2007年09月03日
センスのあるフランス料理と安くて美味しいワインのお店@ボン・ピナール
ワイン好きな友人達と美味しいワインと料理をたっぷりと楽しみたいと思って行きました。
オープンは2005年11月。オーナーソムリエは遠藤康平さんで、お料理は“マノワール・ダスティン”ご出身の奥様が担当されています。遠藤康平さんは“マノワール・ダスティン”やラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブションなどでも勤務経験があるそうです。そして更に...ブルゴーニュのドメーヌで昼働き、夜はレストランで勤務もされていたそうです。
六本木ヒルズのけやき坂を上って、左手、中国大使館方面へてくてくと歩いていくとあるレストランです。
場所的には中国大使館よりももうちょっと先です。広尾から歩いて行くのと六本木から行くのとあまり変わらないみたいですが、若干広尾からの方が近いみたいです。

まずお店に入ってびっくりするのが、結構狭いお店で、地下なんですね。大丈夫かな・・・とちょっと疑ってしまいそうですが、入ってみて安心しました。とても清潔で落ち着いた店内。入り口のカサブランカが綺麗に咲いています。
そして、入ってすぐは長いカウンター席。そのテーブルの中にワインセラーが!食事しながらワインを眺められるのって素敵ですね。食べていたら思わず、目の前のワインを飲みたくなってしまいそうです。
このテーブルの中のワインセラーに入っているワインは結構良いものが多いようです。グランクリュとか、シャトーヌフ・デュ・パプ、ヴォルネ、ポマールなどなど。
まだ暑い時期だったので、最初は泡からスタートです。私が勝手に選んでしまいました、王道のゴッセNM。ハズしたくなかったもので...。
で、ワインリストを見てびっくり。以前にtakekodaさんのブログでレポートされている値段より多少は上がっていますが、ワインがびっくりする安さ。軒並みユーロ高の影響でボルドーは値上がりしていますが、遠藤さんお得意のブルゴーニュはまだまだリーズナブルで掘り出し物がありそうな印象でした。
●Champagne Gosset NM brut excellence @ Ay:シャンパーニュ ゴッセ製 NM ブリュット・エクセレンス。1584年創立のピノノワールが有名なグランクリュのアイィ村の大メゾン。
こちらのNMという、かなりハズさないチキンな選択ですが皆さん喜んでくれました。(一部私のことを知っている方ならば、「もっと勝負しろ」という指摘を受けそうですが...)
CepageはChardonnay 42%, Pinot noir 45%, Pinot Meunier 13%を使用。そのうち24%はヴァン・ドゥ・レゼルヴを用いているそうです。

割とフレッシュな中にも落ち付きがある味わいはやはり、ヴァン・ドゥ・レゼルヴのせいでしょう。女性ならば喜ぶフルーティでボディのある味わい。ちょっと離れたところでで栓を開けただけで、パン・グリエ(トースト)と果実の香りが漂い、思わず、「あ、今開けたと思われる」と言ってしまいました。開けただけでピノノワールからと思われる甘〜い果実の香りが漂ってきました。温度も適温でフリュートではなく細めのグラスで頂きます。これだと香りが開いて良いですね。
アミューズの前にオリーブオイルとオリーブマリネが到着。オリーブオイルはフルーティな香りで、こちらは自家製パンにつけて使用。オリーブのマリネは小粒な黒とグリーン。どちらも塩味控えめでフルーティでした。添えてある楊枝だとちょっとだけ取り辛かったのが気がかりでした。
●アミューズ・ブーシュ:サーモンのマリネ。ヤングコーンとスナップえんどうも添えてあります。
サーモンはちょっと生々しい感じに近いのですが、フヌイユが効いていて、ちょっとハービィでいい感じです。野菜は酸味が効いていてパリっとした歯ごたえで甘味がしっかりでした。
自家製パンはフォカッチャがちょっと繊細になったような歯ごたえのものでした。パリっとした部分が多くて、硬くなく、食べやすかったです。
今回は土曜日ランチ限定のコース¥3500位(アミューズ+前菜+メイン魚又は肉+デセール)+アラカルトを頂きました。
●コースの前菜:マノワール・ダスティンの名物でもある一品。人参のムースにコンソメのジュレ、その間には雲丹。
全体的に量は割りと少なめで、コンソメのジュレが多目の印象。
割と味が濃い目ですが、全体的バランスが良いです。混ぜて頂くとマイルドになって、クリーミィになります。雲丹は少量で小さめですがなかなか良いものを使っているようです。人参のムースの風味がちょっとシナモンっぽいが良いですね。シャンパーニュにも合う、万能な前菜だと思います。いくつかのお店で同じようなものを頂きましたがこちらのは結構好みのバランスです。
●白ワイン:友人が決めた1本。「ニコラ・ジョリー飲んでみたいなー」の一言で決定。ちょっとカジュアルなキュヴェです。ニコラ・ジョリーといえば、ロワールのAOCを一つ単独所有し、ビオディナミの伝導師として1980年代から活躍している方。去年、講演会にも参加していたことを思い出しました。
Savennieres-Roche-aux-Moines “Clos de la Bergerie” 04 par Nilolas Joly.
