2007年09月

2007年09月30日

鍵通り52番地、戦後建替えの件

早川茉莉著『森茉莉かぶれ』については 9月27日に書いた記事参照。


森茉莉雑記帖 ─ 森茉莉とその周辺雑記─:ホテル、ジャンヌ・ダルクのこと、千野帽子さんの推薦文のこと。 - livedoor Blog(ブログ)

40年位前にホテル、ジャンヌ・ダルクだった建物は建てかえられていたことが判明した。

だそうです。建築のことは専門じゃないけど、確かに戦前にしてはそっけなさすぎる
建物だ。ジャンヌダルクの建物写真を出した記事↓ 
森茉莉街道をゆく(+長谷川時雨):鍵通り52番地の建物

『森茉莉かぶれ』の推薦文、書店用ポップを書いたのが
『文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。』の作者だそうです。
今度本屋で見てみよう。『文藝ガーリッシュ』では森茉莉についても解説
しています(が、買っていない)。はてなダイアリーは→ 0007 文藝檸檬
少し前にこのはてなダイアリーを知って、いくつかの記事は度々読みに行っている。
『文藝ガーリッシュ』以外でこの方が森茉莉のことを書いたものを読みたい。

もう1点訂正。
宮本百合子、書簡で森茉莉を「哀れな女」

で山田珠樹の父の出身地を「佐賀」と書きましたが、広島の間違いです。
佐賀出身は森茉莉の母方祖父であった。

chiwami403 at 21:21|PermalinkComments(0)森茉莉 

2007年09月27日

早川茉莉『森茉莉かぶれ』を読んだ

タイトルが「森茉莉かぶれ」だけあって、著者が生活の折々で森茉莉に
思いを寄せ、森茉莉のように暮らしているのがよく分かる本です。

森茉莉について手紙の形で書いた本ですが、森茉莉的生活の実践記、
つまり「早川茉莉さん版 贅沢貧乏」でもあると思いました。

書簡形式による本というと、矢川澄子の『野溝七生子というひと』
が思い浮かびます。森茉莉の話も出てくるので、未読の方はどうぞ。
(ご参考)矢川澄子『野溝七生子というひと』

早川さんのサイトの構成がよく分からず、ブログもたくさんあるので
どれ紹介したらいいのだろうか。とりあえずこちらを↓
Atelier.Sumire.Gingetsu Books

著者は「カフェなしでは一日もいられない」という森茉莉の言葉に深く
共感しています。先日貰った銀座百点9月号では中野緑が喫茶店病患者で
チェーン店は好きじゃないと書いてるけど、これも森茉莉の影響か。
私は若いときコーヒー関係の会社にいて、都内や旅先の喫茶店に熱中した
時期もあったけど、今は価格も敷居も低いドトール大好き!ベローチェ大好き!
「カフェなしでは一日もいられない」って森茉莉の言葉が、早川さんのブログの
タイトルの出典だったことに、今まで全く気がつきませんでした。

気になるエピソードや初出と思しき資料をページ数とともに抜書きします。
ある意味ネタばれなので、読みたい人だけ。
全集のドッキリチャンネルや森茉莉の書簡集から引用した(と思しき)部分
は抜書きしてません。実は書簡集、ちゃんと読んでない……特に後半。

ぼやきと怒りのマリア―ある編集者への手紙
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chiwami403 at 21:39|PermalinkComments(3)森茉莉 

2007年09月24日

バラの花束より柿の葉を所望の森茉莉

猫額洞の日々 : モリマリさんとお茶を 別冊(1)

に森茉莉に会いに行った読者さんのことが出ています。

花束を渡したら柿の葉が欲しいと言われたってすごいわ! 
それを聞いて近所を探し回って本当に柿の葉を持って行った
読者さん素敵すぎる。

部屋の様子のことも書いてあるので気になる人はリンク先どうぞ。

猫額洞さん、森茉莉全集のドッキリチャンネルはおっしゃる通り
ちくま文庫とはだいぶ印象が違いますね。まだあまり読んでませんが…



chiwami403 at 21:04|PermalinkComments(2)森茉莉 

2007年09月22日

森於莵も卵が好き

『「あまカラ」抄』は食べ物雑誌『あまカラ』の食べ物随筆アンソロジーで
全3巻。1巻は作家、2巻は学者、3巻は登山家などその他の職業の人々。
森於莵の文章が2巻に出ている。

タイトルは「オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク −空想半熟卵−」、
昭和35年6月号掲載と文末にあった。森於莵の卵への思い入れは以下↓

