2006年03月22日

円地文子『鴉戯談』

古本屋で安かったので「円地文子にもこんな作品があるのね」と買ったのが
円地文子の『鴉戯談』で、読んでみたら森茉莉の『黒猫ジュリエットの話』
を思い出した。

森茉莉のほうは猫の視点で語られているのに対し『鴉戯談』はオバアサン
(=円地文子)と上野の山に住むカラスの勘公との会話が中心になっています。
歴史や文学の他に当時の世相など話題は色々で、円地文子は元は戯曲を書いて
いたからか勘公との掛け合いが面白い。上品に猫をかぶって客と話すオバアサン
を、勘公が窓の外から眺めている所なんかも。

上野公園のすぐ近くに住むオバアさんが、地元なのに上野公園内で迷子になる
という話が出てくる。大丈夫なのか、円地文子。
編集者小島千加子さんの『作家の風景』には森茉莉の回想記が載っているが、
円地文子のことも書いていて、それによると家事は全然ダメだったらしい。
森茉莉とは性格も作品も全然違うけれど、お嬢様育ちで浮世離れしている
という点ではなんか似てるなあと。

表紙は加山又造の絵。絵画買取・卸販売の会社サイトの紹介
見ると円地文子の本の表紙とは違うけど、似た鴉の絵がある。

ご参考:去年2005年は円地文子と平林たい子の生誕100年だった。
円地文子・平林たい子生誕100年の会 : 出版トピック :
本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

円地文子『鴉戯談』

chiwami403 at 12:31│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!森茉莉 | 森茉莉

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