2009年06月

2009年06月18日

三好達治の文章会で森茉莉と高田敏子が

三好達治の三回忌で、高橋睦郎に高田敏子の発言を教えた
森茉莉ですが、高田敏子は三好達治の生前に、石原八束宅での
文章会で森茉莉と一緒になったことがあった。

大和書房『やさしさから生まれるもの』(1975年4月発行)
の「三好達治先生のお部屋」という文章です。
作家や演劇関係者が集まっていた渋谷の居酒屋「とん平」で
三好達治と同席したのがきっかけで、文章会に参加するように
なった高田敏子。三好達治の様子を↓のように描いてます。

文章会では「秋」の同人方にあたたかく囲まれ、
森茉莉さん、萩原葉子さんも見えられていて、
実におたのしそう、次々に読み上げられる作品に対する
批評も、お酒が重なるにつれていっそう興が乗られる
ご様子でした。


森茉莉の話とは関係ないけど、この本は島尾伸三が挿画を
手がけてます。章の扉に何枚かですけど。

chiwami403 at 21:59|PermalinkComments(0)森茉莉 

2009年06月09日

高橋睦郎『友達の作り方』

このブログを読んでいる人からメールをいただいたことがきっかけで
高橋睦郎の『友達の作り方』(の森茉莉の部分だけ)を読んだ。
比較的近い図書館で所蔵してて助かった。

黒猫ジュリエットへの手紙 -関連本-
↑にも関連本として名前が挙がっていますが、高橋睦郎がどんな
人か知らず今までやり過ごしてたのでした。

森茉莉の巻には「壮絶な幻想の温床」という副題がついています。
文章の後半、息子ジャックとの再会とその後の別離の例え話が興味深い。
最後には代沢ハウスの「壮絶なたたずまい」について詳細あり。

高橋睦郎が初めて森茉莉と会ったのは1964年、三好達治の通夜。

三好さんの大家のものだろう大きな白い猫を愛撫していたのが印象的だった。

と書いてます。そして翌年、森茉莉と萩原葉子が
「当時ぼくが住んでいた世田谷代田の高橋悠治の留守宅に見えた」
のが次の機会。

高橋は森茉莉から神戸のフロインドリーブ製のパンを貰うのだが、
翌日「あげたのが惜しくなっちゃったの」という電話が来たという。

その後森茉莉と親しくなった二つのきっかけを挙げているのだが、
そのひとつが三島邸にいっしょに招待されたこと、もうひとつが
三好達治三回忌のときに森茉莉が話しかけたこと。

それまで高橋は安西均や菊地貞三のつながりで、詩人の高田敏子の
家を訪ねていたのだが、森茉莉が話しかけたことがきっかけで、
高田敏子とは会わなくなり、森茉莉とは親しくなったのだ。
その発言を引用。

高田さんがあなたのことを、おべっか使いのやーな子、
といってたわよ。私はあなたのように素直な人は好きだけど。


当時の高橋は上京して三年、色々な人と親しくなりたかったが、
対応がぎこちないのを気にしていて、森茉莉が教えた高田の
発言にショックを受けたのだった。

笑顔で話しかけておいて「やーな子」発言の高田敏子、
他人の発言をわざわざ当人に伝える森茉莉の空気読めなさ加減、
又聞きの他人の発言を額面通り受け取る高橋睦郎
さて、誰が一番「やーな子」なのか。
それとも「少女のようで純粋な茉莉さん」らしいエピソード?

私の説明だけでは不十分だと思うので、気になる人は引用元の文章ご一読下さい。

chiwami403 at 19:52|PermalinkComments(0)森茉莉