2006年02月

2006年02月27日

白川宗道さん訃報(続)

白川さんの訃報を知らせて下さった方から、その後
清水哲男さんのサイトにも白川さんのことが書いてあると
伺って見てみました。

清水哲男『増殖する俳句歳時記』

ここの2月25日の句が白川さんのもので、句の解説の後に
白川さんの訃報にふれています。追記によると、前の記事で
リンクした天童大人のblogにあったように「店で亡くなった」
のではなく、ご自宅でだそうです。
自宅で誰にも知られずに亡くなり、しばらくたってから発見、
というのが森茉莉と同じで、悲しすぎる。

chiwami403 at 20:21|PermalinkComments(11)TrackBack(2)森茉莉 | 森茉莉

白川宗道さんの訃報

去年参加した、喫茶店邪宗門での森茉莉イベントでご一緒した
人から、森茉莉ドット文学館の白川宗道さんが亡くなったと
メールが来ました。森茉莉ドット文学館の掲示板にもその旨
書き込みがあります。

森茉莉の死後に作品を読み始めた者にとっては、晩年の森茉莉を
知る白川さんはとてもありがたい存在で、ちょっとしたエピソードに
森茉莉のことが身近に感じられて、サイトを頻繁に見ていました。

昨年のイベントのときも、暑い中参加者を引率して邪宗門周辺の
森茉莉ゆかりの地を熱心に案内しておられ、森茉莉にまつわる本を
出版したいと嬉しそうに語っていたのが思い出されます。

昨年からサイトの更新があまりなかったので、お忙しいのだろうかと
思っていたら突然の訃報でした。サイトのプロフィール見たら1947年
生まれとまだお若くて、もっと森茉莉のことを語っていただきたかったのに残念。

森 茉莉ドット文学館 白川宗道館長 亡くなる。

去年の森茉莉イベントに来ておられた天童大人が、白川さんのことを
記事にしていますが、森茉莉の死を思い出すのではないだろうか。
そして森茉莉ドット文学館の存続が気になります。あのサイトは森茉莉読者に
とってはなくてはならないものだと思うので、著作権問題がなければぜひとも
残したいものです。

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2006年02月25日

高円寺コクテイルの一箱古本市

2月25日、高円寺コクテイルでの一箱古本市に参加してきました。
昼前に店に着き準備するも、ダンボールの切り口グチャグチャで
久しぶりにお会いした旅猫書房さんのお隣の箱に比べて、
箱も内容も激しく見劣り……

昼は荻窪まで行ってブルーベルでオムライス食べる。
店主のオムライスを焼く姿がムチャクチャ格好良くてほれぼれ。
この店元は京橋にあって、その時の常連さんらしき人が来ていた。
自分の通勤定期が使える範囲に店があったらなあ……荻窪人羨ましい。

セドローさんのトークショーは盛況だった模様。
直前にさむけがしてきて、でも上着は店の奥にかけてあるので
近所の喫茶店で暖をとっておりました。
すみません……来ている方も古本・出版関係の方ばかりみたいで、
勘違いズブの素人が同席するのも気後れしましたので。

古本の専門家ばかりが来てるというのに恥さらしな出品内容&値付け
だったわと反省し、何冊かは持ち帰り残りは大幅値下げして
安くて10円〜ほとんど50円〜高くても200円とかにしてきた。
4月の出品内容と値段付けはもうちょっと考えてやろう。

以前早稲田の古本市で買ったシュヴェイク本は、10年近く前にプラハに
行ったとき貰ってきたビアホール「ウ・カリハ」のコースターとお店カード
抱き合わせで売ったのだが、イベントに来た人じゃなくて通りすがりの
お嬢さんが買っていきました。チェコに興味ある人みたいだったのでよかった。
ウ・カリハはシュベイク本の作者が通っていたビアホールで、今は観光地になってます。

ご参考:ウ・カリハ(プラハ旅行日記にお店の写真が載ってます)


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2006年02月23日

コクテイルの古本市出店します

★追記
仝屠椹圓琉篤發鬟灰テイルのサイトから転記しました(本文最後に追記)
◆嵜合莉かい堂」で出店しますが、今回は森茉莉本の出品はなしです
 4月の古本市には出しますので、よろしくお願いします。

