2006年08月
2006年08月31日
おにぎりの楽しさを実感する@蒲田屋
以前にツワモノ持ち寄りパーティにてエスニックの達人の一人であるエスニカンさんが持ってきて下さり、初めて頂きました。
その時は様々な分野の達人と管理人さん自家製のポークビーンズなど、なんとも濃く美味しいものが揃っていたので、美味しさの嵐に巻き込まれ、ワケがわからないうちに終宴し、蒲田屋さんの実力はよくわからなかったというのが本音です。ぜひもう一度食べてみたい…と思っていたところ、病(謎の高熱)に伏していた私に友人が差し入れしてくれました。
ちなみにこちらのおにぎりや漬物は全て¥100(税込)という良心的な値段です。おにぎりはかなり小さめですが、一人でも色々な味を楽しめるようになっています。
写真上右の写真はきゅうりの漬物です。キュウちゃんっぽい感じがしますが…かなり塩っぱい味わいで、ご飯が進みます。
●茶飯:ほうじ茶で色付けした、というよりはダシと醤油のような香ばしい香りと味がする懐かしい味のおにぎり。ご飯はちょっと艶が足りませんが、エアリーな握り具合で、とてもふんわりとした食感。
●野菜天おにぎり:今回頂いた中で一番美味しかったです。
ふんわりとしたご飯の中にはにんじんと絹さや、隠元の天ぷらが入っていました。衣にはちょっとしっかりした味の濃い目の天ツユのようなタレが軽くしみていました。この味が野菜の味によく合い、ご飯と野菜を繋いでくれます。
野菜でご飯が食べられるのか?とちょっと不思議ですが、これが見事に仕上がっていました。蒲田屋の実力を感じる逸品。
●ホタテ天おにぎり:青海苔入りの衣で帆立を揚げ、タレをしみこませたものを握っています。
こちらは野菜天よりもタレのしみこみが浅めで、中の帆立の甘みを引き出す味加減がされています。帆立もしっかりした大きさのものを使っていてびっくり。この味加減が微妙にどれも違っていて、すごいなぁと思いました。
こちらはやや味薄めなので、ご飯との相性はどうかな…とちょっと疑問に思いましたが、結局美味しく頂いてしまいました。
●筋子おにぎり:食べやすく適度にほぐした筋子がたっぷり入ったおにぎりです。
食べるとただ、筋子を入れただけではないということが分かります。おにぎりを齧ると適度にほぐしてある筋子の切れがよく、塩味も適度で、生臭くありません。この気遣いがたまりません。
●穴子天おにぎり:これは野菜天おにぎりの次に美味しかったです。
身は薄めで、カリッっと揚げられた穴子が入っています。ちょっとスナックっぽい食感の穴子天。そこにかなりしっかり目にタレがしみていました。
かみ締めると、烏賊の揚げたスナックにちょっと似た食感のドライで上品な穴子の味がご飯と絡みます。ちょっとオイリーさが否めませんが、名古屋の天むすにも近い感じがしました。かえって身が薄い穴子の方がこのおにぎりには向いているようです。
ご飯と具がバランスよく口の中で広がるように計算された作りをしています。おにぎりを食べる楽しさを実感できるお店です。楽しいおにぎりって具が若干ジャンキーなところが多いのですが、具がジャンキーすぎず、しっかりしたお料理の基礎がある方が作っているな、と思いました。そしておにぎりの更なる可能性や広がりを感じさせてくれました。
蒲田屋 ←(詳細レビューはこちら)
最寄駅:十条
料理:おにぎり / 和菓子
採点:★★★★☆
一人当たりの支払額(税込み):1,000円以下
用途:昼食