2005年03月10日

『皇国の守護者』9巻、試製64式旋条銃について

 個人的にはライフリングを施した銃を「旋条銃」とは呼びたくもないし書きたくもないが、大協約世界の皇国ではそう呼んでいるそうなので、それに従う。

 この後装式小銃の装填形式について、いわゆるボルトアクションに類するもの、という観測をあちこちで見聞きするが、「槓桿」という語に惑わされているのではないだろうか。

 文中の表現により近い、実銃・装填形式が存在する。後装銃としては比較的古い形式で「遊底扛起式」と呼称される、薬室部が銃腔から離れて屈起するもの。

 幕末期、日本にもこの形式の銃が輸入されている。ホール銃とリンドナー銃がそれ。ホール銃はアメリカ人ジョン・H・ホールが発明したもので、軍用に採用された後装銃としては世界最初のもの。ペリー提督が幕府に献じたのがこの銃というから、日本との因縁も深い銃、としてその名と形式はもっと知られてよさそうだ。

 ホール銃は、遊底内に銃尾諸機構を組み込み、薬室と結合している。遊底の駐子は遊底前端の下側に引鉄様の桿が出ていて、ちょうど2個の引鉄が並んでいるように見える。この引鉄形の駐子を押せば、遊底前方が起き上がり薬室が開かれる。

 試製64式小銃は、起き上がるのが遊底後方であることが違ってくる。装薬と一体になった尖頭弾丸を装填するには、そちらのほうが便利だからだろう。

参考:所荘吉『図解古銃事典』(雄山閣)

Posted by chinzeidaisyougun at 14:09│Comments(0)TrackBack(0)

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