2004年10月

2004年10月30日

神田古本まつりで筑摩森茉莉全集を見た

神田の古本まつりに行ってきました。

雨だったので、神保町交差点とすずらん通りの青空古本市
は中止だったけど、三省堂の1階に古本屋が数軒出ていた。

筑摩の森茉莉全集の1、3、4、5巻が出ているのを見ました。
1冊たしか4000円程度で、けやき書店という所です。
明日以降行ってみてあるかは分からないけど、とりあえず報告。

買ってもたぶん読まないので、結局諦めました。
ドッキリチャンネルの巻は欲しいなと思うけど。

私が買ったのは安い本ばかり。
・古書会館地下で『文芸』昭和28年5月号(特集「東京の小説」)300円
 ※久保田万太郎、舟橋聖一、永井龍男、河盛好蔵の対談有
・岩波ホールの裏あたりの店で『杏っ子』(室生犀星)単行本100円
 ※装丁は犀星自身によるもの
・小宮山書店裏のガレージみたいな所で『巴里ひとりある記』
 (高峰秀子)河出新書100円、文春文庫『巻頭随筆』の1と2各100円。 

高峰本は、著者本人によるイラスト、写真多数(若い……)。
扉にあるフランス語は渡辺一夫、巻末に徳川無声との対談あり。
奥付にはコマの形に「DECO」文字入りの検印。うーん安い。

巴里ひとりある記奥付

chiwami403 at 21:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)森茉莉 

2004年10月27日

チョコレート曹達を飲み、という莫迦気た生活

問題の「チョコレートの金具」拡大写真。

チョコレエト味

『貧乏サヴァラン』で、白石かずこ宛ての手紙にある「チョコレート曹達を飲み」というくだりに、正直「チョコレート味ってなんじゃそりゃ」と思っていたので、あー本当にあったのねえ、と森茉莉を疑っていたわけではないが感心した。
森茉莉のチョコレート曹達は資生堂じゃなくて三共のソーダファウンテンですが。

お店の人に、ちょっと見せて下さいと頼んで
ソーダ水の味を書き写した。お味は下記の通り(今は確か3種類だけ)。
左から、チョコレート、ジンジャー、レモン、オレンジ、パイナップル、
ストロベリー、バニラ、コーヒー、ラズベリー、チェリー、ネクター、グレープ。

銀座生まれの池田弥三郎(慶応大学教授、生家は天ぷら屋の天金)による
『私の食物誌』は、下町の商家の食生活や気風を知るうえでも興味深いのですが
その7月24日分の「お味は」で、ソーダ水を話題にしています。

ソーダ水を注文すると必ず「お味は」と聞いてきたのだそうです。
その後に、日比谷交差点にあった森永パーラーでのエピソードが出ていて
資生堂や三共だけでなくて、昭和初期はソーダ水が流行してたのか?

その他に昔の資生堂パーラーの写真が壁に展示されていたり、
写真にうつっているアールデコな家具が復元されていたり、
昔の食器や、資生堂パーラーの出てくる本が棚に並んでいたりして
レトロ好きには至福の空間。でも奥にあるせいかあまり人がいない。

【ご参考】
先駆者たちの大地 〜資生堂創業者 福原有信・初代社長 福原信三〜
 より 「憧れの資生堂パーラー」
(他のページも含め図版・写真充実)
デザート物語 時代の先行く資生堂パーラーで誕生
 (ソーダ水写真とソーダ水製造機写真あり)
・「チョコレート曹達を飲み」の文章を引用した4月の記事→こちら


資生堂パーラー―東京銀座

chiwami403 at 22:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)森茉莉 

2004年10月26日

資生堂で元祖クリームソーダ

私は母の掌(て)で友禅縮緬や、紋羽二重の他所行きに着かえさせられると、
明舟町(母の実家)かな? 三越かな? 資生堂かな? と思いながら
気持ちがふわふわしてくるのだった。
(『ドッキリチャンネル』「朝の小鳥、柳家小三治、再び岩下志麻」より)


三越と明舟町と同じくらい、森茉莉が楽しみにしていた資生堂。
資生堂パーラーに元祖クリームソーダを頼みに行ってきました。
4階でレモンソーダを注文、お値段1155円。オレンジもあった。
思っていたより鮮やかな黄色で、炭酸は控えめです。

資生堂ソーダ水











1階の奥には昔のソーダファウンテンの機械が復元されています。
昔の機械は世界に3台現存するものの、入手は叶わず、
所有者に見せてもらって復元したそうです。

ソーダ水製造機

ここでもソーダ水が飲めます(確か500円くらい)。4階のソーダ水には
果汁が入っていてちょっと高級だけど、1階はシロップだけで昔ながらの味らしい。

下の丸い金具のところでシロップを入れてから、上の列の炭酸水を加えて
ソーダを作っていたのだそうです(今は復元の機械ではソーダ作ってません)。
ほほーそれはすごい、と説明聞いてたら、左端の金具に「チョコレート」の文字が。

