2010年02月

2010年02月20日

神奈川近代文学館所蔵の森茉莉書簡

私はずっと神奈川県に住んでるのですが、神奈川近代文学館へは
数えるほどしか行ったことがない(隣の公園はデートスポットだしさ……)。
閲覧室にいたっては敷居が高く感じられて一度行ったきり。

文学館閲覧室の特別資料に森茉莉の書簡があると教えていただき、
会員登録をして閲覧してきました。会員登録や閲覧は神奈川県民で
なくても可、無料でできます。

1. 書簡 木下杢太郎 宛
 森茉莉 1936.2.27 
2. 書簡 谷田昌平 宛
 森茉莉 1958.7.14消印 
3. 書簡 中村光夫 宛
 森茉莉 1962.8.26 
4. 書簡 埴谷雄高 宛
 森茉莉 1962.8.26 


所蔵はこの4点です。私がブログでかけるのはここまで。

論文やネットなどに、書簡の文章を転載するのはもちろん、
書簡の概要を公表するのでさえも色々手続きが必要とのことで、
そういうのは専門の研究者や出版社の人にお任せしたいな〜と。
要は面倒なのでそこまでしませんよ、ということです。

文庫で年譜を見ると
1936年は4月に森茉莉の母、しげが死去。
1962年は7月に『枯葉の寝床』を刊行。

谷田昌平は名前で検索すると、2007年に亡くなったときのお悔やみ記事が
あった。「「新潮」編集長や新潮社出版部長を経て文芸評論家に」とあるので、
森茉莉担当だった小島さんの上司ということか。

asahi.com:「新潮」元編集長、文芸評論家の谷田昌平さん死去 - 出版ニュース - BOOK

谷田昌平には『回想 戦後の文学』という著書があり、
目次には森茉莉の名前はないが、幸田文と円地文子の項がある。

谷田昌平『回想 戦後の文学』(筑摩書房) - 目次録


chiwami403 at 20:22|PermalinkComments(2) 森茉莉全集未収録? 

2010年02月18日

神奈川近代文学館 長谷川時雨展メモ

神奈川近代文学館/(財)神奈川文学振興会|生誕130年 長谷川時雨展

もう終わってしまった展覧会ですが、神奈川文学館の長谷川時雨展。
会期初め頃見に行ってブログに書かなきゃと思ってるうちに終了してました。
もう2月も後半になってるけど、展示内容のメモだけでも。

残念だったのは図録がなかったこと。
でもあったとしても買う人は少ないだろうから、写真たっぷりの
パンフレットを来場者に無料で配る式で正解なのだろうな。

日本近代文学館での展示は長谷川仁氏の寄贈品が多く、
中央区の展示は時雨研究家の森下真理氏が精力的に集めたものが中心。
今回の展示は、過去2回の展示で見たことあるものも多かったけど、幅広い
収蔵品とネットワークを持つカナブンが集めた時雨資料ということで、
他の文学館ではこのような企画は無理だったであろう、素晴らしい内容でした。

気になった展示や資料を箇条書きですが挙げていきます。
文学的に貴重かどうかではなく「個人的に」気になった、です。

・時雨の妹の長女(みすず)が生れたときに送った歌(個人蔵)
歌や句が染め抜かれた布を入れて屏風にしたものが展示されていた。
左側「しなの路のかかるみすずのなにしおはヾすくすくそだちけたかくもあれ」
右側「年玉や子福者にて子煩悩」

・黒田米子に形見分けした着物

・時雨の父、深造についての資料
深造の編著書の写し、関わった疑獄事件の新聞記事写しなど。

・時雨の母が経営していた箱根の「新玉の湯」についての資料
牛丼会(旧白馬会の親睦会)の写真。温泉に入ってる男達に混じって長谷川春子が!
早稲田文学1912年1月号「箱根と佃島の二日」

・鶴見の花香苑関係資料
鏑木清方画「花香苑の浴室」(鎌倉の清方美術館蔵)

・広津和郎宛書簡(1935年2月) 旧聞日本橋の書評依頼の手紙
「いやみな紙でごめんください 他になかつたので――」(最後の部分)

・昭和16年海軍文芸慰問関係資料(尾崎一雄コレクション)
写真に洋装の時雨、寄せ書き、宮尾しげをが似顔絵を描いた名簿

・長谷川時雨追悼号「輝ク」掲載の林芙美子原稿

・長谷川春子の写真(今まで見たことなかったもの)

