著者マ行 レビュー

2011年06月03日

プリンセス・トヨトミ

万城目学氏のプリンセス・トヨトミ読了しました。

「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」と、関西を舞台にした作品が続いたのですが、
著者が幼少の頃を過ごされた大阪が舞台です。

著者の特徴に「そんな事ありえなーい」ていうトンデモ設定が多いですが、今回も
とんでもない設定で、大阪には密かに大阪国があって、豊臣秀吉の末裔を守って
いるんだそうです。

氏の作品はこんな風なトンデモ設定の上で、登場人物がドタバタを繰り広げるという
ギャグが多いのですが、今作品はちょっと違います。

お笑い少な目、おっさんが読めば号泣必須。女性が読めばどうなんだろ?

価値が有るか無いかじゃない。そんな事は人が決める事じゃない。伝え続ける
想いに価値があるんだ。

ギャグ少ない目の「ホルモー六景」が好きな方なら気にいる事請け合い。お薦めです。

一部、情景描写が過多、テンポが遅いとのレビューも見受けられますが、これは
この舞台の地で幼少を過ごされた著者の思い入れゆえでしょうね。






chirakasi8796 at 19:55|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

2010年06月25日

ペンギン・ハイウェイ

森見登美彦さんの「ペンギン・ハイウェイ」読了しました。

森見作品といえば京都が舞台、そして主人公はくされ大学生という
パターンでしたが、今作品ではそのどちらも封印!

主人公はこまっしゃくれた理屈好きの小学四年生。

主人公のアオヤマ君がかわいい。もう黒髪の乙女くらいかわいいのである。
この少年のひと夏の冒険と初恋。そして哀しみは彼を少し大人にします。

森見版ブラッドベリの青春小説って感じでしょうか。
お薦めです。



chirakasi8796 at 21:36|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2010年06月19日

告白

映画化もされ話題の湊かなえさんの「告白」読了しました。

娘を自分が担当しているクラスの中学生に殺された女教師の復讐譚ということで
雰囲気暗そうで敬遠してたんですが、いや〜おもしろかったです。

各章が関係者のモノローグになっていて、主人公の復讐の波紋の広がりが
興味深い構成になってますね。

しかし、これがデビュー作とは驚き!

あとレビューでHIVについて知識が正しくないと指摘されてる方がおられますが、
この作品で問いたい事はそんな事ではないので、その批判は間違ってると思いますけど。

作者の意図もわからない人が多いのかなあと感じますね^^;

なにはともあれお薦めです。映画も観たいなあ。




chirakasi8796 at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年07月15日

宵山万華鏡

先日の森見登美彦氏のサイン会でサインしていただいた
“宵山万華鏡”読了しました。


京都の祇園祭、山鉾巡行前日の宵山を舞台にした
“宵山姉妹”“宵山金魚”“宵山劇場”“宵山回廊”
“宵山迷宮”“宵山万華鏡”6篇の連作短編集です。

森見登美彦氏お得意のアホ話が2篇(“宵山金魚”“宵山劇場”ね)。
これはいつもの森見パターンで大爆笑(^.^)

“きつねのはなし”を思わすちょっと怖い幻想小説が4篇。
こちらはアホ話系が好きな人には評価が別れそうです。

とてつもない人出の宵山。その宵山を舞台に賑やかな祭りの裏の
ふとした恐怖。

いまの時期にはぴったりの一冊じゃないでしょうか。




chirakasi8796 at 20:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年07月13日

きつねのはなし

森見登美彦さんの“きつねのはなし”読み終わりました。

森見登美彦さんといえばコメディっぽい作品が多い
イメージですが、今作品は違います。

舞台はお馴染み京都ですが、黒髪の可憐な乙女も毛深い兄弟もでてきません。

一乗寺にある古道具屋“芳蓮堂”にまつわる“きつねのはなし”
“果実の中の龍”“魔”“水神”の4篇の短編集。

ダークな幻想譚とでもいうのでしょうか。ホラーではなく怪談に近い感じ。
ふと迷い込んでしまった京都の漆黒の闇。

タイトルの「きつねのはなし」はこの作品集一の傑作で
他の作品も、京都好きの方なら文句無く楽しめます。

まずはお薦めの一冊です。



chirakasi8796 at 19:52|PermalinkComments(2)TrackBack(1)