ナンダロウアヤシゲな日々2月22日日記に告知されてますが
25日〜26日のコクテイル一箱古本市@高円寺 に出店します。

去年の古本市では賞をいただいたものの、別に特色ある
本を売ったわけでもなく質より量で勝負だったのですが
お呼びいただき出店します。出品点数は4月より少なめ50冊弱。
高い本が数点あるけど安い本中心で。でもぼろい本ばっかりです。

私は25日の昼〜夕方までお店にいるつもりです。
今回はお客さんに営業トークかまして無理矢理売りつけたり
しませんので〜。ご来場のお客さんと古本のお話などできましたら。

古本酒場コクテイルのサイトはこちら
(手前側にいる店長さんらしき人物をクリックすると地図)

★2/24追記→コクテイルのサイトから案内転記

不忍ブックストリート協賛「コクテイル書房の一箱古本市
日時:2/25(土)〜2/26(日)12:00〜18:00 
場所:古本酒場コクテイル@高円寺

谷根千の春の名物になりつつある不忍ブックスストリートが、
コクテイルで出張一函古本市を開催してくれます。

以下、一箱古本市でのイベント3つ。
■2/25(土)14:00開始 出版記念トークショー『早稲田古本屋日録』(向井透史著)

出版を記念して向井さんに来ていただきお話を伺います。

「早稲田の街に生まれ育ち、《古書現世》跡取りの著者が、古本への愛情と、
店頭や古本買い入れなどで出会った、さまざまな人びととのつき合いを絶妙な
名文でユーモラスに書き綴る、短編小説の味わいを帯びたエッセイ集。」(チラシより)

■2/26(日)14:00開始 第二回オヨちゃんとモクローくんの「古本ジェットストリーム」 

前回好評だった、オヨヨ書林さんと南陀楼綾繁さんの古本DJをお送りします。
今回は春に行われる不忍ブックスストリートのお話を中心に。

■2/26(日)19:00開場 19:30開始 
三上寛、中川五郎のお二人による。「フォークとトークで送る 俺達を通り過ぎていった音と人と」

フォークシーンをリードしてきたお二人による、トークあり、歌ありのイベントです。
五郎さんも寛さんも歌もいいけど、実は座談の名手なのです。
(チャージ3000円+1ドリンクオーダー ※30名限定。要予約)



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2006年02月22日

獅子文六『バナナ』

獅子文六『バナナ』を読んだ。
どうやって日本にバナナが輸入されるかこの小説を読んで
知った、と森茉莉がどこかの随筆で書いていたので、
獅子文六作品の中でもとりわけ気になっていた作品。

今『私の美の世界』をめくってみたが見あたらない。
『バナナ』以外でも獅子文六のユーモア作品のことを
森茉莉が褒めていた気がするが、これも探せず。

『バナナ』は映画化もされている。あらすじはこちらで
題名になったバナナ以外にもシャンソンの流行などもネタ
になっている。「大臣の娘がシャンソン歌手」は
石井好子のことだろう。

とても面白いのだが「戦後に○○○○が儲けた」という
くだりがあるので、復刊は絶対無理であろう。
ネット古書店では千円前後(装丁は棟方志功)。それか全集。

夕焼けバナナ倶楽部――松竹映画「バナナ」
↑北九州で開催された映画「バナナ」の上映会案内。
当時のポスターを利用した(?)画像がある。岡田茉莉子美人だなあ。




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2006年02月18日

世田谷文学館『暮しの手帖』展に森茉莉原稿

世田谷文学館の『暮しの手帖』展を見に行った。
創刊号から各号の表紙展示や花森安治装丁の本、
孫への絵入り手紙、りんご箱で作った机とか色々。

森茉莉は昭和28〜29年ごろ暮しの手帖社で働いていたので
中村汀女や坂口安吾の原稿に混じって、森茉莉のものもあった。
1954年23号(3月)掲載の「匂ひ」の原稿(暮しの手帖社蔵)。

暮しの手帖社の25×10字の専用原稿用紙に紺の万年筆(?)で
書いている。随分丁寧に清書してあるなあ、と思った。
どっかで見たような文章なので『父の帽子』に掲載されてるかと
思ったら載ってなかった。

