飯はむ夜長かな」
(河原貞子)
この句を詠んだ河原貞子さんは、『干し柿』という私家版の句集を出している方だそう。
写真は柿の花のつぼみ。
干し柿ができるのは、半年後かな。
『かけがえのない日々』 柳田邦男(著) 新潮文庫
柳田邦男さんのエッセイ集。
ひとつが数ページの短いものばかりで、さっとなら数分で読める。
でもそこには、柳田さんの人生観が痛いほどきつく詰まっている。
食道ガンで声がでなくなってしまった女性が言葉を取り戻すまでを書きながら、挫折に遭遇した時にそれをどう乗り越えるかを語る。
全身不随の夫を支える妻のことを書きながら、苦しみの中で何によって力を得るのかを語る。
50ほどのエッセイ、たっぷりと時間をかけて読ませていただきました。
どれもすばらしかった。
上で紹介した俳句は、この本の「老いの支え」から。
河原貞子さんは、夫に先立たれたあと50代から俳句を始めたそう。
『同行ふたり空のどこかに朴咲けり』
『夫唱婦和日向を作り菜を囲う』
そばに夫がいないのに、この生き生きとした句はどうだろう。
晩年、病に臥してからは、
「おせわになります。ありがとう」が口癖だったという。
もうひとり、佐藤とし女さん。
60代から俳句を詠んだ。
『秋ざくらふたりで語ることのあり』
『風邪に臥し厨の夫を見てゐたり』
骨粗しょう症で歩けなくなって、こう言っている。
「自分の身体に障害があるほど、人の心の温かさ、親切、思いやりなどが身にしみます」
ふたりは似ている。
一番の共通点は、澄んだ心。
その美しさに、まわりの人たちの気持ちはあたたかくなるのだろう。
全身不随の夫を支える妻のことを書きながら、苦しみの中で何によって力を得るのかを語る。
50ほどのエッセイ、たっぷりと時間をかけて読ませていただきました。
どれもすばらしかった。
上で紹介した俳句は、この本の「老いの支え」から。
河原貞子さんは、夫に先立たれたあと50代から俳句を始めたそう。
『同行ふたり空のどこかに朴咲けり』
『夫唱婦和日向を作り菜を囲う』
そばに夫がいないのに、この生き生きとした句はどうだろう。
晩年、病に臥してからは、
「おせわになります。ありがとう」が口癖だったという。
もうひとり、佐藤とし女さん。
60代から俳句を詠んだ。
『秋ざくらふたりで語ることのあり』
『風邪に臥し厨の夫を見てゐたり』
骨粗しょう症で歩けなくなって、こう言っている。
「自分の身体に障害があるほど、人の心の温かさ、親切、思いやりなどが身にしみます」
ふたりは似ている。
一番の共通点は、澄んだ心。
その美しさに、まわりの人たちの気持ちはあたたかくなるのだろう。