長谷川先生とちーすけのブログ

京都府宇治市の動物病院。犬・猫・ウサギ・ハムスター・小鳥の診療を行っております。                           去勢・避妊手術をはじめとする、各種手術も行っております。

2014年01月

昨日、待合室から外を眺めていると、向かいの雑木に小鳥が飛んで
きました。
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メジロかな?とカメラを構えて写真を撮った後、確認するとウグイス
でした。
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目がいいんでしょうね、何度もこちらを見ていました
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梅に鶯(まだ咲いてないけど…)
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ここのところの陽気で雑木の中の梅のつぼみが少しほころび始めて
いる様子。

香りに誘われて飛んできたのかな?

咲いたらまた来てね。

P.S.三寒四温が始まったのか(まだ気が早いですかね)、
10℃前半とはいえ、日中暖かく感じる日が増えてきました。

一方、天気予報を理解できない動物さんたちは気温の変動にうまく順応できづらい時期でもあります。

急な冷え込みによる下痢や膀胱炎、体調不良が原因の食欲不振
などがみられやすいです。

高齢動物の場合は特にお気を付け下さい。

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今月末で16才になる柴犬君。
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先日、右のほっぺたが腫れて、触ると痛そうにする、とのことで
お越しになりました。

診せていただくと(なかなか触れない子なので…)どうやら歯が
原因の膿瘍が疑われました。

一般身体検査や血液検査では特に問題が見られなかったので
問題部位の抜歯と歯石除去を行うこととしました。

さすがに長年の蓄積で汚れています。
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問題の部位の歯は歯石でびっくりするくらい巨大化しており、
また、ぐらついていました。

そのため余計に傷みが強かった様子です。
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ぐら・・・
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ぐら・・・
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抜歯後患部を洗浄・消毒し、しばらく抗生物質を投薬して
いただくこととしました。
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また、抜歯窩のことを考えて10日くらいはフードを軟らかくして
いただくようお願いしました。

処置の翌日飼い主さんに伺うと、何事もなかったかのように
いつも通り食欲・元気ともにあるとのことで安心しました。

P.S.高齢ということもあり、麻酔時には緊張しましたが、
痛みが取れてよかったです。

できれば若いうちから定期的にクリーニングをお受けになることが
歯と病気の予防に役立ちます。

かかりつけの獣医さんにご相談ください。


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19日の日曜日は朝から雪でした。
少しだけ積もりましたが、お昼前には解けました。

朝。気温も低く、寒かったです。
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ちーすけにも見せてあげました。
先生「ほら、雪が積もったんだよ。」
ちーすけ「ほんとうだぁ、まっしろだ。」
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ちーすけ「せんせい、どうしてびょういんにはつもらないの?」
先生「それは屋根があるからだよ。中に積もったら大変だよ。」
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ちーすけ「なんだぁ、つまらないの・・・。」
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ちーすけ「ゆきってどんなにおいがするんだろう」
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先生「まだ暖房が効いてないから、こっちおいで。」
ちーすけ「はーい。」
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ちーすけ「ここからのほうがあったかいや。」
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P.S.週末は少し気温が上がる様子ですが、
まだまだ寒い日が続きそうです。

風邪などひかないよう、暖かくしてお過ごし下さい。

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今回、トイ・プードルさんが食べたと思われるのは、タカルシトール
という成分のビタミンD₃外用剤でした。

1本丸々なので、20μgという用量です。

類似物質と思われるカルシポトリオールの中毒量は体重1kgあたり
およそ2~3.5μgと言われており、全く同じ物質というわけでは
ありませんが、体重約4kgの子にすると4×3.5=14μgなので、
中毒量に達していた可能性があります。

治療の最初にすべきこととして、食べたばかりの場合は、
殺鼠剤の場合も含めて薬剤を吐かせることが大切です。

特にビタミンD₃軟膏の場合、摂取から症状発現までがすみやかな
ためです。

一方、食べたことに気づくのが遅かった場合があります。

(このわんちゃんも、飼い主さんの外出中にチューブをいたずらして
いたようで、食べたかどうかも当初はわからなかったものと
思われます。)

症状としては、元気食欲がなく、嘔吐・下痢、場合によっては
発作や吐血がみられたりします。

診断には食べた、もしくは食べたかもしれないという飼い主さんの
お話がとっても大切な手掛かりになります。

(反省)

また、検査では前回ブログで記載しました項目の変動
(高カルシウム血症、高リン血症、腎不全を疑う高窒素血症や、
肝障害、血液凝固異常など)がみられ、
進行してしまうとレントゲンで内臓の石灰化がみられることもある
ようです。

高カルシウム血症はビタミンD₃過剰摂取以外にも慢性腎不全、
リンパ腫をはじめとした悪性腫瘍、副腎皮質機能低下症や
副甲状腺機能亢進症などによっても引き起こされるため、
それらとの鑑別診断が不可欠です。

治療としては、
食べたばかりだった場合、吐かせることがとっても大切な治療に
なります。

すぐにかかりつけの獣医さんか緊急病院を受診してあげてください。

一方、ビタミンD₃によると思われる高カルシウムや高リン血症、
腎不全などがみられた場合は、入院下での点滴や利尿剤、
消化管からのカルシウムやリンの吸収を抑えるお薬の投与が
必要となります。