続く。


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2004年10月25日

森茉莉の本を入れてね棺桶に

死んだら棺桶に入れて欲しいという本に、森茉莉の名前。
本が好きな人々でやっているという、トラックバック企画です。

たらいまわし-本のTB企画「第六回 あなたの棺桶本は?」
お題を出した人がさっそく『贅沢貧乏』を。

棺桶に入れてもらうほど私は森茉莉が好きか、と考えると
なんかそーでもないよーな気がしてきました。

棺桶に『とんまつりJAPAN』とかじゃイメージ
ぶち壊しだもんね。いや入れなくていいですけど。




本好き失格。


とんまつりJAPAN

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2004年10月24日

荒木経惟が撮った森茉莉写真の詳細

荒木経惟が撮った森茉莉の写真の続き。

『わが愛と性』は創樹社から昭和57年2月発行。
というわけで写真は昭和56年ごろ、森茉莉78歳くらい?

本の最後に「無断撮影・無断掲載お許し下さい」とあるので
写真嫌いだったらしい森茉莉の許可は得てないのではないか。

肖像権とかあると思うので、3枚の写真の概要だけ。
強烈なばあさんといった風情は微塵もなく、上品そうです。

1枚目
左手前から右奥に、カモカのおっちゃん、田辺聖子、
森茉莉、黒柳徹子、岸田今日子が椅子にかけて談笑中。
ワイングラスを手にした黒柳徹子と話している森茉莉(横向きで写ってます)。
指を折り曲げて両手を胸の前で合わせています。頭にはスカーフ巻いてます。

2枚目
ギターの演奏者が熱唱する写真ですが、マイクスタンドの奥の
窓際に森茉莉だけ1人座ってます(森茉莉だけ移動しなかったのか?)。
本当にちいさく写ってるだけ。

3枚目(これが一番大きく写ってます)
黒柳徹子と森茉莉2人の写真。森茉莉は右側。
森茉莉が座っているのは2枚目と同じ場所。
服装は全身黒っぽくて、スカートはひざ丈少し下くらい。
両足を少し投げ出す感じで、足首のあたりで組んでます。
ちょっと困ったような表情だけど口元は微笑んでいるような。
両手を膝の上に軽く置いてるんだけど、それがまた上品そう。

黒柳徹子と岸田今日子が若い! 
でも今と全然変わらないような気もしてしまう。

わが愛と性(裏表紙)

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2004年10月23日

荒木経惟が撮った森茉莉

「森茉莉」で検索していたら、
クラカメ堂という、クラシックカメラ(中古カメラ)と
写真集の店のサイトに荒木経惟出版データベースがありまして

田辺聖子との共著『わが愛と性』 に森茉莉が写っている、
という説明があった。

ア ラ ー キ ー の 写 し た モ リ マ リ ! !  

なんですってえええええ、すごい組み合わせ。
とあるネット古書店にわりと安く在庫があったので、
わしゃーはよー見たいんじゃあ、と鼻息荒く注文した。

でもこの本が「エロ・性風俗」カテゴリ に入っていて
荒木経惟とはいえ、田辺聖子と森茉莉のどのあたりを
どう撮影したら「エロ・性風俗」なのか疑問だったが。

実物を見てみると、荒木経惟と田辺聖子の対談の合間に
おねーちゃんのヌード写真があって、あーなるほどと納得。
対談では、カモカのおっちゃんとのなれそめとか、田辺聖子の
実家が写真館とか鴨居洋子なんかの話も出てきます。

肝心の森茉莉は、最後の数ページにパーティーのスナップ写真があって
その中に3枚。対談後にお聖さんが呼ばれていた『話の特集』の集まりに
荒木経惟も一緒に行ったので、そこに来ていた森茉莉も写ったのでした。

『わが愛と性』の表紙。装丁は南伸坊。

わが愛と性(表紙)

chiwami403 at 13:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)森茉莉 

2004年10月20日

パッパ鴎外が訪れた亀井様の家

年に何度かよく知らないが父親は、東京の亀井様のところに
ご機嫌伺いに行っていた。
『記憶の絵』所収「亀井伯爵夫人とバナナ」


パッパ鴎外の父が津和野の殿様の御殿医だった関係ですね。
2003年に取り壊されてしまいましたが、明治17年築で
パッパ鴎外も訪れた亀井伯爵家の建物の探訪記と解説が、
東京たてもの伝説』に出ています。内部の写真も有。

