今日は成人式だ。





毎年この日は恒例で





改造車やバイクで





はっちゃける人がいるが、





あいにく私の成人式は





記録的な大雪だったからか、





意外に静かだった気がする。





夜は地元の居酒屋で





同級生40人くらいで飲んだ。





誰もがそれぞれの道を





歩き始めていた。





プロサーファーを目指し渡豪する人。





テレビが好きでADになったやつ。





車好きで板金屋で働き始めた人。





志高く医療の道を歩む人。





みんな何かを見つけ、





何かを選び、





何かを始めていた。





皆んな目がキラキラしていた。





私はというと、





自分の言葉で語れる未来が、





何一つなかった。





毎日がただ過ぎていくだけだった。





ただ惰性で





何にも挑戦せず生きていた。





自分の口から出る言葉といえば、






現実味のない話しばかり。





そんな眩しく光る彼らを前に、





ただ目の前の酒を飲み、





惨めな思いをしながら





タバコをふかしていた。





明確な将来もなく、





「人生を賭けるほど熱くなりたい」という





漠然としたものしかなかった。





焦っているのに、





夢中になれるものが





見つからなかった。





母親からは





「学校を辞めるなら働きなさい」と





言われていた。





それは正論だとも思っていた。





ただ今の気持ちのまま、





狭い地元で就職したら、





そのまま人生が終わって、





二度と浮上しないと思っていた。





自分自身が地に足もつかず、





社会の浮遊物となって、





「どうしたら彼らのように





自分の道を見つけられるのだろう」と、





そんな感覚になって





漂っている感覚だった。





今振り返ると、





あれから紆余曲折あり、





ものすごく遠回りもしたし、





苦しい経験もさせてもらった。





それでも今は





あれで良かったと思える。





あの時の惨めな思いがあるからこそ、





今があると思っている。





毎年成人式の日には、





そんな事を思い出し、





道ゆく新成人を眺めている。