ぼくは半熟卵が好物だ。毎朝古女房に半熟卵を拵えてもらって、
白い瀬戸のふちで生あたたかい白い楕円形をコチンとたたくときの
気持ちはなんともいえない。それを二本の指でカッと開くとどろり
とした白身が湯気をたてて黄身といっしょに落ちてくる。スプーンで
殻の内壁についた白身を削りとり、それに塩か醤油をかけ、あるいは
女房の眼を盗んで化学調味料をちょっぴりかけ、それをスプーンで
しゃくって食べる。貧乏なぼくにはそれが涙がポロポロでてくるほど
旨いのだ。下手な宴会料理なぞよりはるかに旨い。


その後はタイトル通り空想の卵料理、中にエビやシャコの入った半熟卵が
あったらいいだろうなあ、という空想とその作りかたを語っている。
森於莵は当時「卵殻外発生」の実験をしていて、研究室には卵の殻が大量に
あったらしい。空腹のときは孵卵器の未熟の雛を見て、料理法をあれこれ
考えてしまうが助手がいる手前しかつめらしい顔をしているお茶目な森於莵。
ついでに江上トミの説明口調「こうして召し上がりますとおいしーくお召し
上がりになれます。パセリなどをお添えしてどうかお熱いうちに召し上がって
下さいませ」が思い浮かぶ、というのも笑える(当時、物真似などで流行った
らしい)。

あまカラについては、海月書林のサイトで当時の冊子の表紙や
執筆メンバーの一部が見られます。

くらげしょりん...あまカラ

「あまカラ」抄〈2〉


chiwami403 at 20:38|PermalinkComments(0)森茉莉 

2007年09月20日

森茉莉全集(6と7)を入手

ドッキリチャンネルが掲載されている森茉莉全集6と7を入手しました。

10年位前に地元の図書館で借りたことがあるけど、重くて電車では読めない
のと、テレビ番組と芸能人のことがよく分からないので通読を挫折して、
それ以後は図書館の閲覧で斜め読みして必要なところだけ複写をしていました。

通読の自信はないが、Googleで調べ付箋を貼りながら、少しずつ読みます。
前読んだときは思わなかったけど、鴎外と矢田部さん素晴らしかった話が、
これでもかこれでもかと金太郎飴のようにあちこちに出てきて食傷気味だ。
そして山田珠樹他一同や祖母峰の嫌なところ話も頻出で、長年の不満があるんだ
ろうけど正直あまり読みたくない。テレビに動物の映像が出て喜んでいるあたりは
微笑ましいのでそういう箇所ばかり探してしまう。

同じ話や思い違いが多く、思い込みが激しすぎるのは執筆当時の年齢を考えると
仕方ないのかもしれないけど、巻末に小島氏が丁寧に註をつけて訂正している
のがありがたい。鴎外の留学の4年が8年に倍増とか、中曽根総理はやめた方が
いいと言ったのは当時の皇太子でなく美智子妃に違いないとか。

あとナンシー関の森茉莉とドッキリチャンネル評を改めて読み返し、改めて納得。
それからちくま文庫のベストオブ版、あれはすごく読みやすく出来てるんだなー
と思いました。あっちも処分せず取っておきます。

chiwami403 at 19:55|PermalinkComments(2)森茉莉 

2007年09月18日

三雄伯父さんと江藤新平遭難碑

荒木博臣で検索していたら、法卿江藤新平遭難の地碑について解説があった。

江戸下町情緒 丸の内官庁街 虎ノ門

港区霞が関3-8
明治2年12月20日この地で佐賀藩の旧足軽の刺客6名
(池田園助・村山甚蔵・百田栄次・袋貞十・大園忠三郎・染川某)
に襲われ負傷する事件が起きた。碑は大正5年 荒木博臣氏の
次男荒木三男氏により建立された。


リンク先では「三男」だけど「幼い日々」に出てくる三雄伯父さん
のことではないかと思います。

「何処へいくの」
「御婚礼ですよ、三雄伯父さんの御婚礼で、伊予紋へいくのです」
と、母は答えた。

(「幼い日々」講談社文芸文庫『父の帽子』33頁)


以前働いてた場所と近いな……というので先日見てきました。
荒木博臣も佐賀藩出身だった縁で碑を建てたのであろう。
街中でデジカメ構えてる人が増えた昨今ですが、こういうものを
撮影してると目立ちます。碑をよーく見ると「博臣子三雄」の文字。


写真は碑の全体像と「博臣子三雄」の拡大部分。
分かりやすいよう該当の字のところを枠で囲ってます。
画像はクリックすると拡大します。

江藤新平遭難碑(虎ノ門)

