2010年10月

2010年10月30日

世田谷文学館『鴎外と娘たち展』


世田谷文学館の森鴎外と娘たち展 見てきました。

横浜の森鴎外展で見たことあるものもいくつかあったが、
杏奴が所蔵していた資料や個人蔵で初めて見たものも多数。

会期途中で展示品入れ替えがあります。一部の展示品に10月2日までとあった。
展示パネルによると観潮楼跡は「森鴎外記念館」を2012年開館に
向けて準備中。サイト見たら2008年から閉鎖中とのこと。

今までの展示で見たことあるものは省略して、個人的に気になったもの。

・鴎外作、杏奴の時間割 類のは見たことあったけど杏奴のは初出?
・鴎外の外套 『晩年の父』に「灰色の外套」と出てくるらしい
・鴎外自筆「膳部之事」(東大図書館所蔵) 三膳と向づけの鯛の絵。森茉莉の「父と私」に記述がある。
・レクラム版の料理本(東大図書館蔵)

・大正11年6月26日 しげ代筆のおと宛て手紙
「珠樹ヤ茉莉ニハ己カラモ妻カラモナンニモイッテヤラナイ 
タブン原家カラオマヘノトコロヘ病気ノコトガ伝ヘラレテ
オマヘカラ珠樹に知レルトイフコトニナルダラウ」
※原家:この手紙の最初に原素行が病気を診察したと出てくる

・杏奴所蔵の奈良の雛人形(日本近代文学館蔵)
・子供たちに送った奈良の地図
・鴎外が亡くなったときの杏奴の手紙
・鴎外の書 解説に森茉莉が持っていたのを山田じゃくの奥さんに贈った、とある。

鴎外の書の入ったガラスケースには神奈川近代文学館にも展示された
じゃくの命名由来の他に鴎外が珠樹あてに送った手紙やハガキが特に興味深い。
乳母を雇うことや牛乳を与えることについて色々書いている。今は粉ミルクがあるけど
昔は大変だったんだなあ……大抵の乳母は食事に注文が多い云々。

・パリの森茉莉から山田富子あてのハガキ(個人蔵)
枚数が多いのは幼いじゃくを山田家で預かっているからか。
じゃくをよろしく頼むという文面が何枚かにあった。
余白の部分に珠樹のボヤキみたいなコメントが小さい字で入ってるのがあってちょっと笑えた。

・茉莉が杏奴に書いたパリの地図(『鴎外の遺産』にも出ていた)
リュウ・ラ・クレ、カフェラヴィラント、ホテルジャンヌダルクなど
『記憶の絵』で見た名前が地図に出ている。

・森茉莉の嫁入り道具、コーヒーカップのセット
・10代の森茉莉の記念写真 (本では見たことあるけど実物は初めて)
・「西生田の家」草稿ノート

・原稿類 清書してある『贅沢貧乏』に比べて、『恋人たちの森』は鉛筆で
だらだら書き連ねて後半は枡目や行を無視、余白にも字がびっちりで校正さん大変そう。

・『森茉莉 贅沢貧乏暮らし』に写真が掲載されている赤いカップやお菓子の箱、
手鏡、カメラ、ボールペン、リモコンなど
・ドッキリチャンネル掲載の週刊新潮(連載当時に読んでみたかった)

・新聞のテレビ欄 広告の余白に「忍者ハットリ君 ニンニン ニニニニン」
・丸芳露(まるぼうろ)のしおり 検索すると佐賀の北島というお店のものみたい

・森家のレシピ再現 展示場所が目立たないけどレシピのパンフレットも
置いてあった。ついでに企画展のパンフレットのデザインもかわいかった。


展示品ではないけれど、入口近くの売店においてあった森於菟の
『耄碌寸前』が気になった。書名にもなっている冒頭の文章がなかなか素敵。
萩原朔美の『劇的な人生こそ真実』も置いてあって森茉莉のところだけ見たんだけど、
ユリイカの特集に掲載していた文章とは別物のようだ

chiwami403 at 11:14|PermalinkComments(0)森茉莉