暑さも幾分和らいだようですが、既に10月に入っており、今年の暑さで皆さんお疲れではないでしょうか。
この暑さで、水道水の浄水過程で使用する薬品類も変化しやすくなり、その管理は大変苦慮されているかと思います。
以前、消毒用の次亜塩素酸ナトリウムの不純物である塩素酸のお話をしました(2017年9月のブログ)が、今回は同様な不純物である臭素酸についてお話します。
臭素酸は、原水に含まれる臭素が高度処理で使われるオゾン処理で酸化されて生成するほか、消毒剤の次亜塩素酸ナトリウムの製造時に不純物として含まれている臭素が酸化されて生成します。
その他、臭素酸に由来する物質は、臭素酸カリウム(KBrO3)と臭素酸ナトリウム(NaBrO3)があり、小麦粉改良剤や薬品として使用されています。
臭素酸の主な化合物である臭素酸カリウムは、国際ガン研究機関(IARC)においてグループ2B(ヒトに対して発ガン性の可能性がある)に分類され、人への健康影響として、目、皮膚、気道、消化管を刺激し、チアノーゼ、腎不全、脳障害を生じることがある。除去は、難しくオゾン注入率やpHを制御することで抑制できますが、次亜塩素酸ナトリウムを交換することをお勧めします。