2008年08月06日

“ワイン価格大革命”と銘打った、ひらまつの戦略にハマってみる@ブラッスリー ポール・ボキューズ(銀座)2

ロゴキッチンと待合椅子

何度か日本上陸に失敗している、ポール・ボキューズですが、今回は満を持して、ひらまつグループからの出店で、強固な地盤硬めをしているように感じているのは私だけでしょうか。

ひらまつのHPで「ワイン価格革命」が始まったと伺ったので、どんなもんかと思って訪問してみました。

テーブルポール・ボキューズ

10年くらい前ですが、リヨンに行ったときに本家のポール・ボキューズにも訪問したことがあります。しかし、下戸のクセにシャンパーニュを飲み過ぎて撃沈したこを思い出しました。ああ、恥ずかしい...。名粒のパイ包みのフォワグラとトリュフのスープを頂いたときには血中脂肪が激しく上昇してしまい(と思われ)、ドキドキしてしまいました。

ミシュランで40年以上も3ツ星を維持し続けるリヨンにあるレストランの日本におけるブラッスリーです。国立新美術館内にあるミュゼも大人気で、銀座への出店となりました。2週間くらい前に予約しましたが、満席の日もあるようです。1961年にはMOF国家最優秀職人章を取得。

ランチは2,680円と3,800円のコース、夜はアラカルトとプリフィクスのディナーコース3,780円があります。初めてだったので、夜のプリフィクスコースを2名で頂きました。

ジョルジュデュブッフ  サン・ヴェラン



ジェルジュ・デュブッフ白ワインの色合い

●Saint-Veran Prestige 2006 par George Duboeuf サン・ヴェラン プレスティージュ 2006年 ジョルジュ・デキュブッフ製@800位:ブルゴーニュ南のマコネ地区のシャルドネで作った白ワインだけがAOC認定されている、8村から成る地区のものです。ジョルジュ・デュブッフ氏の拠点であるボージョレーから近い地域。

オリーブマリネ

かなり明るい黄色がかった色合いで、コクもしっかりしていて、ややトロピカルの雰囲気の味わい。かなりカジュアルですが、適度な上品さもあって、グラスワインとしてはなかなかです。日常遣いのワイン。

おつまみには3色のオリーブマリネがサーヴされました。しかし...かなり塩味がきつくて、鮮度も少々疑問が残りました。黒々とした小さいオリーブは濃厚な味わいでした。

パンパンアップ

パンも自家製と思われるものでした。籠に入ってサーヴされます。バゲットっぽい形なのですが、かなり細くて小さいものです。色合いも焼いたクラッカーみたいな感じで食感も近く、クラストがかなり硬いです。中味のクラムはきめ細かいのですが、皮が硬すぎて口の中が痛いくらいでした。

 

 

パテパテアップ

●鴨のテリーヌ、カンパーニュ風:ヴィネグレットがかかった、ムスクランサラダが軽く添えられています。鴨のテリーヌはかなり薄めで、細挽きになっていて、中には脂の塊がごろっと見えて、ピスターシュの緑色が鮮やかです。

テリーヌというか、細引きの大きなソーセージの薄切りというちょっと悲しい味でした。サラダは葉っぱを盛ってヴィネグレットを「かけた」というのもちょっとフランスっぽくないなと思いました。和えてあるほうがよりブラッスリーらしいと思うのですが、やはりヴィネグレットをケチっているようでちょっと悲しかったです。

サーモンまりねサーモンマリネアップ

●フレッシュ・サーモンのマリネ、ディル風味(+300円):しっかりとディルやソースでマリネした薄切りのサーモン。上には薔薇胡椒とハーブ入りサワークリーム、ディル、レモン、トーストしたカンパーニュが添えられていました。

かなり少量です。ディルの風味とサーモンはよく合いますし、ふわっとしたサワークリームがサーモンを引き立てています。レモンをかけると更に爽やかになりました。ちょっと季節感は乏しいかな。

ホタテポワレホタテポワレアップ

●活ホタテ貝のポワレ、リゾット添え(+500円):ホタテはやや小さめのものを半分にスライスしてからポワレしてあります。クリームとフロマージュ風味(パルミジャーノかグラナ・パダーノかな)の粒がたったリゾットの周りには焦がしバターがかかっています。黄身が半熟の卵と、ホタテの上にはイタリアンパセリがのっていました。

焦がしバターの風味はよいのですが、かなりリゾットもクリーミィなので少々しつこい印象。ホタテはせっかく料理名に“活”が入っているのにここまで焼いてしまったらカチカチでちょっともったえないです。リゾットはいいのですが、なんかもったえない一皿。

鱸ポワレ鱸ポワレアップ

●本日のお魚料理:この日は鱸のポワレ、トマトソースでした。皮は香ばしくやかれていいました。下に敷かれているのはバジルとトマトのソースでオリーブオイルが効いています。

かなり小さめですが、身が厚めなので量的には普通でしょうか。しかし下のトマトソースがびっくりする程甘くて、水っぽく、かなり厳しい味でした。ケチャップに砂糖が入ったような...。きっと違うのでしょうけど(いや、そう信じたい...)、そう感じてしまいました。

鴨のロースト鴨ローストアップ

●鴨のロースト、じゃが芋のソテー、ソース・ピガラード(+500円):写真だと結構しっかりありそうですが、お皿に対する鴨の小ささが悲しい程です...。ロゼ色にローストした鴨に甘酸っぱいやや薄めのソースにローストした小さいじゃが芋、そしてタンポポの葉のようなものが添えられていました。