以前掲載しました治療初期の数値。
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BUN(腎臓の数値)が72.8と高く、わんちゃんで通常10~20くらい
です。

また、Ca(カルシウム)値は13.9(補正値では14.2でした)と高く、
わんちゃんの正常値の上限は12未満とご説明させて
いただいてます。

IP(リン)値も6.9だと高くて、同じく5以下かなと思います。

年末とお正月の三が日の間、けなげに治療に付き合ってくれた
わんちゃん。

点滴をやめて注射を内服に変えても大丈夫かどうか(退院できるか
どうか)、ドキドキする朝を迎えました。

1月4日。
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数値はずいぶん改善し、点滴を中止したまま、内服でも維持できそう
でしたので、退院となりました。

わんちゃん、うれしそうでした。
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いつまでも各種投薬を必要以上に継続するわけにはいかないです
ので、現在は定期的な健診とともに薬剤の減量・休薬を進めて
います。

最近の数値。
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ちょっとBUNが高いです。
(もしかしたら以前から腎機能が低かったのかもしれません...)

食事をお肉主体からドッグフード主体に変更していただきつつ、
元気に過ごしておられるようで、まずは一安心です。

P.S.確定診断がついた後の治療は、投薬に対して比較的良く反応
してくれましたが、それまでの通常治療に対しての妙に粘っこい抵抗
が印象的でした。

そう日常的な疾病ではないと思いますが、健康志向が高まる中、
サプリメントとしてビタミンD₃を医師の処方なく購入できてしまう
現状では、今後中毒症例が増加する可能性もあり、
飼い主様の許可を得てブログに掲載させていただきました。



P.S.2 昨日お越しになったトイ・プードルさん。
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椎間板ヘルニアの疑いと低タンパク血症がみられたため、
現在入院中です。
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元気は出てきたのだけれど、今日も低タンパク…。
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検査結果と治療への反応を見てと思っています。



P.S.3 (iPodの)省吾が12時間以上歌い続けている。
(リピートとはいえ)さすが常に保たれたコンディション。
聞いてても飽きないですね。
さて晩ごはん…

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急性腎不全とビタミンD₃中毒の治療は基本は脱水の改善や利尿を
促すための点滴や薬剤の使用なのですが、急性腎不全が一過性の
場合、数日の点滴などで状態が改善することがあるのに比べ、
中毒の場合は、成分がある程度体から抜け切るまでに数日から
数週間治療を要することがあることと、お薬の種類や分量が幾分
違います。

人の皮膚科で乾癬の治療薬として、近年ビタミンD₃がステロイド
を中心とした治療に変わり併用されています。

同一成分での中毒量ではありませんが、3kg台のわんちゃんに
とっては軟膏1本分は十分な中毒量だったと思われます。

食べてしまった軟膏
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カルシポトリオールと同様の成分が20μg含まれていました。

一方、人用のサプリメントの中にはたった1錠で(成分が全く一緒と
いうわけではありませんので、同じような症状を示すかどうかは
わかりませんが)中毒を引き起こす可能性のあるものも見受けられ
ました。

わんこ、にゃんこは人が大事に扱うもの(もしくは見せてもくれないもの)を欲しがります。

食べ物かどうかは関係ありません。

(食べられないから与えるつもりがないものや、高価だから与えられないもの、動物の体には良くないのであげられないものなど)

ねこは匂いで口にするかどうか決めます(が、あてにはなりません。)

(ねこちゃんの糸状異物は多分臭いにつられて口にしていないし
((食感でしょうか))、うちのちーもその昔、食べるはずがないので
与えなかったざるそばを((人がおいしそうに食べているから))
とても欲しがり、食べていました。いつも一本で興味を失いましたが・・・)

わんこはそうはいかず、興味本位でまず口にしてしまいます。

(幼児が、大人が口にしていても、決して自分に与えてはくれない
お酒やたばこに興味を持って口にしてしまうのと似ています。)

口にくわえてみて嫌な経験をするともう興味を失いますが、
やわらかかったり、どんどん形が変わったり(壊れていったり、
何かが出てきたり)、その行為の後いつも以上に飼い主さんが
かまってくれたり(怒ってくれたり)すると興味が尽きないようです。

また、殺鼠剤も昔は血が止まりにくくなる薬剤が使用されていましたが、ビタミンD₃の製品が増えているようです。

その理由として、これら殺鼠剤では食べて死んでしまったネズミさんをまた誰か(仲間のネズミ以外にわんこやにゃんこかも?)が食べてしまうことが考えられ、血が止まりにくくなる薬剤に比べ、ビタミンD₃の殺鼠剤の場合は摂取して死んだネズミさんを食べてしまっても、
その他の動物には被害が広がらないから、とされています。

いずれの場合も保管、設置場所などには特に配慮され、
食べるはずがないから大丈夫とは思わないことと、食べてしまったと思われる場合は、すぐにお近くの獣医さんで何を食べてしまったか(とっても大切なことですね。本当に。)をお伝えのうえ、すみやかに処置を受けてあげてください。

P.S.ブログ久しぶりだったのでここまでが1回分でした。
あまりに長かったので2つに分けさせていただきました。

治療の経過は後日にさせていただきます。

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