2階の常設展も以前来たときと少し変わっていて、森茉莉関連は
首飾りとぬいぐるみ以外に『贅沢貧乏』『甘い蜜の部屋』単行本、
ドッキリチャンネルの原稿(大川橋蔵の葬儀の話)、書き込み入り
新聞テレビ欄、山口五百さん宛て葉書(年代不明だがかなり晩年?)
があった。他に初出品の、萩原葉子の手作り絵本などもあった。

ドッキリチャンネルの原稿は青いボールペンで書いていて、
20年以上前の暮しの手帖時代とは字の書き方も変わってきたなあ
とか、新旧の原稿を比較するのも面白い。

常設展を出たところで、今回の暮しの手帖展に装丁本をご提供されている
南陀楼綾繁さんにお会いした(日記はこちら:ナンダロウアヤシゲな日々

帰りは世田谷線で山下駅で途中下車して古本屋2軒と豪徳寺を見る。
途中で下見板張の青い洋館を発見。豪徳寺は招き猫が有名だけど
門前に本物の三毛猫が切り株にいて愛想よくしてくれたのであった。

すてきなあなたに〈2〉


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2006年02月15日

森茉莉小ネタ(谷内六郎展・ガラスの仮面)

横浜そごうで開催の谷内六郎展には、週刊新潮の表紙絵原画の他に
電車の中吊り広告も展示されていて、その中で1976年5月6日号の
中吊りに森茉莉の名前があった。

「わが愛する劇画とは」というタイトルの下に
赤塚行雄、阿部進、小松左京、森敦に続いて森茉莉の名前。

全集に掲載されている文章かは分からないけれど、
中吊りに名前が出るくらい有名になってたんだなあ。
1976年(昭和51年)は『マリアの気紛れ書き』を書いた年。

もう一つ。
別blogねこそぎ記念で「戸板康二と美内すずえ『ガラスの仮面』」
を書いたときに見つけたのがガラスの仮面年表で、その中にも
森茉莉の名前。この年表「月影×回目発作」とか淡々として笑えます。

たけくらべの美登利を演じることになったマヤが立ち読みに
行く本屋で、森茉莉の本があるとのこと↓

ガラスの仮面年表2
(昭和51年度(1976年度) マヤ中学2年 14歳


S51.11月
「花ゆめ」「ララ」のポスター文学書の棚には森茉莉、森鴎外、ヘッセ、
 みずうみ等の文字が背表紙に見える


ガラスの仮面は昔読んだが手元にないので、ブックオフに立ち読みに
行ったら本当にあった。「森まり」の他に「恋人たちの森」も。

私は樋口一葉の『たけくらべ』をガラスの仮面でしか知りません。
原作読もうとしたけど挫折した。

ガラスの仮面 1 (1)


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2006年02月13日

森田たまが褒めた長谷川時雨の着物

2月6日の記事でちょっと言及しましたが、森田たまが『絹の随筆』の
「年輪」という文章の中で、長谷川時雨の着物のことを書いています。

老年のおしゃれは落ち着きにある。岡本かの子のような人は天才だから
昼間に赤いドレスでも差し支えないが、年を忘れた派手づくりで若さに
対抗しようとするほど、愚かなことはないということを書いて、そのあとで

その晩年に、黒地で白く大きく十字絣をとばしたゆふき縮を、
好んで着てをられた。袖口にほそく、れんが色をあしらひ、
それがいかにも女らしく優しく見えたことを覚えてゐる。
年輪の美しさとはかういふものかと、お会いするたび、私は胸を
とどろかせた


と結んでいます。
書き写すために久しぶりに見たら「黒地」とあるから、
中央区の郷土資料館で見たのとは違うようだ。思い違い失礼。

長谷川時雨の発行していた『輝ク』に森田たまも文章を書いていたから
会う機会があったのではないかと思います。

今昔


chiwami403 at 21:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)長谷川時雨 

2006年02月07日

小堀杏奴『人生舞台』

先日購入した小堀杏奴『人生舞台』は昭和33年宝文館より出版、
カバーはなかったが装丁は夫の小堀四郎によるもの。
全部きちんと見てないが「杞憂」と「夢と現実」に森茉莉が出てくる。

「杞憂」は昭和32年9月発表で、7月に森茉莉が面疔で入院したときの話。
文中では「息子のJ」となっているが、当時はジャックが頻繁に森茉莉の
アパートを訪ねていたようだ。一人暮らしで安静にしづらいのと、ジャック
が毎日見舞うので「つい喜び過ぎてJや私を相手に盛んに笑ったり話したり」
していたら悪化→オト兄さんに相談→入院 ということになったらしい。
病気は思ったより軽く済むようで入院は長くなかったようだ。
後半はアンヌさんお得意の息子話になってしまい、詳細は分からず。