サヴニエール・ロッシュ・オ・モワンヌ “クロ・ドゥ・ラ・ベルジュリー” ニコラ・ジョリー製
もちろんCepageはChenin blanc100%。フランス、ロワール地方アンジュ&ソーミュール地区のワイン。こちらは超有名なクレ・ド・セランとは別のAOCで、コミューヌ名が明記されています。
味わいは辛口でねっとりとした舌触りでアルコール感もしっかり重め。香りは蜂蜜や緑メロンでいかにもシュナン・ブラン。ロワールでここまでしっかり作れるのはさすがです。以前にクレ・ド・セランで感じたビオディナミ的硬さがあまりなく割とお料理にもあわせやすいタイプとお見受けしました。抜栓後時間をかけて楽しむことができるワインでした。
●コースのメイン:鶏肉の間に舞茸をロール状に巻いてローストしたもの、上に挽き立て白胡椒がかかっています。添えられている野菜は隠元やカリフラワー、ラディ・ルージュなどなど。軽くバター風味が効いています。
ギリギリの焼き具合でかな〜りジューシィな仕上がり。ソースや焼き汁を煮詰めた感じで結構シンプルです。間にある舞茸がシャキっとした歯ざわりでアクセントになっていました。
●コースのメイン:魚は多分鯛だったと思います。上には舞茸のフリットがででーんと乗っていて、ソースはしたにトマト&枝豆がありました。
この日は鶏肉にも舞茸が使ってあったので、いいものが入ったのでしょうか。こちらのフリットになった舞茸もしゃきしゃきした歯ごたえで香りがあり、食べ応えがありました。
●赤ワイン:決めかねている友人を「これなんかどうですか?」と思わず自分が飲んでみたいのに誘導してしまいオーダー。でもこれが、大当たりでした。ラドワって意外に穴場で美味しいワインがあるんですよねという個人的な意見(笑)。ヴィンテージはおおよそです。
Bourgogne rouge Ladoix Les Chaillots 00 par Prince Florent de Merode
ブルゴーニュ赤 ラドワ “レ・シャイヨ” プランス・フロラン・ド・メロード製
あまり有名なドメーヌではないようですが、古い歴史があるようです。
外が相当暑かったので、セラーから出したてはちょっとグラスが曇っていました。
で、飲んでみてびっくり。これがいかにもピノノワールって感じで、梅紫蘇&枯れ薔薇&鰹節の香りがブワーっと広がります。口の中に残る細かいタンニンと適度な酸味、熟したグロゼイユの香り...上品で良いですね。舌に染み渡る旨み。ラドワ恐るべし、そしてこのプランス・フロラン・ド・メロード、恐るべし!。これ1本で確か¥7000もしないことに更に驚き。
これを開けたら更に食べなければなりません。何か合うものを...とアラカルトから追加オーダー。
●アラカルトから追加:豚足のファルシ、キャベツとベーコン添え。同席した方に豚足を食べたことがない方がいておっかなびっくりでした(豚足を食べたことがないなんてこっちがびっくりなんですが・・・笑)。
トロトロに煮込んで柔らかくした豚足を骨から剥がしてあります。ビロビロっとした皮の中には筋肉を固めたものが入っていました。下には柔らかいキャベツとベーコンをソテーしたもの。
ビロっとした舌触りで白胡椒が効いていてとても良い味わい。白でも赤でも合相性が良さそうです。でもソースが濃い目だから軽めの赤の方がいいかも。柔らかいキャベツとソースがよく絡んでいました。
●アラカルトから追加:岩牡蠣のポワレ、パイ仕立て、白レバー添え。
パイの上には軽くポワレにした大きな岩牡蠣、その上にはミキュイ(半生)状態の白レバーがのっています。添えられているのはアンディーヴの赤ヴァージョン。ソースは赤ワイン仕立てでした。
写真でみると普通っぽいのですが、この牡蠣かなり大きいです。5人で分けても問題ないくらいでした。白レバーと牡蠣は合うのか?とちょっと疑問でしたが、このエグっとした牡蠣とまったりとした白レバーをパイが橋渡しになっていてよくマッチしています。これはお酒が進む一品。
ワインを全部で3本開けてしまいました。本当はあと1本まだイケるとのことでしたが、一部お酒弱い組からストップがかかり、これにてお仕舞い。でも、どれも良い味でした。今回のセレクトにはかなり満足しました。
●コースのデセール:アイスクリーム盛り合わせ。左から、ヨーグルト→ヴァニーユ→ピスターシュ。アングレーズソースとドライ・クレープがかかっていました。
どれも自家製で、手作り感がありました。さっぱりした味ですが風味はしっかり。色合いも軽やかです。
●食後のハーブティ:ヴェルヴェーヌを選択。他にもカモミーユなども選ぶことができます。
たっぷりと入っていて、ワインで火照った体をクールダウンしてくれます。ほわ〜んとした日向の干草のような香り。
●食後の小菓子:ラム風味のケイク、レモンの果肉とクレーム添え。
結構薄切りなのですが、ガツンとラムが効いていて、きめ細かい生地。レモンが全体に効いているのではなく、上にクレームと共にちょこっとレモンの果肉がのっているのがイキですね。レモンとラムって微妙に相性良くないようなイメージがありますが、これはなかなかでした。一本食いできそうな(でも私がやったら倒れそうです)、酒飲み向きケイクでした。
これだけ食べて飲んでアラカルトまで頼んで、一人¥8000くらいでした。
店名のBon Pinardはフランス語で「安くて美味しいワイン」という意味です。まさに店名を地で行くレストランです。お料理は女性らしい気遣いがありながらガツン系の素材の勢いも感じられる季節感がありました。ワインは以前よりボルドーは高くなってしまいましたが、ブルゴーニュはなかなか掘り出し物がありそうな感じです。気の合う仲間と楽しい時間を過ごせる素晴らしいレストランでした。
次回は夜にも行って、ガッツリとデセールを頂いてみたいと思いました。デザートワインもあるのかな。
ボン ピナール ←(詳細レヴューはこちら)
最寄駅:広尾
料理:フランス料理 / ワインバー
採点:★★★★☆
一人当たりの支払額(税込み):5,000円〜10,000円
用途:昼食


