江藤新平遭難碑の拡大図

chiwami403 at 21:25|PermalinkComments(0)森茉莉 

2007年09月17日

森茉莉の祖父・荒木博臣

■「鴎外岳父・荒木博臣のこと」

鴎外の坂(文庫) - 谷根千ねっと に主要参考文献として

* 「鴎外岳父・荒木博臣のこと1・2」 田中艸太郎西日本文化No.83,84

『鴎外の坂』は未読ですが、この資料が気になって図書館で見てきた。
文庫の360頁あたりにこの資料を元にしたと思しき記述がある。私は「はくしん」
だと思ってたけど、この本だと「ひろおみ」とルビがあった。

■千葉県文書館に荒木家文書

千葉県文書館の 収蔵古文書一覧

に荒木博臣の資料があるという。(整理番号114のところ)

114 荒木家文書(神奈川県藤沢市) 6点
故荒木博臣に関する当家伝来の文書である。
同人は宮谷県大参事であり同県知事柴山典の部下であった。
後に福島裁判所や東京重罪裁判所長等を歴任した。
同人の肖像画、写真、履歴を示す文書等がある。


うーん、これは見てみたい。「みやざくけん」は今の千葉県山武郡大網白里町。
「宮谷騒動と荒木博臣」という本もあるようだ。
宮谷騒動と荒木博臣 - 成田山仏教図書館蔵書目録

宮谷騒動について解説したサイト→ 房総の歴史 <幕末> (5つめの項目) 

■荒木博臣の著書

日本の古本屋の検索結果がひっかかった。著書があるのか。

猶存詩鈔  荒木博臣、大2、私家版 題簽〔鴎外〕序〔中洲〕

鴎外の坂 (新潮文庫)


chiwami403 at 20:53|PermalinkComments(0)森茉莉 

2007年09月14日

山田珠樹『東門雑筆』(装幀 六隅許六)

東門雑筆 山田珠樹  表紙
昭和14年8月20日発行  発行所=白水社 福岡清 東京市神田区小川町三ノ八 
印刷者=宮本印刷所 東京市神田区小川町一ノ一一 
署名等=目次末尾《装幀 六隅許六》

「月と玳瑁」の玳瑁の読みを調べるために本文見たら、
藤田嗣治に協力してもらって石本巳四雄が能を演じた話は当時の
『コメディア』に写真が載っている、とのこと。といっても実物を
見て確認するのは大変そうだけども。

山田珠樹『東門雑筆』

以下目次。続きを読む

chiwami403 at 21:50|PermalinkComments(0)森茉莉 

2007年09月13日

山田珠樹「長雨」掲載の『創元』

daily-sumus : 創元 163号

に『創元』157号(一九四一年十一月)に掲載された山田珠樹の文章
「長雨」が紹介されています。長雨で書庫の本がカビた話(一部引用有)。
昔の雑誌類はほとんど買わないのでこういう記事は大変嬉しいです。
ありがとうございます。

山田珠樹は『小展望』『東門雑筆』という随筆を出していますが、
昭和17年12月発行の『小展望』にこの「長雨」も掲載されています。

写真は『小展望』の表紙。中村琢二の装丁。
戦時中だけどかわいらしい表紙です。
もう1冊の随筆は渡辺一夫装丁なので、後日表紙画像を出すつもり。

山田珠樹『小展望』中村琢二装丁

chiwami403 at 22:08|PermalinkComments(0)森茉莉 

2007年09月10日

村松友視『私、小市民の味方です。』

先日ブックオフで、村松友視『私、小市民の味方です。』
を見かけたので立ち読みした。

■[読前読後]東京人になれない偽東京人(2006/10/23 )

で、この本に森茉莉のドッキリチャンネルで悪口を書かれた
ときのことが書いてあると知って、気になっていたのだった。

↑上にリンクした記事を探そうと検索してたところ、

Kuchinashi/magic memo(2006.12.24 Sun.)

に、森茉莉がドッキリチャンネルで嫌っていた人物が
列挙されていたのだが、その中で気になる記述↓

田中康夫(名前を間違られっぱなしだった村松友視はお気の毒)

田中康夫と間違えられていた、ってのを初めて知った。
「られっぱなし」というと1回ではないのだろうな、きっと。

私は『ベストオブ・ドッキリチャンネル』は一応読んだけど
あまり覚えておらず、森茉莉全集のドッキリチャンネルは図書館で
借りたけど、読むのを途中で挫折してしまいました

また、新・読前読後 - 2007-09-01 の「展覧会」で
森茉莉の甥、森富(森於菟の息子)の訃報と、鴎外の弟から受け継がれた
研究資料について書かれているのが興味深いです。


chiwami403 at 21:46|PermalinkComments(0)森茉莉