの輸入禁止措置が直接の原因です。

ご存じのように中国の消費者は、国産品をまったく信用していません。禁輸以前は、中国では日本製粉ミルクも非常に根強い人気があったのです。

ところが今回の明治の撤退はそう単純なことではありません。そもそも明治は最初から中国市場での海外ブランド間の競争で「負け組」だったという指摘があります。また震災後に輸入された明治の粉ミルクから放射性セシウムが検出されたという事件が、明治離れに追い打ちをかけたともいえるでしょう(ふるまいよしこ氏の【万華鏡日誌】の記事が詳しい)。

今回のニュースを「尖閣問題」に無理やり結びつけている論調が一部ありましたが、これは相当無理やりの感がありますね…。下記にフジサンケイビジネスアイの記事を引用します。


明治、中国で粉ミルク販売休止 禁輸長期化で売り上げ減少
フジサンケイビジネスアイ2013年10月25日(金)

http://www.sankeibiz.jp/business/news/131025/bsc1310250503003-n1.htm

 明治ホールディングス傘下で食品事業を担う明治は24日、中国での粉ミルク販売を一時休止することを明らかにした。現地では2010年の口蹄(こうてい)疫、11年の東京電力福島第1原発事故を受けて、日本産粉ミルクの輸入禁止措置が長期化。明治はやむなくオーストラリアのメーカーに生産委託して中国市場に供給してきたが、コスト増に加え、他の外資系メーカーとの競争激化も加わり販売が低迷。売り上げは禁輸前の09年比で約3分の1まで落ち込んでいるという。

 同社は「禁輸解除も含め、市場環境に変化があれば事業を再開したい」(広報)としている。

 中国では、下水から精製した「地溝油」の蔓延(まんえん)をはじめ「食の安全」を脅かす社会問題が頻発。粉ミルクをめぐっては、多くの乳幼児に健康被害が出た5年前のメラミン混入事件をきっかけに海外製品の需要が高まり、外資メーカー間の競争も激化していた。

 「市場拡大を見込んで中国に乗り込んだが、ビジネスとしては厳しい」とこぼすのは森永乳業の担当者。同社は1994年に参入、黒竜江省の現地メーカーとの合弁会社で粉ミルクを製造販売しているが「決して順調とはいえない」(同)状況だ。

 一方、当初から豪州のグループ会社製品を扱っている雪印メグミルクは、中国消費者からの人気も高い。現在は香港とマカオの代理店を通じて販売しているが「メラミンなどの問題が起きるたび、品薄状態が起きる」(広報)という。
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