2009年08月

2009年08月29日

「桜田本郷町の靴」の店は内田靴店

『明治百話』下巻には森茉莉の作品に出てきた店がもう一軒。

「山の手胸黒下町エリ黒」より。

桜田本郷町の南角にある靴店内田。今はビルデング(ママ)
となって立派な店になったものの、その初めは、今のとこより、
モット新橋寄りのとこに、主人はガラス戸の中で、白いという
よりは汚れた腹掛をかけて、古靴直しをコツ/\、金槌で
叩いていたものです。ソレが新聞広告から、信用販売の基礎を
開き、とう/\あすこまで築きあげたという、努力奮闘は、
通行人の著者も、よく感心させられたものです


(ご参考)2004年06月12日 桜田本郷町の靴で巴里へ
森茉莉はパリに行く前に、桜田本郷町で靴を買ったと
『記憶の絵』に書いているのですが、この内田で買ったものでしょう。

「靴 内田」などで検索したら
靴の歴史散歩79(皮革産業資料館 副館長 稲川實)※PDF
で内田靴店のことをとりあげていた。

それから「明舟町の家」に出てくるマルボオル、

2005年12月10日 村井弦斎『食道楽』に東京産マルボーロ

では早稲田で作っているという話でしたが、
千代田区の麹町にある栄陽堂は、創業者が鍋島出身で、
明治19年からマルボウロ(丸房露)を作ってるのだそうだ。
森茉莉の祖父も鍋島出身だし、早稲田よりは麹町のほうが
明舟町の家から近いからここの店のを食べたかも?

和菓子・洋菓子通販|東京麹町の老舗 シャレー栄陽堂|会社紹介

chiwami403 at 20:31|PermalinkComments(0) 森茉莉 

2009年08月23日

三井本館の近くの漬物屋

『明治百話』の下巻を読んでいたら「日本橋室町の話」で

この界隈のお話を掻摘んでいッてみると室町の漬物屋
小田原屋、大した老舗だ。


とあった。
森茉莉が三井本館の話をするときに、近くに田原屋という漬物屋が
あって、そこで売ってる大きい梅干が云々という描写がどっかに
あったはずなのだが今探してみても見つからない。
読んだ当時日本橋で働いてたので「どんな店だったんだろう」と
内容だけは覚えてるんだけど。

森茉莉は田原屋と書いているが、これは小田原屋ではないだろうか、
神楽坂の洋食屋田原屋と混同してるかも、と思いついた。

震災後に魚河岸が築地に移転する前、日本橋の魚河岸のどこにどんな店
が入っているかというのを解説した詳しいサイトを以前見たことが
あったので、改めて小田原屋漬物店を探したら、あった。
現在は刃物の木屋があるところで三井本館の斜め前。

魚河岸野郎 再現 日本橋魚河岸地図

「全地区の地図へ行く」→右上の地図「J」を表示で昔の地図が表示されます。
左端に「室町電車通り」があってその通り沿いの北側の角から4軒目がその店。

東北大学附属図書館企画展 展示資料
に、江戸時代の小田原屋主人が書いた漬物の本「四季漬物塩嘉言」の画像が出ています。

四季漬物塩嘉言 - 江戸時代のつけものの作り方
には本文をテキスト化したものが掲載されてます。すごいなー。


chiwami403 at 17:53|PermalinkComments(0)