・若林つやに形見分けした帯留

・時雨の死後も三上の手元にあった時雨の写真4枚
今まで時雨関係の書籍などでは見たことないものだった……と思う

長谷川時雨といえば、3月には「女人藝術」誌上の座談会についての本
雑誌『女人芸術』におけるジェンダー・言説・メディア
という本が出るみたいです。


chiwami403 at 20:27|PermalinkComments(0) 長谷川時雨 

2010年02月15日

森茉莉全集未収録? と思われる文章一覧

ネット古書店の商品案内をもとに、お茶の水図書館で該当する号を
閲覧することで森茉莉全集未収録の作品をいくつか紹介してきましたが、
お茶の水図書館には所蔵していない雑誌もあったので、そのリストを
出しておきます。

ネット古書店の雑誌の品揃えから検索しただけでもこれだけ未収録
と思われる作品が見つかったので、まだまだ探せばたくさんあるん
じゃないかな〜と思っています。

このリストの中で私が気になるのは三越の記念誌掲載のもの。
学研の『暮しの知恵』というパクりっぽいタイトルの雑誌、
ぐぐってもあまり情報がないのだけど、こんな雑誌もあったのだなあ。

太陽 1963/9 NO.4
味〜ベッドの上の料理づくり:森茉莉〜

1980/10 VOL.1 NO.1 経済界 創刊号 『 出会い/Deai 』
『 熱中してます! 』森茉莉

1974/9 NO.211 カネボウ化粧品販売株式会社 『 BELL 』
『 エレガンスを考えよう:森茉莉 』

1964 株式会社三越
『 MITSUKOSHI femme:株式会社三越創立60周年 』
室内のデコオルについて:森茉莉

芸術新潮 1977/3
池田満寿夫を語る〜吉行淳之介 、西脇順三郎 、森茉莉〜

1965/4 VOL.5 NO.4 学研 『 暮しの知恵 』
随筆〜旅:森茉莉〜

1962/10 VOL.29・秋 男の服飾:MEN’S CLUB
空想のインテリア〜アルジェの少尉:森茉莉〜


ブログ左側の柱にある「記事検索」ですが、以前あった「blog内検索」
は本当に役立たずでしたが、こちらはキーワード入れるとちゃんと
検索が出来るようです。
カテゴリ分けを面倒がってるブログなのでお役立て下さい。

chiwami403 at 19:37|PermalinkComments(0) 森茉莉全集未収録? 

2010年02月09日

ミセス1971年11月号「二つの想い出」

ネット古書店の検索から見つけたものではなく、お茶の水図書館で
バックナンバーの目次を見ていて発見したものです。

この号はミセス創刊十周年ということで、
『ミセス』とその周辺―創刊10周年にあたって諸先生より皆さまへ―
という小特集があり、11人の作家が文章を寄せている。
冒頭の文章は「灰皿抄」を2年にわたり連載していた永井龍男の
「若さと美しさ」で、森茉莉はその次。

十周年を迎えた『ミセス』のために私は、二つの想い出を書いてみたい。
『ミセス』との約八年のお附合いの間に私の記憶に深く残った二人の人、
それは横綱大鵬と升田九段である。


書き出し部分引用してみました。
大鵬については引退したときの口惜しさや相撲協会への不審などを述べ、
升田九段については、何気ない会話から「偉(おお)きな人物」を感じ
たことを書いている。



chiwami403 at 19:21|PermalinkComments(0) 森茉莉全集未収録? 

2010年02月02日

美しいキモノ1982年3月号「着物」

婦人画報社の着物雑誌『美しいキモノ』の「きもの随想」という欄。
見開きページの上部左右に南博の「和洋折衷から和洋融合へ」
という随筆があり、森茉莉の随筆はした半分の左右。

現在では若い女がキモノを着ることがなくなり、自分で着物を
着ることも、帯を締めることも出来ないのが普通になっている。
だが着物というものは着るときの気分も、そのよさ(原文傍点)
の中に入っているので、着付師に着せて貰ったのでは他人の着物の
ような感じだろう。


以上冒頭の文章。そして着物の季節感について。

昔は季節のうつり変わりに、家で単衣ものに着かえたり、又、
秋口にあって、紺地なぞの浴衣、紺がすり、なぞに着かえたり
するのもなんともいえず季節感があって、恋人があったら
いいなあ、なぞと思う気持ちにもなったものである。


更に冬の着物の重ね着について、森茉莉の母親やお芳さん、
山田珠樹の姉がどういう着方をしていたかを回想している。
後半は他の随筆で既に語られているエピソードがほとんど。
婚家でのクリスマスの際の買物風景、16歳で写真を撮ったときの黒の
羽二重の着物、3歳のときに鴎外が三越で作らせた着物のことなど。

お茶の水図書館で探した未収録(と思われる)文章はとりあえず
次回分で終わりです。


chiwami403 at 20:40|PermalinkComments(0) 森茉莉全集未収録?