ううん。鴨が焼き縮みまくったような感じです。この量の少なさはミニチュアかと思う程でした。どこの鴨か分かりませんが、ここまで小さいのにソースがシャバシャバなので、お皿に広がってしまう上、お肉にも絡まないのでとても食べにくかったです。

とりももにくのコンフィ鶏肉アップ

●鶏モモ肉のコンフィー、ピュイ産レンズ豆添え:こちら割りと食べ応えがある位、しっかりと骨付き鶏モモ肉がコンフィになっています。上には刻んだパセリ。下にはレンズ豆とベーコンの煮込みのようなものがたっぷりと敷かれています。上にかかっているのはクリームベースの泡立てたソース。

レンズ豆

皮は見た目はいい色合いなのですが、ちょっと皮がシナっとしているのが残念でした。食べ応えはありますが、鶏肉がちょっとスカスカっとした食感なのが気になります。また、レンズ豆とベーコンの煮込みは沢山入っていて、胃袋は膨らみますが、ちょっと野暮ったい風味。上にかかったクリーミィな泡立てたソースはちょっとしつこいです。

 

タルトショコラタルトショコラアップ

●“ヴァローナ”チョコレートのタルト、フォンダン仕立て:薄めの焼き込みしっかりのパートシュクレの中にたっぷりとダークでビターなヴァローナのクーベルチュールで作ったガナッシュが入っています。このタルトは全体的にほの温かくなっています。それに、冷たいグラス・ショコラが添えてあります。

サクっと薄いパートシュクレとほの温かい軽いガナッシュがとてもよい相性。冷たいショコラのアイスクリームと頂くと冷熱デセールという感じです。シンプルでショコラ直球の素材感を味わえます。

クレームブリュレクレームブリュレアップ

●“ムッシュ ポール・ボキューズ”のクレーム・ブリュレ:入り口から見える厨房で若い料理にさんが大きな寸胴からお玉で救っていくつも平皿に卵液を流し込んでいました。ポール・ボキューズさんのスペシャリテと銘打ったデセール。ヴァニラビーンズが入った濃い卵液を焼いて、更に砂糖をかけてバーナーで焼き、キャラメリゼしたデセール。一時期大流行しましたね。

かなりキャラメリゼの砂糖が薄めでパリっとしており、鮮度は良いです。でも目の前であれけ大きな寸胴から卵液を入れて作っていたのをみるとちょっと複雑な気持ちです。どこか特別という感じもせず...軽く食べられるし量も適量なので女性には喜ばれそうです。クレーム・ブリュレはポール・ボキューズ氏がバスク地方のクレーム・カタラーニャから発想を得て考案したものです。

クレームブリュレ断面ゴーフル

●昔ながらのゴーフル “グランメール”@900:気になったので追加でアラカルトから注文。

所謂、ワッフルなのですが、フランス語ではゴーフルです。焼きたてのフランス風ワッフルは長方形で、粉砂糖がたっぷりとかかっています。つけるソースは林檎のピュレと溶かしたショコラ、シャンティイの3種類。グラン・メール風と名前にあるように、おばあちゃん風で懐かしい感じということでしょうか。

ゴーフルアップゴーフル断面見た目に反してかなりゴーフルに甘さがなく、焦げっぽい風味。添えてあるソースをつけても、パサパサしていて、口の中がもっさりとしてしまいました。ソースをたっぷりつけないと、モサモサして飲み込むのが大変です。女性客を意識して甘さを控えめにするのは良いのですが、味のバランスが完全に崩れていて残念な味でした。

こういう素朴なゴーフルはフランスだと、公園におばちゃんが売りにきていて、粉砂糖に咽ながら焼きたてをほおばるのが最高なんです。かけるものは粉砂糖か林檎のピュレ、またはショコラ、バターと選ぶことが出来ますが、私は粉砂糖だけが一番好きでした。そんなイメージで作られたと思われますが、実際のそれはと程遠い味でした。

ソース

店内は通路が広びろとしていて、導線が考えられている作り。入って左手奥ではどこかの会社の宴会が行われていましたが、仕切りがないのでかなり五月蝿かったです。またお客さんは夜でも8割方が女性。プリフィクスコースの方がほとんど。

食前にカクテル、ワインはシャンパーニュとグラスで数杯という感じでした。私もワイン価格大革命に便乗して色々と気に入ったものがあれば飲んでみたかったのですが、あまり興味をそそられるものがありまえせんでした。

メニュー1メニュー2唯一良いかなと思ったのは、メドック格付け2級、マルゴーのワイン、Ch. デュフォール・ヴィヴァン2004年が5,250円でした。後はPommery(ポムリー/ポメリー)のNMがグラスで800円、ボトルで6,300円となっています。でもあえて、ポムリーをココで飲みたいとも思えず...。

メニュー3

お料理はどうも...なんていうか、こう、作っている人の顔が全く見えなくて、サービスの人も動きが慌しく、工業製品を食べているような印象を受けました。鴨の焼き縮みした姿にはかなり驚きを覚えました。

ワイン価格大革命がこのまま続けばいいのですが、それ以前にお料理に魅力を感じることが出来なかったのはとても残念でした。

ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座 
採点:★★
最寄り駅:銀座一丁目 / 有楽町 / 銀座
ジャンル:フランス料理
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chiyogoro at 17:03│TrackBack(0)この記事をクリップ!フランス料理 

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