森茉莉は確かこのことは書いていない……と思う。
昭和32年は森茉莉が『父の帽子』を出してエッセイストクラブ賞を貰っている。

もう一つ「夢と現実」は昭和32年11月発表で、森茉莉の文章「夢」の冒頭を
引用し、妹から見た幼い頃から現在までの姉について9頁に渡って書いている。
以下気になったところ↓

森茉莉が離婚して千駄木に戻ってきたとき、アンヌは若さゆえの潔癖で
山田家に残してきた子供への愛情が薄いように見えて「頼りない感じの
姉を憎らしく思う心さえあった」という。

でもそんなアンヌに対する母親しげの台詞↓
「姉さんは平気のように見せているが、あれで決してそうじゃないんだよ、
小さい子供の出てくる活動を二人で見ていたら、泣いて泣いて、もう吃驚する
くらいひどく泣いていた」

『記憶の絵』他エッセイだとその辺はかなりあっさりしていて
というか出戻ってバカ生活送ってたようなことを書いているのだが
そうよね森茉莉だって辛かったよね、でもお涙頂戴にしない所が
森茉莉らしいと思います。パリに行ったときも船からハガキで、
「ジャックは血色のいい顔をしてゐるでせうか。どうかおたのみします。
どうぞ/\」「ジャックの夢を見ました」などと度々わが子を気遣って
いるのだが(『鴎外の遺産2』より)随筆には書いてないのを思い出す。

それから森茉莉を「枳殻(からたち)のとげとげした緑の枝を這う青虫」
に例え、頼りにする人(山田珠樹→類→ジャック)に影響されてその保護色に
身を包む、というようなことを書いているのが興味深い。
久しぶりに再開したジャックは、若い頃の山田珠樹にそっくりで性格は
森茉莉に似てやさしくしかも頼もしかったそうな。

弟の類も森茉莉についてのエッセイを書いているけれど
(文春文庫『誕生日のアップルパイ』掲載)、アンヌのこの文章は
森茉莉の「夢」を読む上でも、エッセイに書かれない森茉莉の姿を
知るうえでもかなり面白いと思います。喫茶店邪宗門にはアンヌの
本も何冊かあるけど、この本はおいているだろうか。

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2006年02月06日

タイムドーム明石の長谷川時雨展示品

★しぐれの和歌、二句目間違ってたので訂正しました

国立がんセンターの横にあった中央区の郷土資料館が
聖路加病院の横に移転して「タイムドーム明石」となり
長谷川時雨の資料も展示しているというので見に行った。

地下鉄築地駅を降りて銅張りの看板建築の間を通り抜け、
聖路加病院の塔を眺めながら歩いて行くとその先に
中央区の施設がありその6階で郷土資料を展示しています。

常設展は100円。三井越後屋の「げんぎんかけねなし」の
看板(本物)や佃島から江戸城に白魚を献上したときの箱など展示。
明治後期の日本橋の魚河岸の写真は、なかなか強烈であった。

会場奥のほうに中央区出身の作家紹介があり、谷崎潤一郎、
島崎藤村、芥川龍之介、立原道造、長谷川かな女など。

お目当ての長谷川時雨関連展示は、年譜と著書写真のパネル、
『女人』晩年に愛用した着物、雑誌の原稿、和歌の短冊など。

愛用の着物は文庫『旧聞日本橋』の扉にある写真のではなく
50代後半頃の写真で襟元だけ見えているもので、紺色に近い紫色に
白の絣、いくつかの文様が不規則的(?)並んでるもの。
本当に長谷川時雨が着ていたのか、と思うとじーんときた。
森田たまが『絹の随筆』で褒めたのはこれじゃないだろうか。

直筆原稿は昭和14年に発表した「南天・あけび」。
和歌は2首。達筆だなあ〜(横の解説プレートがないと分からん)。

野に水にくものゆきしが面白しあるかなきかの風にうたれて しぐれ

めざむればさ月のあさに笑む花と白くものこるきみばおもはる しぐれ


変体仮名速習帳


chiwami403 at 12:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)長谷川時雨 | 長谷川時雨