たてもの応援団のサイトによる、旧亀井家の説明→こちら

2002年に文京区の近代建築や看板建築を見に行ったときに
私が撮った写真。暗くてよく見えませんけど↓

旧亀井伯爵邸

詳しい人が確か色々説明してくれたはずだったけど、「伯爵家か、へーそーなの」と亀井家と森茉莉のつながりも思いつかず、とりあえず撮った写真。


◆脱線◆ 亀井伯爵夫人風バナナの食べ方?
 バナナのお作法


東京たてもの伝説

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2004年10月17日

地下室の古書展に森茉莉草稿

アンダーグラウンド・ブック・カフェ(地下室の古書展)に行った。

(19日まで)地下室の古書展blog

西秋書店の棚に、『私の美の世界』、新潮の全集の「マリアの気紛れ書き」
「マドモアゼル・ルウルウ」があった。あと別の店で単行本『恋人たちの森』。

西秋書店で辰野隆の『おかめはちもく』『人生遍路』を数百円で買う。
『青春回顧』も買えばよかったよ。他に今日出海、川口松太郎。
辰野大博士には悪いけど、これも森茉莉の周辺事情を知ろうと思ってのことで、
『人生〜』に山田珠樹の名が出てきて、意味なく得意気になる(後日記事にします)。

会場の横でコーヒーを読みながら目録を見ていたら玉英堂書店に
「森茉莉草稿 二十五万円」 とあった(『卵料理』の原稿)。

実物だけでも拝ませてもらえんかと聞いてみたところ、
開店早々にお買い上げになったお客さんがいたそうで、
にじゅうごまんえんをポンと出してしまえる森茉莉マニアさんを
羨ましく思ったので、あった。

森茉莉とは関係ないけど、草間弥生の水玉水玉した版画や
オブジェが見られたのも楽しかった。


古本めぐりはやめられない

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子母澤寛『味覚極楽』に御徒町の「江戸っ子」が

文学散歩紹介が充実している東京紅團のサイトで
「子母沢寛の「味覚極楽」を歩く 蕎麦屋編」を見たら、
途端に『味覚極楽』が欲しくなり、物凄い勢いで入手しました。

子母沢寛が新聞記者だったときの、昭和初期の聞き書きの記事に、
戦後になって子母沢寛の回想を付け加えたものです。

昔どんな飲食店が評判だったか、というのに私は興味津々で
森茉莉の作品に出てくる飲食店のことも何か出てるかなあ
と読み始めたら、「江戸っ子」のことが出ていた。

下谷松坂屋横の「江戸っ子料理」、あれは一通り食える。
酢の物がまず第一だろう。

「酒、人肌の燗」(元鉄道大臣、小松謙次郎氏の話)

(「しらかわ甘鯛」という、当時一尾十五、六円した高い魚について)
東京広しといえども、これを買って行く茶屋はいくらもない。
日本橋の「春日」、赤坂の「三河屋」、四谷の「丸梅」、築地の「錦水」、
下谷の「江戸っ子」、浜町の「浪華家」、まあそんなところだ。

「新しいお釣り銭」(日本橋浪華家 古藤嘉七氏の話)


下谷は台東区になる前の旧区名です。

私が偶然入った甘味の「江戸っ子」は、
春日通りをはさんで松坂屋の向かい側にありました。
でも料理屋だったにしてはお店が狭かったような。

とりあえず他の本では初めて見たので驚いた。
これだけでは解決にならんのですが、今後も少しずつ調べます。


江戸っ子―江戸時代後期

chiwami403 at 09:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)森茉莉 

2004年10月16日

御徒町の甘味処「江戸っ子」

このblogを始めた頃、上野で偶然入った甘味処のコーヒーカップに
金魚の絵が入っててかわいかったので、デジカメで撮影しました。

「江戸っ子」という店で、よく見たら「創業明治三十二年」
とあるので、森茉莉の作品にも「江戸っ子」って出てくるなあと
ふと思い出し、もしかしてという淡い期待を抱いたので、あった。

江戸っ子カップ拡大

見づらいですがカップの絵の部分の画像。







森茉莉の作品に出てくる「江戸っ子」で私が覚えてるのは2箇所。

御飯時になると四隅を面取りしたような溜塗の脚附きの
お膳を据え、広小路の「江戸っ子」から取ったキス塩や
真名鰹の味噌漬、白魚と柱のお刺身なぞで御飯をたべていた。
『父の帽子』所収「晩年の母」


『記憶の絵』の「卵」という文章でも、
「戦前の江戸っ子(上野、御徒町)の卵焼」を
好きな卵料理のひとつに挙げています。

なんかおいしそーな店だなとかねがね思っていたのです。
私が行った「江戸っ子」は甘味だから、森茉莉の言う料理屋
とは屋号が同じだけで違う店かもしれません。

■追記(2004年2月1日)
『私の美男子論』の吉行淳之介の文章で、
最後のところに「江戸っ子」についての記述。

昔、上野の「江戸っ子」という店に、母のために電話をかけると
「へぇ、きっしょうにたいさしですね」とお内儀さんが言った。
きっしょうとはキスの塩焼きのことである。


上野から千駄木まで持って来させてたって、けっこう遠いような。


桜月夜の殺人―あんみつ検事の捜査ファイル

chiwami403 at 10:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)森茉莉