2012年02月16日

道化師の蝶 

ついに円城塔氏が前回の雪辱を果たし芥川賞を受賞しました。
その作品がこの「道化師の蝶」です。

デビュー当初からのファンとしてこれほどうれしい事はないです。

難解だといわれる氏の作品ですが、この作品で初めて
氏の作品を読まれる方は確かに面食らうかもしれないです。

五つの章からなる構成で、章によって私が入れ替わり、
語るものと語られるものが入れ替わる、小説の構造自体に
ひとひねりある作品なので確かに読む人を選ぶかも。

しかし関西ローカル番組「ちちんぷいぷい」に
出演された時も「読み方に正しいとか間違いとかないので、
好きに読んでください」とのとおり、わからなければ
無理に理解しようとせず最期まで読めば楽しめる、または
なにかがわかったり観えたりすると思います。

しかし無活用ラテン語て本当にあるんだ。絶対氏特有のユーモアで
フェイクだと思ってました。

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chirakasi8796 at 21:48|PermalinkComments(13)TrackBack(0) 著者ア行 レビュー 

2011年11月06日

宇宙兄弟

完結していないし既刊された巻を全て読んでないんですが
小山宙哉氏の「宇宙兄弟」っていうコミック すごく良いです。

小さな頃、UFOを見た兄弟が将来宇宙飛行士になろうと夢を抱きます。
長じて弟は晴れて宇宙飛行士に。しかし兄は普通のサラリーマン。
オマケに会社をクビになり無職に…
そんな時、弟から幼かった頃の夢を思い出さされ宇宙飛行士を目指す!


ストーリーの出だしはこんな感じで、こう書くといかにもシリアスな感じですが
お笑い満載。
しかも、想いが熱くて、泣けるという三拍子揃っております。

宇宙飛行士を目指すほどの体力、知力共に恵まれてるなら、普通他にもっと
楽に稼げる方を選びます。

なのに宇宙飛行士を目指そうという登場人物たちは、それぞれの理由で狭き門を
絶対合格しようと選抜試験に臨みます。

隣にいるのは、同好の志であり、仲間であり、なのに決して負けてはならない
ライバル。

このあたりの各人のエピソードも泣かせるし、兄弟愛と、すでに宇宙飛行士に
なっている弟へのコンプレックスの板挟みになる主人公の描写もいい!

映画化されるらしいのですが、主人公の六太は小栗旬じゃなくて
やっぱ大泉洋だろ〜




chirakasi8796 at 20:57|PermalinkComments(12)TrackBack(0) コミックスなど 

2011年10月21日

これはペンです

円城塔さんの芥川賞候補になった「これはペンです」読了しました。

円城氏の作品は、はっきりと好みが別れるというか、何が書いてあるか
さっぱりわかんねーと言う方と、わかんないけどこれ好き!って人と
真っ二つに評価が別れるのですが、今回の芥川賞選考でもそうだったようですね。

これは余談ですが、この選考で委員のひとり村上龍氏が評判を下げたのは
間違い無い事でしょう。
わりと好きな作家さんだったんですが、円城塔ファンとしては村上龍の小説は
今後二度と読みません。
(詳しく知りたい方は「これはペンです 村上龍」で検索してみてね。
しかしなあ、村上龍が老害に成り下がるとは…)

さて「これはペンです」ですけど、(だけど、なんと人をくったタイトルなんだろ)
世界各地からヘンテコな手紙を送りつけてくる叔父を姪の目から見て語られるお話。

この叔父がまた変な人で(でもちょっと可愛い)ひょっとして円城さん御自身が
モデルでは?と思ったりします。

円城さんの作品は読み難くて敷居が高いと思ってる方、この作品はとても
読みやすいです。初円城塔にするのは良いんじゃないでしょうか。

存在しない架空の街を克明に記憶している父の思い出を語る
「良い夜を持っている」も傑作。
この主人公の「わたし」が長じて「これはペンです」の叔父になっちゃうのかな。
いやそれは考え過ぎか。

なにはともあれ「これはペンです」お薦めです。




chirakasi8796 at 19:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 著者ア行 レビュー